メジャーWii パーフェクトクローザー

登録日:2011/09/13 Tue 05:41:03
更新日:2024/03/25 Mon 08:43:35
所要時間:約 8 分で読めます






追究したのは、本格野球ゲーム。

出典:2008年12月11日発売 Wii用ソフト「メジャーWii パーフェクトクローザー」
開発元:ドリームファクトリー 販売元:タカラトミー
(以下画像同様)


『メジャーWii パーフェクトクローザー』、それは2008年12月11日に発売されたWii専用ゲーム。
発売元はタカラトミー、開発元はドリームファクトリー。


概要

海堂高校戦を終えた主人公、吾朗はプロ球団の誘いを蹴り、野球の本場アメリカへ自身の実力を試しに行く旅へ。
アメリカで奮闘する吾朗の活躍を描いた野球ゲーム。
簡単に言えば、前作『メジャーWii 投げろ!ジャイロボール!!』の続編。メジャーのゲームとしては抑えピッチャーもとい第三弾になる。*1
コミック47~54巻付近をゲームで再現している。

原作である漫画MAJOR』は、連載が終了した今でも絶大な人気を誇り、アニメも好評で、今やNHKを代表する名アニメの一角。
映画版もまた人気であり、辛口評価で有名な「超映画批評」でさえ「父子で見るならこれで決まり」などと太鼓判を押すほどで、申し分のない名作と言っていいだろう。

しかしながら、それらの高評価に反して、MAJORのゲームはどれもこれもひどい出来ばかり。当然ついた呼び名は「ダメジャー」。
そして、このゲームは栄えないクソゲーオブザイヤー2008大賞受賞作品である。
2008年はヨンパチショックの翌年ということで選考基準が一新された年であり、他に多くが話題となり、かなりの激戦であったが大賞に輝き「KOTY七英雄」の頂点に立った。


開発元であるドリームファクトリーが送りこんだプログラマーの数はたったの3人
3人でも数十人分に匹敵する凄腕というのならいいが、ドリームファクトリー自体も凋落が著しいゲーム会社で特に2006年以降は低品質なゲームしか出せていなかった。
これではああなるのも必然だろう。

特徴

  • 走塁にマニュアルがない。セミオート/オートのみ。これだけなら前例がないわけではないが*2、AIが劣悪すぎるため勝手な盗塁や暴走を繰り返し犬死頻発
  • 内野安打でもバッターランナーが1塁を駆け抜けない。塁上でぴったり停止する。かと思ったら1塁ランナーが2塁を駆け抜けることがある。
  • あからさまなヒットやフェンス直撃の大飛球でも塁上のランナーが走らないことがある。
    そこはバッティングセンターじゃありません。試合会場なのです。
  • リードなど一切無い。コーチャーもいない。
  • 明らかにアウトのランナーがセーフになることがある。逆もあり得る。

  • ボールが重すぎる。ちょっとでもタイミングをミスるとキャッチャーゴロやピッチャーゴロ。というかアウトの7割はそれ。
  • 振るタイミングが合えば結構な確率でホームランになる。ほぼホームランゲー。
  • ヘタしたら普通に打つよりバントしたほうが打球が飛ぶ。
  • やや早めのタイミングで振らないとバットに当たらない。慣れるのに時間がかかる。
  • モード「打撃練習」ではバットに当たれば全てホームラン。どんなに振り遅れてようがあからさまなファールであろうが全て。残念ながらバントは不可。
    もはや子供ダマシというレベルですらない。
  • 「ノック練習」というモードがあるが、練習の内容がまさかの「ノックをする練習」。開始時に『サードに取らせろ!』などという表示が出る。このゲームでは守備が操作できないため、こうするしかなかったのであろう。
  • 指定されたポジションが取ったのに失敗になることがある。また、失敗時にライフが一気に2つ減ることがある。
  • スリーバント失敗でもバッターアウトにならない。接待じゃあるまいし……。
  • 盗塁死に関するルールがガバガバ(打者ボールカウントがリセットされる。盗塁死で3アウトになると、次の攻撃回で打者がネクストバッターに変更される)
  • 3塁上にランナーがいるときにホームランを打つと、ランナーが3塁上に残っている。ルール上は追い越しで無得点だが、何もなかったかのように点が入る。
  • 明らかなフェアでもファールにされることがある。
  • ランナーが満塁になると高確率でフリーズする

  • 走塁同様マニュアルがない。これだけなら前例が(ry。そもそも、「パワプロNEXT」を見る限りでは、Wiiのマシンスペック的には全マニュアルも可能なはずである。
  • キャッチャーが恐ろしく俊敏かつ優秀。サードゴロやファーストゴロまで捕りに行く。
  • それに対してサードがブッチギリで残念な頭をしている。走者の有無関わりなくサードゴロを捕るより何故かベースカバーを優先するので、サードの守備は上述のキャッチャーやピッチャー任せである。
  • ゲッツーの概念が無いに等しい(例:ランナー1塁、ピッチャー正面にゴロが転がる。余裕で2塁アウトなのに1塁に投げる)
  • タッチアップやインフィールドフライの概念もない。
  • 守備が打球を後逸した瞬間に動かなくなる。そして別のポジションが必死に捕りに行く。
  • フェンスが超高反発。ライト後方フェンスに当たった打球がセンター付近まで転がっていくことも。
  • 悪送球時に、急に画面が切り替わってアウトになることがある。
    (例:ピッチャーゴロをファーストへ→ファースト頭上を越す悪送球→なぜかファーストのミットに納まっている)
  • ファールゾーンのフェンスに当たった打球がフェアゾーンに転がるとフェア。
  • ノーアウトからフィギュアスケートのような動きでボールをキャッチして一気に2アウトになることがある。通称:ジャイロキャッチ

