アサシン(EXTRA)

登録日:2010/07/27(火) 00:21:37
更新日:2024/02/19 Mon 23:07:31
所要時間:約 19 分で読めます




アサシン(EXTRA)は、『Fate/EXTRA』にて初登場したサーヴァント。



※ネタバレ注意



声:安井邦彦
身長:166cm
体重:60kg
血液型:不明
誕生日:不明
イメージカラー:橙
特技:不明
趣味:不明
好きなもの:鍛錬、試合、家族
苦手なもの:不明
属性:中庸・悪
マスター:ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ

パラメータ
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B C A E E -


  • 技能
◆気配遮断:-
アサシンのクラスが持つ共通のスキル。
普通ならランクが付くが、このアサシンの気配遮断は彼個人の特殊技能に基づく為にランクが付かない。

◆中国武術:A+++
中華の合理。宇宙と一体化することを目的とした武術をどれほど極めたかの値。
A+++ともなれば達人中の達人。
なお取得がとにかく厳しく、Aでようやく「習得した」と認められるラインだとか。

◆圏境(けんきょう):A
気(エネルギー)を纏い、周囲の状況を感知し、天地と合一する事で自らの存在を消失させる技法。要は透明人間化
自然との同化で、景色に浸透した身体を物理・魔術的に索敵感知、捕捉する事はまず不可能である
設定資料集で明かされた設定では「触ってもそこにいると認識できない」ということなので実際には感知に引っかかる(作中でも罠は反応する)、
ただし術者は感知したことを認識できないために条件次第で自動発動する術式でないならそのままスルーしてしまう。
さらに攻撃に移る時にはそちらに注力するため当然天地との合一は不完全になる(自サーヴァントが致命傷を逃れ得ているのはこのため)のだが、
認識上で「目視する」ことができないレベルを保持しているため近接戦闘で戦う上では圧倒的に有利。

『无二打(にのうちいらず)』



中東の伝統装束を身に纏い、その気になれば眼光だけで相手を睨み殺してしまいそうな鋭い雰囲気を放つアサシンのサーヴァント。
「呵呵呵呵(カカカカ)!」と特徴的な笑い声をする偉丈夫の拳士。
一部からの愛称は「アサシン先生」や「八神庵」等がある。
別に「泣け!叫べぇっ!そして死ねェッ!」とか言わな…もしかしたら言っているかもしれない。

今回は暗殺者・ユリウスの手により従来のアサシンより強力な人物が呼び出されており、
対戦開始前に相手を必ず葬る事からトーナメント最強の一角と恐れられてきた。
ハサン?ああ、そんな人もいましたっけね

拳で語る武人であるが善人ではなく、彼は長年積み重ねてきた対人の人生を一瞬で砕く事を至上としている等、道徳性こそ一般常識から逸脱しているが、
人間性そのものは合理性を重んじる“良識人”である。


彼の真名は『魔拳士』の異名を持つ中国拳法家・李書文。八極拳の使い手であり、仕合においてどんな軽い手でも触れれば命を奪えるという。

自身を拳法家というより殺し屋の類と自認しているが、それを卑下する事も誇る事もない。
生前は善く学び、善く戦い、善く殺めたので無念や怨念は全く持っていない。

義を通す善性だが、悪もまた良しとする武芸者で、あまりにも対人を殺めた事で多くの憎しみを買い、最後は毒を盛られて命を終えたという。


彼がアサシンとして脅威極まりないのが、アサシンのスキル『気配遮断』の域を凌駕した我流スキル『圏境』と、
武術を極めた事で境地に至り、修得した「二の打ち要らず」の二つ名を戴く宝具『无二打』。


【宝具】『无二打(にのうちいらず)』
正確には『神槍无二打』。
牽制、及びフェイントに使う程度の初撃で相手を殺せるまでになった武術の真髄。

この宝具は英霊の象徴たるアイテムではなく、武術の真髄。十二の試練等のように、武術が宝具や逸話が昇華した。
自身の気を張り巡らせた空間を形成し、彼の『気に呑まれた者』にこの剛打の一撃で迷走神経反射(ショック死)を引き起こし葬る事から、
「二の打ち要らず」と呼ばれる必殺宝具。
通称「起源パンチ」。

