ヘラクレス(ギリシャ神話)

登録日:2009/05/31(日) 21:35:17
更新日:2024/03/08 Fri 11:26:01
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『12の功業を達成した最強の戦士』


数々の作品で『強者(つわもの)』として登場するヘラクレスは、父は最高神ゼウスだが人の子として地上に生まれた。
ヘラクレスの母アレクメーネーはアルゴスの王女(ゼウスの息子である英雄ペルセウスとエチオピア王女アンドロメダの)であり、
アムピトリュオンという恋人がいた。…一説には同い年の叔父とかいう説もあるが気にしてはいけない。

その為、アレクメーネーはゼウスの誘惑を悉くとして退けたものの、アムピトリュオンが戦争に出かけたのを良い事にゼウスはアムピトリュオンに化ける
アレクメーネーは不審には思い、さりげなく証拠の品を提示するよう要求するが、ゼウスはこれを予め用意しており、
それに騙されてアレクメーネーはゼウスとの結婚式を挙げ、さらに一夜を共にしてしまう。
翌朝になると、本物のアムピトリュオンが帰還、それをきっかけにアレクメーネーは自分がゼウスに騙された事を知り、
恋人以外の者と一夜を共にしたことを深く嘆き恥じたがアムピトリュオンはアレクメーネーを慰め、改めて結婚を申し込む。

こうして、二人は改めて結ばれ、アレクメーネーは二人の子供を産んだ。
このうちの片方が後にヘラクレスと名乗ることになるアルカイオスであり、彼の肉体は半分神という半神半人となった。
ゼウスが彼を人として誕生させたのは、来たるべき邪悪なる巨人ギガンテスとの戦いに備えてのことだった。
オリュンポス神族を滅ぼすためにガイアが遣わしたこの怪物は、には殺せぬ身体を持っていた。
そしてアルカイオスは成長後、見事これを撃退し父のゼウスに応えた。

後述の通り彼の名は「ヘラの栄光」という意味であるため、ゼウスの正妻ヘラは夫の不貞の証である彼を憎んだ。
彼女はアルカイオスが幸福な家庭を築いたそのときを見計らって、彼を狂わせ、彼自身に妻子を惨殺させる。正気に戻った彼は、自分に絶望した。

12の功業

12の難行、12の冒険、12の試練などとも。
アルカイオスは自分の所業の罪を償うためにデルポイに行き、アポロンの神託を伺った。
アポロンは、罪を悔いるアルカイオスに「ミュケナイの王エウリュステウス()に仕えて、10の功業を果たす」こと、
そして名を「ヘラの栄光」を意味するヘラクレス変えることを命じた。

ヘラクレスは彼の言うことに従い、数々の難行に挑む。
なお、最初は難行は10だったのだが、エウリュステウスに難癖をつけられて2つ追加されてしまった。

ネメアの獅子

ネメアの谷に住む人喰い獅子、ネメアンライオン。
ネメアンライオンは邪神エキドナが自らの息子であるオルトロスと交わって生んだ妖怪であり、
矢もも鎗も通さない青銅のような皮と、皮の下には甲羅のように硬い筋肉を持っていた。
また、その鋭い爪は鋼鉄の強度を持ち、自身の硬い皮を安々と裁断できる。

ヘラクレスはまずライオンの巣の出口を岩でふさぎ、入り口からしか出られないようにした。
そして入り口からUターンして出てきたライオンに矢を射掛け、剣で斬りつけたが一向に通じない。
巨木で作った丸太…もとい棍棒で叩いても全く応えないこの怪物に対し、ヘラクレスは猛然としがみつき、
3日に渡って剛腕で首を締めることで殺した。筋肉最強。
このライオンの皮は、ライオン自身の爪で裂かれてヘラクレスが頭から被り、防具として使用されることに。
また、ライオンは天に昇って獅子座になった。

