実写化

登録日:2010/07/27 Tue 10:02:33
更新日:2024/03/23 Sat 01:14:11
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実写化とは、小説・漫画ゲームなど他の媒体で作られた二次元の作品を、生身の俳優を使って三次元で再現すること。
主に映画やテレビドラマとして公開される他、演劇やミュージカルになることも多い(こちらは「舞台化」とも呼ばれている)。
ある意味では「声優がキャラの衣装を着てライブする」のも広義の意味では実写化の一つと言えるだろう。



●概要

歴史を遡ろうと思えば、恐らく伝承や古典と民間演劇そして伝統芸能の辺りまで遡れるくらい、物語表現においてはつきもの。
映画やテレビドラマに限って見ても、かなり古くから行われている。
国内国外や洋の東西も問わない。

実写化によって知名度を上げた作品や好評を博した作品も多く、元の媒体とは異なる層にアピールできるきっかけとなる。

一方で、アニヲタ達には“惨事元化”と揶揄される事もあり、人気漫画やアニメの実写化は賛否両論。
映像化の一種である「アニメ化」との最大の違いは、現実世界で生身の俳優(キャスト)が演じるためにビジュアル的に制限があること。
アニメ・漫画などの登場人物は、デフォルメされた非現実的な骨格・髪型・髪色・服装の場合が多く、生身の人間で完全再現することは難しい。
更に萌え系作品など美男美女だらけの作品の場合は、キャスト(の容姿)のハードルも非常に高くなる。
また、魔法や巨大ロボットといった非現実的な描写はCGや特撮を交えなければならず、舞台セットや衣装等もそちら方面の予算や製作期間が少ないと著しくチープな印象になってしまう。

なお、「近年実写化をやたらと聞く」ということの背景には製作費が安くできるからという理由がある。
アニメ映画はセル画が多く作るのも管理するのも大変な他「実写化ならキャストで話題を作りが出来てとりあえず買う層が多い」等々があるため、大コケした場合どちらがビジネス的にいいか…と言うのは火を見るより明らかだろう*1
故に低予算な作品もあり、舞台セットやCGの品質に影響してくる事もしばしば。
このような「大人の事情ありきで愛の感じられない作り」に嫌気がさす人も多い。

また、キャストが重大な不祥事を起こした場合、リスクが大きいのも実写化作品の悩みの種ではあるが……。
アニメは該当者の声を差し替えるだけで済むが、実写映像の場合は該当シーンを丸々撮り直す必要があり、尋常ではない労力と予算がかかる。
ただし、声を変えるだけとはいえ関係者に新たなスケジュール確保が必要になるのはアニメも同じである他、音声差し替えでなく放送配信の取りやめになったケースもある。

またごく一部の「実写媒体→それ以外の媒体」とメディアミックスされた作品に冗談として「実写版」という言い方がなされることもあるが、もちろんこれは本当に実写化と扱っているわけではない。


●実写化の多い放送枠・番組

21世紀現在は原作付きの作品がとても多いが、ここでは80・90年代から続く特徴的なものを説明する。
なお、ネタバレなどを含む場合があるため注意。

  • 少年ドラマシリーズ(1972~1983年)
NHKの小中学生向けドラマ作品群。『時をかける少女』原作の『タイム・トラベラー』、『ねらわれた学園』と『地獄の才能』の2作を原作とした『未来からの挑戦』等ジュブナイルSFや青少年向け・名作小説の実写化が多かった。
…中には2時間アニメにしてもかつかつだった『11人いる!』を無理やり40分ドラマにするなんて無茶もあったが。
昔の連続テレビ小説大河ドラマと同様に映像の現存率が低く、視聴者やスタッフ等の録画映像がNHKに送られていたりする。

