ベトベトン

登録日:2009/11/22(日) 21:00:13
更新日:2023/11/04 Sat 22:35:30
所要時間:約 5 分で読めます







出典:ポケットモンスター サン&ムーン、42話『カントーでアローラ!タケシとカスミ!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

ベトベトンとはポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン


■データ


  • 通常
とっても臭い!気絶するほど強烈だがベトベトンは鼻が退化して臭いを感じない。

全国図鑑No.089
分類:ヘドロポケモン
英語名:Muk
高さ:1.2m
重さ:30.0kg

タイプ:どく


特性:ねんちゃく(持っている道具を取られない)
  /あくしゅう(攻撃すると10%の確率で相手をひるませる。手持ちの先頭にすると野生のポケモンの出現率が半減する)
隠れ特性:どくしゅ(接触技で攻撃すると30%の確率で相手をどく状態にする)

種族値
HP:105
攻撃:105
防御:75
特攻:65
特防:100(初代のみ65)
素早さ:50
合計:500

体内にある毒の種類は100以上。毒と毒の化学反応が命の源。

全国図鑑No.089
アローラ図鑑No.51/メレメレ図鑑No.51
高さ:1.0m
重さ:52.0kg

タイプ:どく/あく

弱点:じめん
半減:くさ/どく/ゴースト/あく
無効:エスパー

特性:どくしゅ(接触技で攻撃すると30%の確率で相手をどく状態にする)
  /くいしんぼう(通常HPが1/4以下になった時に食べるきのみをHPが1/2以下になった時点で食べる)
隠れ特性:かがくのちから(ひんしになった味方の特性をコピーする)

種族値は全く同じ。

努力値:HP+1、攻撃+1

タマゴグループ:ふていけい
性別比率:♂50♀50


■概要


マタドガスと双璧を成す代表的などくタイプのポケモン
ベトベターの進化形で、レベル38で進化する。

名前の通りヘドロがそのまま生き物になったような姿。
普段は地面に混ざって擬態しており、ぱっと見ではわからない。
片腕が退化した代わりに、もう片方は大きくなった。
ただし、ポケモンスタジアムバトレボでは両手が存在する。

身長が伸びたにも関わらず、何故か体重は変化していない。まぁ、ポケモンはそういう世界なので仕方ない。

体のヘドロは猛毒で、軽く触っただけで高熱と共に三日は寝込み、体液1滴でプールの水が濁り、歩いた後には最低でも三年は雑草すら生えない等の武勇伝を持つ。
体内の毒素の種類は100を超えており、それらの毒素の化学反応こそがベトベトンの命の源らしい。
もしかしたら、いや間違いなく世界一臭い物質「トリクロロアニソール」も含まれているのだろう。

また、汚いゴミが大好物なのでポイ捨てをする人がいる町にはベトベトン達が集まってくるという。
そんなベトベトン'sが大量にいるタマムシシティゲームコーナーの隣の池は……
一方で、SMでは病原体を撒き散らすことから駆除され続け、おまけに環境問題が解決しつつある近年では個体数が減少。
絶滅するのも遠くないと語られている。
現在では人工的にヘドロ池を作ってまで保護しているのだとか。

理論上、生物体には存在しないはずの物質が体内から検出されたという。

ピカチュウverとBW2の図鑑説明で「とっても くさい!」と書かれてしまっている。

また、SMではアローラ地方に適応した新形態「リージョンフォーム」が追加。
種族値は原種と同じだが、大きさが若干小さくなり、重さは20キロほど増えた。
ゲーム内グラフィックでも原種と並べると微妙に小さい。
体色がレインボーなケミカル色に変化し、あくタイプが加わったことでドラピオンスカタンクと同じタイプに。
アローラのゴミ問題の解決のために持ち込まれたベトベターがいつの間にか変化していたらしい。
いずれアローラにいる全てのベトベトンがこっちの姿に変わっていくだろうと推測されている。
同時期に大量発生していたダストダスが激減したそうだが……。

