インフェルニティ

登録日:2010/02/25 Thu 08:08:41
更新日:2024/03/06 Wed 23:29:26
所要時間:約 40 分で読めます





満足させてもらおうか


「インフェルニティ」とは遊戯王OCGに存在するカテゴリの1つ。
遊戯王5D's、およびその漫画版にて、伝説となったチームサティスファクションの元リーダーにしてダークシグナー鬼柳京介が使用するカード群である。

●目次

【概要】

インフェルニティと名のつくカードはほぼ全てが『手札が0枚の時』という特殊な条件下でのみ発動・適用できる効果を持つ。

つまり手札が無い状態でなければ戦うことができないという特異な性質を持った連中である。


また、モンスターは悪魔族が多い。
……いや、飽く満族か。


ゲーム中は手札0枚と言うリスキーな状況をスムーズに作り出す必要がある。
そのために手札にだぶつくと処理しづらいモンスターを減らすなど、専用のデッキ構築が必要不可欠である。
また事故対策も兼ねて、インフェルニティ自身にも一定数存在するセルフハンデス系カードなども取り入れたいところ。

手札事故が起きやすいという弱点を持ち、手札をうまく減らせないとそもそもデッキが動かせないという状況に陥る。
また、自分の手札が0枚というのは、全体除去が跋扈する遊戯王から見ても、TCGの常識からいってもかなり危機的な状態であるため、短期決戦が求められる。


しかしその分条件を満たしたときのカード性能は一級品。
インフェルニティがループの代名詞とされるのは伊達ではなく、コンボが動き出すと途切れることなく延々とカードが回りつづけ、そのまま1ショットキルすることも珍しくない抜群の瞬発力を発揮する。

そのピーキーさ、手札0枚を目指しながら展開していく独特の使用感覚はインフェルニティの大きな魅力であり、数多のデュエリストを病みつきにしている。


名前の由来は恐らく「インフェルノ(激しい炎、地獄)」と「インフィニティ(無限)」のかばん語。
そのためか、一部のカードは炎を思わせる意匠が取り入れられたり、背景が爆炎に包まれていたりしている。
更に、「地獄」「炎」のイメージからか関連・サポートカードや召喚口上で言及される「煉獄」もイメージされているらしい*1
また、満足街編のイメージからか西部劇風のモンスターもいる。

主な略称は「IF」だが、もっぱら「満足」と呼ばれる事の方が多い


【OCGにおけるインフェルニティ】

初登場はWCS2009の付属カードとして。
インフェルニティ・デーモン」「インフェルニティ・ガーディアン」「インフェルニティ・ドワーフ」が登場。

当時はWCS2009攻略本に付属の「インフェルニティ・デストロイヤー」を含めてたった4種類しか存在せず、
(鬼柳さんのファン以外にとっての)需要は全くと言っていいほどなかった。
もちろん、「インフェルニティ・デーモン」がその後あんなに高騰するとは当時は誰にも予想できなかった。

後に「エンフェ」が収録された「ANCIENT PROPHECY」にて「インフェルニティ・ビースト」が登場。しかし、これでもまだ実戦レベルではなかった。

「STARDUST OVERDRIVE」にて念願の「インフェルニティ・フォース」と「インフェルニティ・ネクロマンサー」が登場。
ほぼ同時期には「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン」もOCG化され、ようやくファンデッキとしてちらほらと遊べるようになる。

もっとも、この段階ではまだ現在のような満足を味わうことはなかった。


???「このカードプールならまさか環境を相手にするはずは無い。そう思っての評価だった」


「だが、インフェルニティは 弾 け た 



クラッシュタウン編で鬼柳さんがまさかの再登場。
同時に新たなインフェルニティ達も登場し、これを機に「THE SHINING DARKNESS」で「インフェルニティガン」が収録。
これにより爆発的な展開が可能となったことで超絶強化され、一気に実戦レベルとなったのだ。
前情報でインフェルニティの強化が判明した辺りから「インフェルニティ・デーモン」が一気に注目され、ゲームの付録ということもあって値段が跳ね上がった。

ここからインフェルニティの環境での活躍が始まる。
「デーモン」+「ネクロマンサー」+「ビートル」で「トリシューラ」を出すことが可能であり、
デッキの「ガン」の数だけこれを繰り返すことができる。
先攻トリシューラ三連打がトラウマとなっている決闘者も多い。

現在「インフェルニティガン」は制限カードであり、全盛期と同じ活躍はできなくなったが、
新たに登場したエクシーズ召喚、リンク召喚なども取り込みながら未だに成長を続けているテーマである。


「デーモン」を過労死させる為にか多数の蘇生効果を持ったカードが存在し、特に「ガン」や「ミラージュ」は複数体蘇生することによってアドを稼ぐ事が出来て優秀。


故に、遊戯王OCG屈指のソリティアデッキであり、「ジャンド」や「エクゾディア」と並んで「壁とやってろ」筆頭扱いされることもしょっちゅう。

自分の満足とは相手の不満足でもあるので、友人とフリーでプレイする際には節度を守って使用しよう。


【主なカード】

インフェルニティに関するカードのうちOCG化されたもの。
アニメ版で使用されたインフェルニティ+漫画版から採用された連中+OCGオリジナルである。

+ モンスター
インフェルニティ・デーモン
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200
(1):手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「インフェルニティ」カード1枚を手札に加える。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。

特殊召喚時、手札が0枚ならばデッキからインフェルニティをサーチできる。
後続を効率良く呼ぶ「ガン」や「ミラージュ」、もしくはそのまま後続の「デーモン」や「ネクロマンサー」をサーチして更なる展開を生み出す。
または防御を固める「ブレイク」や「バリア」を持ってきてバックをガチガチする戦術も可能。
また手札が一時的に増えるのを利用して、手札を捨てて効果を発揮する能力の補助もできる。

何度も何度もフィールドと墓地を往復する満足における過労死の筆頭。
インフェルニティのエンジンとなる満足悪魔。詳しくは項目参照。


インフェルニティ・ネクロマンサー
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 0/守2000
このカードは召喚に成功した時、守備表示になる。
また、自分の手札が0枚の場合、このカードは以下の効果を得る。
1ターンに1度、自分の墓地から「インフェルニティ・ネクロマンサー」以外の
「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。

手札が0枚の時、自身と同名モンスター以外のインフェルニティを蘇生できる満足骸骨
「デーモン」を活用するための展開の要。
こいつで「デーモン」を墓地から特殊召喚し、「デーモン」の効果で別のインフェルニティをサーチ。
それを「ヘルウェイ・パトロール」などで手札から展開、数珠繋ぎのように展開していく。
チューナーの「ビートル」を呼べば「デーモン」を併せて4+3+2=9でトリシューラを出せる。
「リベンジャー」の場合は「デーモン」とこいつの4+3+1=8で「オーガ・ドラグーン」や「PSYフレームロード・Ω」も。


インフェルニティ・ミラージュ
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
自分の手札が0枚の場合、このカードをリリースし、自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついたモンスター2体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚する。

手札が0枚の時、自身を生贄にインフェルニティを2体蘇生する満足蜃気楼
「ガン」と同様の強力な効果であり、墓地に落ちた「デーモン」や「ネクロマンサー」を蘇生して更なるシンクロやエクシーズに繋げる。
ただし、このカード自身は蘇生ができないため腐りやすい。
墓地以外からなら特殊召喚できるので、如何にして事故を抑えつつ、特殊召喚手段を用意するのかが運用のミソになる。

基本的に「ヘルウェイ・パトロール」や「ファイアウォール・ドラゴン」で手札、「リヴァイエール」で除外ゾーンから出すなどの使い方が求められる。

後述の現象のせいでこのカードを規制しろとか言うエアデュエリストが多いが、
こいつ単体にそこまでのパワーはなく、デッキによっては採用されないこともザラ。


インフェルニティ・リローダー
効果モンスター
星1/闇属性/戦士族/攻 900/守 0
自分の手札が0枚の場合、
1ターンに1度、自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。
この効果でドローしたカードをお互いに確認し、モンスターカードだった場合、そのモンスターのレベル×200ポイントダメージを相手ライフに与える。
魔法・罠カードだった場合、自分は500ポイントダメージを受ける。

ハンドレス時にカードを1枚ドローし、モンスターならば相手に、魔法・罠なら自分にダメージを与える満足拳銃
インフェルニティだが自ら手札を増やし獲得できるカードがランデムである性質上、通常のインフェルニティデッキでは活躍しづらい。
そのため、このドロー能力を活かした「リローダーパーミッション」というデッキが組まれる。


