芋長の芋羊羹

登録日:2012/07/15 Sun 18:54:22
更新日:2024/04/18 Thu 20:31:51
所要時間:約 4 分で読めます






なんやなんや?
何でグラッチがでっかくなっとんねん?
カーレンジャーの武器も全然効かへんで!
こうなったら、俺らの夢の車をでっかくして対抗したる!

ちょっと!一人で全部言わないでよ~!

次回!


巨大化に赤信号


信号は、青でも注意して渡らなきゃだめよ!







芋長の芋羊羹とは、『激走戦隊カーレンジャー』第4話「巨大化に赤信号」から登場する敵怪人の巨大化アイテム


●目次

【概要】

小さな和菓子屋『芋長(いもちょう)』で作られ、販売されているごく普通の芋ようかん

宇宙暴走族ボーゾックの発明家グラッチがたこ焼きやいなり寿司など、チーキュの美味しい食べ物を楽しんでいた時にたまたま巨大化した事があり、
原因を調査する中でこの芋羊羹が一部の宇宙人を巨大化させる作用がある事に偶然気付き、以降ボーゾックの荒くれ者の巨大化アイテムとなった。購入は大抵グラッチがやっている。
なお、この芋羊羹が彼らを巨大化させる原理は最後まで不明のままだった。
ちなみに巨大化するには芋長で買った芋羊羹でなくてはダメなようで、コンビニ(非常にどうでもいいが劇中ではファミリーマートのものだった)の芋羊羹を食べたMMモグーは逆に小さくなってしまっていた。「小動物は可愛がろうよ~!」
また、荒くれ者以外では、宇宙ゴキブリ(養殖もの)や宇宙バチが巨大化した。

販売価格は一個100円。グラッチは略奪行為をせず普通にお金を払って購入している。
芋長の店主(演:南州太郎)は、自分の作った芋羊羹が巨大化アイテムとして使われている事実を知らない。
また、ボーゾックの面々については最初店に来た時こそ腰を抜かしたものの、以降はお客さんとして普通に対応している。
ボーゾック側も芋長の店主がいなければ巨大化ができなくなるので、彼のことはそれなりに丁重に扱っている。そのため、主人が引退しようとした時は必死に阻止しようとした。

ただし芋長の芋羊羹であっても、賞味期限が切れて腐ってしまったら、巨大化は一応できるものの数秒でパワーダウンを起こし等身大のサイズになってしまう。また既に巨大化していたボーゾックがこれを食した場合、巨大化が解除されてしまう。
その特性を利用し、最終話ではこれを暴走皇帝エグゾスに食べさせ、腹を壊させて巨大化を解除する事に成功しており、ラスボスの攻略に繋がった数少ない巨大化アイテムとなっている。

なお、地球人にとってはごく普通の芋羊羹である為、当然ながら食べても巨大化しない。
地元では美味しいと評判で、芋長の近所に住んでいるカーレンジャー達も普通に常食や贈り物の品などとして買い求めている。


【他作品では】

海賊戦隊ゴーカイジャー』第4話では、ジョーアイムが通り過ぎたビルのテナントに「芋長」の店名が確認できる。
他にも同一のビル内に、歴代のスーパー戦隊と縁のある名称の店舗や企業(数々の戦隊VSシリーズでもその名を目にした「恐竜や」だけでなく、「スナック・ゴン」、「中華食堂 山海閣」、「忍Crepe」、「GAME リリバビタ」、「トゥモロー・リサーチ」、「スクラッチ」「一巻献上 金の寿司」)が多くテナント入りされているが、その作品本編と同一の店舗かは不明。

劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』では、アトリエ・モリの机の上に置いてあり、レオが手にしていた。

また『仮面ライダー響鬼』五之巻では、安達明日夢のクラスメイトの会話で「芋長の芋羊羹」という単語が登場した事もあった。
甘味処「たちばな」などの和菓子繋がりかつプロデューサーが同じ高寺氏繋がりとは言え、コラボというほどでもないが珍しいお遊び要素である。

海外版『パワーレンジャー・ターボ』では、食べ物で強くなるのはドラッグを連想させるということから、巨大化アイテムは魚雷に変更されている。
これに伴ってゴールドゴイル(エグゾス)戦のトドメは、メガゾードを全て失ったレンジャー達が、最後の手段としてフォーミュラ・モビライザー(ギガフォーミュラ)をゴールドゴイルの口の中に突っ込んで自爆させるという形になった。

お菓子で巨大化のインパクトゆえにスーパー戦隊を特集する際に拾われることもしばしば。
日曜もアメトーークの『スーパー戦隊芸人』回で紹介され、特別映像として『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場する仮面怪人、野球仮面が巨大化に用いた。巨大戦が始まったのは『バトルフィーバーJ』、怪人の巨大化が始まったのは『デンジマン』からであり、仮面怪人初の巨大化を果たした。
ちなみに巨大化の演出は『カーレンジャー』のものとは異なり、『太陽戦隊サンバルカン』の機械生命体の再現となっている。
恐らく番組中で機械生命体の巨大化が紹介された繋がりと思われる。


【誕生秘話】

ボーゾックのキャラ設定を決める際、今作の巨大化アイテムを『何ら変哲のない地球の食べ物』にする事は当初から決められていた。

最初の内はカレーライスにする方向で進んでおり、「じゃがいもが効いたのか、肉が効いたのか」というギャグなどもいくつか出来上がっていたものの、
他の作品の巨大化アイテム(爆弾ドリンク)などと違って、携帯向きではないカレーライスでは巨大化へ持っていくメカニズムを構築させづらいという問題が生じ、変更せざるを得なくなる。

代替品としてあんぱん、煎餅、アイスクリーム、フライドチキンカップラーメンいなり寿司たこ焼きなど新たな案が色々と持ち上がるが、
どれもいまいちピンと来ず、企画会議が行き詰まっていた中、会議に参加していた浦沢義雄がケータリング(お茶菓子)として出されていた芋羊羹が目に留まり、「スーパー戦隊シリーズ(この番組)で絶対出てこない言葉」・「名前の響きが良く、且つ誰も注目しない落ちぶれた感じ」という理由から芋羊羹を提案すると、それが見事採用され、『芋長の芋羊羹』は誕生した。


【余談】

芋長の店のロケ地は練馬区大泉学園町にある和菓子屋『満月堂』。
『出没!アド街ック天国』で大泉学園町が特集された際にこの店も紹介された。
さすがに「某特撮」と伏せられていたもののカーレンジャーで芋羊羹で敵が巨大化する事も紹介され、イメージ映像の敵は明らかにグラッチがモデルになっていた。

カーレンジャー放送後、浦沢氏は周囲から何かにつけて、芋羊羹(と同じくカーレンジャーの作中で存在感を示した『コーヒー牛乳』)を差し入れやお中元・お歳暮で貰う事が増えたそうだが、浦沢氏曰く「実は俺、言うほど好きじゃないんだよなぁ…芋羊羹」とのこと*1


追記、修正は芋羊羹を食べながらお願いします。

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最終更新:2024年04月18日 20:31

*1 実際の浦沢氏の好物は特撮雑誌『宇宙船』の放映当時のコメントによれば「大根の葉とサイダー」。サイダーの方は本作第36話『怪しい排ガス一掃作戦』にてキーアイテムとして使用されている。