口元や手に牙や爪の様なものが生えているが、これは毒素が圧縮され結晶化したもの。
原種とは異なり体内に毒素を凝縮しているため臭いは発していないが、 結晶には死に至るほどの猛毒が含まれ、分解も不可能と非常に危険。
しかも体から落ちると、圧縮が解けるのか毒素が漏れ出すと言うデンジャラス物質。
ケミカルな体色は食ったゴミが常に体内で化学反応を起こしていることが原因のようだ。
原種よりも危険度が増したと感じるのは気のせいだろうか。
だがサンでの図鑑説明ではその毒もカビゴンにとってはスパイスらしい。カビゴンまじぱねぇ。

意外と人間に懐くらしいが、長期間空腹のままだと家具を破壊し食べ始めると危険な存在。
清掃業者には、彼らの食欲を上手くコントロールする手腕が求められている。


■ゲームでのベトベトン


初代ではグレンタウンにあるポケモンやしきで野生のベトベターが出現する。緑・リーフグリーンの方が出現しやすい(逆に赤・ファイアレッドではドガースの方が出現しやすい)。
最強のどく技「ヘドロこうげき」や長期戦向きの「ちいさくなる」を覚えるが、どくタイプ自体が弱いので使い勝手は悪い。
ピカチュウ版では無人発電所にもベトベターが現れるほか、ポケモン研究所でガルーラをベトベトンと交換できる。

グレンタウンが壊滅した金銀時代ではタマムシシティの池や周辺の16~18番道路に生息地を移した。

マタドガス同様、主にロケット団が使用する。以降ベトベター系統が登場する作品では悪の組織に好んで使用される傾向がある。
マタドガス同様雑魚の印象が強いが、油断すると「かなしばり」「とける」「ちいさくなる」「どくどく」「ヘドロばくだん」等で意外な苦戦を強いられる。

RSEのリメイクであるORASでは、主にアクア団が使用する。
アクア団リーダー・アオギリも海底洞窟戦で使用する。

SMではレベルアップで覚える一致技も充実し、本編ではトップクラスに使い勝手が良い。
また、フィールド上でもしばしば見かける上、ショッピングモールではベトベターに関するイベントが存在する。
ライドポケモン達の アレ や ソレ を拾っては運びベトベターに食べさせるという内容……
当人は幸せそうなのだが……

USUMでもショッピングモールのイベントは変わらないが、イベントをクリアすると、ロトムから「手を洗ったほうがいい」と言われる。

SVではアカデミーの美術室でモブ生徒がベトベトンを連れており、ポケモンウォッシュを嫌がっているとのこと。そりゃあね。


■対戦でのベトベトン


どくタイプでありながら、HPと特防が高い。
そのため、特攻に振ったフーディンの「サイコキネシス」すら耐える驚異の特殊耐久を見せる。
だが、エスパー対策の技はDPt以降に登場するので、それほど目立たない。
一方、防御が少し不安だがHPは高いので並のポケモンの「じしん」なら一発は耐えてくれる。
さすがにタイプ一致は無理だが。

初代ではマタドガス共々最強のどく技「ヘドロこうげき」を備えるも、威力の低さや当時エスパータイプが最強だったことから日の目を見ることはなかった。
何気に「とける」はコイツとシャワーズしか覚えなかったが、同じ積み技なら「ドわすれ」や「かげぶんしん」等の方が強力だったため評価には繋がらず。
ミュウツーのサイキネですら急所に当たらない限り耐えられるので爆発要員としてなら使えなくはなかったのが救いか。
爆発の威力はカビゴンゴローニャに次ぐ。

金銀で上位技の「ヘドロばくだん」が追加されたことに加え、「くろいきり」を獲得している。さらに「だいばくはつ」強化も追い風となり、00カップでは決勝大会に1体エントリーされる実績を作った。「くろいきり」で「のろい」を牽制しつつ粘り、「まひ」で起点にされそうになったら爆破処理に転用するというのがこの世代におけるベトベトンの使い方であった。

RSE以降はエスパーが以前ほど奮わなくなったので活躍の場は増えることに。
ただマタドガスと違って特性は『ふゆう』ではないため「じしん」に弱く、初代どくタイプとしてはもっぱらマタドガスに需要を奪われている感が否めない。