主人公のサーヴァントもこの宝具を受け、直撃は免れたものの魔術回路を乱された事で魔力供給を行えなくなり、消滅の危機に追い込まれている。
直撃をまともに受ければ問答無用で即死する。
一応、欠点としては数十メートルの怪物が相手ではその巨体故に気が通しづらいようで魔神柱を相手に手こずっていた。
ゲーム的にはHPを9割削られるだけで済むが、これは後述のようにわざと引っ掛かった罠のダメージによって技の精度や威力が落ちたため。
まともに戦うとHPを10割持って行かれる。


このアサシンの恐ろしい所はこの即死攻撃と圏境の透明化によって、確実に先手を取り、相手に致命傷を負わせる事が可能という事
オマケに透明化の魔術(かなり高位の魔術らしい)なら魔術の使用痕から索敵する事も可能なのだが、
彼の場合は体術なので魔術による索敵は無効化される非常に厄介なシロモノ。

同じような不可視の剣を使うセイバーと剣を交えた事のあるアーチャーは彼のこの不可視の拳打を「見えざる拳(インビジブル・エア)」と比喩し、
彼女の剣(風王結界)より数段上のようだ」と言った。
まあ武器が見えないから攻撃のリーチが判らず厄介程度のセイバーの『風王結界』と見えない上に必殺というアサシンの『无二打』のどちらが脅威かと言えば、
確実に後者に軍配が上がるので、アーチャーの評価は至極妥当と言える。

この事を知った「透明化を何とかしなければランサーでも苦戦するでしょうね」と語っていた。
但し、攻撃態勢に移れば気を攻撃に回す分、精度が下がり効果が薄まるという。この為に反応する事が不可能という訳ではない模様。
この攻撃に移れば効果が薄れるという点については従来の気配遮断と変わらないが、彼の場合はその状態のまま戦えるという大きな利点がある。
なので厄介なのは全く変わらない。
おまけに攻撃態勢に移らなければ、彼に触れたとしても感知は不可能だという。
ドラマCDでこの必殺の初撃に反応出来るのはセイバー(Fate)といった高い直感スキルを持つサーヴァント、死の気配に敏感な遠野志貴などが挙げられている。

余談だが、无二打は彼の故郷的には『うーあるだ』と読むらしい。无は『無』のことで、全体として『二の打ちは無い』→『二の打ち要らず』となる。
日本語的には『むにだ』でいいようである。


第五回戦の相手として主人公達と激突。
初日から味方サーヴァントに不意打ちを行い、戦闘不能に追い込むも主人公とヒロインの奮闘により復活。
その後、ヒロインの仕掛けた罠にハマり圏境を乱され透明化出来なくなってしまう。

尤も彼自身は罠には気付いていて、主人公達を試す意味でワザと罠に引っ掛かった。
そして対決の日、主人公は激闘の4日間で急成長を遂げ、実力不足を痛感した主人公のサーヴァントも宝具を開放した事で、アサシンの能力を上回り、
遂に最強の暗殺者ペアは敗れてしまった。


……と、思いきや……


以下、激しいネタバレ















死して電子の海を彷徨っていたユリウスが、暗殺したマスターの令呪を自身のものとした事で資格を得、
アサシンは「バーサーカー」の能力を強引に付与され『二属性持ち(マルチクラス)』となって主人公の前に現れる(バーサーカーの適正自体は元々ある模様)。

