デジメンタル/アーマー体

登録日:2011/10/16(日) 18:00:07
更新日:2024/03/18 Mon 17:39:09
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デジメンタル・アーップ!


『デジメンタル』とはデジタルモンスターの各作品内で登場するアイテムのこと。
また、そのアイテムを用いて進化した形態を『アーマー体』と呼ぶ。
この項目では主にアニメ『デジモンアドベンチャー02』で登場したものについて説明する。
漫画『デジモンアドベンチャー Vテイマー01』で登場した同名のアイテムについては、名称が同じだけの異なるアイテムのため説明しない。


【概要】

デジメンタルとは、デジタルワールド初期『古代デジタルワールド期』に栄えた古代種デジモンが行った擬似進化「アーマー進化」と呼ばれる進化に必要なアイテムの総称。
各紋章の素質を持ったデジモンが死亡する際に偶発的に残るデータが元になりデジメンタルと化すという。
全体的に卵のような形で、アニメに登場したアーマー体たちをモチーフとした形になっているので、恐らくこれらが基本の姿と考えられる(メタ的に言えば玩具連動の都合だろうが)。
また、対応する紋章が刻まれているのも特徴。

本来、デジモンが進化するためにはそれなりの戦闘経験を必要とし、また環境によって進化先が左右される。
だが、「アーマー進化」は古代種及びそのデータを受け継ぐ末裔ならば経験が有ろうと無かろうと進化可能で、進化先も決定されているという特徴がある。
また、通常の進化に比べて負荷が少なく進化することができるというメリットもある。
そのため、古代種デジモンと共に「アーマー進化」は繁栄した。

…が、自身の力ではなく道具に頼った進化は危険視され、一時代を築いた古代種デジモンと共に時の流れの中に消えていった。
そして残されたのは下記の11+αのみとなった。

【デジメンタル一覧】

記したデジモンは上から順に、
がそれぞれ進化したデジモンを記載してる。


勇気のデジメンタル

属性:炎
火炎を操る力と烈火の如き格闘能力を得る
形は炎の模様が入った卵形で、刃がついている。フレイドラモンの頭部に近い。
  • フレイドラモン
  • アロモン
  • ボアモン
  • バロモン
  • ランクスモン
  • シェイドラモン

また、進化元は不明だが、フレイウィザーモン、サラマンダモンの2種も勇気のデジメンタルによる進化である。
カードゲームでの進化条件は
 テントモンorワームモン→フレイウィザーモン
 テントモンorチューモン→サラマンダモン

友情のデジメンタル

属性:雷
大地を貫く雷の如きスピードを得る。
形は真ん中がくびれた卵に角のようなものが生えている。というかライドラモンそのまま。
  • ライドラモン
  • リンクモン
  • セピックモン
  • ステゴモン
  • ビットモン
  • トゲモグモン

また、進化元は不明だが、サンダーバーモン、ケンキモンの2種も友情のデジメンタルによる進化である。
カードゲームでの進化条件は
 ゴツモンorインプモン →サンダーバーモン
 ガブモンorソーラーモン→ケンキモン

極めて特殊な例だが、ボルケーモンが究極体のパイルボルケーモンに進化する際、友情のデジメンタルが使用されるという。
だが、これはアーマー進化とは別物であるらしい。

愛情のデジメンタル

属性:風
風を自由自在に操り、大空を駆ける飛行能力を手に入れる。
ロケットのような形状をしている。ホルスモンの頭部に近い。
  • セトモン
  • ホルスモン
  • プテラノモン
  • ピピスモン
  • スワンモン
  • アウルモン

知識のデジメンタル

属性:土
昆虫のデータを秘めており、名前から分かる通り進化先は全て昆虫型となる。
ディグモンを縮めて卵型にしたような形状をしている。
  • ハニービーモン
  • フライビーモン
  • ディグモン
  • モスモン
  • バタフラモン
  • サーチモン

純真のデジメンタル

属性:草木
自然に溶け込む能力に優れ、木の葉や風の如く舞い踊る。
形は手裏剣の上に草が乗っている。シュリモンが背負う手裏剣と肩の葉っぱがモチーフ。
  • ヤシャモン
  • シュリモン
  • フロッグモン
  • ポンチョモン
  • カブキモン
  • ノヘモン

誠実のデジメンタル

属性:水
水中を縦横無尽に動き回ることができる様になり、水を操る力を手にする。
カプセルに見えないこともない形というかサブマリモンの胴体。
  • デプスモン
  • オルカモン
  • サブマリモン
  • マンタレイモン
  • ティロモン
  • アーケロモン