ヒュドラ

レルネ沼に住む水蛇(またはドラゴン)。エキドナと大魔王テュフォーン*1の息子。
極めて強力なを持っていて、頭が9つもある。
強靭無敵のヘラクレスはそんなことではちっともひるまなかったが、剣で切り落とした首から新しい首が2本生えてくるのには流石に絶句した。
その上、中央の首は不死身だった。
そこでヘラクレスは甥のイオラオスに協力してもらい、切り落とした首の切り傷を松明の火で焼いてしまう作戦に出た。作戦は功を奏し、首は次々減っていく。
最後に残った不死身の首も、巨大な岩の下敷きにして、遂にこの魔物を倒した。
しかし、エウリュステウスにはイオラオスに助けを求めたため、功業には含まれないと難癖をつけられ、10の功業には数えられなくなってしまった。
ヒュドラを倒して手に入れた猛毒は矢に塗り、必殺の武器としてその後使用されることになる。
だがこの毒矢は後に数々の悲劇を生むことに…。

ちなみにこのヘラクレスが退治に使用した剣は恐らくマルミアドワーズだろう。
このマルミアドワーズ、ローマの鍛冶神、ウォルカヌス(ギリシャ読みでヘファイストス、英語読みでバルカン)が鍛えた代物で、
後年イングランドに渡り 彼のアーサー王 *2の剣として活躍したという。
なんとエクスカリバー 以上の切れ味 を誇っていたとか。……ただしこのヒュドラの毒を手に入れてからは めっきり姿を逸話に現さなくなっている
恐らくヘラクレスにとってはヒュドラ毒を入手するまでの 繋ぎ でしか無かったのだろう。マルミアドワーズェ……

なお、この戦いの影には同じ沼に住む化け蟹の姿があり、彼はご近所さんのヒュドラを助けるため*3無謀果敢にヘラクレスに挑んだが、
ヘラクレスには 存在に気づかれないまま 一瞬で踏み潰されてしまった。
あまりにも哀れだったのでヘラは海蛇座になったヒュドラと共に、この蟹を天に上げて蟹座にしたとさ。

ケリュネイアの鹿

青銅の蹄と黄金の角を持つ巨大な鹿で、矢よりも速く走ることが出来る(=時速200㎞以上!)。
5匹おり、内4匹は狩猟の女神アルテミスが自ら捕まえて戦車を牽かせるようにした。
最後の1匹はあまりにも速いため、アルテミスでも捕まえることが出来なかった。
エウリュステウスはこの鹿の捕獲を命じた。その際、アルテミスに献上するため、生け捕りを条件としてつけられた。
ヘラクレスは矢よりも速いこの鹿を捕まえるために丸々1年を要した。
エウリュステウスはヘラクレスが鹿を殺してしまってアルテミスを怒らせるのが狙いだったが、
ヘラクレスはどうにしかして生け捕りに成功し、無事にアルテミスに献上された。

エリュマントスの猪

エリュマントス山に住む、周辺の田畑を荒らして回る大猪。
生け捕り自体は特に問題なく遂行された。流石ヘラクレス。

しかし、道中師匠の賢者ケイローン*4の同族であるケンタウロスに出会い、彼に誘われ食事を取っていた時、
彼が預かっていたケンタウロス族共有の酒をヘラクレスが勝手に呑んでしまったことにより、ケンタウロス族が激怒し、ヘラクレスを襲った。
その最中、誤って師匠ケイローンにヒュドラの毒矢を当ててしまう。
ケイローンは不死だったが、ヒュドラの猛毒は不治だったので、毒で死んでは生き返り、また毒で死んで…を繰り返す地獄の苦しみを味わう。
そのためケイローンは不死を返上する(後述)ことでようやく死ぬことが出来た。
ケイローンの死を痛く悲しんだゼウスが彼を射手座にした。