激しい猛攻だったが、死闘の末にトドメを刺され彼の套路に終幕を引いた。
バーサーカー化している為か、攻撃力は上がっているものの、宝具『无二打』は使用してこない。

しかしその代わりに、宝具(技)として彼が得意とし、唯一つ極めた八極拳の奥義、対門宝具『猛虎硬爬山(モウココウハザン)』を使用してくる。
利き腕より把子拳、寸勁、頂肘を瞬時に繰り出す高速三連撃。
魂の領域にまで染み込んだ肉体の動きは、李書文が狂化状態にあっても心技体の完全な合一の元放たれる。


しかしこの宝具、毎ターンの初手に必ず使用してくるのでガードやスキル等で防げば問題なく、
オマケにパネルの方も大幅に解放されており、プレイヤーも五回戦よりレベルアップしているのでそう苦労せず倒せてしまうのがちょっと悲しい。


そしてどの味方サーヴァントからも見苦しいと言われてしまった。

サーヴァントは全盛期の状態で召喚されるというのは有名な話だが、李書文の場合「肉体の全盛期」と「技術の全盛期」があり、前者が選ばれた場合青年の姿で、後者が選ばれると老年の姿で召喚される。性格自体にあまり変化はないらしい。
また、“神槍李”の徒名を持ち、槍術にも秀でており、ランサーの適性もある。
EXTRAではマスターであるユリウスとの相性から若く猛々しい彼が望まれた為に青年期かつアサシンとして召喚された。
因みに生前の李書文は八極拳より槍に重点を置いた人物とされ、八極拳は槍術を極める為に前準備として習得したに過ぎないらしい。
大槍を操り、多数の逸話を作り上げたとされる。
この話から、アサシンではなくランサーとして召喚されていれば、更に驚異のサーヴァントになったかもしれない。

なお実際の李書文はかなりDQN気質に近い人で有り、おおよそ合理的な人間ではない。
強い人間がくればわざわざ殴りに追いかけに行ったり、世話になった家の床の大理石を割りまくったり、
やめるよういわれたので、今度は道の敷石を割りまくって、それを注意した警官を殴り殺して逃げ帰ったりと、
やりたい放題である。
しかし一方で晩年は丸くなり、子供に武術を教える優しい老人だったという逸話も残っている。
良くも悪くも我を貫いた人物だったのだろう。


【台詞】
「さて―――、未だ五体を使わねば立ちいかぬ套路だが、冥土の土産に一凶、馳走してくれよう!」

「武を交えるのならどちらかは死ぬ。
戦いとは気安いものではなく、互いの信念をかけたもの。
故に、おいそれと始めるものではなく、また、始めたからには必ず、一戦にて一人は殺すべし」

「くはははははははは!!!!滾る滾る!!血が!!肉が!!やはり武とは生き死にあってのもの!
年老い、何を悟った気になっていたのやら―――所詮は俺も、血に飢えた窮奇と同じか!
いいぞ、若返るようだ!お主らは強い!ここまでのどの敵よりもな!!
さあ、力比べだ!!極致のその先を――見せてみろ!!」

「応。我が拳は二の打ち要らず。初撃こそ肝要、武を交える前に是を討つ―――この字(あざな)、破れるか……!」

「未熟、未熟。功夫が足りんよ。」

「全身全剄、陽気を巡らす―!」

「ユリウス、詫びは言わんぞ。しかし礼は言おう。久々の裟婆。お主のお陰で存分に闘えた。」

Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚

上述したようにランサーの適正も明言されていたが、本当にランサーとして登場。
EXTRA時点では青年の姿ではアサシン、老年の姿ではランサーとして召喚されると語られていたため、老年期かつランサーとして召喚されている。
若年期と比べると少しは枯れて大人しくなっているが、その性格に微塵の変化もない。
ランサーとして特筆すべき宝具は持たず、技量のみでランサー足り得ているという特異なサーヴァント。
スキルはアサシンの時とほとんど同じだが、クラス制限故か圏境のランクが低下している。また肉体的には衰えているためステータスは全体的に低下している。

ちなみに槍を捨てても拳は普通に健在であり、哀れなアサシンが犠牲になった。


Fate/Grand Order


李書文(ランサー)