希望のデジメンタル

属性:神聖
闇を祓い、邪悪な者に絶大な効果を発揮する聖なる力を獲得する。
進化先のモチーフは星座。
卵形。ペガスモンそのまま。
ちなみにサジタリモンは稀にケンタルモンから進化することもある。
  • サジタリモン
  • ムースモン
  • シープモン
  • ペガスモン
  • ゴートモン
  • ブルモン

のデジメンタル

属性:光
希望のデジメンタルと同様に闇を祓い、浄化する力を得る。
やっぱり見た目はネフェルティモン。
  • ガーゴモン
  • ハーピモン
  • シーホモン
  • マンボモン
  • ネフェルティモン
  • クアトルモン

優しさのデジメンタル

属性:清純
戦闘に大きく関わる力は得られないが、特殊な能力や穏やかな性格を持つデジモンに進化する。
花のような形をしている。このデジメンタルのみ特定のデジモンがモチーフになっていない。
  • カンガルモン
  • トーカンモン
  • カメレモン
  • プレイリモン
  • オポッサモン
  • プッチーモン

奇跡のデジメンタル

属性:メタル
他のデジメンタルを超える力を持つ。
相性は如何なるデジモンでも100%となり、完全体と同程度の力を得る(マグナモンは究極体相当)。
また、どのような危機的状況に追い詰められようとも、奇跡の力で乗り越えるとされる。
黄金色で、箱のような形をしている。マグナモンの装甲を固めたような形。
尚、長時間の進化はできない模様。
  • マグナモン
  • ピーコックモン
  • エレファモン
  • ライノモン
  • メイルドラモン
  • コンゴウモン

運命のデジメンタル

属性:メタル
能力等は奇跡のデジメンタルとほぼ同じ。
アーマー体のラピッドモンはマグナモンと同じく究極体と同等の力を持つ。
これまた不思議な形をしている。あまりモチーフ似ていないがラピッドモンの下半身に片翼を乗せたような形と言うべきか?
現状では以下の2種類のみ確認されている
  • ブイモン →ゴールドブイドラモン
  • テリアモン→ラピッドモン


■その他のデジメンタル

一部ゲームやカード等では上記以外のデジメンタルが登場することもある
確認されている分では
  • 暗黒のデジメンタル
  • のど自慢のデジメンタル
  • 根性のデジメンタル
  • 欲望のデジメンタル
があるが、詳細が不明のため名称だけに止める。

暗黒のデジメンタルのみ、旧カードゲームでも登場。
上部にオーブ状の球体がついた、トロフィーのような形状であることが判明している。
ただ、他のデジメンタルが対応するアーマー体に進化させる効果なのに対し、単純に『「レベルⅢ」から「レベルⅣ」に進化させる』効果となっている。

【アーマー体の特徴】

で、これらアーマー体についてだが、その特徴を一言で表すなら

強さが分かり難い

ということだろう。
ハイブリッド体もピンとこない事で有名だが、あちらはスピリットこそ違えど各形態によって能力の差がハッキリしているためあまり騒がれることはない。
しかしこのアーマー体、厄介なことに同じデジメンタルで進化したデジモン内でも差が激しい

その原因が【相性】である。
デジモンとデジメンタルにも相性が存在し、力はほとんどが成熟期と同程度だが、相性が良いと完全体と同等に戦えるデジモンにも進化できる。
逆に相性が悪いと力を暴走させ悪堕ちする 

例として勇気のデジメンタルで進化する2体を挙げる。
彼らは元々同一の存在(インペリアルドラモン)だったが、
ブイモン →フレイドラモン(相性100%)
ワームモン→シェイドラモン(相性悪)
と、対極に位置する。

…それでもどこか分かり難い。
これにはアーマー体の看板デジモンにして、究極体と同等の力を持ち、ロイヤルナイツに所属する『守りの要』のメディアでの活躍が微妙であるせいだとか……

そんなアーマー体だが、テイマーズ・フロンティアでは多数敵役で登場する。
セイバーズではまさかの
ドリモゲモン→ディグモン
という荒業をやってのけた。
クロスウォーズではやたらモブとして大量に登場した。

そして近頃では徐々にアーマー体だけでなく、成熟期などに分類される個体も現れだした。
公式によるとデジメンタルによるアーマー進化をしたアーマー体とデジメンタルを用いない通常の進化によって進化したアーマー体との能力は、
同一のアーマー体デジモンでも差が出てデジメンタルで進化したアーマー体の方が強いとのことらしい。
…ますます立ち位置がよくわからん進化形態である。

