輪廻眼

登録日:2012/10/27(土) 02:33:38
更新日:2024/04/03 Wed 11:09:05
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キ ン

 輪廻眼!



輪廻眼(りんねがん)とは、漫画NARUTO‐ナルト‐』に登場する特異体質の一つ。



◆概要

の祖」と言われる伝説上の存在、六道仙人が開眼したとされる究極の瞳術。
日向一族の白眼、うちは一族の写輪眼と合わせて三大瞳術と称され、その中で最も崇高にして最強

はたけカカシ自来也によると、写輪眼や白眼と違って遺伝によって伝えられるものではなく、突然変異によって発生するとされ、一応は血継限界として扱われる模様。

六道仙人は輪廻眼の持つ圧倒的な力により、当時人類を震撼させた怪物「十尾」を打倒し己に封印、更には「忍宗」を組織して人々を導き、荒廃した世界に秩序と安寧を齎したと伝えられる。
現代においてはのリーダーであるペイン(長門)が開眼しており、その圧倒的な力を以て最強の忍里と言われる木ノ葉隠れの里を蹂躙した。


◆開眼

開眼すると、眼球全体が薄紫の波紋模様に変化する。

長門は両親を眼の前で殺された時、感情を爆発させることで開眼した…と思われていた。
しかし、後にこの長門の輪廻眼はうちはマダラが開眼したもので、長門の気付かぬ内にこっそり移植されていたことが判明する。

作品終盤で判明した真の開眼条件は以下の通り
  • 六道仙人こと大筒木ハゴロモの二人の息子の一人・大筒木インドラの子孫*1に生まれ、尚且つ「インドラのチャクラ」を持った彼の転生者が「永遠の万華鏡写輪眼」を獲得し瞳力を高める。
  • そのインドラの転生者がなんらかの方法でハゴロモのもう一人の息子である大筒木アシュラの転生者*2のチャクラを取り込み*3合一化させる。
  • 最後にその者自身がへの恐怖心や強い怒りや悲しみを持つ。
これらの行程を経てようやく開眼する。
言ってしまえば息子たちのチャクラを掛け合わせることでハゴロモ自身のチャクラを導き出し、写輪眼をそのルーツとなる輪廻眼へと回帰させる、一種の先祖返りである。

開眼の大前提となるのは
  • インドラの血を引いている(写輪眼を開眼出来る)こと
  • インドラの転生者であること
であるが、前者はともかく後者の条件に関しては一つの時代に一人しか存在し得ないうえ普通では判別出来ない。
この「肉体」「魂」という先天的な条件を満たしたうえで、近親者を必要とする「永遠の万華鏡写輪眼」を発現し、更に「アシュラの転生者のチャクラ」を取り込むといったかなり特殊な条件が重なっているため、伝説上の存在となったハゴロモ以来マダラまで千年以上開眼者が現れなかった。

上記のように「突然変異の産物」といった扱いになっていたのも開眼条件を見出せるだけの実例が無かったため。
真の開眼条件を把握ないし予想出来ていたのは、本編中では黒ゼツくらいだったと思われる。


◆能力

輪廻眼を持つ者は五大性質変化全てを高レベルで扱うことができる他、加えて「六道の術」と称される強力な6系統の特殊能力を得る。
またこれらとは別に開眼した本人専用の固有瞳術も発現するようになる。
一方で写輪眼と異なり視覚を介して能力を発揮する特性はなくなり、完全に能力の媒体としてのみ機能するようになる。

生前に保持していた者が穢土転生を掛けられると肉体と共に輪廻眼も再現され使用可能になる(移植者でも同じ)。
ペイン六道を操れる程の遠隔操作能力の応用か、輪廻眼の穢土転生は術者の逆探知が可能になっている。
しかし、後述の輪廻天生や口寄せ・外道魔象など一部の能力は使えないなどの制限が付加される。
また、死ぬ前に他者に移植していた場合、輪廻天生で生体となると再現された輪廻眼は崩れてなくなってしまう(なお、移植先の人物を穢土転生した場合でも輪廻眼が再現される)。