「サーヴァント、ランサー。真名を李書文と申す。存分に槍として使うがいい」

EXTRAの活躍から星5~4アサシンとしての実装を待ち望まれていた先生だったが、なんとまさかのランサーとしての参戦。
ただし設定変更があったのかこれまでにない組み合わせである若い姿+槍という姿で召喚されている。真名も「神槍 李書文」に変更。
ステータスはEXTRA、スキルは帝都聖杯奇譚時と変わりない。
レアリティは☆4(SR)だが、地味にストーリー限定なのでPUを逃さないように。

スキルは「中国武術(六合大槍)」(自身に必中・クリティカル威力上昇)、「圏境」(自身に回避・スター集中)、「絶招」(自身にアーツ強化・無敵貫通)の三つ。
全て自己強化スキルだが、宝具強化・無敵及び回避貫通・回避と攻守に優れた優秀な構成。
ただし持続1Tバフばかりで瞬間風速に特化しているためアタッカーとしての癖は強め。必中と無敵貫通で範囲が重複しているというちぐはぐな点も。

宝具は「神槍无二打」。

「我が槍は是正に一撃必倒。神槍と謳われたこの槍に一切の矛盾なし!」

神 槍 之 名 是 真 実

アサシンの時には拳で使用していた『无二打』の槍バージョン。
威力も性能も拳の時と変わらないが、リーチは槍で行うだけに長く、その技の精密さも拳の時と変わらないという。
ゲームではアーツ属性宝具で、敵単体に防御力無視の攻撃を与え、確率で即死させる。即死させなかった場合は防御力低下のバッドステータスを与える。
モーションのしなる槍に惚れた者多し。
二の打ち要らずというが三回Hitしているのは内緒


本編では第5章にて登場。
強者との闘いを望む達人として姿を現した。
特に同じ槍使いという共通点と神殺しにまで至ったスカサハとの決闘を熱望しており、スカサハもまた書文を見事な槍捌きと高く評価している。
最後は主人公勢力の元に助っ人として参陣。
最終決戦では北欧のステゴロ王ベオウルフと素手の殴り合いを演じ、勝利する。
あくまでも「怪物を殴り殺した男」であるベオウルフと「対人戦の達人」である書文では書文に軍配が上がったが、それでも消耗はかなり激しかった模様。
その後の魔神柱との戦いでは勁を通しづらい魔神柱に苦戦しつつも生き残る。

そして時代からの消滅間際、神代のランサーであるスカサハとの一合の勝負を演じ、第5章での締めを括った。


期間限定イベント「星の三蔵ちゃん、天竺へ行く」では「沙悟浄」の立場を与えられて召喚される。イベント中は名前表記も沙悟浄になっていた。
ギャグイベント初登場ということでどうなるか心配されていたが、
中国人として憧れの西遊記に出演できるということでノリノリで沙悟浄を演じ、三蔵やマスターのために槍を振るった。
実際の書文も幼いころ劇団に所属しており、西遊記に触れる機会も多かったのだろう。
尚原典の沙悟浄は捲簾大将*1という天界最強級の人物でありながら、
天帝の宝の杯を重要な宴で割ってしまうという大チョンボをやらかして地上へ左遷され、
流砂の河に陣取って三蔵法師の前世を9回襲ってぶっ殺し、止めにやってきた観音様にも襲いかかり
ついでにハントした頭蓋骨コレクションを見せびらかし、止められたにもかかわらず10回目も三蔵法師に襲いかかった

という、どっかのプレデターかなんかみたいな所業に走っているので、ある意味納得の配役である。
ちなみに原典の描写では沙悟浄は「炎のような赤毛の髪」と表記されているので、そういう意味でも適役だった。