また、X抗体を得る種族も出てきた。
その場合、世代と属性が明確に付与される。
2022年現在では、マグナモン、ラピッドモンが究極体、それ以外*1はすべて成熟期に分類されている。

また、ドラマCD『デジモンアドベンチャー02 未知へのアーマー進化』では時空が歪んでいたとはいえ、
アグモン/ガブモン/テントモン/ゴマモン/ピヨモン/パルモンがデジメンタルを使ってアーマー体に進化できているが、
パルモン以外は先代が四聖獣となり、古代デジタルワールドから世界の秩序を守ってきたという裏設定がある為、デジメンタルを使える資格がある可能性は大いに考えられる。
ちなみに、アドベンチャー時空でも同様かは不明だが、アグモンとガブモンの祖先(正確にはその進化系の先祖)にはあの伝説の十闘士が存在している事から、
この二体は古代種の特性を色濃く受け継ぐデジモンと解釈しても間違いでは無いのだろう。
ちなみにその十闘士も進化に関するアイテムを残しているというデジメンタルを思わせる設定があるが、関連は不明。

パタモンやテイルモン、テリアモンが属性フリーでは無いにも関わらず、デジメンタルを使えるのも同様の理由と思われる。
(三体は古代に君臨した天使デジモンに生み出された三大天使の進化前。厳密にはテリアモンの片割れが三大天使の卵である。)
この理屈で行くと、ロップモンも使用する資格が大いにある事がうかがえるが、公式から設定は出ていないので不明。

古代種という範疇で見れば、キウイモンやドラコモンなども該当するが、彼らがアーマー進化できるかどうかも不明。

ちなみに上述のドラマCDで無印の主役格が進化したデジモンは以下の通り。
  • アグモン →進化したは良いが、顎が外れてしまったので詳細不明。
  • ガブモン →『昔々の友情!キタキツネモン!』
  • ピヨモン →『繰り返す愛情!キューカンチョーモン!』
  • ゴマモン →『渚の誠実!ウラシマモン!』
  • テントモン→『おかしな知識!ジコチューモン!』
  • パルモン →『太陽の下の純真!チアガールモン!』

それぞれの紋章に対応するデジメンタルを使ったは良いが、パルモンとゴマモン以外は相性ミスって暴走したんじゃないかと思うぐらいのキャラ崩壊っぷりだった。
ガブモンはフォックスファイヤーからの連想で狐になるまでは良かったものの、何分ボケた年寄りのような口調だったのであんまり戦闘には向いてなさそうだったり、
テントモンは文字通り自己中な行動で周囲に迷惑を掛け、ピヨモンに至ってはやたら喧しい声で空の不満をヤマトに暴露する始末…。
暴走は暴走でも方向性が違うのはギャグ時空故か。
もし、正常な環境でデジメンタルアップしていたらどうなっていたのであろうか…。*2


【ゲーム作品でのデジメンタル/アーマー体】

基本的には、ストーリー進行でデジメンタルを入手することでアーマー進化が行えるようになる。

PSソフト『デジモンワールド2』

恐らく、育成要素のあるゲームで初めてアーマー体が登場した作品。
だが、フレイドラモン・ライドラモンの2種類のみの登場であり、デジメンタルも関係なく、世代もそれぞれ成熟期・完全体として扱われていた。

WSソフト『デジモンアドベンチャー02 タッグテイマーズ

ブイモンを始め、アニメでアーマー体が登場したデジモンにそのデジメンタルを持たせておくことでアーマー進化が可能になる他、
デジメンタルそのものに、持っているデジモンの特定の攻撃に対する耐性を上げるという効果もある。
アニメのように一時的な進化という扱いで、アーマー進化→敵デジモンに攻撃→元の成長期に戻るという仕様になっている*3
本作では成熟期以降に進化すると退化しない代わりに、進化にはジョグレスが必要なため、ジョグレス解禁前のダンジョンでは重宝する。

また、パートナーであるブイモン・ワームモンはジョグレスできないため、アーマー進化以外にパワーアップさせる方法がない。
…が、ワームモンはアーマー進化すらできないという不遇仕様。
そら闇落ちした賢ちゃんからも役立たず言われるわ

通常進化にも、進化時にデジメンタルを持たせているか否かによって進化先が変わるデジモンが一定数存在する他、
アニメでジョグレス進化した組み合わせ*4でジョグレスしたデジモンは特異な進化ルート*5になるのだが、
デジメンタルを持たせるかどうかで進化先を任意で変更できるという特徴を持つ。

