2000年代アメリカ一発屋アーティストランキング

登録日:2012/11/17(土) 01:23:58
更新日:2024/02/11 Sun 01:38:46
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00年代の終わりにアメリカBillboard誌が発表したランキング。

One Hit Wonder……早い話が一発屋である。

日本では一部の海外アーティストを除いて「誰が一発屋だったか?」等の話題はあまり行われない。
しかし、当然ながらアメリカの音楽業界にも一発屋はいる。このランキングはそんな方々をまとめたものである。


★ルール

  • ビルボードシングルチャートにて自身の最高順位1位と2位の曲の売り上げの差が大きい

  • ヒットした曲以降の曲が10年間(00〜09年)で25位以内に一度もランクインしなかった

以上の条件に当てはまるアーティストが対象となる。
ただし、中には本来ソロもしくはグループのアーティストがサイドプロジェクトを行ったらランクインしてしまったという可哀想な方々もチラホラ……。

以下、Top10とランクインした主なアーティストの紹介。


35位 D.H.T
2005年に「Listen To Your Heart」が8位を記録したダンスミュージックのユニット。
ベルギー人の大ヒットは珍しかったがアメリカでは以降ヒット無し。

28位 Nick Lachey
90年代後半〜9.11まで流行ったアイドルブームの中心的グループ98 Degress(98゜)のソロ。
2005年ジェシカ・シンプソンと離婚後に未練タラタラで出した「What's Left Of Me」が大ヒットを記録した。
そもそも、当時のアイドルブームで生き残った歌手がほとんどいない。

24位 Vanessa Carlton
2002年、優しいピアノのイントロから始まる「A Thousand Miles」が年間6位の大ヒットを記録。
2ndシングルは30位を記録し、翌年にはMLBオールスター戦で国家斉唱をしたが以降はヒット無し。

23位 The Calling
2002年に「Wherever You Will Go」が年間5位を記録した男性デュオ。
翌年に世界を代表するSantanaの楽曲のシングル版でボーカルをし大ヒットを記録したが2ndアルバム以降は売れず。

22位 Macy Gray
2000年初頭に「I Try」が大ヒットした女性R&B歌手。
グラミー賞にもノミネートされるなど当時のブラックミュージックを牽引したがヒットはこれのみ。

19位 Fort Minor
2006年に「Where'd You Go」が歌詞の内容から反戦などの流れにより大ヒットしたが以降はヒット無し……

と言いたいところだが実はLINKIN PARKのMCマイク・シノダのソロ活動。本業では全てのアルバムが1位を記録している。

16位 Hinder
2006年に「Lips Of An Angel」がヒットしたロックバンド。
元々バンド自体がシングルで大ヒットを記録するのが難しい国なので健闘はしたが……。

15位 Lumidee
2003年に当時流行したレゲエのサンプリングを使った「Never Leave You」が大ヒット。
この当時流行したレゲエアーティストはやたら一発屋が多い。

そして、ここからはTop10の紹介。

10位 Dream
これまた2000年前後に起きたアイドルブームから出てきた女性4人組グループ。
2000年の年末〜翌年にかけて「He Loves U Not」がヒットした。

9位 Bo Bice
2005年に「アメリカン・アイドル」の入賞者としてデビューしたロック歌手。
「Inside Your Heaven」がTop10入りを果たしたが、元々「アメリカン・アイドル」出身者のデビュー曲は大概初登場Top10な訳で……。

8位 Blu Cantrell
2003年に「Hit'em Up Style(Oops!)」がヒットを記録したR&B歌手。
ルックスとは裏腹に元カレへの復讐を謳った歌詞で話題になった。

7位 Gnarls Barkley
2006年に「Crazy」が長期に渡りランクインした2人組。
「Crazy」は日本でも「ランク王国」のEDとして使われた。
トラックメーカーのDanger MouseとボーカルのCee-Lo Greenは元々ヒップホップ界では有名人で、Cee-Lo単独でも2010年に「Fuck You」でヒットを飛ばしている。
もっと言えば、このユニットの2ndアルバムでもビルボードのダンスチャートでは1位を獲得と結果を残している。
しかし「Crazy」があまりにも一般層にまで売れすぎたせいでやや不当に評価を下げられているといえるか。

6位 James Blunt
2006年に「You're Beautiful」が全米1位を記録したイギリスのシンガー。
日本でも当時ドラマに使われた他、CMでもよく使われ最近では「TSUBAKI」のCMで使われた為洋楽に詳しくなくても知っている人は多いはず。
一応2ndアルバムはTop10ヒット。

5位 D4L
2006年に独特な緩いノリの「Laffy Taffy」が1位を記録した4人組ラップグループ。

4位 Mims
2007年突如ランキングを急上昇した「This Is Why I'm Hot」で1位を記録したラッパー。
ただし、これ以降ヒットは全くない。

3位 Crazy Town
90年代後半〜2001年頃まで続いたラップメタル及びヘビーロックブームの頃に突如現れたミクスチャーバンド。
2001年に新人ながら「Butterfly」が1位を獲得したが以降はアルバム含めてヒットせず。

2位 Terror Squad
2004年に「Lean Back」が1位を獲得したが、それ以降はヒットせず……
このグループはラッパーのFat Joeが自身の仲間たちを集めて結成したもの。
Fat Joe名義では90年代から一線級のラッパーとして活動、2002年と2005年にはソロでもヒットを記録しているため一発屋の印象は薄い。

1位 Daniel Powter
映えある第1位はカナダのシンガーソングライター。
2006年に「Bad Day」が「アメリカン・アイドル」の番組内で使用され一躍大ヒット。2ヶ月近く1位を獲得し、年間1位を獲得した。
日本でも様々なテレビで流れ、Mステの年末ライブにも出たりオリーブオイルの妖精が主演だったドラマの主題歌にも使われた。
日本でも曲自体はかなり知られたが、それ以降は1枚もヒット作無し。

今年ニューアルバムをリリースしたが、別人のようなジャケ写だったりする。


シビアなルールではあったが、このルールを満たしてなくても一発屋扱いのアーティストはかなりいる。

例として、「25位以内を2曲以上記録したため対象外ではないが実質アルバム1枚しか売れなかった」場合や、
「ヒットの基準となる40位以内を一度記録したが、以降はヒット無し」など。

洋楽に詳しくない方に説明すると真っ先に対象となるのがMステドタキャンでお馴染みのt.A.T.uである。
彼女達は40位以内を一度記録したきりだった(まぁ、ロシア人が40位以内に入ったこと自体が快挙なのだが…)。

これ自体は挙げたらキリがないので、気になる方は各種掲示板やYahoo知恵袋に相談してみるのが良いだろう。

ただし、曲自体は良いということはたくさんあるはず。
この記録だけで歌手の評価を決めるのも浅はかな話である。



追記・修正はランクインした歌手の曲を聴いていた方からお願いします。

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最終更新:2024年02月11日 01:38