そして…………



◆衛士長
第二部三章で登場した、始皇帝の側近の衛士長。
サーヴァントではなく、仙術により150年ほど生きた生身の人間だが、
凍結英雄に対応できると始皇帝に評価され、実際にコヤンスカヤを素手で昏倒させる実力の持ち主。
最終盤で咸陽に乗り込んできた主人公と一戦交える。
当時未実装ながら既にバトルキャラも用意されており、普通のサーヴァントのようにスキルや宝具を使ってくる。
作中では最後まで真名が明かされないが、中国が舞台で、戦闘においても使うスキルや、宝具が「无二打」であることから正体を察することは出来た。

FGOでは長らくランサーとしての登場だったが、ついに八極拳を使うアサシンとして敵に回る。
組み合わせは老年期+拳であり、ちょうど従来明かされていた組み合わせの反転である。

宝具はもちろん「无二打(にのうちいらず)」。性能は後述。
当初は3回Hitしていたが1回Hitになり名実ともに二の打ち要らずである

戦闘では、衛士長単独だが軍師韓信の補助を受けた状態で戦う。
アサシンのためチャージ3と短い上に、韓信の策でチャージも増加させ、ほぼ確実に一殺できる无二打を何度も打ってくるわ、
無敵でやり過ごそうとしても、無敵貫通で上から落としてくるわ、
通常攻撃もクリティカルをバンバン出し、例え不利なクラスであっても相性変更で等倍ダメージでサーヴァントを殴り殺してくるわと、
三章随一の強敵。
救いは豚にできるという点。持っているなら必ず編成すること。

◆按摩の達人
2019年正月イベント「雀のお宿の活動日誌~閻魔亭繁盛記~」でNPCとしてまさかのサプライズ登場。

ただし、按摩の達人名義で。戦闘中普通に「殺す」とか言ってるけど
生身の人間だった衛士長と違い、こちらは汎人類史に召喚されたサーヴァントであり、別人。

登場したのはシナリオクエスト『虞美人アンチエイジング』。
酷い凝りに悩まされ、雀のマッサージでは満足出来なくなっていた虞美人に、フィンがどんな凝りでも立ち所に治す達人として紹介した。*2
が、中国異聞帯で仮とはいえ同陣営に属し、その化け物染みた強さを知っていた虞美人はマッサージを全力で拒否し逃走。
しかし結局達人一人に制圧され、想い人にも聞かれた事が無いような叫びをあげながら観念するのだった。
この一連の流れは、ギャグ成分強めの本イベントでも屈指のネタ場面として語り草になっている。

中国異聞帯での遺恨から当時カルデアと虞美人は一触即発の関係にあり、カルデアのマスターが出張る訳には行かなかった。
そのため戦闘では文字通りNPCである達人の単騎出撃となり、事実上の衛士長体験クエストとなっていた。


ちなみに実はもう一箇所衛士長を使えるところがある。
イベントホールでのよく増えるアイドルのライブを止める際がそれで、警備員として紛れ込んでいる。


そして当該イベント期間が半分を過ぎた頃、真名公開と共にプレイアブルとして正式実装された。


李書文(アサシン)

「我が名は李書文。槍も持たぬ、ただの老人だが……。何、ぬしの身を守る程度なら不足はあるまい。世話になるぞ、マスター」

ILLUST:ワダアルコ
CV.安井邦彦

身長:166cm
体重:58kg
出典:史実
地域:中国
好きなもの:家族
嫌いなもの:計算の出来ない馬鹿共
属性:中立・悪

パラメータ
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
C D A+ E E -

  • スキル
◆老練:A+
精神が熟達した状態で召喚されたサーヴァントに与えられるスキル。
いかなる状態でも平静を保つと同時に、契約を通じてマスターの精神状態を安定させることが出来る。

◆中国武術:A+++
中華の合理。宇宙と一体になる事を目的とした武術をどれほど極めたかの値。
習得の難易度は最高レベルで、Aでようやく“習得した”と言えるレベル。
槍術が本来の彼の持ち味であるが、老人として召喚された彼は、拳による一撃を好む。

◆圏境(極):A-
気を使い、周囲の状況を感知し、
また、自らの存在を消失させる技法。
極めたものは天地と合一し、その姿を自然に透けこませることすら可能となる。
老いたことにより、技法は更なる進化を遂げた。
交戦状態であろうとも、瞬き一つで姿を消す。

◆陰陽交差:B
人間の持つ性質のスイッチ。
老人になって陽に偏ったとはいえ、
獰猛な牙は失われておらず、一瞬で陰に切り替え、無造作に敵を屠る。
その非情さはまだ、失われていない。

◆宝具
○『无二打
ランク:なし、 種別:対人宝具、 レンジ:1、 最大補足:一人

では、殺すか・・・!

