村雨良/仮面ライダーZX

登録日:2011/09/10 Sat 17:09:04
更新日:2023/08/27 Sun 12:28:54
所要時間:約 5 分で読めます







「これが…怒りか!!




村雨(むらさめ)(りょう)/仮面ライダーZX(ゼクロス)は、『仮面ライダーZX』に登場する主人公でありヒーロー。

演:菅田俊


【作品解説】

記念すべき10号ライダー誕生となる『仮面ライダー』シリーズ第8作なのだが、『仮面ライダースーパー1』終了後、当時は新しい特撮作品を制作するには厳しい状況だった為、雑誌、ラジオ、アクションショー等でメディア展開を行っていた。
残念ながらZXを主人公とするテレビシリーズは実現しなかったものの一度ながらテレビスペシャル「10号誕生!仮面ライダー全員集合!」で見事映像化を果たした。

また、村枝賢一の漫画作品「仮面ライダーSPIRITS 」ではZXを主役にした物語(新訳ZX)をマニアックな部分まで描いているので、昭和ライダー好きは見る価値有り。

近年は「HERO SAGA」にて「10号誕生!仮面ライダー全員集合!」を元にしたストーリーが連載された。
スカイライダー、スーパー1、ZXのS.I.C.発売記念的作品でもあり、ジオラマでは10人のライダーが勢揃いしている。



【村雨 良】

ブラジルの大学に通う青年。
悪の秘密組織バダンに姉・村雨しずかと共に拉致され、目の前で姉は殺され自身も改造人間にされ、脳を除く肉体の99%を機械化されたパーフェクトサイボーグになってしまう。
同時に村雨良としての記憶を消去(洗脳)され、その後は三影英介/タイガーロイドと共にバダンの兵として活動していたが、任務での事故をきっかけに記憶(自我)を取り戻す。
反抗心に目覚め脱走に成功した後、日本の海堂博士から自身が改造人間であることを改めて知り絶望する。
バダンへの復讐を誓うが9人ライダーとの出会いが良の心を変えていき、人類の自由と平和の為に仮面ライダーZXとしてバダンに決戦を挑む。

脳髄以外の全てが機械であるという事から分かる通り、人間体の普段の姿も改造前の姿を人工物で模したものに過ぎず、
平山亨氏の小説版では自分自身の姿がプラスティックと金属で模造されたものであるという事実に苦悩する場面も描かれている。



【仮面ライダーZX】

パンチ力:60t
キック力:66t
ジャンプ力:ひと跳び60m
走力:100mを0.6秒

村雨良が変身した仮面ライダー第10号。
前述の通り、脳以外の全身が99%機械であるパーフェクトサイボーグ
ボディが赤と銀、複眼とマフラーは緑の配色。
全身に隠し武器を装備し、煙幕や撹乱等の特殊能力を持つ事から「忍者ライダー」の異名を持つ。
実は変身ポーズが当時の児童誌とTVSPで異なっているため、2種類ある。

モチーフはカミキリ虫。

戦闘力は非常に高く、ライダーマンスーパー1の二人を相手に優位に立っている。

SPIRITSでは通常時に経験の差で1号に圧倒されたが、フルパワーになると全身が赤く発光し、更に戦闘力が強化される。
この状態で1号と2号を圧倒した。



【ヘルダイバー】

ZXの専用マシン。核融合原子力エンジン搭載。最高時速600km/h。
水中航行用のハイドロジェットエンジンも装備されている為、飛行や水中での走行が可能。
走行地に合わせてタイヤのパターンが変化する機能も備えている。
カウリングの下には100発/秒発射可能なレーザーバルカン砲を装備。


【武器・装備】

  • 十字手裏剣
両肘にセットされている遠距離用兵器。別名を「十方手裏剣」ともいう。
射出時に伸びる刃部分は、ダイヤモンド以上の硬度を持つ。

  • 衝撃集中爆弾
両膝にセットされている小型爆弾。
ZXの指令電波で、爆発の威力や方向を自在に変化させられる。

  • マイクロチェーン
手の甲に格納されている鉤爪付きの細い鎖。
腕内部のウインチで最大1tの物体を牽引でき、ZXの体から最大五万ボルトの高圧電流を流す事も可能。

  • 電磁ナイフ
左大腿部内に収納されている伸縮性の万能ナイフ。
鋭い切れ味と超高熱を併せ持ち、高圧電流も流せる。

  • 煙幕発射装置
両上腕部に内蔵。
相手のレーダーやアンテナを撹乱できる煙幕を上腕部スリットから噴出する。
虚像投影装置と併せて使うことで、その効力は倍増する。

  • 虚像投影装置
ベルトの正面バックルに内蔵。
自らの姿を何もない空間に映し出すことが可能。
何体もの自身を同時に投影することもできるため、撹乱や脱出時に使うことで効力を発揮する。

  • ジェット噴射
足裏にジェット噴射口を内臓。これにより最大60mの跳躍を実現している。
1tの重さを抱えてなお跳躍できるだけのパワーがある。
スカイライダーばりの自由飛行とはいかないまでも、ある程度の空中戦は可能。



