ランサー(Fate)

登録日:2009/06/23 Tue 15:45:24
更新日:2024/04/12 Fri 20:40:15
所要時間:約 20 分で読めます







……じゃあな。

その心臓、貰い受ける────!


Fate/stay night』に登場する、第五次聖杯戦争での槍兵サーヴァント
CV:神奈延年

『Fate』シリーズ全体における「ランサークラスのサーヴァント」については、こちらの項目で。





○データ








○概要

青い全身タイツ装束と、手に持った紅の槍が特徴的な男性。髪型は青髪のツンツンヘアーで、後ろは束ねている。
顔立ちは如何にも「不良の兄ちゃん」と言った感じ。

見た目通りのさっぱりとした振る舞いや、劇中での数多くの漢らしい活躍から、ファンからは「兄貴」と呼ばれる。
『Fate』の話題で「兄貴」と言われたら、ほぼランサーの事を指していてると言っても良い。


勝つよりも生き残る事に特化したサーヴァント」と称され、こと生き延びる事に関してはサーヴァント随一。
例えセイバーアーチャーを2人同時に相手にしても、無理に勝ちにいくような事をしなければ長時間は持ち堪えられると豪語している。
実際、作中でその生命力の高さを見せ付けるシーンは多い。

聖杯に託す望みはなく、「死力を尽くした戦い」を求めて召喚に応じた。











※以下ネタバレ
















◆真実

真名はケルト神話随一の大英雄であるアイルランドの光の御子「クー・フーリン

そしてそのマスターは、本来聖杯戦争には参加していない監督役である筈の言峰綺礼であった。


当初のマスターはバゼット・フラガ・マクレミッツだったが、言峰に騙し討ちされて令呪を奪われた。
以後は令呪により、主の鞍替えの賛同と「お前は全員と戦え。だが倒すな。一度目の相手からは必ず生還しろ」と命じられている。
そのため常に手加減せざるを得ない状況に置かれ、「死力を尽くした戦い」をしたいが為に聖杯戦争に参加した彼にとっては屈辱でしかなかった。
全力で戦えたのは「UBW」の2回目のアーチャー戦が最初で最後である。



○人物




くだらねえコトなら口にするなよ。
別に貴様に肩入れしてる訳じゃねぇ。

オレは、オレの信条に肩入れしているだけなんだからよ


己の信念と忠義を貫く、英霊らしい英霊。既婚者でエメルと言う「姫さん」と呼ぶ妻がいる。
親しき者でも敵に回れば情け容赦なく武器を振るう一方で、かつての敵でも味方になればわだかまりなく肩を並べる戦士らしい武人気質の持ち主。
口は悪いものの騎士として誇り高い人物であり、主とされるマスターの命令には基本的に忠実であり、よほど気に食わない命令でない限りはサーヴァントとして従う方針を立てている。


徹底して誇りを重んじる彼の性格上、結果主義のアーチャーとは互いに流儀が合わないのか天敵の間柄。
セイバーとも相性が悪い、というより彼女を一方的にからかって苦手意識をもたれてしまっている。
冷静沈着なセイバーが士郎いわくのような怒り方をしたのはランサー相手くらいだとか。

ゲームの類は性格的に合わず、イライラしてコントローラーを投げるらしい。

特技で見て取れるようにサバイバルには滅法強く、バーサーカーに張り合えるらしい。


◇クラス適性

今回の聖杯戦争ではゲイ・ボルクの存在からランサーとして呼ばれたが、戦士の嗜みとして他の武具にも精通しており、剣や弓、戦車、更には魔術も扱う武芸豊かな万能戦士。

数多く居る英霊の中でも非常に多くのクラス適性を持っているとされ、公式ではバーサーカーキャスタークラスの適正を持つ事が明言されている。

バーサーカークラスの適性については、戦闘時に異形の姿(額からビームを出し頬に黄色や赤の脈が浮き上がり顎が異常にデカくなり白目になって指が6つになって暴れ狂ったとか)になったという逸話が出典。
これは一つ目の異形だった曽祖父バロール神の遺伝であり、彼の父ルー神も戦闘時には片目が膨れ上がるなど異形の姿になる。