  • ドラマ愛の詩(1991・92、1998年~2004年)
NHKで『少年ドラマシリーズ』のコンセプトをモデルに制作されたドラマ作品群。何と原作が「無い」のが単発作品とアイドルタイアップの最終作『ミニモニ。でブレーメンの音楽隊』のみ。
初期は『のんのんばあとオレ』等全年齢向けにも近かったが、土曜日放送になった1999年以降の作品は『ズッコケ三人組』等児童文学とジュブナイル作品が原作として使われ、『エスパー魔美』・『キテレツ大百科』もこの枠で実写化された。

  • 月曜ドラマランド(1983~1987年 月曜19時半からの1時間半枠)
フジテレビ系の単発ドラマ放送枠。アイドル主演作が多く、漫画原作作品が多数制作された。『ひみつのアッコちゃん』や『タッチ』、『有閑倶楽部』の初実写化もこの枠。
ファミコンソフト『謎の村雨城』が実写化されていたなんて、当のファミコン世代でも知らない人が多いのではないだろうか。
…だが『原作再現率』というものをほとんど無視した作品が多めで、リメイク作品の『いじわるばあさん』とて例外ではなかった。
その為かこの枠の作品はソフト化されるのが少なめで、DVD化はおニャン子クラブ出演作と『ゲゲゲの鬼太郎』くらい。

  • 月曜ドラマ・イン(1992~2000年 月曜20時)
テレビ朝日系のドラマ放送枠。若手俳優・女優・ジャニーズ系が主演を務め、少女漫画を中心に原作が採用された。最終作は『月下の棋士』。
ガラスの仮面』等原作に配慮して制作され好評を博したものもあれば、『あぶない放課後』(原作は『天才ファミリー・カンパニー』)の様にキャラ名だけ借りたものもあった。
余談だが後述の日テレ土曜9時枠と共に、オリジナル作品もファンタジー設定が多いのも特徴的だった。

  • 土曜グランド劇場/Surprise Saturday/日本テレビ土曜9時ドラマ(1995年?~2017年〈枠開始自体は1969年〉 土曜9時)
日本テレビ系のドラマ放送枠。昭和時代は通常のドラマ枠で原作ものは文芸系の『姿三四郎』やビートたけしや新井素子等の一般小説をモチーフにしたものくらいだったが、
1994年にオリ作品『家なき子』がヒットし、1995年に『金田一少年の事件簿』が放送されてから「ティーンズ向け」用にキャスティングや作風が変化し、ジャニーズ系の主演率が急増*2。主役や作風の縛りが緩くなった00年代以降も2000・2003年以外は必ず実写化作品を放送した。
これまで採用された作品の系統はバラエティに富んでおり、少年漫画の他『野ブタ。をプロデュース』等の小説、『喰いタン』等の青年漫画、途中で枠移動してきた『ごくせん』等の女性漫画、『デカワンコ』等の少女漫画、
『銭ゲバ』・『怪物くん』等の名作漫画、アニメ作品の『妖怪人間ベム』、「実写化」ではないがCMの『明日があるさ』・深夜ドラマの『ザ・クイズショウ』・韓流映画の『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』と多岐に渡る。
サンデー(『銭ゲバ』)・マガジン(『金田一少年の事件簿』等)・ジャンプ(『地獄先生ぬ~べ~』)全てから原作採用したのはこの枠くらいだろう。
但し90年代の作品はDVD化・再放送に恵まれず、DVD化まで行ったのは現時点で『金田一少年の事件簿』・『ぼくらの勇気未満都市』(後付だが元ネタ作品あり)の2作品のみ。

フジテレビ系のオムニバスドラマシリーズ。初期はたまに原作ものがある程度だったが、SP版になってから少しづつ原作付きのものが多くなり、
2010・2015年には『全編原作付き』が売りのSPが放送された。
オムニバスドラマなので原作も短編小説・漫画が殆どだが、ドラマの性質からか清水義範・筒井康隆・星新一・渡辺浩弐等の作品が比較的多めである。
最近では泉昌之*3などのシュールな作風の作品も放送される傾向にある。