続編『BORUTO‐ボルト‐』ではカグヤの痕跡を追える他、「時が止まったかのような」モモシキの空間をボルト以外で唯一認識する等のさらなる能力を披露している。


◆眼の移植

他の瞳術と同様、移植することで他者でも輪廻眼を扱うことができる。
ただし、安全に扱う為には千手一族の力が必要不可欠で、マダラ復活の為の移植先に長門が選ばれたのは、千手の遠縁で生命力の強さに優れたうずまき一族の末裔だった為。
しかもその長門でさえ、長期間の使用で自身の肉体が衰弱しきってしまうほどに消耗してしまっている。
左眼を移植したうちはオビトも半身が柱間細胞で構成されているため問題なく使用することができるが、片眼を移植しただけで自我を失いかけ、両眼を移植することは叶わなかった。
なお、万華鏡写輪眼と異なり移植先の人間は元の持ち主の固有瞳術を使うことはできない。


◆ルーツ

前述の通り特殊な条件下でしか開眼出来ない輪廻眼であるが、そのルーツは大筒木一族が持つ固有能力の一種
同じく大筒木一族が保有する白眼などに似た物といえる。

マダラやサスケが開眼した物はハゴロモのチャクラから導き出されたものだが、ハゴロモ自身の輪廻眼は彼のである大筒木カグヤから受け継がれた素養である。
なので元を正せば大筒木一族が派遣したカグヤによって作中世界となる星に持ち込まれた大筒木一族由来の異星(異次元)人の遺伝的因子と言える。
ただし、カグヤは当初は白眼しか持っておらず、チャクラの実を食したことで額に輪廻写輪眼を開眼。
そこから息子であるハゴロモに、更にその直系の子孫達へとその因子が受け継がれた。
だが、人間との交配が進む過程で大筒木の血が薄れていくと共に輪廻眼として発現することは無くなり、本編時点ではうちは一族の写輪眼としてしか発現しなくなっていった*4
これはカグヤから高い純度で現代まで受け継がれている日向一族の白眼とは対照的である。
なお、前項にある輪廻眼の開眼条件はあくまでもこのカグヤ(ハゴロモ)の血統に属する者に限った話であり、要は大筒木でない者が開眼する条件と言える。

カグヤの子孫以外で輪廻眼を開眼しているのは彼女と同じ大筒木一族に連なる者で、続編『BORUTO』では大筒木モモシキ大筒木ウラシキらが登場している。
ただし、波紋模様は同じだが眼球の色が紫色ではない物もあり、モモシキの場合は両掌に眼球が埋め込まれる形となっており、色は赤。
チャクラの実と化したキンシキを喰らうことで額に第三の輪廻眼を開眼した。
更に映画と漫画版(TV版)で第三の輪廻眼開眼後の色が異なり、映画では三つとも紫色になったのに対し、漫画版では三つとも黄色になった。
ウラシキの場合は両目を輪廻眼・輪廻写輪眼・白眼に切り替えられるようになっており、輪廻眼の色は青。
更にチャクラと自分の両目を喰らうことで額に黄色の輪廻眼を開眼。
また、キンシキやイッシキなど白眼や他の瞳術は持つが輪廻眼は保有していない大筒木もいる。

その他、白眼の上位種である転生眼淨眼など輪廻眼と同じ大筒木一族由来の瞳術も登場しているが、全員がそれらを併存させているわけでもないため、「大筒木一族が発現し得る複数の瞳術の中に輪廻眼も含まれている」というだけなのかもしれない。


◆上位種

◇輪廻写輪眼

輪廻眼の波紋模様に加え、波紋の線上に写輪眼のような勾玉模様が複数配置されている瞳術。
輪廻眼の上位種に位置付けられているが、作中では見た目以外普通の輪廻眼と何が違うのかは全く説明されていない

代表的なものは十尾の眼で、カグヤをはじめとした十尾の人柱力となった者は額に第三の眼として赤い輪廻写輪眼を開眼する。
オビトが復活させた八尾と九尾が欠けた十尾と、マダラが復活させた九尾の半身が欠けた十尾の輪廻写輪眼は勾玉が六つになっているが、ハゴロモの回想で出てきた十尾の輪廻写輪眼は波紋の三輪目まで勾玉が確認できる事から、十尾のチャクラが少しでも欠けていれば勾玉も九つにならないのだろう。
マダラの輪廻写輪眼の勾玉は開眼当初は九つだったが、無限月読発動後は六つに減っている。なおカグヤ復活後は再び九つに戻っている。