「光の剣クルージーン」の存在からセイバー、「鏖殺戦馬セングレン」の存在からライダーの適性も持つと予想される声があるが、公式でその言及は無いため詳細は不明である。*1
野山を渡り歩いて単独行動で情報集めできるそのレンジャー活動の能力はアーチャーが向いてるんじゃないかという気もしなくはない。必殺の飛び道具持ってるんだし。


但し、主要な闘いや縁が深い関係の人物との闘いではゲイ・ボルクで打ち倒しており、ゲイ・ボルグが彼の『切札』であることは間違いなく、
『Fate』内においても、複数のクラス適性を持つ中で彼に相応しいクラスはやはり代名詞にして手馴染みのゲイ・ボルクを持ってくるランサークラスであり、
クー・フーリン本人も「ランサーこそが己が最も熱望するクラスだ」と語っている。


◇その過去はすでに

幼い頃に諸事情あって、高名な鍛冶屋のクランが飼っていた番犬に襲われ、それを返り討ちにしてしまった。悲しむクランに彼は謝罪し、

この犬に子供がいるのなら、自分が育て、負けないくらいに強く忠実な番犬に鍛え上げる。
それまでは、この自分が貴方の番犬になりましょう。

と、年若くして戦士の誓いを立てた。
クランの猛犬(クー・フーリン)」の名前はここが起こりである(幼名はセタンタ)。
この事からクー・フーリンにとってとしての生き様は誇りあり、アーチャーに「(いぬ)」と小馬鹿にされた時は、釣りと分かっていながらも殺意露わにブチ切れた

またゲッシュ*2を生前に誓っており、
兄貴の場合は前述のエピソードにちなんだ「犬を食べない」のほかに、「目下の者からの食事は断らない」「吟遊詩人に逆らわない」などを自らに課している。

このゲッシュを破るような事をすれば体に痺れが発生するなどのペナルティが起きるとされており、
生前はこの弱点を狙われ、最期の戦いの際には宿敵の仕組んだ数多の策略の果てに大きく弱体化していた。*3

最後は奪われた自らの魔槍ゲイ・ボルクによって致命傷を負い、岩に身体を縛り付けて死ぬまで闘ったという。
「戦闘続行」のスキルはこの逸話からと思われる。

なお、サーヴァントとして召喚された今でもこのゲッシュの誓いは活きている模様である。
まあ、カルナ等の生前受けた呪いをサーヴァントが現在も呪いの影響を引きずっている辺り、当然と言えるか。



○戦闘能力

高速で間合いを詰め、手にした呪槍「ゲイ・ボルク」を巧みに振り回して攻める戦法を得意とする。
戦況に応じて突く・斬る・薙ぎ払う・投げるといった感じに槍を使い分けるため、攻撃に距離を選ばない。

ケルト神話屈指の英霊なだけあって、数あるランサーの適正を持つ英霊の中でもその腕前は三指に入る、と実際に共闘したアーチャーからは賞賛されている。

更に最速のクラスであるランサーらしく高ランクの敏捷を保持。
そのスピードと攻撃速度は凄まじく何も制約のない状態ならば防御に関しては鉄壁と称され鷹の目を持つアーチャーでもランサーの槍を視認することは出来ずに初見では対応できなかったとされる程。*4
加えて、ランサーの見立てでその通常攻撃を凌ぐのもあと数合が限界だろういうところまで追い詰めた。

また、生前に魔物と沢山戦った為か魔物殺しの特性を持ち、ライダー相手には有利に闘えるという。


対魔力はそこまで高くないが、高速を誇るランサーのスピードに魔術を当てるのは極めて困難の為に問題はさほどないという。

「面倒臭い」という理由で本編ではあまり使用しなかったが、クー・フーリンがキャスタークラスの適正を持つ程に魔術にも優れているだけあって、
ランサークラスでも18の原初のルーン魔術を習得・使用が可能となっている。



本来はアーサー王ヘラクレスといった高名な大英雄にも並び立つ存在なのだが、
日本におけるクー・フーリンの知名度補正は皆無に等しく、更にマスターの言峰のマスター適正も低い為に相応の弱体化を強いられている。

もしも聖杯戦争が地元アイルランドで行われた場合、知名度補正によってパラメーターが上昇し、セイバーを上回る強さを発揮できるとされる。
それに加えて「城と戦車(チャリオット)」の宝具*5と「不眠の加護」のスキルが追加されるんだとか。
逆にイングランドではセイバーが勝つとされていて、隣り合う隣国同士、彼らの強さの評価が一変する程の知名度による恩恵がある。