インフェルニティ・ガーディアン
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1200/守1700
自分の手札が0枚の場合、フィールド上に表側表示で存在するこのカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。

戦闘でも効果でも破壊されない満足盾
かなり強力な耐性だが、除外やバウンスなど破壊以外の除去に弱い。


インフェルニティ・ドワーフ
効果モンスター
星2/闇属性/戦士族/攻 800/守 500
自分の手札が0枚の場合、このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上に存在するモンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

自分フィールドのモンスターに守備貫通効果を与える満足おっさん
ハンドレス時に自軍のモンスター全てに貫通効果を与えるが、いかんせん打点が低いので使いづらい。
アニメではよくシンクロ素材になっていた。


インフェルニティ・デストロイヤー
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2300/守1000
自分の手札が0枚の場合、このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
相手ライフに1600ポイントダメージを与える。

相手モンスター戦闘破壊時、1600バーンの満足破壊者
打点は高く、効果も悪くないが腐りやすい。


インフェルニティ・ビースト
効果モンスター
星3/闇属性/獣族/攻1600/守1200
自分の手札が0枚の場合、このカードは以下の効果を得る。
このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで
魔法・罠カードを発動できない。

ハンドレスの場合、自身が攻撃する時に相手の魔法・罠の発動を封じる満足犬
レベル3にしては高打点だが、ハンドレス状態で得られる効果にしては微妙。
地味ながら「ビートル」と共に「氷結のフィッツジェラルド」のシンクロ素材になれる点は有用である(なお、あちらとインフェルニティには特にシナジーはない)。

インフェルニティ・コンジュラー
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守900
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の手札が0枚である限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力は800ダウンする。
②:このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
11期の新顔。
ハンドレス時に相手モンスターを弱体化し、ハンドレス時に墓地から自己再生できる満足奇術師
ワイルドキャットと合わせれば容易にランク3エクシーズに繋がる。



+ チューナー
インフェルニティ・ビートル
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/昆虫族/攻1200/守 0
自分の手札が0枚の場合、このカードをリリースする事で、デッキから「インフェルニティ・ビートル」を2体まで特殊召喚する。

ハンドレスの時、リリースしてデッキから同名カードを2体まで特殊召喚する満足甲虫
☆2チューナーであり、ガイアナイトとかを間に挟んで☆8シンクロを繰り出したり、★2エクシーズに繋げる芸当もできる。
ディアボリックガイ」との組み合わせでは「オーガ・ドラグーン」と「PSYフレームロード・Ω」を呼べる。

満足界の龍が現役の頃は効果に頼らずピンで採用される事も多かった。(後に復活)
現在唯一の闇属性・昆虫族のチューナーなので、アラクネーを出したい純昆虫族デッキにも採用されたりする。

エクシーズが全盛の時でこそ採用率が落ちたが、シンクロにも同規模の大幅なテコ入れ、モンスター数を並べるほど強力な布陣ができるリンクにより新たな活躍の場を手にれた。


インフェルニティ・リベンジャー
チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合、
「インフェルニティ・リベンジャー」以外の自分フィールド上のモンスターが相手モンスターとの戦闘によって破壊され自分の墓地へ送られた時、このカードを墓地から特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したこのカードは、その戦闘によって破壊された自分のモンスターの元々のレベルと同じレベルになる。

自分のモンスターが戦闘破壊されたら墓地からレベルを変えて蘇生できる満足保安官
相手依存なため狙って発動しづらく、基本的にはインフェルニティという名の☆1チューナーとしての運用が主。


インフェルニティ・ワイルドキャット
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守0
このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは手札の他の「インフェルニティ」モンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。
②:自分の手札が0枚の場合、自分の墓地の「インフェルニティ」モンスター1体を除外して発動できる。
このカードのレベルをターン終了時まで1つ上げる、または下げる。

11期の新顔。手札のインフェルニティを切って現れ、ハンドレス時に墓地コストでレベルを操作できる満足山猫山猫なのに獣族じゃないのは秘密。
意外と少ない「能動的に手札のインフェルニティを落とせる」カードで、ジェネラルやアーチャーが腐った時の処理に使える他、シンクロの潤滑油としても働いてくれる。



+ 漫画版のインフェルニティ
インフェルニティ・アーチャー
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2000/守1000
自分の手札が0枚の場合、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

ハンドレス時に直接攻撃できるフィール版出身の満足弓兵
シンクロやエクシーズ、ペンデュラムなどの特殊召喚を得意とするインフェルニティでは使いにくい上級モンスター。
ボード・アドバンテージを得られない上に効果でも使い勝手でもジェネラルに遅れを取っている悲しいカード。
リリースの必要な上級モンスターなので手札に来ると処理がしにくいのが問題。


インフェルニティ・ナイト
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守 400
フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
手札を2枚捨てる事でこのカードを墓地から特殊召喚する。

破壊された時、手札を2枚捨てることで墓地から召喚できる満足騎士
Vジャンプの定期購読特典が初出で、作品的にはフィール版出身。
ガイドのリクルート対応の1500以下というステータスに対し、効果がデメリットじみているのが難点。しかし効果で捨てるので暗黒界のトリガーにはなる。
インフェルニティモンスターの中で唯一「手札が0枚の時」の効果を持たない色々と不遇なカードである…。
ちなみに漫画では「手札を全て捨てて墓地から蘇生する」効果のため、手札1枚だけでも良かったので、ある意味OCG化の際に弱体化してしまったと言えよう。


インフェルニティ・ビショップ
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1000/守2000
「インフェルニティ・ビショップ」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):手札がこのカード1枚のみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分の手札が0枚である限り、自分フィールドの「インフェルニティ」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

手札が自身のみの時に特殊召喚でき、ハンドレスで墓地にある時インフェルニティの身代わりになるフィール版出身の満足司祭
原作とは異なり破壊から守れるのは1度だけになった上、オーガ・ドラグーンを守れなくなっている。
デーモンからサーチしてそのまま特殊召喚、ランク4につなげる動きが可能。

定期購読特典だったために、満足の中でも特に値段が高い。


インフェルニティ・ジェネラル
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2700/守1500
自分の手札が0枚の場合、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外し、
自分の墓地に存在するレベル3以下の「インフェルニティ」と名のついたモンスター2体を選択して発動できる。
選択したモンスターを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

自身を墓地から除外する事でレベル3以下のインフェルニティを2体特殊召喚するフィール版出身の満足将軍
ただし最上級モンスターなので捨てられない状態で手札に来ると死ぬ。
その代わりに墓地に送ることができれば、レベル4モンスター1枚からシンクロが可能。墓地肥やしで蘇生先ごと墓地に落としてしまうのがベター。


インフェルニティ・セイジ
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 400/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札を全て捨てる。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「インフェルニティ」モンスター1体を墓地へ送る。
この効果は自分の手札が0枚の場合に発動と処理ができる。

ビショップのOCG化以来、実に5年ぶりとなる漫画版出身の満足賢者
漫画版では(1)の効果しかなかったが、OCG化に際して新規の効果が追加。
1つ目の効果は手札の良し悪しに関係なく即座にハンドレス状態にできるのでインフェルニティで常に付き纏う手札事故の危険を軽減できるため便利。
もしハンドレス時に来てしまってもチューナーである点と墓地に送られた時の効果から最低限仕事は出来るのが強み。


インフェルニティ・ポーン
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
(1):自分の手札が0枚の場合、自分ドローフェイズに通常のドローを行う代わりに、
墓地のこのカードを除外し、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキから「インフェルニティ」カード1枚を選んでデッキの一番上に置く。
●デッキから「煉獄」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。

セイジと共にやってきた満足兵士
漫画版ではハンドレス時に墓地にある場合、ドローが出来なくなる無手札必殺・零式の一角を担うデメリットモンスターだったが、OCGでは「単体で出来るドロー回避は1度だけ」「ドローの代わりにデッキトップを固定する」と、効果が大きく変更。
インフェルニティにおける弱点である通常のドローによる手札増加を状況に応じて止められるのは便利。
一方でデッキトップ固定は何らかの方法を使わない限りは固定したカードは次のターンまで引けないので、オマケと割り切るのが無難。
なお「煉獄」魔法・罠を固定する効果を選ぶ場合、インフェルノイドも恩恵を受けられる。