サスケの左眼に開眼した輪廻眼も正確にはこちらに当たり、瞳力の酷使やチャクラの大量消費で消耗すると勾玉模様が消え、通常の輪廻眼となる。
チャクラの実由来ではないためか、色は通常の輪廻眼と同じ薄紫。

ウラシキも輪廻眼・白眼と切り替える形で両目にこの輪廻写輪眼を使用しており、輪廻眼が青いのに対し輪廻写輪眼は赤い。


◆六道の術

基本能力。
移植者の場合はこれしか使えない。
作中の開眼者の多くは自前の能力や個人の専用瞳術を使っており、これらの能力を主体としていたのは長門くらいである。

◇地獄道

生者の魂を抜き取り食らう、「冥府」の化身を口寄せする秘術。

魂を食われた人間は無条件で息絶える。
その上、この術の対象者は術者に掴まれた瞬間に全身から力が抜けてしまうため抵抗は不可能。
質問の答えに対する真偽を審判させる事もでき、虚偽を述べた者には死を与える。
なお、この閻魔も輪廻眼を持ち視覚共有されている。

◇餓鬼道(封術吸引)

チャクラの回路を逆回転させることであらゆる忍術を吸収し、体内で霧散させて無効化する。
単にチャクラを吸い取り自分のものにすることも可能。

仙術チャクラも例外ではないが、自然エネルギーの扱いに長けない者が多量に吸収すると石化してしまう。
また、術の特性上チャクラ吸収・霧散の速度には限界がある他、近距離用の術であるため防御範囲に限りがある、接近戦の真っ最中に咄嗟に発動出来る発動速度ではないといったリスクもある。
もっとも、輪廻眼を扱える可能性があるのは大筒木の系譜でも頭抜けた者に限られるので、体内でのチャクラ処理が追いつかなくなる規模の術はそうそう存在せず、石化にしてもナルトのように莫大な仙術チャクラを持つ相手から吸収する場合に起こり得るリスクである。
忍術に対する最強の防御手段であることは間違いない。

第四次忍界大戦当時のサスケのような、開眼したばかりの者では吸収と忍術の行使(チャクラの放出)を同時に行うことは難しい模様。
輪廻眼を開眼してからしばらく慣れる時間があったマダラですら、万華鏡写輪眼保有者の肉体に宿る忍術であるスサノオと「封術吸印」を同時に使用出来ずに度々被弾していたことから、そもそも不可能に近い芸当と推測される。
また、あくまでチャクラを吸い取る能力であるため、我愛羅の砂や柱間の木遁のように「実体のある物質をチャクラで操作する術」「体術」「精神や領域に作用する幻術」には効かない。

◇畜生道(口寄せ輪廻眼)

無制限の口寄せを可能とする他、他者(死体や口寄せの獣)に輪廻眼の能力を部分的にコピーできる。
込めるチャクラの量を増やせば輪廻眼特有の能力を付加することも可能。

この「口寄せ輪廻眼」の視界は全て共有されており、死角のないコンビネーションを行うことができる。
ただし、遠隔制御という性質上、術者本人が自ら戦う場合よりも術の精度や効力が落ちてしまう。

作中では三つ首の犬カメレオン、ムカデ、怪鳥などの巨大生物を口寄せした。
地味に恐ろしいのが「増幅口寄せの術」で、この術は特定の口寄せ動物に対し、「攻撃されるたびにどんどん首が増える」「増えた首の数だけ分離できる」という能力を付与するものだが、実はこの能力が曲者。
口寄せの術で呼ばれた存在は、一定のダメージを受けるか破壊・死亡で自動的に口寄せが解けるのだが、この術に縛られた場合はいくらダメージを与えても口寄せを解くことが出来ない。
術者になっているペイン畜生道を倒して強制送還するか、「天照」で完全に焼き尽くすしか方法がない。