アウゲイアスの家畜小屋

アウゲイアスは3000頭の牛を飼う王様であった。
小屋といっても3000頭飼っているのでとても巨大であり、30年間も掃除されていなかった。
ヘラクレスは「1日で掃除を終えたら牛の10分の1を貰う」と持ちかけ、アウゲイアスは(出来るわけないだろうと思い)これを了承した。
どうやって掃除したかと言うと、 川の流れを力づくで変え 、小屋の30年分の汚れを一気に洗い流したという。
だが、エウリュステウスは「贖罪の冒険に報酬を要求するとは何事か」ともっともなことを言って10の功業に数えてくれなかった。
またアウゲイアスも同様の理由で、事前の約束を反故にして牛は渡さなかった。

12の難題を成し遂げた後にヘラクレスはアウゲイアスにお礼参りに行って牛を分捕っており、ついでにアウゲイアスが治めていた都市も貰ったが、
こちらは牛の件でヘラクレスに味方してくれた、アウゲイアスの息子ピューレウスに譲渡している。
また降参したアウゲイアスが改心してからは、一緒にアルゴナウタイの冒険にも行っている。
(アウゲイアスはピューレウス以外の息子と共に殺され、ピューレウスがその後釜に就いたともされる)

ステュムパリデスの鳥

青銅の翼を持つ何万もの人喰い怪鳥で、一羽一羽が牛ほどの大きさがある。その糞には毒性があり、人を襲い、作物を荒らしていた。
かつては戦神アレスのペットだった。

彼らの巣はヘラクレスには到達できない場所にあったので、これを狙うことが出来なかった。
そこで、アレスが大嫌いな知恵の女神アテナは鍛冶の神ヘパイトスに依頼して巨大なガラガラ(赤ちゃんをあやすアレ)を作ってもらった。
このガラガラで鳴らす大きな音に驚いた鳥達が巣から飛び出してくるところを、ヒュドラの毒矢で射抜いたり、絞め殺したりしていくうちに、
鳥どもはすくみ上り逃げ出して二度と人々の前に姿を現さなくなった。

クレタの牡牛

クレタ島のミノス王が、国民に自分の王権を強調するために海神ポセイドンに頼んで、後に生贄に捧げることを条件に頂いた牡牛。
しかし、ミノス王はこの牡牛のあまりの美しさに惚れ込んでしまい、ポセイドンへ生贄に捧げる約束を違えてしまう。
怒ったポセイドンは牡牛を大暴れさせた上、ミノス王の妃に牡牛に対して異常な恋心を抱くよう仕向けた。
結果生まれたのは有名なミノタウロスであるが、それはヘラクレスには関係のない話。
ミノタウロスがラビリンスに囚われた後もなお、火を噴いて暴れ続ける牡牛をヘラクレスは生け捕りにした。

ディオメデスの人喰い馬

トラキアの王ディオメデス(アレスの隠し子)が飼っている4頭の大きな人喰い
ディオメデスは旅人を捕らえてはこの馬達に食わせていたという。
弟子たちやおホモだちを連れて馬小屋に向かったヘラクレスだったが、飼い葉桶に血が付いているのを見てディオメデスの罠を見抜き、
すぐさまディオメデス一派の差し向けた刺客をボロくずにすると、最後はディオメデス自身を馬の餌にした
ディオメデスが死んだ後は馬は大人しくなったため、エウリュステウスがゼウスへの生贄にしようとしたが、
ゼウスはそれを拒否してや熊などを放ってこの馬を殺してしまった。

ヒッポリュテの腰帯

女しかいない戦闘民族アマゾネスの女王ヒッポリュテが所持している、父である戦神アレスの帯。…ロクな子孫居ないなアレス家。
ヘラクレスはアマゾネスとの戦争に備えてイオラオスや英雄テセウスら勇士と共にアマゾンに乗り込んだが、アマゾンの女王ヒッポリュテは意外にも友好的であった。
ヒッポリュテはヘラクレスの鍛えあげられた肉体を見て、自分達との間に丈夫な子を成すことを条件に腰帯を渡すことを認めた。
だが、アマゾネスの1人に変装して混じっていたヘラが、ヘラクレス達はアマゾネスと戦争を起こそうとしていると煽ったため、アマゾネス達はヘラクレスらを攻撃。
反撃したヘラクレスらは騙されたと考えて潔白を示す為に無抵抗のまま弁明を試みるヒッポリュテ前言撤回、アレス一族にも拘らず良い娘じゃありませんかを殺してしまう。
後になって「ヒッポリュテはを言っているようには見えなかった」と後悔するも、もう遅かった。