  • 阪急ドラマシリーズ(1980年代~1994年、〈枠開始自体は1965年〉)
関西テレビの30分連続ドラマ枠。その名の通り提供は阪急グループで、制作も同グループの宝塚映像。元々は大人向けのホームドラマを制作していた。
1980年代に子供向けドラマ路線にシフトし、児童文学や漫画を原作にした作品も制作されるようになった。最終作はオリジナル作の『学校の怪談』。
路線変更後はゴールデン帯に移動したが、全国ネットではない関西ローカル枠での放送となったため、他地域での知名度は極端に低い。
実際、関東地区のフジテレビでは一応最終作までネットしていたものの、ゴールデン→平日夕方→土日早朝に移動と、扱いはすこぶる悪かった。地方の朝5時アニメかよ…。
題材は少年探偵団シリーズを現代アレンジした『怪人二十面相と少年探偵団』ほか、『ズッコケ三人組』『1・2・3と4・5・ロク』『料理少年Kタロー』『べにすずめたちの週末』など現代設定の児童文学や少女漫画が主で、実写化に無理のない作品が多い。他には青年漫画『ワタナベ』も実写化されている。
撮影とスポンサーの都合上、舞台がどれも京阪神地区になるのはご愛敬。「ズッコケ」と「Kタロー」は後に「ドラマ愛の詩」で再度実写化されることとなる。
ちなみに「1・2・3と4・5・ロク」「Kタロー」はオープニングやアイキャッチにアニメ映像を用いており、実写化ついでに一応アニメ化も果たした。
ローカル番組かつ制作会社も解散済みのせいか、再放送や配信・ソフト化には恵まれていない。

  • 土曜ワイド劇場→日曜ワイド→日曜プライム(1977年~、テレビ朝日系)
  • 月曜ドラマスペシャル→月曜ミステリー劇場→月曜ゴールデン→月曜名作劇場(1989年~、2019年。TBS系)
  • 金曜女のドラマスペシャル→(途中省略)→金曜エンタテイメント→金曜プレステージ→赤と黒のゲキジョー→金曜プレミアム(1987年~、フジテレビ系)
いずれも2時間ドラマ枠(フジテレビのみバラエティSP率が多めな通常の単発番組枠)。過去には日本テレビ系の『火曜サスペンス劇場』、テレビ東京系の『女と愛とミステリー』・『水曜ミステリー9』枠もあった。
推理・ミステリー小説を多く実写化しており、『十津川警部シリーズ』をテレ朝・TBSで並行制作中。
原作再現率はものによって異なり、『タクシードライバーの推理日誌』等の様に実写化作品であることが忘れ去られたような作品もあったりした。

  • 大映ドラマ(主に1980年代作品)
大映テレビが制作したテレビドラマの総称。大げさな演技やセリフ回し、アクの強いナレーション、矛盾や時代錯誤感を抱えつつも勢いに任せて突き進むシナリオ、
同じ役者が別ドラマにも出演する役者の固定常連化などが特徴。これらのクセにより多数の中毒者を生み出した。あとアイドル主演作も多め。
原作付き作品では1980年代の『スチュワーデス物語』『ヤヌスの鏡』『花嫁衣裳は誰が着る』『アリエスの乙女たち』などが有名だが、原作再現は半ば放棄されている。
にもかかわらず、上記の特徴で別物と見られているせいか、そもそもアイドル目当てで原作未見の視聴者が多かったせいか、再現率で叩かれることはあまりない。原作者には叩かれたり呆れられたが。
原作の有無によらず、主人公の出生やサクセスストーリーなどを題材にしたシリアス物の場合
「放送当時は主人公らに感情移入して大真面目に見ていたが、後に見直したらツッコミ所が多くて笑える」という人も多いようだ。