◇修羅道

肉体に「絡繰の鎧」を口寄せする。

ミサイル」「ロケットパンチ」「レーザー」を撃ったり超ハイテク。
忍界にない「異世界の兵器」でも関係なく呼び出すことが出来る。
また一時的に肉体の一部を機械化することも出来、ペイン六道の場合はこの能力で全身が常に改造状態にされている。

◇人間道

対象の頭を掴み、体の動きを封じた上で記憶や情報を読み、最終的には魂を抜いて即死させる。
これらの行動は全て一瞬で完了するが、相手がチャクラを練っていた場合は相応に時間がかかる。

◇天道

  • 神羅天征(シンラテンセイ)
斥力を発生させあらゆるものを弾き飛ばす。

基本的には掌を向けた方向に作用するが、全身から放って周囲を吹き飛ばすことも出来る。
敵をその攻撃ごと吹き飛ばしてしまえる攻防一体の強力無比な術だが、一回使用すると最低5秒のインターバルが発生する。
規模を大きくするとインターバルが長くなる他、耐え切られると斥力の反動で逆に自分が吹き飛んでしまう。
長門の場合、ペイン天道に力を集約することで威力を劇的に増幅させることが出来るが、他の個体が停止する上に長門自身も大きく消耗する。

  • 万象天引(バンショウテンイン)
引力を発生させあらゆるものを引き寄せる。

物理攻撃とのコンボで使うことが多い。
一度に複数の対象を引き寄せることも出来るが、「神羅天征」との併用は出来ない。

  • 地爆天星(チバクテンセイ)
黒い重力球を作り出して対象を引き寄せ、同時に引き寄せた岩塊で押し潰し封印する。

使用するチャクラ量次第でサイズは変わるが、形成される岩塊は丸い星のような形となる。
封印が完了すると脱出は困難だが、あまりに引力が強いため敵が放った攻撃をも引き寄せてしまい、その攻撃で核となる重力球が破壊されると術も解除される弱点も抱えている。
何より、特に尾獣一体を拘束出来る規模で発動する場合には、チャクラ消費が凄まじい。
その消費量は、木ノ葉隠れの里を消し飛ばす規模で「神羅天征」を発動した時を優に上回る。

この発展系として、六道仙人の陰陽のチャクラによって発動する「六道・地爆天星」が存在する。こちらは重力球ではなく、封印対象そのものを核として発動する。
大筒木一族や輪廻写輪眼を開眼した後のサスケは、この重力核を必要としない「地爆天星」を使いこなしている。

◇外道

  • 外道・輪廻天生の術
地獄道と対をなす術、単に「輪廻天生の術」とも。
強力な転生術で、死者を完全に蘇生することができる。

死体がある場合は閻魔の口から出した魂を死体に入れることで蘇生されるが、「穢土転生体」の場合は塵の肉体が生身の肉体に変化し蘇生される。
対象となる死者が極最近に死んだ者の場合は一度に大量の蘇生も可能だが、転生忍術の宿命として術者は死亡する。
極最近の者を少数蘇生するだけなら死に至る程の負担にはならない節の発言を小南がしているが、少なくとも死後何十年も経過した人物を蘇生する場合は術者の死は避けられない。
この術を使い絶命が確定した術者を行使後に延命することも可能だが、「六道の陽」の力が必須であり、それも長くは持たない。

輪廻「天」生なのだが輪廻「転」生とよく間違われる可哀想な術。単行本のあらすじ紹介にすら「輪廻転生」と誤植されてしまった(本編では流石になかったが)。

  • 外道の術
ペイン本体にも突き刺さっていた黒い杭を生成する術。

刺された対象は死体ならペインのように自在に操作したり、生者なら自身のチャクラで操ったり動きを大きく制限する事もできる。
術者の力量差が大きく出る術であり、オビトが操るそれは片目だけでも長門より強力な縛りを実現させていた。
マダラを見るに穢土転生でも杭だけなら生成できるようだが、チャクラで対象の動きを制限する事はできない模様。


◆固有瞳術

開眼された輪廻眼が個別に発現させる、その眼球固有の術。

万華鏡写輪眼の術とは異なり、眼球の元々の持ち主でないと使うことが出来ない。
また、マダラが固有瞳術を使い始めたのは輪廻天生によって生身と本物の輪廻眼を取り戻してからなので、穢土転生で再現された偽物の輪廻眼でも使えないと思われる。