+ シンクロモンスター
ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
闇属性チューナー+チューナー以外の悪魔族モンスター1体以上
1ターンに1度、自分の墓地に存在するレベル6以下の闇属性の効果モンスター1体をゲームから除外して発動する事ができる。
このカードはこのターンのエンドフェイズ時まで、この効果を発動するためにゲームから除外した効果モンスターと同名キャードとして扱い、同じ効果を得る。
また、このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから「地縛神」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

記念すべき第一の満足龍
1ターンに1度、墓地のレベル6以下のモンスターを除外してカード名と効果をコピーする。
チューナーの縛りがキツいため、主にインフェルニティで使用されている。

ミラージュを除外しつつ効果をコピーすることでガンと同じ性能になり、ネクロ+デーモン+リベンジャーで何度もレベル8シンクロができる。
リヴァイエールの有用なリクルート先を用意できるのも〇。


インフェルニティ・デス・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2400
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

相手モンスターを破壊してバーンする第二の満足龍キモい。詳しくは項目参照。
効果以上に、インフェルニティの名を持つ点が最大のメリットである。


煉獄龍 オーガ・ドラグーン
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/ATK 3000/DEF 3000
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

漫画版5D'sで鬼柳さんが使用した第三の満足龍

ハンドレス状態ならば1ターンに1度だけ魔法・罠をカウンターできる。
相手ターンでの初動を潰したり、こちらから攻める時にも邪魔な罠を止めたりと攻守にわたって活躍する。
「ビートル」と「ディアボ」で2+6=8か、「リベンジャー」「デーモン」「ネクロマンサー」で1+4+3=8シンクロすればよい。

これと「インフェルニティ・ブレイク」の布陣は「オーガブレイク」と呼ばれ、これだけでも十分に堅い。


ゼロより出でし煉獄の悪魔よ、この世の虚無を食らい尽くせ!

インフェルニティ・ヘル・デーモン
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2200/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。
自分の手札が0枚の場合、さらにそのカードを破壊できる。
(2):自分の手札が0枚である限り、
このカードが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
(3):このカードをS素材とした闇属性Sモンスターは
1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
11期の新顔。
シンクロに進化した満足大悪魔
表側表示のカード1枚の効果を無効化し、ハンドレスならばその後に破壊可能。無効にしてから破壊を選択できるため、対象に取る事さえできれば相手の耐性を剥がして破壊に持ち込める。
ハンドレス時に相手モンスターとの戦闘ダメージを倍化できるが、肝心のこのカードは半端な攻撃力しか持たず、インフェルニティは攻撃力の変動効果に乏しいため活用しにくい。
このカードを素材とした闇属性シンクロはモンスターへの2回攻撃が可能となるため、上記の妨害効果を使用した後メインアタッカーのシンクロ素材とする中継役が主な仕事となる。
ちなみに、このカード自身は素材縛りがなく有用な効果もハンドレスを介さないため、汎用の闇属性シンクロとして様々なデッキに出張できる。
恐らくワンハンドレッドとのコンボ用に設計されており、こいつを素材にワンハンSS→あちらの効果でコピーしてダメージ2倍の2回攻撃という想定だと思われる。このコンボはハンドレスでなくても使用できるのが強みか。
なお上の口上は例によって満足さんの中の人こと小野祐樹さん謹製。公式チャンネルの紹介動画にてアドリブで作ってしまったらしい。
ちなみに技名は「インフェルニティ・ヘル・プレッシャー」らしい。



+ 魔法・罠
インフェルニティガン
永続魔法
1ターンに1度、手札から「インフェルニティ」と名のついた
モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
また、自分の手札が0枚の場合、フィールド上のこのカードを墓地へ送る事で、自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついたモンスターを2体まで選択して特殊召喚する。

永続魔法。
手札のインフェルニティを墓地に送る効果と、
手札0枚の時にこのカードを墓地に送る事で、インフェルニティを2体蘇生する効果を併せ持つ満足砲

手札調整の墓地送り効果も魅力的だが、最大の肝は蘇生効果。
「ネクロマンサー」+「ビートル」を釣り上げた後、「デーモン」を特殊召喚して後続の「ガン」をサーチできる。
非常に強力でありトリシュが3体並ぶ事などザラであったが、さすがにオーバーパワーすぎたので制限カードになった。
要は死者蘇生2発分の効果であり、効果付きのインフェルニティを出せば効果がおまけで付いてくる。
現在では「ネクロマンサー」2体を呼んでそれぞれの効果で「デーモン」を蘇生、
バックを補強した上にエクシーズ召喚に繋げるというプレイングも可能であり、その強さは全く衰えていない。

満族の中でこいつだけカード名に「・」がつかない。


ZERO-MAX
通常魔法
自分の手札が0枚の場合、自分の墓地に存在する「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択したモンスターを特殊召喚し、特殊召喚したモンスターの攻撃力より低い攻撃力を持つ、
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない。

通常魔法。「インフェルニティ」の名前はないが、実質インフェルニティサポート。コーヒーではない。
手札が0枚の時に墓地のインフェルニティを蘇生させ、蘇生したインフェルニティより攻撃力が低いモンスターを全て破壊する。

ただし、名前故デーモンでサーチできない、バトルフェイズが行えない、蘇生対象によって自分モンスターを巻き込むというかなりデカいデメリットがあったり、
インフェルニティ・デーモン」を蘇生させた時はタイミングを逃すのでサーチ効果が不発になったりと使い慣れないと満足できない。
あと、効果の都合上手札から発動できないので、一旦セットしてから発動することになる。

とはいえやはり疑似的な死者蘇生は強力であることに違いない。
先攻ターンに使うか、制圧の布陣を整えれば実質バトルフェイズを踏み倒せるし、
攻撃力0のネクロマンサーを蘇生させれば自軍のモンスターを巻き込むこともない。


虚無の波動
永続魔法
自分の手札が0枚の場合、自分フィールド上に表側表示で存在する「インフェルニティ」と名のついた全てのモンスターの攻撃力・守備力は400ポイントアップする。
また、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、自分の手札を全て墓地へ送る。

永続魔法。こっちも「インフェルニティ」の名前のないインフェルニティサポート。
手札が0枚の時、場のインフェルニティの攻撃力をアップさせる……が上昇幅は400とちょっぴりしょっぱい。
このカードを墓地に送る事で手札を全て墓地に送ると言うおまけのような効果もある。
スペースが余ったらピン挿しするのもいいかも。そもそも余らないとか言っちゃいけない。


インフェルニティ・パラノイア
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。
そのモンスターとはカード名が異なり、レベルが同じ「インフェルニティ」モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選んで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「インフェルニティ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
11期で登場する新規。何気に初のカテゴリ内通常魔法である満足偏執
場の闇属性をリリースし、同レベルのインフェルニティをリクルート/蘇生する効果は、このカード自身が「インフェルニティ」なのでデーモンでサーチ出来るのは他のリクルート持ちにはない明確な強み。
インフェルニティをサルベージする墓地効果は蘇生できないミラージュを再利用するのに使えるが、使った直後はハンドレスでなくなるため、フリーチェーン除去や召喚権の消費に注意が必要。
一番デカいのは、一度劣勢になるとドローに頼るしかなかったインフェルニティにおいて、「墓地から使えるサーチ」であること。ミラージュなりネクロマンサーなりを呼び出してそこからデーモンに繋げられれば戦線の維持を見込める。


インフェルニティ・ブレイク
通常罠
自分の手札が0枚の場合に発動できる。
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついたカード1枚を選択してゲームから除外し、相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。

通常罠。墓地のインフェルニティを除外する事で相手のカードを1枚満足破壊
墓地の除外は一見痛いが、除外するインフェルニティは魔法・罠でもいいので、墓地アドバンテージを失いづらい。
いっそリヴァイエールのリクルート先を用意するのもいい。
3代目満足龍との布陣は通称「オーガブレイク」と呼ばれ、そう易々と突破できない。
「デーモン」で1ターンに何枚もサーチしてやると非常に強力。


インフェルニティ・バリア
カウンター罠
自分フィールド上に「インフェルニティ」と名のついたモンスターが表側攻撃表示で存在し、自分の手札が0枚の場合に発動する事ができる。
相手が発動した効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。

ハンドレスかつ、場に攻撃表示のインフェルニティが存在する時発動できるカウンター罠。
魔法・罠・効果モンスターの効果を無効にし破壊する強力な満足防壁
その対応範囲は「神の宣告」に匹敵し、次の相手ターンの動きをかなり妨害できる。
「ブレイク」と異なり除外コストは必要ないが、フィールドを参照する条件があるので、うっかり場のインフェルニティを切らさないようにしよう。