なお、一部のアマゾネスは投降してヘラクレス軍兵士と結婚したらしい。
特にテセウスはヒッポリュテの姉妹のアンティオペをお持ち帰りしたのだが、これが火種となってアマゾネスとの戦争に発展してしまう。

ゲリュオンの牛

3つの頭と6つの手足を持つ怪物で、牛やケルベロスの弟・双頭狼オルトロスを飼っていた。
ゲリュオンの元へ行くには海を渡る必要があった。
砂漠を横断する途中、あんまり熱いので怒ったヘラクレスが太陽に射掛けると、太陽神ヘリオスはビビって彼を気に入って黄金の盃を与えた。
この盃でヘラクレスはゲリュオンの元へ行くことが出来た。
牛を守っていたオルトロスを棍棒で難なく殴り倒したヘラクレスは、
盾と槍、鎧兜と重装歩兵のように完全武装したゲリュオンと対峙し、ヒュドラの毒矢でこれを仕留めた。

余談だが、中国神話でも太陽を弓矢で落とした羿という英雄がいる。多分こういう神話が考えられたのは夏の暑い盛りであろう(適当)。

ヘスペリデスの黄金の林檎

世界の西の果てにある楽園で楽しく暮らしている3姉妹のニンフであるヘスペリデスは、百の頭を持つ龍ラドンと共に黄金の林檎を守っていた。
まずプロメテウスから楽園の在りかを聞いたヘラクレスは、彼から「ヘスペリデスはアトラスの娘なので、アトラスに協力してもらってはどうか」と助言された。
アトラスはティターン神族の1人で、神に敗れ、罰として天空を担ぎ続けていた。
ヘラクレスはアトラスに、「自分がしばらく役目を肩代わりするので、黄金の林檎をとってきてくれないか」と頼んだ。
アトラスは人間に天空を支えることなどできないだろうと説教するが、ヘラクレスはものの見事に天空を支えて見せた。
驚き感心したアトラスは娘達のいる楽園から黄金の林檎をとってきてくれた。
しかし、アトラスは再び天空を担ぐのを嫌って、自分が林檎をミュケナイに届けると言い出した。
ヘラクレスは一計を案じ、体勢を変えてから天空を支えたいので少しの間天空を持っていてほしいと頼んだ。
承知したアトラスが天空を担いだところで、ヘラクレスは林檎を奪って脱兎のごとく立ち去った
黄金の林檎はエウリュステウスの元へ届けられたが、そこへアテナが現れ、これは人間の持っていいものではないと叱り、黄金の林檎は没収されてしまったという。

冥府の番犬ケルベロス

最後の難行は、ケルベロスをエウリュステウスに見せてみろというもの。
言わずと知れた地獄の番犬。オルトロスの兄。
オルトロスが全く問題にならず倒されていることを鑑みるに、恐らく倒すだけならヘラクレスにはわけないことだったのだろうが、
うちの愛犬を傷つけないでくれと冥界の神ハデスに頼まれたため、生け捕りにすることに。
ヘラクレスはケルベロスの3つの首をがっしり掴み、ズルズルと地上まで引きずっていった。
ケルベロスが地上の光を浴びた時、驚いて涎を垂らした。
これが原因で毒草トリカブトが生まれたという。