  • (参考)プロレス団体、総合格闘技団体
実写化と呼べるのかは微妙だが、実写媒体化をする際に時折「プロレスや総合格闘技にコラボ選手を登場させる」形式が取られることがある。
下で個別に紹介しないものであればDynamite!!への『キン肉マンⅡ世』キン肉万太郎参戦など、割と近年でも試みられている方法。
もちろんあまり選手として大成しないケースあとそもそも単なるコラボだったり*4元の作品も実写だったり*5で実写化と呼べないケースも多いのだが、なにしろ『タイガーマスク二世』の佐山版タイガーマスクと『獣神ライガー』の(現)獣神サンダー・ライガーがあまりにもうまくいった(どちらも後述)歴史があるため、コラボ先としてこの手の格闘技コンテンツが選択されることはままあるようだ。


●実写化された作品の例

【小説の実写化】

昔からあらゆる国で行われてきた。
最も制作本数が多く、成功することも多い。

最近の事情的には、原作にキャラクターの姿が絵として描かれることが少ないため、さほど違和感なく実写化できることが強み。
しかし何らかの理由で作中描写とは明らかに異なった容姿の俳優が演じることもしばしば。

〔文学〕

古典から現代まで様々、知名度も様々。
古いものほど長年に渡って様々な監督・会社による複数の実写化作品が制作されている。
その場合監督の解釈によって雰囲気が大きく異なる。


〔推理小説〕

元々、基本的には一定の現実性を持たせることが必要となるジャンルであるため、原作通りにやれば成功率は比較的高い。
多少アレンジを加えても大事にはならないが、実写では再現が難しいトリックや複雑な人間関係・舞台設定といった描写がどうしても簡略化や変更される事が多いのがしばしば不評の種。
低予算で作れるのも魅力で、TVの2時間ドラマ用にも重宝。
ただし、いわゆる「叙述トリック」など、キャラクターの行動や容姿を必ずしも描かなくても良い文章という形式をとっているからこそ成立しうるものもあるため、実質的に実写化不可能な作品が他より多い。あえてその「実写化不可能」「映像化不可能」と言われるジャンルに挑む意欲作も存在する。

ファンタジー

内容の関係上、大掛かりなセットやCG(=予算や俳優以外のスタッフ)も重視されるため、スケール的に国外作品や映画が多い。
それでも原作が2時間程度では終わらない内容であるために、駆け足進行や原作からの大幅カット、3部作程度のシリーズ形式を取ったりする。
シリーズ化を視野に入れていても、続編制作は1作目の成功次第となる事も多く、興行収入不振や映画自体の不評を理由に打ち切りとなることもよくある。


〔ケータイ小説〕

一時期流行った携帯電話での閲覧を前提にした小説作品。ライトノベルとは似ているようでまるで真逆の存在であり、比較的実写化向き。


ライトノベル

一般の小説と違って明確なキャラクターイラストがあるため、実質的には漫画やアニメの実写化に近い。
基本的に二次元だから許される容姿のキャラも多いため、そうした奇抜な髪型・恰好や非現実的な制服が実写化さると、コスプレにしか見えないなんて事も。
更に、(見た目が)ティーンエイジャーの美少年/少女の役に、美形とは言えない俳優や成人の俳優*9がキャスティングされると批判の要因になりやすい。
内容も同じく二次元だから映えるものが多く実写化しづらい作品が多いため、ほぼ賛否両論となる。というか多くの場合失敗する。
ただ、ラノベと一般文芸の中間にある「ライト文芸」の場合は成功する場合がある。



【アメコミの実写化】

成功を収めることが多い。
  • 元々写実的な絵柄である
  • キャラクターデザインが特徴的
  • 戦闘時に特殊なスーツを着用することが多く、スタントマンの多用やアクションシーンのCG化がしやすい
  • 出版社のバックにディズニー(マーベル)・ワーナー(DC)などの映画会社がいるため、原作サイドと連携や相談が取りやすい
  • ハリウッド製作の場合、資金力・技術力・俳優の層の厚さが世界最高峰。
  • 原作も実写版もアメリカ産なので、(日本人的には)解釈の違いが発生しにくい
  • 原作の知名度が世界的に高い
  • 「世界観が共通している」設定のため、他の映画のヒーローとの共演が出来る
  • 「平行世界」を認めているため、原作との差異があっても「原作とは違う世界なので違うのが当たり前です」と誤魔化せる(特にMCU)。
などが成功の理由として挙げられる。