イラストのように「インフェルニティ・デス・ドラゴン」で発動条件を満たすのがベター。
だが、実際は「インフェルニティ・デーモン」か「ネクロマンサー」辺りが使われる。
「ブレイク」と同じく、「デーモン」を使いまわしてデッキからかき集めると有効。

カード名は「バリア」だが、モンスターに使うと返り討ちにして破壊してしまう点は「我が身を盾に」と似ている。


インフェルニティ・リフレクター
通常罠
自分フィールド上に存在する「インフェルニティ」と名のついた
モンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
手札を全て捨てて発動する事ができる。
そのモンスター1体を自分の墓地から特殊召喚し、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

通常罠。インフェルニティが戦闘破壊された時、手札を全部捨てて蘇生、相手に1000ポイントバーンする満足反射板
インフェルニティ専用かつバーンのついた「命の綱」といったところ。
ボード・アドバンテージが重要な【インフェルニティ】では使いどころを考えないと自滅に繋がりかねないのに注意。
デーモンを蘇生すればサーチ効果に繋げられる。


インフェルニティ・フォース
通常罠
自分の手札が0枚の場合、「インフェルニティ」と名のついたモンスターが攻撃対象に選択された時に発動する事ができる。
攻撃モンスター1体を破壊し、自分の墓地に存在する「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。

通常罠。
ハンドレス時にインフェルニティが攻撃対象になった時、攻撃モンスターを破壊して墓地のインフェルニティを蘇生する満足カウンター
攻撃対象となったインフェルニティが相手のモンスターでも条件を満たすため、
コントロール奪取されたインフェルニティを排除する際にカウンター罠を食らったら攻撃役を破壊、即座に蘇生することで無駄撃ちを誘える。
限定された条件だが一応頭に入れておくべし。


インフェルニティ・インフェルノ
通常罠
自分の手札を2枚まで捨てる。
その後、この効果で捨てた枚数分だけデッキから「インフェルニティ」と名のついたカードを墓地へ送る。

通常罠。
手札を2枚まで捨て、捨てた分だけデッキのインフェルニティを墓地に送る満足煉獄
コストではなく効果で捨てるので暗黒界の皆さんとの相性も良し。
だが効果で捨てるのでドローフェイズに発動して即ハンドレス! とはいかないのに注意。


インフェルニティ・サプレッション
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
自分の手札が0枚の場合、このカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):自分フィールドに「インフェルニティ」モンスターが存在し、
相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。
その後、そのモンスターのレベル×100ダメージを相手に与える事ができる。
11期で発表された新規。
インフェルニティの存在を条件にモンスター効果を潰し、そのモンスターのレベルに応じたバーンを追加する満足弾圧
無効化するだけで破壊しない上に1ターンに1度のためブレイクやバリアほどの汎用性はないものの、ハンドレス状態ならセットターンでも発動できるのが最大の強み。
手札誘発に滅法弱いのにハンドレスの邪魔になるので自分は手札誘発カードをデッキに積みにくい、同様の理由で先攻だと速攻魔法の墓穴の指名者が使いにくいといったインフェルニティの泣き所にある程度対応できる。


ハンドレス・フェイク
永続罠
自分フィールド上に「インフェルニティ」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、
1ターンに1度だけ、次の自分のスタンバイフェイズ時まで自分の手札を全て裏側表示でゲームから除外する事ができる。

永続罠。「インフェルニティ」の名前のないインフェルニティサポート。
インフェルニティが場にいる時、手札を全部除外して偽りのハンドレス状態を作れる。
デュエルスピードを重視する【インフェルニティ】ではなかなか使われないが、
手札を守れる事を利用してハンドレスエクゾという一見何言ってるのか解らないような名前のデッキが作れる。
そちらに関してはエクゾディアのほうの項目を参照。

なお、遊戯王カードWikiでは能動的かつ一時的に手札消去が出来るということで色んなカードとの組み合わせが取り上げられているが、インフェルニティがいないと使用できないことに注意。単独で機能する上に壁として働くガーディアンを起用するのがベターか。


無の煉獄
通常魔法
自分の手札が3枚以上の場合に発動できる。
自分のデッキからカードを1枚ドローし、このターンのエンドフェイズ時に自分の手札を全て捨てる。

通常魔法。手札が3枚以上の時、1枚ドローする代わりにエンドフェイズでハンドレスになる。
いかにもなカードだが実際は【インフェルニティ】は能動的に手札を減らしつつボード・アドバンテージを取るのが主体のテーマなので、初手で引けなければ手札で腐りがち。
なので1ターンキル系統のデッキや【暗黒界】とかの方が活躍できる。
ただ、手札を捨てる用途に使えなかった場合、「精霊の鏡」で1ドロー+エンドフェイズ時のハンデス効果を相手に押し付けることも一応可能。
デュエルターミナルでは満足さんのデッキに投入されている上、アニメでも漫画でも使ってないのに専用ボイスまである。


煉獄の契約
通常魔法
(1):このカード以外の自分の手札が3枚以上の場合に発動できる。
自分の手札を全て捨てる。
その後、自分の墓地から「インフェルニティ」モンスターまたは
ドラゴン族・闇属性・レベル8のSモンスター1体を選んで特殊召喚できる。

通常魔法。手札が3枚以上の時、ハンドレス状態にしたのち、墓地から「インフェルニティ」モンスターか、ドラゴン族・闇属性・レベル8を蘇生できる。
ハンドレスの実現と、墓地からの蘇生は魅力的ではあるのだが、やはり「無の煉獄」同様、発動条件の関係上序盤に引けないと腐ってしまうのが難点。
インフェルニティ以外で使う場合、闇属性・ドラゴン族・レベル8のシンクロモンスターは、強力なモンスターが多い為、緊急時の蘇生カードとして使うのもありかもしれない。

なお少しややこしいが、手札から発動する場合、
  • 「無の煉獄」 →「無の煉獄」を含めて3枚以上=手札は3枚以上
  • 「煉獄の契約」→「煉獄の契約」を含まず3枚以上=手札は4枚以上
と発動条件が微妙に異なるので注意。


煉獄の釜
永続罠
(1):自分フィールドの、「インフェルニティ」モンスターまたは
ドラゴン族・闇属性・レベル8のSモンスターが相手の効果で破壊される場合、
代わりに自分の墓地の「インフェルニティ」カード1枚を除外できる。
(2):自分の手札が0枚ではない場合、このカードは墓地へ送られる。

永続罠。墓地の「インフェルニティ」カードを除外することで場の「インフェルニティ」、もしくはドラゴン族・闇属性・レベル8のモンスターを効果破壊から守ることができる。
「インフェルニティ」であれば魔法・罠であっても除外に使えるため、コストとしてはそれほど大きくない。
対象はそこそこあり、発動回数も制限がないが、手札が0枚でないと即座に墓地へ送られると、あまりにも虚弱体質で、通常のドローで簡単に消えてしまう。効果破壊にしか対応していないのも痛いところ。
運用するなら使い捨てと割り切るか、ポーンなどでドローを消すなどの工夫が必要か。

舞い戻った死神
通常魔法
このカード名はルール上「インフェルニティ」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、「インフェルニティ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の「インフェルニティ」モンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分フィールドにセットする。

通常魔法。遊星*2、ジャック*3、クロウ*4に続いて満足さん自身がカード化。
クラッシュタウン編でタッグデュエル前に登場した時のシーンが元ネタ。
効果はインフェルニティの蘇生または帰還と、インフェルニティが相手によってフィールドから消えた場合の再セット。特に使用後に除外されるといったデメリットはなく、デーモンの効果でサーチできるため汎用性は高い。
ミラージュを帰還させて1枚を2枚にする、素材にしたデーモンを蘇生してもう一回サーチするなど、潤滑油として非常に優秀。ただしこれ自体はハンドレス関連の効果は特にないことに留意。




◆漫画版に登場したインフェルニティ

漫画版5D'sの方では「無手札必殺(ハンドレスコンボ)」と呼ばれている。
フィール版に登場したインフェルニティと関連カードは以下。チェスの駒が基本モチーフ。魔法・罠は「煉獄」と付いている。
なおアーチャー・ジェネラル・ビショップ・セイジ・ポーンもこっちの出身で、以下のカードは全て非OCGカード。