こうして12年をかけて、彼はすべての偉業を達成し晴れて自由の身となった。
その後再婚し束の間の平和をヘラクレスは得たが、それも長く続かなかった。
妻は彼の敵である悪しきケンタウロス「ネッソス」に騙され、聖なる衣と摩り替えられたヒュドラの毒を塗った下着を彼に着させた。
すると、ヘラクレスの体はヒュドラの猛毒によって焼けただれ始め、ヘラクレスは苦しみにのたうち回った。
普通の人間ならあっという間に死んでしまう処だが、ヘラの母乳を飲んだ事で不死身の肉体を得ていたヘラクレスは普通の手段では死なない体質になっていたので、全身の皮膚がただれ落ちても死ぬことが出来なかった。
苦痛に耐えかねたヘラクレスは自らを生きたまま火葬し、壮絶な死を遂げた。
そのとき彼の半神の部分が、ゼウスによって天へ昇る。天上で彼はついにヘラと和解し、彼女の娘ヘーベーとまた再婚し、以後正式な神となった。
これにより、へーべーの後釜としてギリシャ神話史上最高の美貌を持つトロイア王子のガニュメデスが攫われ、水瓶座になったという。あァんまりだァァ

…まぁ神話では和解したが、憎しみが消えたかは微妙である。

数々の怪物と戦い抜いた彼は、アレクサンダー大王やアーサー王の先祖(もちろん2人とも自称)とされ、現在でも様々なメディアで最強の戦士として登場する。

因みにあるゲームでは、彼の顔がぐちゃぐちゃになるほど殴る事ができる。

逸話

  • ゼウスは不死の力を与えるため(彼がアレクメネだと知らない)ヘラに母乳を与えさせようとしたが、吸いすぎて母乳が噴き出してしまい、それがのちの天の川になった。
    天の川を「ミルキーウェイ」と呼ぶのはそれが語源。
  • ↑で怒ったヘラは嫌がらせとして毒蛇を揺り籠に投げ込んだが、一瞬で握り潰して殺した。ヘラクレス座が握っている蛇はこれである。
  • 小学生の頃にヘラの狂気にさいなまれて、癇癪を起こしうるさい教師を撲殺
  • 中学生くらいの頃に人喰いライオン(ネメアの獅子とは違いただの野良ライオン)を殺し、以降は皮を矧いでトレードマークのように着ていた。
  • テバイに侵攻してきた無数のオルコメノス軍をフルボッコにし、そのお礼として貴族の娘39人を一晩でOMOTENASHI(婉曲表現)した。絶倫すぎ。
  • 悪徳役人の耳をぶっこ抜いて、そいつの首飾りに突き刺した。
  • エジプト軍に捕えられ生贄にされそうになったこともあったが、自力で脱出し逆にボコボコにした。
  • 12の難題の最中、の怪獣に襲われているトロイの姫を救うため、単身怪獣の腹の中に飛び込み三日三晩暴れ続け倒した。
  • その後、トロイ王が約束を反故にして報酬を与えなかったのを恨んで殴り込み、一人で王の嗾けた全軍を蹴散らした。王様は流れ矢に当たって死んだ。
  • ポセイドンの息子にアンタイオスという手の付けられない暴れん坊の巨人がおり、大地からパワーを吸収し、無限に回復する能力を持っていた。
    アンタイオスと戦ったヘラクレスは、足の裏を地面に付けぬよう、空中に持ち上げてから絞め殺した。
    世界最大のカブトムシ*5ヘラクレスオオカブトの名は、角で相手を挟み空中まで持ち上げて投げつけるその戦いぶりが由来とされる。*6
  • 最初の妻であるメガラは12の功績を果たしたことで生き返ったという説もあり、こっちは最終的にヘラクレスと破局し、甥のイオラオスと再婚する。
    …まあ、ヘラクレスは半分神なので年を取るのは遅かったにしろ、12の功績を果たした時点で既に30過ぎのおじさんなので、
    若いまま生き返ったとすればイオラオスと結ばれてもおかしくはない。倫理的にどうなのかとかは無視して。
  • ある日、アポロン神殿に礼拝に行ったヘラクレスは、巫女から突っぱねられたことを怒り、祭壇に悪戯をしようとした。
    キレたアポロンは人間界に降り、ヘラクレスとマジ喧嘩という怪獣大戦争を引き起こすものの、見かねた二人の父・ゼウスが雷を落とし水入りとした。
    神に逆らった罪として、ヘラクレスは1年間女装しておんな城主のメイドとして働かされることになりましたとさ。この国は未来に生き過ぎている。
  • 古代ギリシャでは日常茶飯事だが、美少年趣味があった。
  • 12の試練の最中、不治の病に苦しめられる夫を救うため死神タナトスに自らの命を差し出した王妃を見て胸打たれ、タナトスを捕まえ夫婦の死期を遅らせた。
  • テセウスは7歳の時、ヘラクレスの着ていた毛皮を本物のライオンと誤解し、槍を持って襲いかかったことが有る。
    他の子供たちはビビって逃げてしまったため、最も勇敢な姿勢を見せたテセウスの行動をヘラクレスは大いに褒め、以降は親友になったという。
    ほぼ「親戚のたまにお小遣いくれる面白いおじさん」的な仲だったらしく、後述のように事あるごとにテセウスと行動を共にしている。
  • アルゴ号の冒険にも、テセウスやアウゲイアスと共に参加した。
  • 冥府からの帰り、不貞行為により辺獄に閉じ込められていたテセウスを脱出させ現世に送り返した。
  • 世界で初めてオリンピックを開催した。
  • イソップ寓話にも登場。
    ある日ヘラクレスは路上に落ちているダンゴを見つけ、踏みつけたがどんどん大きくなった。棍棒で叩いたら、今度は道を完全にふさいでしまった。
    驚くヘラクレスの前にアテナが現れ、「これは『いさかい』の種です。放っておけばそのままなのに、手を加えればどんどん大きくなるのですよ」と告げたという。
  • アレキサンダー大王とアーサー王は子孫(←どう見ても勝手に名乗ってるだけです本当にry)。

