1500m/800m自由型(水泳)

登録日:2011/08/11 (木) 22:51:03
更新日:2023/06/10 Sat 22:56:20
所要時間:約 2 分で読めます





1500m/800m自由型は水泳の競技の1つで、男子は1500、女子は800の競技に出られる。

概要

この2つは公式水泳競技の中で最も長い競技であるが、普通の人間にその選手である事を話しても「スゲー、けどよく分からん。」となる。
が、普通の水泳選手にはあからさまに敬遠されている競技で、やってるだけで正気を疑われる。

というのも、比較的スピード勝負である水泳競技の中でぶっちぎりの長距離種目であり、1レースにかかる時間が20分を超過するのは珍しくないからだ。
当日のプログラムで1500mがあるだけで憂鬱になる選手や応援側は少なくなく、他では熱心な声援を送る人たちもここだけは静かになるのが多い。
またこのプログラムの後にレースを控える選手にとっても、ウォーミングアップに要する時間や実際に招集がかかる時間が測りづらいため、必要以上に時計を気にする煩わしさがある。

しかしやっている選手側は本気なのは言うまでもない。
超長距離種目なので日頃の練習で持久力とペース配分を培う努力と、水の中故に応援する声も届かない孤独感は本番といえどかなりのものを強いられる。
なまじ隣のレーン以外の選手の姿が見えづらいので、自分が今何番目なのかも分からないままレースを続けるプレッシャーも相まって、精神的にも厳しいレースなのだ。

余談だが、結構な頻度で規定距離以上を泳いでしまう選手が出る。
そうした場合は周囲の選手や、ターンするタイミングで競技サポーターが止めてくれるのだが、事前の予防として50~100m手前になったらベルを鳴らして合図してくれる。それはそれで1500mに到達する前に間違えて止まってしまう選手も出てしまうのだが。
更に、フライングした場合の失格通知は競技が終わってから反映されるため、しくじってしまうと徒労に終わってしまう。哀しいね。

コツ

長距離種目で重要なのは体力だが、ペースの調整が何より大事である。
「とりあえず序盤に距離を稼いでおこう」とハイペースで序盤から仕掛けてしまうと、間違いなく後半に垂れてしまい一気に失速する。
なので「長距離を自分の一定ペースで泳げる」のを前提に置くのは大事として、『最初と最後の100mはペースをやや早く、200~400mは緩やかに、500~700mは徐々に早くしていく』などのリズムを刻むと距離も把握しやすい。

そして強靭なメンタル力も重要である。
長距離に挑む事、最初からハイペースで飛ばす相手、そういった事に対してブレない精神がないと、競技の最中に心が折れかねない。

後はターン等の小技も必要。
例えば、ターンを0.1秒速くすれば、800mは1.5秒、1500mなら2.9秒速くなる。
泳ぎの早さもそうだが、より正確かつ効率的な泳法を習得して挑むのもこの競技で必要な技なのだ。

応援する側

1500mは特に1レース平均して20~30分かかるプログラムなので、その間の応援を強要される学校の部員はかなり過酷。
前後にレースがある者は特に忌避する傾向にあり、事前にわかっているとレース後に応援席まで戻ってくるのをできる限り遅くしたり、早めにウォームアップに入る人も出てくる。
応援する側も「あと400m!」など声援を送る人はいるが、大体泳いでる本人には届いていないので無駄。もし届いたとしても、選手本人の把握している距離と乖離があれば余計な混乱を招きかねない。応援したい気持ちは分かるが、余計な事は言わないようにしよう。

最後のあたりはもう声が出ていなかったりする。仕方ないね。

関係ない人


会場にいる場合はやる事もないままベンチやバックヤードにいなくてはならないため、とにかく暇を持て余す。
規律の緩い部活ならトランプなりスマホを弄っていても咎められないが、強豪校などでは待機中も選手らしくするのを求められがちなのでそうもいかなくなる。下手をすれば「他校でも泳いでる選手を応援しろ!」など言われ、余計な体力を使わされるケースも……。



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最終更新:2023年06月10日 22:56