現在では「アベンジャーズ」「アイアンマン」などのMCU作品や「ダークナイト」のヒットから、アメコミ実写化ブームが巻き起こっている。

…が、超豪華キャストと脚本の失敗とプリケツの『Mr.フリーズの逆襲』、
伝説に残るラジー賞スピーチを生んだ「キャットウーマン」、制作上における監督の奇行が大きく取り上げられ、公開に至るまでに多くのトラブルに見舞われた『ファンタスティック・フォー』(2015年公開のリブート版)など、失敗作扱いされる物もそれなりにある。

また、興行的な成功作でありながら何らかの要因で失敗作と見られる事もあり、興行的事情などによりスパイダーマン映画の方針転換を余儀なくされた『アメイジング・スパイダーマン』シリーズや、批評家からの酷評を受けたDCフィルムズ・ユニバースの初期作品の例もある。
また、近年の海外作品はポリティカル・コレクトネスへの配慮などによる設定改変で物議を醸す場合もある。



ゲームの実写化】

映画やテレビドラマにすることは少ない。
しかし発売時のCMで実写化することがある。

原作がリアルなグラフィックの場合は成功する確率が高いが、デフォルメされたグラフィックの場合は大概失敗する。
また、ストーリーや設定の大幅変更が起きやすく、その点で賛否両論を招くこともしばしば。
最近のゲームは声優が声を当てることが多いので、声優の演技とどうしても比べられやすい。


【国内漫画・アニメの実写化】

数あるジャンルの実写化の中でも最も明暗、違和感の有無、賛否が分かれる。
原作を見ている層が厚いからか、良くも悪くも話題に上がりやすい。

ちなみに漫画家の石ノ森章太郎が原作者として知られる『仮面ライダー』及びそのシリーズだが、
ここでいう原作とは「設定やキャラクターなどを石ノ森が発案した」ことを意味しており、
これをもとに同時進行のメディアミックス作品として漫画版と特撮版が誕生したというものなので本項での「実写化」には該当しない。
同じ石ノ森作品の『秘密戦隊ゴレンジャー』『人造人間キカイダー』も同様。
超人バロム・1』のように「漫画を実写化した作品」がこれら石ノ森作品群と同時期にあるのが非常にややこしくしている

〔少年漫画〕

ラノベ同様に二次元だから許される容姿のキャラが多く、その上バトルものだったりするとかなり厳しい。
CGや特撮を多用しないと成り立たないことも多々あるのだが、実際に多用するとコレジャナイ感が漂うことも多い。
無難な容姿かつバトルものじゃなければ成功することもあるが、それでも失敗する時は盛大に失敗する。


〔少女漫画〕

少女漫画は元々恋愛・日常ものが多いため、国内映画やテレビドラマとは親和性が高く、あからさまに失敗することは少ない。
ただし、イケメンがイケメンであることが重要な漫画を実写化して、あんまりイケメンじゃない俳優が当てられたりすると、視聴者からブーイングが起きたりはする。
また、役としてはハマり役でも実年齢のせいで「お前のような中学生/高校生がいるか」というツッコミが入りがちな作品も。
1980年代頃はアイドルを主演としてゴールデンタイムによく作られており、原作とほぼ別物のもある。




〔青年漫画〕

少年漫画に比べると容姿も内容も現実寄りな作品が増え、実写化の壁も低くなる。
特に医療、公務、裏社会といったリアルな仕事ものはテレビドラマで成功したりもするが、バトルものは相変わらず難しい。
また「実写作品」として成功しても、原作にある「大人向け」な面が減らされたり、原作の一部分だけを強調して描かれることも多い。