DPt以降は「ヘドロばくだん」が特殊化し、イメージ的にはピッタリなのに相性が悪いという妙な事態に。
しかし、世代が進む毎に高い攻撃を活かせる強力な物理技が次々と追加されている。
どくタイプ最強技の「ダストシュート」や命中安定の「どくづき」、先制技である「かげうち」
対エスパー&ゴースト用の「しっぺがえし」「なげつける」、道連れの「だいばくはつ」、三色パンチ等。
特殊技としては「かみなり」「シャドーボール」なんかを覚えるが、特攻が低いので微妙な所。
ただ、「だいもんじ」ははがねに対する役割破壊として重宝する。

のろい」や「いやなおと」で火力や防御力を補強したりも出来る。
地味に「にほんばれ」や「あまごい」なんかも覚えるので天候を変えて自主退場で一匹相打ちに持ち込むこともできる。
純粋なアタッカーとしてならマタドガスより上。

しかし、素早さが遅い事もあり、「じしん」で意外な奴にやられる事もあるのがかなり痛い。

上記の通りマタドガスに劣る感はあるものの、種族値のバランスは優秀で特殊耐久が高いため物理受けのマタドガスに対してこちらは特殊受けとして運用可能。
特殊受け対策に使われやすいかくとう技が半減でプラチナより使い手が増えた受けポケの天敵「トリック」を特性『ねんちゃく』で無効にできるのはかなり評価出来る。
とつげきチョッキ」との相性も良好。
ただし回復技は「ねむる」と「いたみわけ」のみ。HPが高いので「いたみわけ」は微妙、「ねむる」は持ち物がほぼ固定されるので使いにくい。

その特殊耐久のおかげでタイプ的に苦手なフーディンを「しっぺがえし」→「かげうち」で返り討ちに出来る。
サーナイトも以前は同様の方法で狩れたが、XYからはタイプ相性が変わったため「ダストシュート」1発で落とせるようになった。
ベトベトンを舐めてかかってくるエスパー使いに一泡吹かせてやろう。ヘドロだけにね。
なお、メガシンカして「サイコショック」を打たれた場合は流石に無理なので諦めよう。

BWで『あくしゅう』に攻撃時怯み効果が追加されたが、素早さが低いので「かげうち」撃って怯んだらラッキー程度に考えたい。
また、「ちいさくなる」が回避率二段階上昇に変更されたので避けまくるベトベトンも可能。

XYでは新タイプのフェアリータイプが登場。
どくタイプが弱点のため、以前よりも地位が向上した。

アローラ版はあくタイプが追加されたこと使い勝手が向上。
等倍ダメージを与えやすく弱点もじめんのみと攻守共に優秀で、『ふうせん』を持てば弱点がなくなる。
エスパー無効かつフェアリーに強いためエスパー/フェアリー複合のサーナイトやカプ・テテフに有利。
強力な「はたきおとす」を新たに、しかもレベルアップで覚えられるようになり、これをタイプ一致で使える。
さらに範囲の優秀な「ストーンエッジ」も習得可能に。
積み技も「クリアスモッグ」の存在で無意味……だが、はがねタイプにはそもそも「クリアスモッグ」が効果無し。
タイプの関係で相手から「はたきおとす」を食らうことはほぼなくなったが、特性『ねんちゃく』を失ったので「トリック」「すりかえ」には注意が必要。
原種と違ってかくとうが等倍になっている点にも注意。

また、『くいしんぼう』を手に入れたことにより、こんらん実を体力半分で使えるようになったため、「リサイクル」とあわせて疑似自己再生ができるようになった。

また、ダブルバトル専用の新特性『かがくのちから』を獲得。
この世代の新ポケモンであるナゲツケサルの『レシーバー』と同様、ひんしになった味方の特性をコピーする。
ステータスを底上げする『かそく』『ちからもち』『ヨガパワー』『ムラっけ』
耐久力を強化する『いかく』『マルチスケイル』『ファーコート』『もふもふ』
特定のタイプへの耐性を得られる『ふゆう』『ちょすい』『ひらいしん』『そうしょく
その他『いたずらごころ』『おやこあい』等、様々な可能性が考えられる。
かがくのちからってすげー!