+ モンスターカード
  • インフェルニティ・スピアベアラー
レベル3、攻撃力1100。
ハンドレス時攻撃力800アップする満足槍兵
打点的には微妙。

  • インフェルニティ・シールドベアラー
レベル3、攻撃力0、守備力1100。
ハンドレス時守備力800アップする満足防兵
下級モンスターはともかく、重量級がガンガン出てくる現在の環境では条件付きの守備力1900は厳しい。

  • インフェルニティ・クイーン
レベル3、攻撃力300。
ハンドレス時に墓地にある場合、自分のモンスター1体がダイレクトアタック可能になる満足女王
無手札必殺・零式の一角。満足龍で殴るのが基本になるか。



+ 魔法・罠
  • 煉獄の盾
永続罠。ハンドレス時、相手の攻撃は無効になる。

  • 煉獄の鎖
通常罠。ダイレクトアタックを受けたとき、カードを1枚破壊し、手札のインフェルニティ1枚を特殊召喚する。

  • 煉獄の零門(ゼロ・ゲート)
通常罠。ハンドレスかつ場にカードがなく、かつ墓地にこのカードがある時、ライフ0をトリガーに墓地から除外することで発動。
オーガ・ドラグーンを特殊召喚し、それが破壊されない限りはデッキがなくなっても特殊勝利条件を満たされても敗北しなくなる。無手札必殺・零式の要。



◆その他

アニメ版で鬼柳さんが使用し、OCG化されていないものは以下。

+ 詳細は以下。
  • インフェルニティ・バースト
魔法カード。自分の場のインフェルニティ×800ポイントのダメージを与える満足爆風

  • インフェルニティ・デス・ガンマン
ダメージ効果が発動した時に墓地から除外してそのダメージを無効にできる満足ギャング
加えて1枚ドローし、ターン中に発生した効果ダメージ(受けたダメージ+このカードで無効にしたダメージ)を、
モンスターなら相手、違えば自分が受ける効果と、このターン相手に効果ダメージを与えられなくなる効果を相手が選択して発動する。
タッグフォースではハンドレス時のみの制限が追加されている。またリンクスでは処理を簡略化するためダメージが2000に固定された。

  • インフェルニティ・クライマー
ハンドレス時に墓地からデッキトップに戻る満足バーテン
デス・ガンマンとのコンボでロットンにトドメを刺したが、劇中の流れだとデス・ガンマンの処理中にコイツの効果が発動するためチョンボになる。
一応満足さんは両方の効果発動を明言しているが。

  • インフェルニティ・ゼロ
ライフが0になる効果ダメージを受けた時、手札を全部捨てることで特殊召喚され、
ライフ0でもこいつがいる限り敗北しなくなる満足人形
戦闘破壊もされないが、500ダメージごとに「デス・カウンター」が一つ乗り、三つになったら破壊されるリスクを持っている。
当然だがその前にライフを回復しておけば破壊されても敗北はしない。




【インフェルニティの変遷】


インフェルニティのカードは手札が0枚の時に真価を発揮する。
とにかく「デーモン」の過労死が重要となる。
うまく手札を減らしつつ下準備を整えてから「デーモン」を特殊召喚し、そちらのサーチからスタートする。


◆シンクロ環境での活躍

ガン」と「トリシューラ」が3枚積みできた時期には、
以下のコンボでトリシューラを3体並べて制圧する恐怖の布陣が可能だった。

+ トリシュループ
1.「デーモン」(サーチ)と「ネクロマンサー」(蘇生)と「ビートル」(チューナー)を墓地に用意。

2.「ガン」の蘇生効果を起動。「ネクロマンサー」と「ビートル」を蘇生。

3.「ネクロマンサー」の効果で「デーモン」を墓地から特殊召喚。効果で次の「ガン」をサーチ

4.「デーモン」「ネクロマンサー」「ビートル」でシンクロ召喚。4+3+2=9でトリシューラを出す。

5.先ほどサーチした2枚目の「ガン」の蘇生効果を起動。「ネクロマンサー」と「ビートル」を蘇生。

6.3に戻る。


要するに「デーモン」「ネクロマンサー」「ビートル」がすべて墓地に落ちていれば「ガン」1枚でトリシューラを出しつつ「デーモン」のサーチが可能。

ループも必ずしも上のパターンでなくてもいい。
「ビートル」がすでにフィールドにいれば、「ネクロマンサー」の蘇生効果で「デーモン」を釣り上げることでも「ガン」をサーチできるので、そのままループに入れる。

シンクロ素材をそろえつつ後続の「ガン」をサーチすることが大切である。




しかし、2010年9月1日付けで「ガン」と「トリシューラ」は制限化。
この3連打コンボは不可能になっている。

こうしてインフェルニティは1ターンで相手を瞬殺するという最大の武器を失ってしまった。

基本的にハンドアドゲーである遊戯王において、手札0枚と言う状態は非常にリスキーなものである。
妨害されれば死ぬし、切り返されたら反撃出来ずに死ぬし、持久戦に持ち込まれるとアド差で死ぬ。
手札0枚で戦いたいが、手札0枚では危険すぎるのだ。


こうしてインフェルニティは環境からの脱落を余儀なくされた。


???1ショットキルができないならまさか再び環境を相手にすることは無い、そう思っての評価だった」




「だが、インフェルニティは ま た 弾 け た



その問題に、このデッキはこう答えた。


「1ターンでブン回しまくって、絶対逆転不可能な布陣を作ってしまえばいいんじゃね?」


◆パーミッション型の成立

こうして「デーモン」のサーチで強化した守りによって相手の反撃を徹底的に封殺する、というパーミッションに近い戦術が主流となっていった。
先攻1ターン目から積極的に「満足龍 オーガ・ドラグーン」を立てたり、
「デーモン」でデッキからかき集めた「インフェルニティ・ブレイク」や「インフェルニティ・バリア」を構えるのがメジャーである。
当然ながら、禁止カードになる以前の「ショック・ルーラー」もよく使われていた。


また、アニメがZEXAL期に移行すると、
恐ろしく相性のいいエクシーズモンスターである「ラヴァルバル・チェイン」が登場。
デーモン」2体で特殊召喚できるランク4であり、素材を取り除いて発動する2つの効果はどちらも抜群に噛み合っていた。
好きなカードを墓地に落とせる「おろかな埋葬」のような効果は、
「ヘルウェイ・パトロール」で展開を補助したり、「トリック・デーモン」で「インフェルニティ・デーモン」をサーチしたりできる。
デックトップに好きなモンスターを置ける効果は、ハンドレス状態でドローした時に特殊召喚できる「インフェルニティ・デーモン」のサポートに最適だった。

「インフェルニティ=シンクロデッキ」と言われたのは過去の話であり、
チューナーを一切入れない【エクシーズ型インフェルニティ】も主流構築の一角になっていった。

+ 基本的な展開パターンは以下
あくまで一例

1.まず手札を消費しつつ墓地を肥やし、手札を0枚に。

2.適当なレベル4モンスターがいる状態で「ネクロマンサー」の効果を発動。「デーモン」を特殊召喚。

3.「デーモン」の効果が発動。別の「ネクロマンサー」をサーチ。

4.「デーモン」とレベル4モンスターでラヴァルバル・チェインにエクシーズ。素材の「デーモン」を落として、デッキから「ヘルウェイ・パトロール」を墓地へ。

5.「ヘルウェイ」の効果発動。先ほど手札に加えた「ネクロマンサー」を特殊召喚。

6.2体目の「ネクロマンサー」の効果発動。素材として落とした「デーモン」を蘇生。

7.「デーモン」が特殊召喚されたので効果発動。「ガン」をサーチ。

8.「ネクロマンサー」2体で「リヴァイエール」をエクシーズ召喚。効果で除外された「ヘルウェイ」を特殊召喚。

9.「デーモン」と「ヘルウェイ」で2体目の「チェイン」をエクシーズ……


このように回すだけ回したら「ブレイク」と「バリア」を複数枚サーチしてガン伏せ。


相手の動きを封殺してから、のらりくらりと殴り勝つ。


十分ループしてるじゃないかって?