【必殺技】

《劇中やメディアなどでの設定技》

  • ZXキック
  • ZXパンチ
  • ZX稲妻キック
  • 稲妻ニードロップ
  • 超パワー稲妻キック

《仮面ライダーSPIRITSでの技》

  • ZX穿孔キック
  • ZXかげろう崩し
  • ライダーきりもみシュート
  • ライダー車輪
  • 梅花の型



【最近の客演】

ZXとしては初めての映画出演。
ライダートーナメントにて、ドラゴンロードならぬ、ドラゴンライダーの龍騎と対戦し、衝撃集中爆弾を披露したが、龍騎はその所ミラーワールドに潜っていて難を逃れており、逆に滅多打ちにされるハメに。
終盤は歴代ライダーと共に戦い、大ショッカーの野望を打ち砕いた。

ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフでは平成の10号ライダーと認められた門矢士に会いに光写真館を訪れ同じ「10号ライダー」ということでZXの人形を用いてZXとディケイドの共通点を語るが士に「一緒にするな!!」と言われた。


仮面ライダーの歴史が消され消滅したと思われたが人々のライダーへの想いによって復活。
歴代ライダーと共にショッカー首領に立ち向かい、岩石大首領戦ではヘルダイバーに乗り、オールライダーブレイクで悪の野望を打ち砕いた。
ライバル怪人であるタイガーロイドとの戦闘場面もある。


「10号誕生!仮面ライダー全員集合!」以来の菅田俊が出演。
何故か地下帝国バダンの大幹部たる暗闇大使を名乗り、メガリバース計画と、それに伴う昭和ライダーと平成ライダーを戦い合わせて共倒れさせロックシードに変える作戦の指揮を執る。
その真実は誰もが予想してた通りバダン内部からメガリバース計画を潰すことであり、計画始動と同時に正体を明かしてメガリバース装置を破壊した。
…が、バダン総統にとっくに正体を見破られており、逆に引っ掛けられてダミーを破壊するだけに留まってしまう。

この時、葵連に後ろからぶっ刺されるシーンがあるが、よく見ると刺された箇所から火花がバリバリ散っているのがわかる。さすがパーフェクトサイボーグ。
なお、後ろからぶっ刺されるシーンはこの映画では草加死亡シーンと並んでインパクトがあるとの評判(刺された時の迫真の顔の怖さが)。
しかし、次の策である「全ライダーをロックシードに変えたと見せ掛けてヘルヘイムの森で待機させて、土壇場で鎧武にロックシードを開放してもらい、一気に集合させる」という作戦には成功。
オールライダーを集合させてバダンとの最終決戦に臨んだ。

パンフレットのインタビューでは「不遇ライダー」と公言されている。
平成ライダーとの最終決戦では仮面ライダーディケイドと戦った。


【余談】

  • 名称は公募によるもので1982年8月15日のラジオ番組『オールナイトニッポン』で「仮面ライダースペシャル」が放送され、向ヶ丘遊園にて「仮面ライダーゼクロス」という正式名称が発表された。
    ただし、カナ書きの「ゼクロス」という応募作品は無く、「ゼットエックス」では語呂が悪かったため石森により修正された。

  • 本作が発表される前に連載された石森の漫画『Knight andN day』で「村雨良」という名の超能力者が主人公になっており、名前の由来はこれから来ているのかもしれない。

  • 当初、ZX/村雨良は別人が演じる予定だったが、その人が帰郷したため『仮面ライダースーパー1』のスーパー1/沖一也の最終オーデションまで残っていた菅田俊が選ばれた。菅田は緊張していたために「オレたちこれ受からなくってもさぁ、また次に受けるのもあるし気楽に行こうよ」と無理に元気を装って話しかけたことを、面接で高杉が語ったために子供番組を馬鹿にしていると誤解され、落選した(後にこのエピソードは高杉が問題を起こした際に、全国に一気に広まってしまう)。

  • テレビスペシャルの村雨良が乗っていたバイクは当時の菅田俊の私物を使用していた。

  • パンチパーマ頭という当時の菅田の風体がインターネットなどで話題にされることがあったが、この髪型はヤクザ映画『制覇』の出演直後に本作へ呼ばれたためである。
    『仮面ライダー大戦』でも極道顔が話題になった。

  • ZXのスーツはもともと雑誌などの写真撮影用に作られたもので動きのあるアクションをすることを前提としてなかったため、テレビスペシャルの時はマスクの視界の悪さやスーツの動きづらさが災いしてとても大変だったそうである。

  • TVSP版では短縮された変身ポーズが使われており、フルサイズでの変身ポーズは「仮面ライダー10号ネーミング発表会」1982年8月15日、向ヶ丘遊園でのみ公開されている。

  • ガンバライドではZXの声をオリジナルの菅田俊が演じており、シャドームーンを除けば昭和ライダーで唯一のオリジナルキャストが声を担当。しかし、この事はあまり宣伝されていなかったりする。

  • 仮面ライダーディケイドとは左右非対称なボディ、多種多様な攻撃技、シリーズを完結させる目的で制作され、共に10号ライダーなど共通点が多い。




【仮面ライダーSPIRITSでの名台詞】

「確かに俺は空っぽだ…」

「記憶も…痛みも…哀しみもしらない」

「だがひとつ…思い出したものがある」

「これが…怒りか…」




「思い…だした…やっと…」

「そしてもう二度と忘れん…」

「バダンの無情」

「姉さんの無念」

「そして俺の…無力を…!」




「違う…もう…バダンじゃあ…ない!」

「俺は…仮面ライダーだ!




「それでも…俺は……」

「この世界を…守るよ―…」




「死なん……」

戦いが終わらない限り、仮面ライダーは死なん







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最終更新:2023年08月27日 12:28