ただしフォルムチェンジに関わる特性や、一部特別な特性はコピーできない。
効果が判明した当時はヌケニンと『ふうせん』を持ったベトベトンを組ませて、ヌケニンに「いのちがけ」を使わせるorベトベトンが「かげうち」でヌケニンを倒すなどで「ふしぎなまもり+ふうせんで弱点無し=全攻撃技無効」の最強ベトベトンが出来上がるのではないかと多くのトレーナーがワクワクした。
しかし、やはりというべきか『かがくのちから』で『ふしぎなまもり』はコピーできなかった。科学はヌケニンに敗北したのである。

第八世代では剣盾での出場をマタドガスに譲るもBDSPで復帰…
したのはいいのだが、なんとよりにもよってまさかの「どくどく」没収と相成った。
全身毒みたいなポケモンなのに毒ひねり出せないってどういうことなの…。

が、第九世代で無事どくどくを覚えられるように。
まぁあの見た目で覚えない方がおかしいもんね。

ヘドロポケモンだが、何故か特性『ヘドロえき』は現在まで追加されず。
もっとも、今の特性がそれ以上にぴったりすぎるというのもあるのだが(とくに『あくしゅう』)

ちなみに、第9世代ではアローラベトベトンはこいつら同様遺伝技を全没収されていた。原種は残っているのになぜ。
しかし、DLC「碧の仮面」配信と同時に無事に修正された。

■アニメでのベトベトン


グンジョシティに生息しているベトベター達の親玉として登場。サトシがゲットする。
モンスターボールに入ってもニオイが遮断されない為すぐさまオーキド研究所に預けられた。

「臭い」という理由で基本的に使われず空気。
だが無印77話におけるポケモンリーグでのカオルコ戦で、
合気道を使いこなしフシギダネに続いてピカチュウまであっさり倒してのけた強敵マダツボミにのしかかって見事破ってみせた。
この突如の大活躍で視聴者に強烈な印象を与えた。

ポケモンリーグ シロガネ大会のシゲル戦では久しぶりに登場。
しかしケンタロスともども、殆ど何もさせてもらえずハッサムに倒されてしまった。

ベトベトンの試合はこの2試合のみで、圧勝と完敗と対照的なものになっている。
マダツボミ戦の印象が強いとはいえ、あっさり負けてるのも事実であり、またそもそもの試合数が極端に少ないため、人によって強さの評価が分かれるポケモン。

人懐っこい性格なのか、やたらサトシやオーキド博士に抱き付くが、何故か何ともない(オーキド曰く「結構キツい」)。
トレーナーに懐いたベトベトンはニオイを発しないらしい。


■漫画でのベトベトン


電ピカでのポケモンリーグが特に有名。
アニメと同じく、フシギダネ、ピカチュウを潰した格闘術に優れるマダツボミの打撃を吸収し、「のしかかり」で一発KOした。

四コマ劇場では夢を食べるスリープがベトベターの夢を食べようとしたら
「生ゴミや下水汚泥を腹いっぱい食べる夢」を食べてしまい、死にかけるという話もあった。
他にも石鹸工場の廃液を飲んでピカピカになってしまう話なんかもあったな。

ポケスペでは、キョウの忍者装束*1に擬態してトレーナーを守るという、とんでもない姿で登場。
グリーンの口元を塞いで窒息させようとするなど、「ヘドロポケモン」であることを考えると、なかなかキツい活躍を見せていた。
スオウ島の決戦では「ベトベとんの術」というキョウを守りながらその場から逃走する術を披露。


トレーナー「アニメのベトベトン、オーキド博士やサトシに抱きつき過ぎだろ(笑)」

ベトベトン『……………』

トレーナー「どんだけ好きなんだよ(笑)」

ベトベトン『――近くに寄ったり、触ったりしても嫌いにならないでくれるからじゃないですか?』

トレーナー「…………………」



…追記・修正はベトベトンに抱き着かれてもいい人にお願いします。

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最終更新:2023年11月04日 22:35

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