この程度ループのうちには入りませんってハハハ。


とにかく「デーモン」でサーチしたカードをすぐに活用できるように「ヘルウェイ」を墓地に落としたり、
「ネクロマンサー」をフィールドに準備するなど、プレイングが重要。

フィールドがどんどん埋まってくるので、やがて特殊召喚することすらできなくなるのだが、
「チェイン」2体で「未来皇ホープ」を出せばモンスターゾーンを開けつつ、溜まっていたエクシーズ素材を墓地に落とすことが可能。

「ダイヤウルフ」でわざわざ自分のモンスターを割って処理できるほか、
「ネクロマンサー」2体でエクシーズした「インヴォーカー」で「アマゾネスの射手」をリクルートし、バーンダメージに変換するという使い方すらある。
SPHRの発売後は「PSYフレーム・ロード・Ω」により「一回使ったガンは墓地にレベル8シンクロをブチ込めば再利用できる」とかいうひどい知恵も得てしまった。

もはや、カードゲームというよりパズルゲームの方が近いかもしれない。



「ビートル」軸や「リベンジャー」軸と言ったシンクロ型との差異を挙げると、
事故率が低く先攻から展開しやすい点や、個性豊かなランク4エクシーズを多数積める点で満足できる。
一方、打点ラインが低くなりがちな点と、「トリシューラ」のように劇的なアドバンテージを稼げる満足龍がいない点はやや不満足

「シンクロしないなんて鬼柳さんのデッキじゃない!」と満足できない人もいるかもしれないが、
エクシーズモンスターは星が逆から書かれた黒いカードである。

また、少数のチューナーを組みこむことでシンクロ召喚に対応した型も見られる。


2014年には超強力蘇生カード「ソウル・チャージ」を獲得。当然これも組み込まれて環境で存在感を見せていた。
さすがにフル投入時代は暴走し過ぎたようで、制限後では「我々には過ぎた満足だった」という声も。


◆ペンデュラム召喚の登場

第9期には遊戯王ARC-Vの放送開始に伴ってペンデュラム召喚が実装された。
「手札のモンスターを一気に特殊召喚できる」という点から非常に相性がよく、【イグナイトIF】を皮切りにPモンスターを使用するデッキタイプも登場。
モンスターだらけの手札は完全に事故だったのだが、P召喚でまとめて撃ち出せば逆にメリットとなるのである。

【イグナイトIF】はイグナイトの共通ペンデュラム効果が、
「Pゾーンにあるイグナイトカードを2枚破壊してデッキ・墓地から炎属性・戦士族を1枚手札に加える」であり、
Pスケールを揃えつつ効果を使う度に手札が減っていく点に目をつけ、合理的にかつ効率的にハンドレス状態に持っていく事に成功。

元々イグナイトはレベル6モンスターも運用できるのでランク6の第二のチェインこと「ベアトリーチェ」を出しやすいのもポイント。

基本はペンデュラム召喚からのエクシーズメインであるが、
同じ属性・種族の「E・HEROブレイズマン」を併用する事で融合召喚も戦術に組み込んでいる。


EMIF】はモンキーボードとペンデュラムマジシャン、ドクロバットジョーカーのサーチ力、更にリザードローのドロー効果に着目。
ランク4を並べデッキトップにデーモン固定、リザードローで引っ張り出し更にサーチとイグナイトIFにも劣らぬ展開力を見せる。
チェインと同時にモンキーボードは禁止、ドクロバットとペンデュラム・コールは制限になってしまったが、
相変わらず地力は高いので、まだまだ構築は可能だろう。


【DD IF】は優秀な墓地肥やし兼スケール担当のコペルニクス、墓地にいればいつでも呼び出せるレベル1チューナーラミアの存在が鍵。
「悪魔族指定」のシンクロ・エクシーズモンスターも扱え、異次元の王達に地獄のみならず煉獄とも契約させる事で高速シンクロデッキに化けさせる。


このように、いつまで経っても満足民の情熱は失われず、常に新たな戦術を取り込んで進化していくのがインフェルニティの強みである。


◆チェインの禁止化

とまあ、こんな感じでデッキの命とも言える「ガン」と「トリシューラ」が1枚制限になったり、
ループの化身「ブリューナク」が投獄されたり、
その後釜になった「ドゥローレン」と「継承の印」が制限になる等、
通常のデッキなら解体宣言するような事件が起きても「チェイン」のおかげで好き放題やっていた
むしろバウンスに頼らずエクストラモンスターの再利用兼ドローが可能なエメループこと「ダイガスタ・エメラル」、
といった新しいおもちゃループコンボの相棒が手に入ったのでむしろ楽しんでいたやられる方は苦しんでいたのだが、
展開のエンジンとなるラヴァルバル・チェイン」は2016年4月1日付けで禁止になってしまった

これにより、従来のようなエクシーズ型は構築を一から見直すハメになり、多くの満足民が血の涙を流した。
「ディアボリックガイ」でランク6の「ベアトリーチェ」を出すなど、似たようなことは可能だがやはりメインエンジンのデーモンが利用できないのはきつく、創意工夫が試される。



……はずだったが、
チェインを失っただけで満足民のモチベーションや希望が失われることはなく、別のパターンが考案されている。

+ チェインを使わない展開の例
1、手札にヒーローアライブ、デーモンA、ダーク・グレファー、適当な闇属性モンスターがあるとする。

2、アライブでエアーマンを特殊召喚。ディアボリックガイをサーチ。

3、ディアボを捨ててグレファーを特殊召喚。闇属性モンスターを捨ててゾンキャリを落とす。

4、デーモンAをデックトップを置いてゾンキャリを蘇生。

5、ゾンキャリとグレファーでスターダスト・チャージ・ウォリアーをシンクロ。効果で1ドロー。
(フィールドはデーモンA、エアーマン、スタチャ。デックトップにデーモン)

6、先ほどデックトップに置いたデーモンAをドローして特殊召喚。ネクロマンサーをサーチして召喚。

7、デーモンAとエアーマンでダイヤウルフをシンクロ。自身と適当なカードを破壊。

8、ネクロマンサーでデーモンAを蘇生、デーモンBをサーチ。

9、墓地のディアボを除外して別のディアボを特殊召喚。スタチャとベアトリーチェをエクシーズ。

長くなるので割愛するが、
この後、「ベアト」で「バルブ」を落として「PSYフレームロード・Ω」をシンクロ。
「ベアト」とともに墓地に送って「旧神ヌトス」を出し、手札の「デーモンB」を特殊召喚。
「インフェガン」をサーチして「デーモン」と「ネクロ」を蘇生…などと続く。

「オメガ」の効果で「ガン」をデッキに戻して再利用することで再び「デーモン」+「ネクロ」を蘇生し、
最終的に「インフェバリア」か「インフェブレイク」を2~3枚と「ジャイアント・ハンド」「深淵に潜む者」
という鉄壁の布陣を完成する。

3枚ものカードを無効化or破壊されてなお動けるデッキは少ないだろう。
バリアを張る場合はフィールドに攻撃表示のインフェを残すのを忘れないようにしよう。




どうやら訓練された満足民にとってはチェインの禁止も予想の内だったらしく、「そんなものは想定済みだ!」と言わんばかりにチェイン無しでの展開パターンを考えていた者もいたらしい。

だが、2017年になると「ガン、トリシュの制限」「チェインの禁止」の続く、いやそれすら生ぬるい満族にとって最悪の悪夢である第三の事件が起きたのだった。


◆新マスタールールの施行、そして…

2017年4月より新マスタールールの導入に伴いリンク召喚が登場。

リンクモンスター無しではエクストラデッキから複数体融合・シンクロ・エクシーズ・ペンデュラムモンスターを呼び出すことはできず一体しか呼び出せないという前代未聞の事態が発生。

これにより、これまでのインフェルニティ最大の強みにして最重要の戦略だったシンクロエクシーズモンスターを大量展開するソリティアが非常にやりにくくなった。



さしもの満足民達も凹んだかと思われ、導入直後は完全に沈黙。
一部デュエリストからは苦し紛れの強がりや悲鳴も非常に散見された。

「リンクならデーモンやネクロマンサーの処理が楽になるからダイヤウルフがいらねえな……」と冷静に分析しつつ項垂れる者、
「なんで気持ちよく満足させねぇんだ」と憤る者、「もうインフェルニティは終わるのか」と諦める者、「インフェルニティはこんな形で終わるのか」とインフェルニティの終わりを予感する者、
「まだ終わりたくない!」と嘆く者、実に様々。

度重なる規制にも負けじと立ち上がってきたが、この時ばかりは多くのデュエリストが、インフェルニティも遂に終わりかと考えた。
同時に「ライバルが消えた」と安心感を持つ決闘者もいた。







ところが、である。

ルールが大幅に変わったと言っても、新しいカードが大量に出てきたことは事実。
そして満族たちは、とりあえずその新カードを使って何かできないかいつもの如く模索を始めた。
新カードはもちろん初期の通常モンスターまで何から何まで探した。


そして、彼らは「とあるモンスター」を見てあることに気付いた。





新ルール、めっちゃ相性良くねえ?