「我が八極に『无二打(にのうちいらず)』!墳ッ、破ァッ!
七孔噴血、撒き死ねィ!」

「百の奥義ではなく、一の術理を以て、敵を打ち斃す―――
是『无二打(にのうちいらず)』!破ァッ!」


絶 招
猛 虎 硬 爬 山




にのうちいらず。
『燕返し』または『神槍无二打』同様に宝具として昇華されるまでに極まった術技。
絶招(ぜっしょう)と言われる秘伝の套路(とうろ)の一つであり、その名を猛虎硬爬山と言う。
Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚にて使用した際と同じく、白塗りになった背景と対照的にキャラクターは黒いシルエットとなり、
その背後に「絶招 猛虎硬爬山」という文字が浮かび上がる演出となっている。
敵単体への攻撃で、攻撃直前に防御ダウンを付与。即死させるか、即死効果がなくとも大ダメージを与える。



アサシンとして召喚された拳の老人、通称「老書文」。
若い姿が肉体面での全盛期だったのに対し、老熟した事で凶拳・李書文が精神面での最盛期を迎えた別側面。
上記の通り本来は若書文がアサシン、老書文がランサーとして召喚される筈なのだが、本作では逆の形となった。
設定がころころ変わるのは型月ではよくある事

強者との死合いを何より喜んでいた若年期と比べると、年老いた事で落ち着き穏やかな性格になっている。
マスターに仕える理由も、忠誠心よりも「見ていて危なっかしいから」という祖父心に近い。
家族想いな一方で、この年に至るまで多くの武術家を葬ってきた人生からか、自分には人を壊すしか取柄の無い男だと自嘲する一面も。

穏やかさを得たためか無闇に拳を振るう事は無く、非常に落ち着いた印象を与える。
が、実際はスキル「陰陽交差」により闘志のON/OFFを自在に切り替えられるだけであり、一度スイッチが入れば未だ衰えていない拳で容赦無く敵を葬り去る。
アサシンでありながら基本的には正面切っての戦いを好むが、特にスタイルに固執しているわけではなく、必要とあらば暗殺も行う。

衛士長とは別人のため中国異聞帯の記憶は無く、自分がかつて始皇帝に仕えていたと聞かされると、驚きながらも悪くない就職先だと笑う。
かつてランサーとして参戦した帝都の聖杯戦争の記憶については、現状本人からの言及が一切ないため不明。
しかしクラスは違えど同じ老書文であるためか、彼と交戦経験のある一部サーヴァントからは憶えられており、特に因縁深いアサシンからは強い敵愾心を向けられている。

聖杯に託す望みは「若い頃の自分(ランサー)と戦う事」。
あっちとは対象が入れ替わっている以外は全く同じであり、年をとっても根の部分では変わっていない事が窺える。

ゲーム中の性能
ランサー時と同じく、ストーリー召喚ガチャ限定で召喚可能な所謂「スト限」。解禁条件はLostbelt No.3クリア。
レアリティは男性アサシンとしては山の翁以来2年振り、2人目となる最高ランクの☆5。

カード構成はアサシン初となる、Buster2枚Arts2枚Quick1枚の通称セイバー型。これによりアサシンは全種類のカード構成が揃った事になる。
敏捷以外のパラメータが低い事を反映してかステータスは同レア内では低く、HPに至っては実装時点で☆5アサシンワースト。

