貧乏神が!

登録日:2009/12/08(火) 21:25:32
更新日:2023/05/03 Wed 20:47:06
所要時間:約 8 分で読めます





不幸か二人は出会った!


【あらすじ】

人並み外れた強運で、努力とは無縁の人生を送ってきた幸運少女・桜市子。
しかし膨大な運気を持つ彼女は、人間界の「運」のバランスをどえらく乱していた!世界の均衡を保つべく、貧乏神の紅葉が市子に取り憑いた!!(一巻より)


【概要】

助野嘉昭がジャンプSQ.(スクエア)に連載していたドタバタギャグマンガ。
単行本は全16巻で、加筆修正(ただし乳首は描かない)、書き下ろしカラーイラスト&4コマorショートショートetc...
更にカバーを外すと設定ラフまであるなど、盛り沢山の内容。
加えて本編の補間的な小説版も2巻刊行。

今は亡き月刊少年ジャンプに掲載された読み切りにしてデビュー作「帰って下さい。」が元になっている。

新連載から数ヶ月間カラーだったり、単行本1巻・2巻2ヶ月連続刊行したりした。
SQ.から連載デビューした多くの新人が打ち切りに遭っていく中でも連載は続き、
作者自らをして「描きたかったものが書けて大満足」と言わしめるほどの大団円を迎えた。


パロディが豊富なのもこの漫画の特徴で、DBや北斗の拳、ジョジョなどのジャンプ系漫画を始めとして、
他社の漫画やアニメ、さらには特撮や実写作品など、ネタ元は枚挙に暇がない。

また、一部の血縁者などを除くほぼ全ての登場人物は、花や植物の名が名前の由来となっている。
ただ単に響きのみで名付けられているわけではなく、そのキャラクターの性格にちなんだ花言葉をもつ植物があてがわれていたりと、なかなか奥深い。

2012年には全12話でアニメ化もされた。内容としては単行本4巻あたりまでだが、撫子も声付きで登場。
製作は『銀魂』を手掛けたサンライズで、スタッフも藤田陽一監督を筆頭に銀魂に関わったメンバーが多い。
そのせいか、パロディの密度はある意味原作以上。


【主なレギュラーキャラ】

声優はアニメ版、VOMIC版の順で表記。VOMIC版では市子・紅葉・諏訪野・山吹のみ登場。

主人公。別名:乳子。Fカップ(読者の見立てでは最低でもIはあるらしい)の爆乳
生まれた時から異常な幸福エナジーを持つ上に周りの幸福エナジーを吸い取るラックスティーラーで、ツイてツイてツキまくりの人生を送ってきた。
本人曰く、生まれながらにして容姿端麗、頭脳明晰、無病息災。男の心配も金の心配もしたこと無し。努力の「ど」の字もしたこと無し。でも友達はいなかった。
おまけにそれを僻む周りの女子の妬み嫉みの声は市子の原動力である。要は性格が悪い。
だが貧乏神の紅葉がやってきたせいでドタバタ幸福エナジー争奪戦を引き起こすことになる。


もう一人の主人公。AAカップの貧乳。これを引き合いに出されるとすぐにキレる。コスプレ大好き。
市子の幸福エナジーを回収するためにやって来た貧乏神。
人間のヒトガタフォーム、人魂のヒトダマフォーム、そして巨大化したモノノケフォームの3パターンになることが出来る。
嫌いな事は頑張る事で、ひどく面倒くさがり。ただし、性格も胸囲も気に入らない市子には情熱(怨念?)を燃やして行動する。
「貧保田 紅葉」を名乗って*1市子のクラスに転入してきて学校生活でもドタバタを起こしまくる。
毎回のように市子と衝突するが、任務のためにと世話を焼き続けているうちに、お互いが大事な存在になっていく。


  • 諏訪野菊之進(CV:中博史/同左)
市子の元執事。
市子の唯一の理解者であり、彼女が生まれた頃から仕えており家族と疎遠な市子にとっては父親のような存在。
市子の吸収体質から運を無くし死にかけたため、執事を解雇された後、道端で知り合った女性と結婚。
今は田舎から市子の事を見守っている。


  • 熊谷
熊のぬいぐるみの形をした紅葉の使い魔。性格は案外しっかりもの。
腹の穴から綿が飛び出しており、この穴から体の中から貧乏神道具を出すことが出来る。
喋る事はせず、筆談にて会話する。