開眼者各人毎に内容も様々、輪廻眼一つだけでも機能するものもあれば両目が揃ってはじめて真価を発揮するものもある。

輪墓(リンボ)辺獄(へんごく)

マダラの両目の輪廻眼に宿った専用瞳術、単に「輪墓」とも。

見えざる世界「輪墓」に分身を作り出し、敵に全く気付かれずに行動させることができる。
この分身は現実に存在する敵を一方的に殴れる上、六道仙術やそのチャクラを持つ者以外のあらゆる攻撃が効かないが、行動に制限時間があり、限界が来ると本体と一体化し再発動までインターバルが生じる。

右眼のみの状態では分身は1体のみだったが、両眼を揃えた状態では4体出現させていた。
輪廻眼の持ち主なら反撃は出来ないものの視認可能な他、六道仙術が使える者は感知ができ、戦うことができる。

天手力(アメノテジカラ)

サスケの左目の輪廻眼に宿った専用瞳術、間違えられやすいが「ヂ」ではなく「ジ」。

一瞬で任意の空間同士を入れ替える時空間忍術。
周囲からは「飛雷神の術」と同じく、凄まじく速い瞬身に見える。
また入れ替える対象は基本的には「サスケと別の場所(いれかえフックと言えばわかる人にはわかるだろう)」だが、物体同士の位置を交換することも可能。

能力が及ぶ有効範囲には限界があり、サスケが視野に入れた対象及び空間であり、かつ一定の距離内でなければならない。
しかし入れ替わる対象に制限はなく、六道仙人の力を手に入れたマダラ(彼は扉間ミナトの飛雷神による背後からの奇襲には完全に対応した)やナルトですら、この術の予備動作やチャクラの変化を感知することが出来なかった。
また、開眼当初は多用すると一時的に使用不能になっていたが、成長してからは瞳力を消耗し、勾玉模様の消えた普通の輪廻眼になっても関係なく使用可能。

天之御中(アメノミナカ)

カグヤの額の輪廻写輪眼に宿った専用瞳術。
自身と周囲の者を異空間に転移させる能力。
転移できる空間は「始球空間」「溶岩の」「氷」「砂漠」「酸の海」「超重力」の6つ。
ただし、この術はあくまで強制的な移動のための術である=空間そのものはカグヤとは無関係に存在するため、移動先の空間の影響はカグヤ自身も受ける。
後のサスケはカグヤの痕跡を探るために自身の術でこれらの空間を探索している。

高御産巣日神(たかびむすびのかみ)

モモシキの両掌の輪廻眼に宿った専用瞳術。
チャクラによる術を右手の輪廻眼に直接吸い込んでストックし、左手の輪廻眼で威力を増幅して射出する。
増幅した忍術をストックした上で複数回に分けて使用したり、チャクラとして体力を回復することも可能。
しかし、カタスケが開発した科学忍具・小手と同じような理屈で起動しているようで、術を自分の物として体得することは出来ず、ストック切れをすれば補充するまで使用不能になる様子。
また餓鬼道とはまた異なった原理で術を吸っており、劇中では影分身すら吸収されかねない事が示唆されていた他、小説版では餓鬼道には吸収できない木遁すら吸収可能となっていた。
しかし、その性質上、「体術」「手裏剣」「」等による攻撃は吸収できない。

◇ウラシキの固有瞳術

大筒木ウラシキの輪廻眼に宿った専用瞳術。
名称は不明。

ウラシキは輪廻写輪眼と青い輪廻眼に切り替える事ができ、それぞれに固有瞳術が存在する。
輪廻写輪眼の能力は「黄泉比良坂」のような異空間を繋げるゲートをつくる事ができ、輪廻眼では自身に適用される時間を巻き戻せる。

これらの他、ハゴロモにも固有瞳術があるはずだが現在のところは不明。


◆その他の術

  • 無限月読
神樹、もしくは神樹を取り込んで額に第三の眼として輪廻写輪眼を開眼した者が使用可能。
輪廻写輪眼をに投影し、世界規模で全人類を幻術に嵌めるを発生させる。
この光は輪廻眼の開眼者、もしくは同等の瞳力を持つ者による「完成体須佐能乎」によってのみ防御することができる。
術に掛かった者を「神・樹界降誕」によって捕らえることで、半永久的にチャクラを吸収すると共に時間を掛けて白ゼツに変化させていく。
対象者の精神は「月読」の幻術世界に囚われるが、見せられる内容は対象者それぞれの望みによって決定する。