宝具

刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)

呪槍の持つ因果逆転の呪いを十全に活かした刺突。
通称・「刺しボルク」。

突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)

呪槍本来の使用法。炸裂弾めいた全力投擲。
通称・「投げボルク」。

手にした呪槍ゲイ・ボルクを用いた二種類の大技。
どちらも槍の持つ呪いによって「必ず当たる」必殺必中の一撃となっている。詳細は項目へ。




○本編での活躍

プロローグにおいて凛&アーチャーと交戦し、目撃者である士郎を殺害。
衛宮士郎の蘇生を知って再び殺害を目論むが、彼が召喚したセイバーと交戦して撤退、以降は姿をくらます。

この一連のシーンが所謂「運命の夜」と呼ばれる物であり、ここから各3つのルートへと分岐していく事となる。


「Fate」

忘れた頃に終盤に再登場。
自身を欺き続けた言峰を見限って士郎とセイバーに味方をし、ギルガメッシュに勝負を挑む。
結果として敗北したものの、前述の生命力の高さを発揮して最強のサーヴァントである彼を相手に何と半日にも及ぶ戦いを繰り広げ、しかもそれなりの手傷も与えたとの事。
これは「戦闘続行」のスキルのおかげのようで、明言されていないが「矢避けの加護」も効いているのか。


「UBW」

言峰の指示でサーヴァントを奪われた士郎と凛の助っ人として現れ、キャスター側に付いたアーチャーと交戦。
制約を解かれたランサーの猛攻はアーチャーを圧倒するも、彼の真意を見抜いて戦いを中断する。

以降は攫われた凛の救助の為に士郎とセイバーに同行し、単独で彼女を救出に向かうが、言峰に凛殺害を命じられて反抗。
用済みと判断した言峰に令呪をもって自害しろ、ランサーと命じられてしまい、ゲイ・ボルクで自らの心臓を串刺しにし致命傷を負ってしまう。

が、「戦闘続行」のスキルが生きたのか即死には至らず、そのまま令呪を使い切った言峰を殺害し、慎二を追っ払って凛を解放。
城にルーンで火を放ち、言峰を道連れにして消滅した。


「HF」

突如出現した新たなサーヴァントである真アサシンと柳洞寺境内で交戦。
実力差から圧倒するも、柳洞池に誘い込まれると謎の黒い影に襲われて窮地に陥り、影からの脱出を試みた結果生まれた隙を突かれ、真アサシンの宝具「妄想心音」を受けて敗北。
ランサーの心臓は真アサシンの糧として文字通り喰われてしまった。
ランサーに限った話では無いが、このルートでは士郎達と再会することも無く、なかなかに不憫な扱いである。

劇場版では一連のシーンが大幅に脚色され、新都〜深山町の建物や高速道路を巻き込んだ壮絶な死闘と化している。
この戦闘シーンで一瞬映った「無駄に綺麗な姿勢で走るランサー(通称:ランナー)」は公開当時話題となり、その人気からアクリルスタンドの発売や等身大パネルが設置されるなど何かとよくネタにされている。
尚、スタッフの証言によるとあの姿勢の良いフォームは「現代の人間が最も速いスピードで走れるフォーム」であるらしく、「英霊も本気で走ればああなるだろう」と語っている。



Fate/hollow ataraxia

本作の重要な役目を務めており、彼をメインにした話も多い。
基本的にバイトしながら本能の赴くままにナンパ三昧の日々を送っている。
そして、ワカメから奪った釣竿で釣りをしていたら、金ぴかと赤い弓兵に荒らされる素晴らしいイベントがある。
ランサーにとってはたまったもんじゃないが…。

今回でゲッシュの話もされ、飯を奢って貰った際にホットドックを渡されるが断固として拒否している。ホットドッグは犬の肉とは関係ない為に食べても別に問題ない筈なのだが、名前に騙されてないかランサーェ……

生前の話もされ、師であるスカサハや彼の信条などの会話がある。
因みにそれによると女と主君を殺めた事がないのが自慢の一つ。
そして、それはかつての主であるバゼットとの闘いで破られてしまう辺り、やっぱり幸が薄い。
最後の残骸たちとの闘いには参戦はしていないものの姿は確認されている……恐らく彼の役割は先のバゼットとの闘いで終わり、後は彼女に託していたのであろう。