〔児童漫画・アニメ〕

ファンタジックな設定が多いので、やはり特撮技術やCGを頼らざるをえず、違和感が出やすい。
内容的には当然だがほとんど子供向けなため、原作を知らない子供達には喜ばれたりする。


4コマ漫画

最近の萌え絵系4コマから昔の新聞連載まで、目立たないがあるにはある。


〔ホラー漫画〕

原作が原作なので実写化された時も当然ホラー枠となり、映画の場合は地上波放送される事はまずない。
基本的に見てる人を怖がらせれば成功なのだが、中には拍子抜けのものも。



〔音楽作品〕

プロモーションビデオ等もある種の実写化と言えるが、ここでははっきりと「作品」として成立しているものを取り上げる。


〔VOCALOID楽曲〕

KADOKAWAが製作している。


〔ラジオドラマ〕

テレビ放送開始前主流だったジャンルであり、昔から映像化された作品はある。


〔エロ漫画・エロアニメエロゲー

AVの形で実写化され、AV女優・男優が演じることが多いが、まれに非エロになることも。
元々ニッチな市場であり、原作の一般的知名度が低かったり、AVという環境上低予算の作品が多いため元から原作ファンもあまり期待していないのか、原作再現度が低くても炎上はしにくい。
また、AV女優・男優の性質上、演技力の個人差が非常に激しく、絡み以外のパートが茶番にしか見えないなんて物も。
映画俳優さながらの迫真の演技をする役者もいれば、決して上手いとは言えない役者も多い。
男性異性愛者向け作品が大多数を占めるが、そうでない作品も少数ながら存在する。



〔その他〕



……ここまで長々と書き連ねてきたが、原作を知らない人からは好評だったり、別物と思えば面白かったりもするので、一概に成功や失敗とは言えないことを忘れないようにしよう。




【制作中の作品】

ハリウッド映画。
メインキャラはだいたい白人になり、舞台はアメリカに変更される予定。
何度も監督が変更になっては凍結を繰り返している。

サンライズのヒーローアニメがハリウッド映画化。もともとアメコミ的な作風なので期待する声が大きい。

井田ヒロト原作のローカルネタギャグ漫画をTVドラマ、映画両方で実写化。

日本最大級のヒット作となった`16年度No.1怪物映画が『スター・ウォーズ』の名プロデューサーJ.J.エイブラムス氏の直々のオファーにより、ハリウッドで実写化決定。
制作はパラマウント・ピクチャーズ社とバッド・ロボット社で、日本からは川村元気がオリジナル版同様にプロデューサーとして参加。
監督は当初『アメイジング・スパイダーマン』のマーク・ウェブ、脚色は『メッセージ』でアカデミー脚色賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが務めるとされていたが、
2020年になって諸事情で白紙化され、監督がリー・アイザック・チョンに交代、脚本もエミリー・V・ゴードンの草案を元にチョン監督がリライトする形になると報じられた。
現在はまだ企画段階だが、「あの独特の世界観を再現できるのか」という不安と、「ハリウッド版としてどのようなアレンジをされるのか、エイブラムスの過去作のため ティアマト彗星を爆破する話 になるんじゃないか」という賛否両論の声となっている。
とりあえずヒロインはネイティブ・アメリカンという設定になることが判明。

前述した2作とは別に、サンライズとレジェンダリー・ピクチャーズが実写版ガンダムを共同制作することが発表された。
現在はショートPVが公開されたのみで正式タイトルやストーリーは不明だが、既存のものとは異なる新しい世界が舞台とした完全新作であることがアナウンスされている。
原作シリーズからして様々な人種が登場していることや、トランスフォーマーやイェーガーをはじめとした近年のハリウッドロボットの人気から期待する声は少なくないが、やはり実写化へのトラウマや上記2作の評価の低さ、そもそも1980年代から何度も実写化の計画が持ち上がってはポシャっている事*38などから不安視する声も少なくなく、現状では賛否両論。