  • 口寄せ・外道魔像
尾獣チャクラの入れ物である外道魔像を口寄せし、使役する術。
輪廻眼による口寄せだが正統な輪廻眼を持たない者には口寄せ出来ず、「穢土転生」で付与された偽物では使役出来ない。
十尾の抜け殻であるため戦闘力自体も高いが、本質的には膨大なチャクラの塊でもある尾獣を含め、生命エネルギーであるチャクラの器。
輪廻眼の適合者の中でも特に適性が高い者以外は、口寄せするだけでも自身の生命エネルギーを吸い取られて消耗し切ってしまう。

  • 封印術・幻龍九封尽
外道魔像の口から出る半透明のの首で尾獣を人柱力から引きずり出しそのまま魔像の体内に納める術。
尾獣を完全に引き剥がすには数日かかる。
ちなみに、発動には暁の持つ指輪を用いるが劇中では大蛇丸が指輪を持ち逃げしているため術の効率が落ちている。

  • 雨虎自在の術
輪廻眼とチャクラ受信機を応用した感知忍術。
雨雲を操り特定の場所に感知術を付与した雨を降らせ、降雨範囲に入った侵入者を「チャクラを遮る何者か」という形で即座に感知する。
術の起点はペイン天道であり、これが印を組むことで雨が上がる。
輪廻眼を応用した術のため、この場に記載。


◆使用者

◇地球人

忍の祖、本名は大筒木ハゴロモ。
アニメでは白眼から写輪眼を経て額の万華鏡写輪眼と共に開眼した。

インドラの転生者。
終末の谷で初代火影・千手柱間に敗北した後、柱間細胞を傷口に移植し、老化による死の直前になって開眼した。
ただしマダラ自身は主に治療や延命目的で移植を行い結果的に開眼しただけで、開眼後も「正確な条件(自身と柱間が転生者であることなど)」を理解していたわけではなかった。
本編に登場する輪廻眼の大半はマダラのものである。

幼少期にマダラの輪廻眼を移植された。
固有瞳術などは使えなかったが、その代わり六道の術を最も使いこなしていた。

マダラの輪廻眼を左目のみに移植。
片目だけで制御は手一杯だったものの、最終的には十尾の人柱力にまでなってしまうのだから大した奴である。

インドラの転生者。
心臓を貫かれて瀕死の状態に陥った後、カブトから治療のため柱間の細胞を移植されて「アシュラのチャクラ」と融合。
更に、チャクラ体として生き続けていた六道仙人から力を与えられた事により、左眼のみに輪廻写輪眼を開眼した。
しかし「BORUTO」においてボルトを乗っ取ったモモシキの攻撃を受けて目を潰され、力を失っている。


大筒木一族

チャクラの祖、ハゴロモの母親でもある。
額に輪廻写輪眼を開眼しており、無限月読や天之御中といった惑星規模の強大な瞳術を使用できる。

二つの輪廻眼が両掌に埋め込まれている。
後にキンシキを実にして喰らう事で第三の輪廻眼を額にも開眼した。

両目の白眼から切り替える形で輪廻写輪眼と青い輪廻眼を使用可能。
更にそれらを喰らえば額にも開眼できる。

上三人と同様に額に開眼している。
しかしそれ以上に神術がチートすぎるため、最高瞳術であるにもかかわらずやや影が薄いという逆転現象が発生している。


◆余談

◇写輪眼と輪廻眼、そして輪廻写輪眼

ハゴロモ以降で輪廻眼を開眼したのはうちはマダラ一人だが、彼は「穢土転生」された後も「輪廻天生」で蘇った後も、自前の万華鏡写輪眼の術は一切使用していない。
体術のほかには
  • 一族十八番の火遁
  • 万華鏡の共通能力である須佐能乎
  • 基本中の基本である幻術
のみで、固有の瞳術は輪廻眼の「輪墓・辺獄」のみである。