ちなみに黄道十二星座のうち
  • 蟹座:殺す
  • 獅子座:殺す
  • 射手座:死なす
  • 水瓶座:死んだせいで攫われる
と実に1/3に当たる4星座に関わっている。

《ヘラクレスが登場する作品》

  • Fate/stay night
  • ディズニー(映画やキングダムハーツシリーズ)
  • 半熟英雄
  • ヘラクレスの栄光
  • GOD of WAR
  • ハーキュリーズ(実写映画、ヘラクレスの英語読み)
  • マーベル・コミック(ハーキュリーズ名義。ソーのケンカ友達。彼が主役のあるイベントでは彼の父親、つまり ゼウスを殺害した 上、現世と冥界の逆転を引き起こした日本神アマツミカボシと対決した)

またアガサ・クリスティー作品の名探偵エルキュール(ヘラクレスのフランス語読み)・ポアロは、『ヘラクレスの冒険』でその名にちなんで12の事件に挑んでいる。
…だが、作品冒頭ではヘラクレスの(20世紀中盤の倫理観から見て)あんまりな行動に呆れていた。


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最終更新:2024年03月08日 11:26

*1 ガイアが暗黒の闇タルタロスと結ばれて作った怪獣。日本語の「台風」の語源。マジで。

*2 円卓の騎士側の資料によれば、アーサー王はヘラクレスの子孫とされている。物は言いよう。

*3 そもそもこの蟹自体がヘラの差金という説も

*4 ゼウスの父クロノスの隠し子。ギリシャ一の天才であり、様々な英雄に英知や武技を教えた。

*5 他にもギリシャ神話の神や人物が種小名に用いられることがあるが、どれもこれもギリシャにはいない。

*6 ちなみに東南アジアに「アンタエウスオオクワガタ」というクワガタムシもいるが、生息地が全然違う(ヘラクレスオオカブトは南米原産)ので自然界で戦うことは無い。