市子のクラスメイト。
両親が借金の返済のために埋蔵金を探しに行ったため、4人の妹弟を養うために多くのバイトをしている。そのため少し金に意地汚い。
授業中は専ら睡眠時間である。
ある一件から市子と知り合い一旦は険悪な雰囲気になるが、彼女に弟の命を救ってもらい和解。以降は友人になる。
物語中、女子4人からの注目を集めたモテモテなイケメン。


市子のクラスにやってきた転校生。時代錯誤の熱血学ラン漢女。髪はピンク色。Cカップの筋肉質なのでボビーからはランク外。感度は良好とのこと
登場時には口上を述べて参上する。
実家の空手道場を再興するために父親(やっぱり髪はピンク色)から鍛えられた影響で男っぽくなった。そのため女子から人気がある。
自分のために父親に怒った市子に恩義を感じ、彼女のトラウマを貧乏神道具を使って知った嵐丸は、晴れて市子の最初の友達になるのであった。
石蕗に一目惚れしており、彼の前では純情乙女に変わる。
桃央と一度交戦して以来執着され、嫌がっているが却って悦ばれるという負の連鎖に陥っている。


市子のクラスメイト。
世界トップクラスの大財閥、艷光路家の長女。同年代の誰よりも小柄(ロリ体型)*2
子供の頃に石蕗と遊び、命を救われた事から好意を抱く。
諜報部員を使って石蕗の住所を突き止めたは良いものの、なかなか礼を言えず遠くから見守るだけであった(この時に忍術を我流で修得)。
実はモテモテだった石蕗に近づくミーハー女達を様々な手を使い排除、さらに最近になって彼に近づいてきた市子と嵐丸(と紅葉)を襲撃した。
前述通りストーカーだが市子宅から逃げる時に使った凧の基部をよりにもよってその部屋のベランダに仕掛けるなどドジっ子な所もあり、さらに泣き虫。
実は石蕗同様第1話から背景に登場している(13回も)。作者的には彼女はケロ○小隊の5人目らしい。

アニメでは話数の関係で彼女が本格的に物語に関わる前に終了してしまうためか、
本編後にデフォルメされた撫子が「今週どのシーンの背景に撫子が写っていたか」を教える「撫子が!」なるミニコーナーが存在した。


  • 懋毘威(ボビー)(CV:川原慶久)
本名:スターチス・ボビー
黒人のエロ坊主。自他共に認める破戒僧で、ある読者から「性職者、いえ救性主」とあだ名された。巨乳好き。無い女性には興味が無い。
しかしその能力は本物で、本気を出せば解呪も除霊も難なくこなし、幸福エナジーを具現化する「蘇民将来」など数々の霊能アイテムを作った。
文字通り神にも匹敵するその力をほとんどエロのためにしか使わないエロ坊主。数回にも渡って警察のご厄介になったスゴイ変態。
「仏女津市の縛られない男(ミスター・アンチェイン)」なる異名を持つ。
小説版では妻子持ちなことが発覚した。


犬神。ドM。
青年の姿と犬の姿を持ち、しばかれて感じることで入れ替わる。ただし犬の姿はチワワ。
首のスカーフは縄に変化し自縛することができる。
女性にしばかれるのが趣味で、男に殴られるのは嫌がる。そう言いつつ変身はするあたり身体は正直。
一番嫌がるのは純粋な優しさ
幼少期に紅葉と出会い、犬神の力のコントロールと性癖に目覚め、下僕になった。
過激な暴力を与えてくれる市子に懐いている。
また、武闘派の嵐丸とも数々の戦闘を通じて(主にサンドバッグ的な意味で)仲良くなった。
懋毘威とは変態同士意気投合。「仏女津市の縛られたがる男(ミスター・マゾヒスト)」の異名を持つ。


  • タマちゃん(CV:森綾香)
元は紅葉が策略を打って市子に拾わせた子猫。
市子に運を吸い取られて死にかけたが、助けに来たウンコ…便所神の伊吹のミスで過剰に幸福エナジーを得てしまい、招き猫になってしまった。
その後も市子に懐いたままペットとして生活。福を招く力で主人を救っている。
子猫と人の姿を自在に入れ替わり、招き猫フォームでの姿は猫ミミ幼女。


貧乏神の長。デカい。ゴスロリ。紅葉からの注文に応じて貧乏神道具を送ったりと、紅葉のサポートを行っている。
人格者だが弱気な性格で、気分屋で問題児の紅葉に頭を痛めている。
しかし本気でキレると壮絶な笑顔を浮かべ、文字通り相手を叩き潰す。
普段は飄々とした紅葉が明確に恐怖心を露わにするほど。
ビジュアル系バンドマニアでもある。
ババア結婚してくれ!