「須佐能乎」は「万華鏡を開眼して変質したうちはのチャクラ」によって発動する術であるため、うちはの血脈ならば眼球の有無は関係ないが、話をややこしくしているのが長門の存在である。
マダラの輪廻眼を移植された彼は、輪廻眼の「六道の力」は使用できても写輪眼の能力は使用できていなかった。
瞳術を使わないのなら単に知らないからで済むが、写輪眼の基本である見切り能力も発動していない。

このヒントは、ナルトとビーが遭遇した人柱力六道である。
彼らは「右目に写輪眼」「左目に輪廻眼」を持つオビトによって「口寄せ輪廻眼」で召喚され、その結果彼と同じ目を持って現れた。
八尾の観察によれば、彼らは輪廻眼で視界を共有しつつ写輪眼で動きを見切るというコンボを使用しているが、輪廻眼が写輪眼の能力を内包しているなら、左目だけで見切れるはずである。
ここから輪廻眼の状態では「六道の力」が使えるが、写輪眼としての能力は全て消えるという見かたができる。

つまり、写輪眼・万華鏡写輪眼の持つ「見切り能力」「幻術」「固有の瞳術」は、輪廻眼の状態では全て使用不能となり、その代わりに「六道の力」と「輪廻眼固有の瞳術」が解禁されるのだと思われる。
長門が写輪眼の能力を使わなかったのは、輪廻眼は最初からそういうものだと思い込んでおり、写輪眼へ戻す方法を知らなかったため、ということになる。
ゆえに、須佐能乎以外の瞳術を使う場合、状況に応じて輪廻眼と写輪眼を切り替えながら戦う必要に迫られる。

そしてここから、サスケの左目「輪廻写輪眼」が何なのか、という謎も推測が立てられる。
輪廻写輪眼とは両者の瞳力を同時に現出した瞳術であり、「六道の力」と「写輪眼の瞳術」を、状態を切り替えずに使用できる眼だと思われる。


◇切り替えの可否

ごく短い時間しか登場しなかった人物(カグヤ)を除いて、作中で輪廻眼を見せているのはマダラ・長門・サスケの3人が存在する。

このうちマダラは通常の眼→写輪眼→輪廻眼の切り替えをしているシーンがあるが、長門は平常時でも常に輪廻眼状態である。
ここまでならカカシの写輪眼と同様、「自身で開眼させた眼であれば切り替えができる」という理屈が成り立つが、サスケの左目は自身で開眼した輪廻眼であるにもかかわらず、一度発現したらずっと輪廻眼のままである。
ラストシーンのナルトとの相打ち後は左目は閉じていたため輪廻眼は確認できないが、その後のBORUTOでは左目の輪廻眼を見られて要らぬトラブルを招いており、前髪を伸ばして隠すようにしている。
一方でTHE LASTにおいてサスケは両眼とも通常の目の状態でヒアシを拾っているため、切り替え自体は出来るが戦闘中に輪廻眼を見られないようにしているのだと考えられる。

マダラが、輪廻眼になった時、驚いたことから自分の意思で輪廻眼になったものでは無いと思われる。
そもそも輪廻眼と万華鏡等の瞳術に切り替えれることを知ってるのであれば驚く必要がない。
輪廻眼を持つもの全ての共通点は、輪廻眼になってから元のもしくは万華鏡や通常の写輪眼に終始戻していない。
このことから考えると輪廻眼から元の眼球に戻すことが出来ないと考えられるが、BORUTOで大筒木ウラシキが白眼から輪廻写輪眼へ切り替えた映写があり、まだ結論づけるのは早い。



追記・修正は六道の力を手に入れてからお願いします。

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最終更新:2024年04月03日 11:09

*1 本編中におけるうちは一族

*2 この場合必要なのは「アシュラの転生者のチャクラ」であり、二人の転生者が同じ時代の人間である必要は無い。

*3 単にチャクラを受け渡すといったレベルではなく、体の一部を移植するといったかなり特殊な措置が必要となる。

*4 ハゴロモの息子であるインドラも瞳術の素養を受け継ぎ万華鏡写輪眼までは開眼したものの、輪廻眼には至らなかった。