  • キャッチャーの返球動作がない。
  • ストレートは投げても一切スタミナが減らない。逆にジャイロや変化球を投げるとかなりのスタミナを消費する。
  • 吾朗が変化球を覚えている。少し試して止めたはずだったが…。まあ実質ストレート一本は味気無いので仕方ないだろう。
    • というかどんな球を投げようがジャイロ以外はCPUがバットを振る確率は全て同じ。なので効率を求めるならド真中のストレートを連発するだけでいい。 つまり変化球の存在価値はない ため、リアルに「変化球を試すが、結局やめる」という事になりがち。原作通りと言え……ないよね。
  • ちなみにジャイロは10秒弱もの長い専用カットインが入る上にスタミナも削るのではっきり言って邪魔。
  • 前作もそうだがジャイロボールが回数制限のある必殺技扱いされているのがおかしい。吾朗はフォームの関係で投げるストレート自然にジャイロボールになってしまうというのが原作の設定であり、吾朗がストレートとジャイロボールを投げ分けられるわけではない。ゲーム制作の都合上、必殺技を持たせたかったというのはあるだろうが。

その他

  • バットがときどき伸びたり消えたりする。通称:如意バット
    さすがに筋斗雲は出てこないが、これだけで孫悟空もぶったまげるだろう。
  • ロードも長く最長で30秒以上。
  • 塁審が存在しない。
  • アウトコールのタイミングがおかしい(フライでボールをキャッチする前に発生する)
  • ホームランになると確定で特殊なアングルになる演出があるが、前述の通りホームランの発生確率自体が高いので面白みがない
  • ベンチに人が誰もいない。通称:無人ベンチ。空しすぎる……
  • フェンス直撃あるいはそれに近い打球を追って行った守備の選手が壁にぶつかると思ったらすり抜けていなくなる。通称:ホグワーツ。
  • 最終戦はどれだけ点差があろうが延長戦になり、逆転負けしても優勝扱いになる。接待ってレベルじゃねーぞ!通称:逆転サヨナラ負け優勝。
  • キャラメイキング時の顔や体格、肌などの変更にロードが数秒かかる。背番号でさえ数秒かかる。
  • 投球フォーム1,2,3……などあるがメイキング時には確認できない。実践で確認するしかない。
  • 取り扱い説明書の振りに誤字が多い。「じょうじ(十字)ボタン」「けつ(決)める」が特に有名。
    ゲーム内のぬるぬる動く主審はKOTYスレでこの2つの誤字から「ジョージ・ケツメル」と名付けられた。しかもこの人こっちに尻を向けている。お前の目はどこに付いてるんだ。
  • 一部キャラクターの立ち絵が不自然。特にヒロインのアリスは何故か左胸だけペッタンコ。

映像バグ

ディスクの読み込みミスの都合、こういったバグがときどき起こる。
ストーリーモードで発生しやすい。

  • ピッチャー、バッターの首が180°ねじ曲がっている。フクロウもびっくりだ。
  • バッター、主審がピッチャーに背を向けている。また、このバグが発生するとセンター前キャッチャーゴロなどという意味不明な事態に陥る。
    詳しくは下述。
  • キャラの体の一部が消滅する。下半身が丸ごと消える場合もある。全身が消滅する場合もある。映す価値無し。
  • キャッチャーが防具を脱ぎ捨てる。防具は脱ぎ捨てるもの!
  • 主審が消える。
  • 下半身が上半身にめりこむ。逆もあり得る。
  • 謎のレーザービームが出る。これが本格野球ゲーム。
  • 残像が映る。
  • バント時にバッターの背中からマントのようなものが出現する。

センター前キャッチャーゴロ

バッターがピッチャーに背を向けるバグが発生したときに起きる。
このバグが発生すると、フェアゾーンのどこにボールが転がってもキャッチャーしか拾ってくれなくなる。

もっとも、何もない場所からバッターが快打を飛ばしている時点でわけわからんのだが(通称:亜空間打法/宇宙打法)。
原因は不明だが、「バッターの向きが逆になったことによりフェアゾーンまで逆になり、内・外野は打球をファールだと認識し追いかけない」という説が有力。

PV

  • 木製バットから放たれる金属音
  • 1-3-6のダブルプレー(理論的には可能だが、その場合はその時の場面やランナーの状況により、1-6-3または1-4-3でダブルプレーとするのが基本)


【余談】

BGMは良質だがループが短く、ストーリーモード試合時のBGMは1つのみ。
プレイしていると頭が痛くなるとの声も。
一応、前作の問題点「試合時間が長すぎ」は大きく改善されている(2時間→30分)。

ちなみに価格は7140円とフルプライス。
ファミ通のレビューでの点数は15点(40点満点、過去の最低点は12点)だった。






涙枯れるまで





まだ出ぬ答え追い続けて








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最終更新:2024年03月25日 08:43

*1 中継ぎもとい第二弾はDSソフトのドリームベースボール

*2 パワポケの初期作品やアプリ版パワプロなど。だがいずれもゲームボーイの性能の事情やアプリとしてのゲーム性の関係で積んでいないだけ