  • 丹下茜(CV:原島梢)
市子を特に嫌っているクラスメート。
常に子分2人を連れている。
嵐丸編では知り合いの不良グループに頼んで市子を拉致し、あれやこれやさせようとしたが、嵐丸の介入で失敗(その前に市子は自分で脱出していたが)。
市子や嵐丸に弱みを作ったためか以後は目立った登場シーンは減っていき、パロディシーンのチョイ役で出てくるぐらいの扱いであった。
しかし物語中盤、とある人物にアブノーマルな恋心を抱いてしまい……。


  • 大門忍
撫子付きの若執事。撫子とは小さい頃から共に育ってきた。
基本的には冷静で礼儀正しい性格だが、撫子に害を成す相手が絡むと口調が荒くなる。
幼児体型好きのロリコンで、撫子へは執事としての忠誠心以外にも、色々とアレな思いを抱いている模様。
番外編にて撫子が成長した姿になった際には、あまりのショックに吐血した。


  • 箕輪胡桃(CV:釘宮理恵)
市子の小学生時代の同級生であり友人であり、市子の性格を歪めた原因。
片思いの相手に市子を好きなことを理由に振られ、彼に市子についてあること無いこと吹き込んだ。
その後は中学受験に失敗して市子と離れ離れになった。
小説版第二弾の主人公。


  • たんぽぽ
魔女コスの福の神。両手につけた人形の腹話術でしゃべる。
肩書きと裏腹にバイオレンスな性格で、福の神界にとって不都合な神や人間の処分を担当する異端児。
ターゲット本人より、まずその大事なものを徹底的に破壊した上で本人を狙うのを常套手段としている。

実際は福の神としては幸福エナジーが少ない落ちこぼれ。
かつてはそれでも人間を幸せにしようとしていたが、自身が担当した人間はことごとく増長の果てに破滅。
その末路に心を痛め続けた結果、「他者を幸せにすること」がトラウマとなり、どんどんと病んでいった。


  • かんな
数百年前に膨大な幸福エナジーを持って生まれてきた少女。市子の前世。
こういったイレギュラー自体は幾例かあるなかで、最期まで他者のためだけに幸福エナジーを使った。


かんなの復活を目論み、神を憎む謎の人(神)物。
市子に膨大な幸福エナジーと吸収能力を与え、その人生に度々干渉してきた黒幕。
浅黒い肌に長い白髪の仏頂面の男。
強大なエナジーと神界を揺るがす実力と計画性の持ち主。



【専門用語】

  • 幸福エナジー不幸エナジー
生き物が生まれた時から持っている運気みたいなもの。
それぞれ「徳」「業」とも呼ばれる。
幸福エナジーが多ければ多いほど自分にとって都合良く物事が進むが、無くなればあとは不幸しか残らない。
不幸エナジーが多いとやることなすことことごとく失敗し、事故や病気に見舞われ、酷いケースでは周囲を巻き込むほどの災害が降りかかる。

基本的には等量ずつ持って少しずつ消費していくが、稀にどちらかに極端に偏ったものが生まれる。
魂の容量以上のエナジーを与えられたものは神になってしまう。

吸収や譲渡には専用のアイテムが必要。
紅葉は巨大注射器を愛用している。「痛みはちゃんと感じるようになってる」…らしい。


  • 貧乏神
神界『たかまがはら』の貧乏神界にいる神の種族。
一般的なイメージとは違い、幸福エナジーを管理し均等化を図るのが仕事。
多いところから持っていくため、対象には不幸が降りかかるが、それによって「幸せ」の意味を伝えるのが本当の役目。

ぬいぐるみ型の使い魔を連れており、そこから貧乏神道具を取り出す。
貧乏神としての能力を使う時はコスプレすることが多い(紅葉はナース、他にゴスロリやメイドやチャイナや魔女っ娘や幽霊など)。
体の一部に呪言が書かれており、平時はその部分をギブスや包帯などで覆っているが、本気を出す時は露出させる。
人間界で綺麗に洗われると綺麗なキャラになるが、その状態で一週間過ぎると貧乏神の力を失い元に戻れなくなる。
揃って貧乳。貧乳神







市子「追記」
紅葉「修正〜」
二人「お願いしまーす☆(作り笑顔で)」

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最終更新:2023年05月03日 20:47

*1 本人が名乗る苗字は毎回微妙に変わっており、適当に決めただけの様子

*2 番外編で急成長した時の姿はダイナマイトボディで、将来性は高い。