???「エクストラから複数体展開できないなら、今度こそ環境を相手にすることは無い……そう思っての評価だった」




「だが、インフェルニティは ま た し て も 弾 け た




新マスタールール導入から数日後。




「メインカメラがやられたが、ニュータイプ能力が目覚めたな」
「チェイン禁止に比べたらどうという事はない」
「インフェルニティは滅びるとか言ってた数日前の俺は馬鹿だった」
「まさかこんな形で復活できるとは最高だぜ!」
「ダイヤウルフ……貴様はよく戦った。眠りにつくがいい」
「さぁ見せてもらおうか、新マスタールール適用後のインフェルニティの性能とやらを」
モンスターゾーンが6つに増えた!

先程までの嘆きが嘘のように、満足民はその目に生気を取り戻していたのである。この奇跡の復活にほかのデュエリストも「なん…だと…」「どういう…事だ…」と仰天した。


◆逆襲のファイアウォール三連打

そう、満足はやはり満足だった

数さえ用意すればチューナーどころかレベル調整すら必要ない」というリンク召喚の特性と、
エクストラデッキのモンスターに依存せずに初動で大量展開が可能なインフェルニティの特徴が綺麗に噛み合い、
むしろ、元気を取り戻していた
更に「リンクモンスターが存在すればエクシーズもシンクロもいつも通り召喚できる」というシステムで満族は更なるコンボの道探しまで見つけることに成功したとか。


特に、新主人公、藤木遊作の切り札である「ファイアウォール・ドラゴン」の効果と抜群に相性がよい。
リンク先の「デーモン」を素材として墓地に送ると、サーチした「ネクロマンサー」や「ミラージュ」を簡単に特殊召喚できる。

十二獣のギミックを利用することで、ランク4ブルホーンからペンデュラムスケールを揃えてデーモンをP召喚可能。
あとはファイアウォールを立てた状態でサーチと特殊召喚を繰り返せばよい。

一度「ガイアセイバー」を噛ませて「ファイアウォール」をリンク召喚したならば、
ランク4で「ダイガスタ・エメラル」を出すだけで2体目の「ファイアウォール」を呼ぶことができる。

これを利用し、ワンターンスリーファイヤーウォールゥ(+ブレイクバリアガン伏せ)するループコンボが既に開発されている始末。
墓地に行った「インフェルニティ・デーモン」や「ミラージュ」は「ファイアウォール」の効果で回収してそのまま特殊召喚できるため、
一度回り出せばフィールドが足りなくなるほどのサーチを行うことも可能になった。

ジャンプの付録になった「ファイアウォール」はかの「チェイン」にポーズが似ていることもあり、5番目の満足龍との呼び声も高い
……これについてはコンマイが1ターンに1度縛りしなかったのが悪いのだが。

また、EXTREME FORCEで登場した魔法カード「ダウンビート」は使い終わったデーモンをリリースしてデッキからネクロマンサーをリクルートという、
あまりにもこのデッキとマッチした効果を持っており、STARDUST OVERDRIVE以来変わらないインフェルニティの主軸となる動きを支えてくれる。

2017/7/1で起点を担っていたブルホーンがついに禁止入りしてしまい、このファイアウォール三連打はわずかに困難になった。
だがそこは安定の満足民、早くも「覇王眷竜ダークヴルム」と「覇王門零」を用いてスケールを確保する、
キングレムリンでEMリザードローを引っ張ってくる、最初のP召喚の際にネクロマンサーを一緒に出す、といった代替手段が構築されている。

そんなこんなでインフェルニティ以外のデッキでも暴れに暴れまわったために、
FRWは現行作品の主人公カードでありながら2018/1/1付で制限カードに指定されてしまった。

さらに2018/4/1の改訂でダークヴルムまでも制限入りしたが、今度は「アマゾネスの射手」と連続リンク召喚による1キルバーンループを開発してしまった。
そのアマゾネスの射手も10/1で禁止カードとなったが、今度はプリーステス・オームを用いた先攻1キルループが誕生。
不死身かコイツら。

仮にループが出来ずとも、一度回ればとんでもない速度と規模の展開が出来るのは変わらないため、逆転不可能なのは相変わらずでそのポテンシャルは未だ底を見せていないという驚異の状況である。事実、2018年下半期のとある大会では2位に食い込む活躍を見せた。


そもそもインフェルニティはEXデッキのモンスターを大量展開するデッキだが、その目的は突き詰めると「並べたインフェルニティ達を素材として墓地に送り、フィールドに蘇生させてもう一度効果を使う」ことであるため、条件さえ合えば何でも素材に出来るリンク召喚との相性が良いのは当然の話である。
チューナーがあるからシンクロ素材にしよう→レベルが簡単に揃うからエクシーズ素材にしよう→数が楽に揃うからリンク素材にしよう……と恐るべき適応力を発揮し続け、その勢いは衰えていない。
さすがに全てのリンクモンスターにアクセスできるわけではないが、ファイアウォールを筆頭に見習い魔嬢、LANフォリンクスなど汎用性の高いリンクモンスターは多く、場合によってはEXリンクも狙える。

そして、2019/1/1でファイアウォールもついに禁止化が決定。
さすがにもうこれまでか……と思いきや全然そんなことはなかった。

そもそもインフェルニティには、既にガンマンループという先攻1キルが存在している。
リンクモンスターをフル回転させて準備を整えれば、そのループコンボを再び復活させることは満族にとっては難しくなかったのだ。
不死身だよコイツら。

2020年には「マスタールール(2020年4月1日改訂版)」が適用され、
融合・シンクロ・エクシーズモンスターはメインモンスターゾーンにも特殊召喚出来るようになった。
さらに2022年にはインフェルニティガンが準制限カードに緩和。


7~8期にキーカードが規制された際、将来を案じたネット民の質問に、インフェルティ使いや満族たちはこう答えたという。


規制されたら新しい手段で満足すればいい

インフェル二ティは不死身で不滅の存在なのだ





そして満族たちは最後にいつものセリフを残した。





俺たちの満足はこれからだ!





このようにどんな逆境にもめげず、新たに登場した戦略を取り込んで復活するのがインフェルニティの強さである。



【弱点】

なおハンドレスコンボとは言うが、起点として1枚はカードが必要である為、ハンデスやドローロックは実は結構痛かったりする。
アンデットや「征竜」のように墓地だけで動くのは流石に無理なのだ。

逆に言えば手札1枚から大きく動くことが出来るので、劣勢に追い込まれても次のターンのドローで場を整え直して逆転する事も珍しくない。
特に「デーモン」を引いた時の高揚感は異常。まさにディスティニードローである。

手札を大量に捨てられるカードが来るとIFが使いそう、と言う声も出るが、インフェルニティは
墓地の状態を整えながら手札を減らしたい為、単純に捨てるだけのカードとの相性も実はそんなに良くは無い。
このテーマにおいて、手札は「捨てる」ものでは無く「使い切る」ものなのだ。

また一度展開してしまえば鬼のような制圧力を誇るものの、
展開する前は「マクロコスモス」や「ダーク・ロウ」のような墓地封じ、「スキルドレイン」のような効果封じ、
強制脱出装置」「奈落」「DDクロウ」「聖なるあかり」「幽鬼うさぎ」、その他ありとあらゆるメタに引っかかるため、現在の環境では中堅と言ったところ。
同時に手札誘発ゲーと称される現在の遊戯王で手札誘発カードをどうやっても組み込めない点も厳しい。

ペンデュラム召喚搭載型なら相手ターンに手札を使い込んで自分のターンで最後の絞り切りができるだろうか。

だが、その圧倒的爆発力に魅かれて満足を求める者達は未だに後を断たない。

【余談】

インパクトの強いテーマなだけあって、ネタには全く事欠かない。

  • ミラーマッチ
極まったIF使いのミラーマッチでは先攻後攻を決めて初手を見せ合うだけで勝敗が解ると言う本気か冗談か解らない話すらある。
もはやソリティアを超えてポーカーに至ったのか