  • イノサン
古屋敬多・中島美嘉主演でミュージカル化及びパリ公演が決定。
キャラの一人「アラン・ベルナール」は梶裕貴と、おとーやんカズミンでお馴染み武田航平のダブルキャストとなっている。


  • Ghost of Tsushima
アメリカのゲームメーカー「サッカーパンチ・プロダクションズ」による、文永の役での対馬を舞台としたアクションアドベンチャー。
実写映画化が決定しており、製作中である。

  • SF3D/マシーネンクリーガー
1982年から継続している、モデラーの横山宏氏によるオリジナルの模型シリーズ。
「映画化しても模型の権利を優先する事」を条件に、『IT』を手がけたワーナー・ブラザーズにより実写映画化する事になったと発表されたのだが、2017年の初報以降情報は無く現状どうなっているか不明。
一応、80年代にも特撮映像と外国人の俳優を使ったオリジナルビデオが発売している。

  • キャッツ・アイ
2023年の秋にフランスでドラマ化予定。
流石に舞台となる時代は2023年の現代に変更となり、三姉妹がエッフェル塔を眺めている(後ろ姿のみで顔は解らない)ビジュアルポスターが公開されている。



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最終更新:2024年03月23日 01:14

*1 ただし、声優のアイドル・タレント化が進んだ現在では、アニメやゲームでも話題作りのためのキャスティングはある。

*2 KinKi Kids・嵐は全員主演作品ありでTOKIOも3人が主演・2人がサブ及びゲスト主演あり。シブがき隊以降のデビュー組(忍者は除く)もグループ中最低一人は必ず出演している。

*3 『夜汽車の男』など。

*4 ゲーム『甲虫王者ムシキング』から登場したムシキング・テリー選手など。スタッフの根布谷朋範さん(ネブ博士の中の人)がプロレスファンだったため実現した

*5 ウルトラマン・ロビン選手など。ちゃんと円谷プロのウルトラシリーズ担当部署公式である

*6 原作では計算ミスで月周回軌道に乗ってしまい、軌道変更して月面に降りようとするが失敗して地球に帰還する

*7 子役時代の小野賢章が特殊メイクで子供原人を演じた映画。ちなみに本作と脚本家が同じ。

*8 地虫十兵衛、霞刑部など主な登場人物の半分が登場しないなど

*9 法律などの都合から、やむを得ない面もある。

*10 ただし、少なくとも現在は東映版もMARVEL公式作品である。例えばスーパースパイダーマン大戦こと「スパイダーバース」へのマッ!版スパイダーマンおよびレオパルドン参戦など

*11 冒頭に一瞬だけマスクを脱いだドレッドが映るが、これも後ろ姿であり、ドレッドの素顔が映ることは最後までなかった

*12 動物キャラが登場するポッポSLとトロッコスペシャル、設定上プジョーより高性能にも成りうるマジック3

*13 これ以前に海外で製作された同じく実写取り込みのアーケードゲーム「ストリートファイター ザ・ムービー」もあったが、日本での知名度は低い。なおこちらのサワダは「リアルバトル オン フィルム」に比べればネタ要素は少なかった。

*14 日本でのみの話ではあるが、「旧版をDLしていれば新シナリオが入った方を割引購入できる」形がとられたため、追加DLCで新シナリオ・シナリオ全部入り版を別に販売と言うべきか

*15 性質上特撮みたいな着ぐるみだと危険なためか、子供のキャストがパーカー状の衣装を着て演じた。

*16 ※ちゃんと深海棲艦のボス艦に見えるデザインなので安心してほしい。

*17 ちなみに公式作品では初の「人相・人格が明確にされた提督」。ただし声は明かされなかった。

*18 内田秀は艦これオリジナルキャストであってもプロと一緒にフィギュアスケートは無理であるための措置であろう。さすがに自走させるのは難しかったのか、車椅子の要領で推してもらっての演技