○他作品での活躍

Fate/EXTRA

此方では遠坂凛(本編の凛とは同姓同名の別人)のパートナーとして登場。
普段は霊体(?)化していて見えないが、凛の台詞を見る限り時折茶々を入れては凛に怒られている様子。
強い信頼関係で結ばれているような描写があり、仲良くやっている模様。
SN本編でも凛を気に入っていたため、同姓同名の別人とは言え気質やら性格やら才能やらがそっくりなEXTRA凛もランサーにとって好ましいマスターなのだろう。
衣装は他シリーズの物とは異なるサイバー感のある物に、ゲイボルクのデザインも刺々しい物に変更された。ムーンセルを舞台とした作品ではこの姿で登場する事が多い。

三回戦でラニ=Ⅷバーサーカーと闘い、試合を優勢に進める。

凛ルートでは、追い詰められたラニの自爆から凛と助けに来た主人公を守る為に特攻。
バーサーカーに半身を切り落とされるも彼らを救出し主人公に凛を頼むと告げ、笑顔を見せながら消滅した。

ラニルートの六回戦では戦闘直前の会話で凛に主人公を恋人にするように勧めたりしている。
因みに主人公が女の子でも勧める……多分、会話に男女で変化を付けるのを忘れたのだろう。

Fate/EXTRA CCC』では、凛曰く、
「彼はシェイプシフターの攻撃を回避し続けていた。彼が月の裏側に攫われ、BBに取り込まれるのは回避していたがはぐれてしまった」とのこと。
ただし、上記のようにEXTRAのルートによって安否が変化するので、実際健在なのかは不明。
…………と思っていたら裏ボスとして出てきた。

裏ボスとしてのマスターは麻婆。
なお、ゲイ・ボルクを凌いだ場合、麻婆に「毎度毎度、お前の槍は何故当たらんのだ?」と突っ込まれてしまう。ランサー……

勝負後、奮闘したご褒美に麻婆神父から激辛麻婆10人前を1分で完食するように令呪で命令される。
「ふっざけんなぁぁ!! 嫌がらせにしか令呪を使えない病気にでも掛かってんのか!! テメェーは!?」と叫びながら、退場。
やっぱり、不幸だった。


Carnival Phantasm

お祭り企画である本作ではスタッフに歪んだ愛を向けられているのか、死亡率がかなり高い。というか、死なない回がほぼない。
あまりの死亡数にネタにされており、死の回避はもはや無理ゲーである……サーヴァント中屈指の生命力を持つ筈なのは忘れましょう。
むしろその生命力があるからこそバーサーカーの如く生き返るのか。

「ランサーが死んだ!」
「この人でなし!」
のやり取りはもはや定番である。

未知の宝具『回転して突撃する蒼い槍兵』を生み出したり、レースバトルで壁に突っ込んだり、色々と弄られている。

11話はまるっと彼が主役を張り、ここまでの10話の中で起こった死亡シーンを全回避することで死の運命から逃れようとするが、未登場シーンで結局死亡した。



衛宮さんちの今日のごはん

アルバイト三昧で暇な時は『Hollow ataraxia』みたく釣りをしている。
漫画だと魚屋のバイトぐらいだが、アニメだと掛け持ちが多く、花屋にカフェの店員と数数多。

なので士郎からは「花屋に転職したのか?」、セイバーからは「あなたは何処にでもいますね。ここでもバイトですか?」とまで言われるレベル。
おかげでアニメは全13話と短いながら5話(一言も喋らないが最終回も入れれば6話)出演と準レギュラーである。

ちなみに漫画のとある話では釣りをしている中、凛と士郎が彼を見かけて話しかけるのだが、その時のランサーの台詞が「赤いの(アーチャー)ならいないぜ」
赤い弓兵共々ビーチバレーで突如現れた時があったが、アンタはそんなに赤いのと一緒に行動しているのか……

総評して今作のランサーは、視聴者や読者から「フリーランサー」クラス「アルバイター」と言われる活躍である。



Fate/Prototype

Fateの原型たるこの作品には元になった人物が登場しており、作中の立ち回りも似ている。
但し、年齢、性格には差違がある模様。そして全身タイツじゃなく鎧を纏っている。
詳しくはランサー(Prototype)参照。


Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ

ランサー本人は未登場だが、クラスカードが元の英霊の姿を取って現れた黒化英霊としてのランサーが登場。
デザインはStaynightのオリジナルデザインをベースに歴代兄貴のデザインを折衷した感じになっており、セイバーオルタにも見られたバイザーを被っているのが特徴。
作中ではバゼットに既に倒されている。

なお、クランの猛犬の逸話から獣人の姿に変身する能力を持つ。こちらの能力は3DS版で披露された。
後のオルタニキとはデザインが異なるが、黒化の方法やクラスの違いによるものだと思われる。しかし、獣の姿に変身する点は共通しているのが興味深い。
しかし、プリヤの設定は本家にフィードバックされない設定である為、本家世界のランサーが黒化したらこの姿になるのかは不明なまま。

また、美遊がランサーのクラスカードを使用することもあり、ゲイ・ボルグを振るうこともある。
彼女が『FGO』に参戦した際にも、彼女のプロフィール内で唐突に「こんにちは初めましてゲイ・ボルグ」という文言が飛び出してくる他、
戦闘モーションでもランサーのクラスカードを使い、ゲイ・ボルグで敵を攻撃するモーションが存在する。


Fate/unlimited codes

「1対1の近接戦闘」という最も実力を発揮できる対戦格ゲーという舞台を得て、大はっちゃけ
世紀末聖杯戦争の異名を取る本作で、二強の一角に君臨している。原作再現とはいえ、槍のリーチでスピードキャラ並の機動力はヤバイ。
詳しくは項目を参照。


Fate/Samurai Remnant

マスターを持たない代わりに土地の霊脈に紐付けられることで活動する、逸れのサーヴァントとして現界している。クラスはもちろんランサー。
増上寺を拠点にしており、アサシン陣営を追跡してきた伊織とセイバーに襲い掛かる。終始二人を圧倒するものの、戦いの中で伊織を気に入ったことで戦闘を中断。「実力を上げた後に再戦する」ことを条件に伊織に全面的に協力するようになる。

本作で最初に使用可能になる逸れの一騎であり、ATKとTECが高い攻め気質のステータス、リーチ・スピード・範囲の全てに優れた攻撃モーション、命中した敵をスタン状態にしながら長時間コンボで拘束する「槍術・赤の閃光」を始めとした優秀な共鳴絶技、等々非常に戦闘面で扱いやすい要素が揃っており、攻略に向いた性能になっている。

ちなみに若旦那とはやはりというか非常に仲が悪く、一目逢えば互いに罵りあう関係にある。
若旦那について伊織に「誰と連もうが勝手だが、コイツはやめておけ。己の愉しみのためなら平気でお前の命を奪っていくタマだぜ」とあまりに的確な忠告をしている。


Fate/Grand Order

スマホゲームたる今作にも参戦。
複数クラスでの参戦が告知されており、初期時点でお馴染みのランサーに加え、キャスターの兄貴が拝める。
何故真っ先に彼の複数クラス参戦が決まったかというと、複数クラス適正をもつサーヴァントの中でも彼を希望する声が大きかった為。
彼に限らず、騎士王や青髭の旦那など、多くはないながらも他のサーヴァントも別クラスで参戦している者がいる。

また今作には彼と深い関係であろうサーヴァントらしき人物も登場しており、そちらの絡みについても期待されている。

筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
ランサー B C A C E B
キャスター E D C B D B
プロト A C A+ B D B
オルタ A B+ A+ C D A
セタンタ B+ C B C A B


クー・フーリン(槍)
稼働初期から実装されているランサー。レア度は☆3(R)。
ステータスはSNのものと同じであり、イラストもSNと同じく武内崇先生が担当されている。
気持ちの良い兄貴肌という性格は変わらず、EXTRAの凛のようにやりやすいマスターを得られたためか楽しげに接してくる。