なお、このゲームはとある原因で二つに分かたれたデジモンワールドのそれぞれの世界に一人で飛ばされたリョウと賢を操り、
片方でダンジョンをクリア→もう片方に視点が移ってそちらでも同じダンジョンをクリアするというのが基本の流れなのだが、
両方の世界に存在するボスは、片方の自分を倒した主人公の攻撃等をラーニングしてくるという特徴を持ち、
ジョグレス解禁前ダンジョンのボスであるグレイモンは、片方が多用したアーマー進化を使用してくる。
いきなり敵ボスが『Break Up!』を流しながらフレイドラモンやらにアーマー進化する光景に呆気にとられたプレイヤーも多いだろう。

『その他のデジメンタル』の項で紹介した4つのデジメンタルも登場する。
そのうち、欲望のデジメンタルは全ての耐性がつくが……。

PSソフト『デジモンワールド デジタルカードアリーナ

場に出したパートナーデジモンをアーマー体へと進化させることができる。
しかも、このゲームではパートナーデジモンは成長していくシステムとなっている上、
デジパーツでステータスや能力を強化・変更できることもあり、レベルⅣ(成熟期)~レベル完(完全体・究極体)並みの性能を得ることもできる。

また、ごく一部の例外を除いてレベルⅢ(成長期)から段階的に進化していく必要がある他、敵デジモンを3回撃破することで勝利となるので、速攻で強いカードを出せるアーマー進化はかなり便利。
一方、アーマー体になると基本的に進化が不可能となるので、高レベルデジモンが手札で腐る場合もある。


NDSソフト『デジモンストーリー』

初代デジモンストーリー~サンバースト/ムーンライトではアーマー体が登場するが、進化ルートが変更されている。
ただし、そのアーマー体に進化する為に必要なデジメンタルが何か?という点には変更はない。
例:友情のデジメンタル+アルマジモン→セピックモンではなく、同じ友情のデジメンタルで進化するケンキモンになる


ゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース』

進化の方向にアーマー体が追加されるが、ぶっちゃけるとあまり使う機会はない。

というのも、『02』本編や『タッグテイマーズ』の「一時的な進化」ではなく、システム上は通常進化と同じ扱いである上、
一度進化すると元の成長期に退化する以外の進化ルートがない(=進化先がない)ため、
例えばブイモンであれば、フレイドラモンにアーマー進化させるよりエクスブイモン等に通常進化させた方が、
レベル上限等の面からも完全体より先になれる分メリットがある。
それに加え、アーマー体への進化ルートが解放されるデジメンタルの入手もちょっと遅めなので、
これまた『02』や『タッグテイマーズ』のように、「アーマー進化を通常進化の代わりに使う」ということもない。
図鑑埋めやアーマー進化に特別な拘りがない限り、メインで使う理由は特にないと言えるのである。

フレイドラモン・マグナモン・ラピッドモンの3種類のみが登場。


【玩具事情】

02放送当時の2000年、バンダイから『アーマー超進化シリーズ』という玩具が発売されていた。

成長期の素体デジモンに聖衣のごとく装着する玩具で勇気、愛情、知識、希望といった最初にアーマー進化したデジメンタルは成長期デジモンとセットの販売。
友情、純真、誠実、奇跡といった2回目以降にアーマー進化したデジモンは後にデジメンタル単品で別売り販売された。
(それゆえ、例えばマグナモンだけ欲しくても素体のブイモンがセット商品のためフレイドラモンももれなく手に入れる羽目になる)

光のデジメンタルは!?っと思われてる方もいるだろうが
テイルモン/ネフェルティモンはこのシリーズで商品化されていない

光のデジメンタルの形状からしても無理なく進化させられそうなものなのに…
ブイモンのアーマー進化体は3体も出したのに
おそらく商品化計画が途中で打ち切りになったものと思われる。
なお、余談だがセイバーズではペックモン→ヤタガラモンのほか、よりによって主役級二体の究極進化が商品化頓挫していたりする。(後に韓国で発売)


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最終更新:2024年03月18日 17:39

*1 追記時に確認されている個体はぺガスモン、ネフェルティモン、アロモン、ティロモン、プテラノモン、マンタレイモン、ライノモンの7種

*2 カードゲーム媒体ではガブモンが友情のデジメンタルでアーマー進化するとケンキモンになるという扱いになっているが。

*3 前作「アノードテイマー/カソードテイマー」の、成長期のデジモンが一時的に成熟期以降に進化して攻撃等を行う『ヴァリアブル進化』と同じ使用感

*4 アクィラモン×テイルモン、アンキロモン×エンジェモン

*5 ホークモン→テイルモン等