*19 ちなみに、コアトルを演じた赤井さんが「舞台FGOにおける戦闘描写として」やっていた技が、後にプロレスラーとしての活動においても「FGOコラボでもある技」として公認の元に使われており、事実上プロレスラーとしてのキャラ付けにもここでコアトルを演じたのが組み込まれている

*20 三沢光晴選手。くしくもアニメにおけるタイガーマスク2世同様「試合真っ最中に自ら素顔を明かす」という形でタイガーマスクとしての活動に終止符を打ち、素顔のレスラー・三沢選手へ戻る。そして「素顔で活躍するスター選手」になり、最後は自分のプロレス団体(プロレスリングノア。今も大人気)まで持った

*21 金本浩二選手。素顔としては現在もごくまれではあるものの現役選手である

*22 一部キャラクターの字幕が何故か関西弁になっている。

*23 ちなみにテレビのインタビューによればめちゃくちゃ過酷な演技らしく舞台後は乳酸が溜まって凄まじい筋肉痛になるらしい。

*24 ただし原作者の新川も元々は恋愛メインの少女漫画のつもりで作り始めた作品であると語っている。

*25 特に「近藤さんが全裸で素振りするのに股間隠すわけないでしょう」と演じる中村勘九郎自ら全裸での撮影を主張しモザイクのみの隠しになった逸話は実写化の本気度を示す例として有名に。

*26 メインキャストで最も声をアニメに寄せていない代わりに挙動が異様にそれっぽい、舞台の演技『よりも』舞台後のカーテンコールの言動の方が常時挙動不審かつ支離滅裂、そもそもこの名義自体この舞台用に用意したもので昔ギターボーカルを担当していたと語られた以外の経歴は一切謎

*27 主演の石垣佑磨はテコンドー有段者、ライバルの空手家役の鈴木信二は元JACのアクションスタントかつ空手の有段者、アマレス使い役の梅宮哲はアマレス国体出場者、天才アマチュアボクサー役の徳山秀典は高校時代の3年間はボクシングに没頭していた、などなど

*28 エキストラや撮影スタッフを務めたイタリア人達からも「こいつらローマ人だわ」と太鼓判を押される程だった模様

*29 1回だけながら、タイガーマスクと「コラボレスラー同士の最強タッグ」でも戴冠している

*30 TO OF THE SUPER Jr.'92、BEST OF THE SUPER Jr.'94、同'01。特に01年の第8回BEST~はリーグ戦+決勝戦にもかかわらず1戦も落とさずに優勝した

*31 各団体の都合も絡むとはいえ、達成者はこの世に3人しかいない(他はザ・グレート・サスケ、ウルティモ・ドラゴン)。ちなみに8冠統一マッチの導入を提案した言い出しっぺもライガーである

*32 ♪燃やせ燃やせ 怒りを燃やせ~のあれ。「初代タイガーが去ったジュニア、という瓦礫の中からライガーが登場し、ジュニアヘビー戦線を蘇らせた」と解釈できるのも大きい

*33 アニメのライガーは43話。プロレスラーのライガーは1989年5月~2020年1月。

*34 ファンからはもちろん、ロボアニメ関係の著名人でもスパロボの寺田Pが再現度を褒め、さらに「とにかくボルテスが大好きなんだな」という印象を受けた…と語った、など

*35 項目上部にある精霊の守り人でもそれっぽいことはやったがあくまで雇われ護衛としての性格が強く、こちらでは最終的に契約が切れて別れている。

*36 もっとも、原作でもアニメ版でもこの点は第一話で明かされている。そもそも原作モノである以上調べればすぐに分かることもあり、「オタク層以外にも売り込むなら隠さない方がいい」という意見もちらほら。

*37 映画本編の家庭菜園は撮影時期と収穫時期が重なるように計算してスタッフが育てたものが使われており、こちらのキャベツは当然ちゃんと収穫前の状態。

*38 まだZが放映される前から実写化計画は存在しており、シド・ミードにコンセプトアートの依頼が出ていた。ミード爺とガンダムの関わりはからではなくここで始まっていた、長い関係だったのだ