DAYBREAK'S BELL(L'Arc~en~Ciel)

登録日:2012/02/06(月) 18:41:19
更新日:2024/04/23 Tue 19:52:09
所要時間:約 6 分で読めます




願いよ風に乗って夜明けの鐘を鳴らせよ
鳥のように My wishes over their airspace

無数の波を越え明日へ立ち向かう貴方を
守りたまえ My life I trade in for your pain

争いよ止まれ…


「DAYBREAK'S BELL」とはL'Arc~en~Cielの32作目のシングル曲。
作詞はhyde、作曲はken。
5ヶ月連続リリースの一環として発売され、エムティーアイの「music jp.」のCMソングに採用された。
カップリング曲はP'UNK~EN~CIELによる「夏の憂鬱」のセルフカバーである。

だが、我々アニヲタ的には『機動戦士ガンダム00』1stシーズンの前期オープニングテーマとして有名だろう。
L'Arc~en~Cielによる土6のタイアップは2003年版の『鋼の錬金術師』(hyde単独を含むなら『BLOOD+』)以来となった。
曲調もシリアスで、歌詞の内容も「戦争の虚しさと悲惨さ」を思わせるものとなっている。

ファンからは「刹那・F・セイエイを想うマリナ・イスマイールの心情を歌っているのではないか」という声もあるが、
hyde氏によると「戦争に駆り出される男性を想う女性」の視点から作詞したという。
但し、恋愛よりも反戦を重視した為「女性目線の反戦歌」がコンセプトになっている。
hyde氏は作詞の際にガンダムの世界観とどう結びつけるか苦労したとか。

さて、この楽曲の2番の歌詞で


澄み渡る未来が来たなら草花も兵器に宿るだろう


という趣旨の言葉があるのだが、これは本作を象徴する重要なキーワードの1つである。
この要素は様々な場面に使用される事が多い。


なお、1stシーズン及び2ndシーズンの最終回でもエンディングテーマとして採用されている。

以上の点から、このOPは『00』という作品自体を象徴している楽曲と言えるだろう。



【アニメーション】

登場人物達の紹介を兼ねながら、今後の展開を思わせる場面やカットも多い。

まず淡く輝くGN粒子に包まれるガンダムエクシアのシルエットから始まる。
闇の中から現れるエクシアはどこか幻想的である。

Aメロの部分では戦場にいる幼少時の刹那が映される。彼に笑顔は無く、目の前の花を見詰めている。
それに重なるように16歳の刹那が登場。エクシアの上に寝転がり、物思いに耽っている。
過去を思い出していたのだろうか。

続いてマリナが登場。不安げに振り返った瞬間、アザディスタンが炎に包まれていく。
実際、アザディスタンはセカンドシーズンで滅亡した。
パイロットスーツに身を包んだ刹那が向かう先は戦場。
一瞬振り返るが、その視線はマリナに向けられたものなのか。

Bメロでは他のガンダムマイスター達や、ライバルとなるグラハム・エーカーソーマ・ピーリスが登場。
彼らは本編でも互いの因縁の元に立ち向かうことになる。
アレルヤのカットでは一瞬だが両目が露見している。これはハレルヤの存在や超兵を示唆するものと思われる。

サビの部分ではマイスター達の武力介入の様子が描かれる。
各ガンダムの特性を生かしながら、多くのミッションを熟していく。

その中で刹那は、薔薇となったマリナの姿を追い求め、彷徨う。
やがて彼はマリナと良く似た女性と向き合う。その女性は光の球を刹那に託すと、光輝くエクシアと一つになった。
この女性は「刹那がイメージする平和の象徴」とのこと。
マリナに何処となく似ていたり、エクシアに変化するのはそれ故。

つまり簡単に言えば公式擬人化に近い。
ここまでの展開が展開なのでマリナの死亡フラグか?と思った視聴者もいたとか。

Cメロではトレミーの仲間達や、ソレスタルビーイングを支持する王留美達も登場。
沙慈・クロスロードと絹江・クロスロード、ルイス・ハレヴィも夕焼けを見てソレスタルビーイングに思いを馳せる。彼らはまだ、自分達の運命を知らない。
エクシアのコクピットの中で、刹那は光を見つける。
その先にあるのは、望んだ未来なのか。

ロックオン・ストラトスガンダムデュナメス
アレルヤ・ハプティズムガンダムキュリオス
ティエリア・アーデガンダムヴァーチェ
彼らのパーソナルカラーを背景に、愛機とツーショットで映される。

最後はエクシアを背景にトレミーメンバーが全員集合。
視聴者に「一体どんなガンダムが始まるのか」という期待を持たせるOP映像となった。

間違ってもファーストシーズンでマリナが一番活躍していたのはこのOPとか言ってはいけない。



【余談】

実は『00』の主題歌の話が来た際、当初はtetsuya氏がガンダムをイメージした明るい曲を作ろうとしていた。
しかし『00』が暗い話になると知り、その曲は没に(後にシングル「NEXUS 4」としてリリース)。
その後ken氏が曲を作る事になったが、最初は明るい曲しか作れず、hyde氏にどうしようと電話していたとか。
この辺の詳しい話はL'Arc~en~Cielの単行本『worksⅡ』を参照。
(NEXUS 4の件についてはアルバム「BUTTERFLY」リリース時のインタビューでtetsuya氏が語っている)
メンバー4人のガンダムに対する思いが語られているので気になる人はチェックして欲しい。




追記・修正は擬人化エクシアをマリナと間違えた方にお願いします。

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最終更新:2024年04月23日 19:52