鬼柳さんの中の人、小野友樹氏はこのデッキに対する思い入れが非常に強い。
何とファンデッキレベルだった頃からこのデッキを愛用。
アニメにも漫画にも存在しないトリシューラや、OCGオリジナルのヘル・デーモンの口上を自分で考えてしまった(しかも後者はYoutube配信におけるアドリブ)。
さらに、関係者大会でこのデッキを使用して優勝したらしい。他の参加者は、遊星の中の人のローレベルシンクロ、ジャックの中の人のヴァルハラ天使など。


  • 2010年頃
他にも、2010年のシンクロ環境ではこいつを切り札に猛威を振るっていた。

氷結界の龍 トリシューラ
シンクロ・効果モンスター
星9/水属性/ドラゴン族/ATK2700/DEF2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。
相手の手札・フィールド・墓地のカードを
それぞれ1枚まで選んで除外できる。

ご存知氷結界が誇る三大龍の一角。
シンクロ召喚時に相手の手札、フィールド、墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ除外できる。
すべて任意効果であり、対象を取らないこともポイント。

一見インフェルニティとは何の関係もないが、
2体蘇生が可能なガンと1蘇生可能なネクロマンサーの存在、
そして☆2ビートル+☆3ネクロマンサー+4デーモン=☆9トリシューラ
という運命のような組み合わせによりシンクロ環境より切っても切れない関係にある。
かつての環境ではガンとトリシュが3枚積めたため、
1ターンのうちにこいつを3体並べるという驚異の展開が可能だった。

このため、「氷結界の龍を最も制御できるのはインフェルニティ」などと言われてしまった。

また、この時期のインフェルニティはゲーム特典の「デーモン」と、
ターミナル出身で非常に高騰していた「トリシューラ」を3枚も使うことからとてつもない構築費用がかかっており、その意味でも話題になりやすかった。

しかし、「デーモン」も「トリシュ」も何度か再録されたことで値段は落ち着き、
唯一ネックとなっていた「ヘルウェイ・パトロール」もストラクで再録されたので、現在は比較的安価で組めるデッキとなっている。

ただし、定期購読特典の「ビショップ」を使ったり、エクストラもきっちり揃えようとするとそれなりのお値段がするので注意。

◆ループコンボ

インフェルニティを語る上で欠かせないのが、やはりループコンボである。

インフェルニティスレの住民はなぜか上記以外にも数多くのループコンボの開発に異様な情熱を持っている事で有名で、
例え実用性がなくとも様々な手段で新たなループを作り出そうとしている。

ただインフェルニティを使うだけでは満足できない、もっとドでかいことをやって満足したい……

そう願い日夜ループの開拓に勤しむいい意味で頭おかしい連中の事を人はこう呼ぶ。


満足民」と……。


例として「ダイガスタ・エメラル」と「ラヴァルバル・チェイン」を使った【トリシュループ】を挙げてみよう。

+ 詳細は以下
1.いつもの☆8シンクロを満足龍に絞り、効果でミラージュになり、ネクロマンサーを蘇生し大量展開する

2.チェインで墓地にデーモンやネクロマンサーなどのキーパーツを落とす

3.ブリューナクを作る

4.エメラルで満足龍のシステムを再びデッキへ戻しつつ、ドロー

5.ブリュでチェイン、エメラルを戻す

6.場を再展開

7.リヴァイエールで除外したミラージュを戻す

8.トリシュを作る

9.ブリュでトリシュとリヴァイエールを戻す。以下有限ループ
(トリシューラを作る毎にデッキが1枚ほど減るため、トリシューラ20回くらいがループの限界)

……見なかったことにしようゼ!
そして、トリシューラの禁止化でこのループは消滅した。


……と思いきや今度は「ヴェルズ・ウロボロス」を利用した有限ループが開発された。なんだこいつら。
さらに「ガガガガンマン」で先攻ワンキルを目指す【ガンマンループ】も登場→1ヶ月半で規制により消滅→形を変えて復活。おい誰か止めろ。




住民によると漫画版インフェルニティがOCGされたら更なる高みでより満足できるとの事。
(墓地にいる限りドローできなくなるインフェルニティ・ポーンですら、ダイガスタ・エメラルの効果によるドローを止められるメリットになるらしい)

だが、ブリューナクの禁止化&エラッタでこのループも消滅した。

……と思いきや今度は深海に潜むサメと継承の証を使ってガンマントリシュアトランタルを連発する【無限ドゥローレンループ】なるものが誕生。
極めつけにはそのループをベースに幻子空母エンタープラズニルを用いて、相手の手札・フィールド・墓地・デッキを全て除外するループを開発した。
しかも挑戦されてから僅か5分(プラズニルの効果判明から数えても1時間弱)で。

余談だが、後に森羅やエーリアンも同様に満足空母を用いたループを開発しているが、
その原因は満足感染ウイルスの仕業であるとまことしやかにささやかれたとか。


更に更にどっかの誰かがゴーストリックの駄天使で先攻ワンキルやってみろよと挑発したせいで、
「1ターン1度でも同名制限ないなら裏守備にしてリセットしてリバースすればよくね?」
と言う事でゴーストリックの駄天使の特殊勝利を狙うループコンボをも編み出した。
しかも、発売日前に複数種類

それどころかそれに触発されたせいで他の特殊勝利もループで成し遂げようぜ!という流れが生まれ、
「サイキック・ブロッカーを使い回してループパーツ以外全て禁止令出してしまえば、事実上相手のターンなんて存在しないも同然だよね?」
と言う理屈で擬似的に先攻1ターンでウィジャ盤を揃えるループなんてもんまでもが完成する。

そして極めつけには
「運命の火時計を使い回せればカウントダウン1キル行けるよね!」
「ジャンクコレクターで罠効果コピーすれば初手で罠効果使えるよね!」
と言う発想をマジで実現させ、ターンスキップすらせず先攻1ターン目の内に20ターン経過させるループなんてもんまでも作り上げてしまった。

おいマジで誰か止めろ。ブリューナクエラッタくらいじゃまともに止められねえぞ!!?













……とまあ、巷ではこんな無限&有限ループが有名だが、ほとんどのループは特化構築が必要でなにより机上の理論でしかできないと言われる程時間がかかりすぎるロマンコンボ

例えばデッキ全除外ループは1周1分じゃ済まないループを84周もこなす必要があり、
その総特殊召喚回数はなんと2598回にも及ぶ。
ここまできたらタイムオーバーデスを越えて餓死狙いのサレンダーを狙っているとか言われるレベル、サイキックブロッカーのループに至っては2週間かかるらしいし


ウィジャ盤疑似ワンキルに至ってはループパーツ以外の全てのカードを宣言する場合、
約845000回(2014/7/19現在)の特殊召喚を行う必要がある(単純計算で所要時間1年)為、
ほぼ全ての無限ループは「理論上可能と言う事が証明されている」だけの総じて実用性のない魅せコンと言えるものばかりである。
中には大会で健闘するだけの実用性のある先攻ワンキルループも存在するがな!

もっとも満足民たちの目的は突き詰めるとループコンボで勝利することではなく、
「インフェルニティでループコンボをつくること」「そのループコンボは実際に出来るのか検証すること」なわけだが。


【最後に】

登場から数年、2014年の世界大会において遂に世界王者の座を手に入れてしまった。


ハンドレスという一見冗談のようなコンセプトから始まってトリシュ三連打を経て、
色々な型やネタを生み出し弾けながら4年の歳月をかけてついにサテライト世界を征してしまったインフェルニティ。
しかしこの程度で満足し切ったとは言えないだろう。


一方小野氏もまだまだ止まらず、「オーガ・ドラグーン」を組み込んだ【準フェルニティ】で、
遊戯王OCG最強王者決定戦」に参戦。
ミラージュを起点とした見事な満足龍ループを決め、遊矢の中の人こと小野賢章をいとも簡単に1ショットキルした。
エンタメよりキセキより満足である(ただし、その後の対戦でジェムナイト1ショットキルを食らって一戦落とした)。


みんなもインフェルニティを使って満足しようゼ!





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最終更新:2024年03月06日 23:29

*1 なお、厳密にはキリスト教でいう地獄(hell)と煉獄(Purgatory)はまったくの別物である。ざっくりと言うと、地獄は「神の救いを得られない罪人が行き着く場所」、煉獄は「潔白ではないが悪人でもない人間が天国に行くために浄化の罰(多くは「罪を焼く神の炎」として語られる)を受ける場所」とされる。

*2 ライディング・デュエル!アクセラレーション!

*3 王魂調和

*4 ブラック・バード・クローズ