「老練A+」(自身のArts性能アップ&スター発生率アップ)という固有のクラススキルを持つ。
モーションが八極拳をモデルにしている関係で全体的なヒット数は少ないものの、このスキルのおかげでカード性能は非常に高い。

スキル構成はランサー時の発展形。
  • 中国武術A+++」自身に無敵貫通付与(1ターン)&クリティカル威力アップ(1ターン)
  • 圏境(極)A-」自身に回避状態付与(1ターン)&スター集中度アップ(1ターン)&スター獲得
  • 陰陽交差:B」自身の攻撃力アップ(1ターン)&攻撃力アップ(3ターン)&弱体無効状態付与(1ターン)
殆どの効果は1ターンしか持続せず、チャージターンも長い。
その代わり強化倍率がかなり高く、特に「中国武術」のクリティカル威力アップは同系統のスキルではトップクラスの性能を誇る。
また、「圏境」にスター獲得効果が追加されたため、ある程度クリティカルを自力で誘発出来るのもポイント。

宝具『无二打』は防御力ダウン付与+敵単体にArts攻撃(確率で即死)。
防御デバフと「老練」により素でも威力が高く、「陰陽交差」と併せれば威力は更に伸びる。殺しのプロなだけあってか、何気に宝具単体かつOC1での即死確率は式と山の翁に並んでトップタイであり、宝具強化すると全サーヴァント中トップになる。といっても即死自体あんまり役に立たないのでオマケ程度の効果である。
この宝具の真の恐ろしさは威力ではなくその「連射性」の高さ。
書文が持つ2枚のArtsは「老練」の効果によりNP獲得量にも常にブーストがかかっているため、Artsカードを切っていくだけでNPがガンガン溜まっていく。
この宝具自体は1hitしかしないためNPをそこまで回収できる訳ではないが、A始動ボーナスはしっかり乗るので宝具AAクリティカルと繋ぐと撃った直後に即フルチャージまで持っていける。

ステータスこそ恵まれていないが、それを補って余りある強力な自己強化スキルと単体宝具を持つ、アサシン最強クラスの超高火力アタッカー。
とにかくスキル発動時のクリティカル威力が凄まじく、「中国武術」と「陰陽交差」が同時に乗った状態でクリティカルブレイブチェインが決まれば、単独で数十万ダメージを叩き出す事も。
これに加え連発しやすい宝具との二段構えにより、次々と敵を葬っていく様は圧巻。
回避も持っているためボス戦でもある程度耐久可能と、アタッカーとしては非常に完成された性能と言えるだろう。

難点はスキルが火力の要となるため育成が肝要である事、そしてその育成難易度が極めて高い事。
効果が1ターンしか続かないためレベルアップによるチャージターン短縮が重要なのだが、その過程で「凶骨」「万死の毒針」「閑古鈴」といった大量の素材の壁が立ちはだかる。
特に「閑古鈴」は霊基再臨でも結構な数を使う上、入手手段が非常に少なく、急いで育成しようとすれば周回地獄に嵌る事必至。
育て切った時の見返りは大きいので、気長に付き合っていく根気が何より大事となる。

●余談
FGO初期から多くのサーヴァントのイラストを担当してきたワダアルコ氏だが、意外にも本作においてアサシンをデザインしたのはこの老書文が初。*3
彼の実装により、サポート編成全クラスをワダアルコ鯖で埋める事が可能になった。


未熟、未熟。追記・修正が足りんよ

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最終更新:2024年02月19日 23:07

*1 誤解されがちだが天帝の顔を隠す御簾を上げ下げする役職ではなく、直で天帝を護衛するSPのボス、近衛大将の意である。

*2 閻魔亭に正式に雇われているわけでは無く、虞美人は自身と旧知の仲である紅閻魔が気を利かせて呼んだものと考えていた。

*3 ワダアルコ女史がキャラデザを務めたFate/EXTRAシリーズにおいて唯一のアサシンだった若書文が、本作ではランサーになったため。