ゲーム中の性能は☆3サーヴァントの中でも屈指の好評価。
初期鯖なせいでカード性能はイマイチでNP効率も星産みも苦手だが、生存に特化した3つのスキルでそうしたデメリットを帳消しにしている。
ラインナップは、3回の回避&防御強化(3T)の「矢避けの加護」、弱体化解除&HP回復の「仕切り直し」、5ターンの間ガッツ(倒れても1度だけ復活)を1回付与する「戦闘続行」となっている。
特に「矢避けの加護」が非常に強力で、回避により致命的な攻撃の多くをやり過ごすことができ、3回攻撃を受けなければ永続的に効果が持続するため「とりあえず矢避け」といった感じで気軽に打つことが出来る重要スキルになる。
さらに2度目の強化クエストをクリアすると「戦闘続行」が「四枝の浅瀬」に変化し、残りHPが少ないほど効果の大きい攻撃力アップ効果が追加されCTも1短縮される。攻撃力アップは待望の自前で打点を上げる手段になる他、CT1短縮も生存戦略としてはありがたい。
宝具は『刺し穿つ死棘の槍』を採用。
中確率で即死・確定で防御低下のおまけがついたQuick属性の単体攻撃になっている。
必中の槍の筈なのに普通に回避される上に即死率も真アサシンの宝具より低いのは内緒 2018/8/1の宝具強化によってついに必中効果が実装された ため、心眼などの回避スキルを持つものが多数いた弓鯖相手にここぞの場面で有利に戦えるようになった。
高レベル帯になるまでイマイチ攻撃力が足りない一方生存力は非常に高いので、主に3種のスキルを用いてひたすら場に居座って宝具で相手を穿って粘り勝つというのが基本戦術になるであろう。
先発で登場したのに最後まで生存し続ける、レアリティ詐欺級の驚異の生存能力に助けられたマスターも多い。
SNのサーヴァントの例に漏れず、この人も途中でモーションの変更が行われている。
スカサハ=スカディ実装後は宝具レベル上げの容易さ、単体Quick宝具、スカディが欠点であるNP効率をあっさり解決してくれる等の要因からボスキラーとして活躍する場面も多い。
NP効率は上述の通り悪いはずなのに、Quick複数枚をチェインするとNPをもりもり回復している事もしばしば。


クー・フーリン(術)
長年ファンの議論の的になっていた「ルーン魔術師クー・フーリン」。
レアリティはランサーの兄貴と同じ☆3で、序章のクリア報酬でもあるため、多くのプレイヤーが最初にお世話になるキャスターであろう。
フード付きのローブを纏い、杖を手にした魔術師らしい姿になっている。キャスターになると金属を装備できず、槍も持ってこられないらしい。

アンサズのルーンによる炎の爆撃を主に扱う戦闘スタイル。
ランサー時と共通する「矢避けの加護」と「仕切り直し」で同じく居座り、宝具で殴っていくことになる。
クリティカルスターが集まりにくいキャスタークラスな為「ルーン魔術」はやや空気気味であるが、
概念礼装の「封印指定執行者」を装備させる事でクリティカルも狙いやすくなり、
最終再臨後に解放される強化クエストをこなす事で「原初のルーン」に進化し、NP獲得が追加され使い勝手は向上する。
宝具『焼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)』は大ダメージに加え防御低下とやけどを与えるBuster属性の全体攻撃。
単純火力もそうだが、スリップダメージを全体に撒けるのが地味に便利。
2018/8/1の三周年強化で槍ニキと同時に強化をもらった。強化後は宝具前にBusterバフが入るようになり、使い勝手と威力がぐんと向上している。
ゲーム内の宝具演出では藁人形のような木造の巨人が火の海を進んでくるといった単純なものだが、FGOアニメでは木の巨人の中に敵を放り込んで焼く宝具であることが判明した。
(ウィッカーマンの元ネタはドルイト達の人身御供…すなわち生贄の儀式。生贄を大きな木の檻に入れて燃やすというものなので、むしろアニメでの表現のほうが元ネタに近いかもしれない。)
アーケード版では木の巨人が震脚を行い、飛来する炎弾や熱波で敵を攻撃する。
第二部第六章開始と同時に、ようやく待望のモーション変更。
宝具演出も前述のアーケード版とアニメ版を再現した、迫力ある演出に変更されている。


本家同様場持ちは良いものの、★3キャスターということもあって手持ちが揃ってくると火力不足が目立ちやすいのが難点。
自身がストーリー召喚限定排出の為、宝具レベルを上げにくいのもそれに拍車をかける。
その為、しっかりと役割を持たせないことには「こいつだけ生き残ってもどうするんだよ」となりかねないのには注意。


序章の舞台である焼け落ちた冬木に聖杯戦争で呼ばれていたらしく、レイシフトしてきた主人公たちに協力してくれる。
尤も、本人曰く「ルーンだけで戦うとかやりづらくてしょうがない。キャスターは自分に合わん」「槍が恋しい」「ランサーで呼ばれていたら楽勝」と気が乗らないらしく、
やはり槍兵で呼ばれたいようだ。

だが、それにも終章にて大きな疑問点が生じることとなった。
特異点を攻略したはずなのに未だに燃え盛り続けている冬木。そして2004年の聖杯戦争に参加していたキャスターは彼ではなく別人であったこと。
後述のオルタであれ、通常召喚されるランサーであっても「戦うことそのものが目的」「聖杯への望みは手に入れたら考える」という望みの類を口にするが、
キャスターの彼は一切口にしていない。
そして、終局特異点では第一特異点から第七特異点、本来の流れの外から来た者達が主人公たちを助力したが、
彼やアーチャー、セイバーオルタ達あの冬木に関わった者達は一切助力に現れていない。
というか彼は冬木の裏にあった出来事のカラクリを理解していた節があるらしく、
「永遠に終わらないゲームなんざ退屈だろう? 良きにつけ悪しきにつけ、駒を先に進ませないとな?」と発言していた。

さらに2017年春のバレンタインイベントにおいて彼からチョコレートをもらうミニイベントでは「人理焼却にしろ人理再編にしろ…」という台詞を聞くことができるが、イベントの時点では全く謎の不穏なセリフであったためあまり話題にはならず、事態が進行した2018年のバレンタインにおいて改めて注目される結果となった。
この『人理再編』とは2017/12から始まったFGO第二部に関わってくる単語であり、世界を漂白し新たな人理の構築を目論むクリプター達の行いをリーダー格であるキリシュタリアが評して名付けたものである。
そしてこれらの謎は、2021年の第二部第六章にて全て明かされることになる。


クー・フーリン(Prototype)
こちらも稼働初期からのランサー。レア度は☆3。
お馴染みの兄貴とは一応同一人物で、FGOでは「SNの頃より若干若い頃」という設定らしい。
詳細は項目へ。


クー・フーリン(オルタ)
第五章「北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナム」で見せた驚愕の姿。レア度☆5(SSR)の狂戦士。
「当たらない」と揶揄されてきた呪槍が当たりまくるとシナリオはこうなるということを教えてくれる。
詳細は項目へ。


セタンタ
FGOアーケードのイベント配布枠セイバーとして登場後、2023年GWのコラボイベントにて本家FGOにも進出。レア度は☆4(SR)。
クー・フーリンを名乗る前の修行時代の姿。


ちなみに余談だが、某赤い弓兵と大半の作品で共演している。
これには兄貴も「どこに召喚されてもあいつがいる」と心底嫌そうな様子。






名言


「その心臓、貰い受ける―――!」

「狗といったなアーチャー
 ――よく言った。なら、お前が先に逝け」

「行くぞ。この一撃、手向けとして受け取るがいい―――!!」

「英霊なんて連中はなぁ!!元々二度目の生なんざ興味はねぇんだ!!」

「頼む……俺の楽園を返してくれ」

「どーもー!青タイツでーす!」

「あと、ホットドッグはやめてください」




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最終更新:2024年04月12日 20:40

*1 『FGO』ではセイバーでの召喚を試してくれと言っているので適性有りの可能性が高い。但しフェルグスから剣の才はなく、すぐに槍に持ち替えおったとの事なので、槍並に使いこなせる技量を持っているか不明。但しフェルグスの扱うカラドボルグは一般的な剣の形状からかけ離れており、剣というよりカラドボルグを扱う才の事を指している可能性が高い。

*2 厳守すれば神の祝福を、破れば禍を呼ぶ制約。

*3 目下の者から犬を使った食事に誘われることでゲッシュを一つ破り半身麻痺。次いで吟遊詩人に「その槍ください」と言われる始末。まあブチギレた兄貴に投げ槍の形で渡されて死んだが。

*4 本編で対応できたのは一度目の戦いで得た経験値を活かして、心眼で攻撃箇所の予測をした為

*5 城とはアイルランドにあるクーフーリンの居城、戦車とはクーフーリンの愛馬である鏖殺戦馬セングレンを指すと推察される。