波動砲(宇宙戦艦ヤマト)

登録日:2009/10/18 Sun 23:15:25
更新日:2024/03/20 Wed 05:37:03
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「波動砲…」

「発 射 !!」



波動砲とは、宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する架空の兵器である。


【概要】

正式名称は「艦首波動砲」「タキオン波動収束砲」又は「次元波動爆縮放射器」。
宇宙戦艦ヤマトのアイデンティティかつ最強の兵装。
戦艦自体が大砲となっていかなる敵も撃破する、「巨大戦艦には必殺兵器」という圧倒的ロマンの定番を生み出した。



【性能】

一言で言えば超兵器
ヤマトの波動エンジンが生み出す莫大なエネルギーを120%充填して放出し、
その威力はオーストラリア大陸級の浮遊物体を一撃で消滅させるほどに強大である。
そして射程距離は少なくとも10万km以上というドチート。

代償として発射準備中はヤマトのほぼ全エネルギーを収束しなくてはならず、充填中は他の武装を一切使用できない。
当然大きな隙ができる上、発射直後はワープ航法も使えないため使用法を誤ると逆にピンチに陥ってしまう諸刃の剣でもある。

充填120%と言うが100%超えっておかしくない?とか、余剰エネルギーどこに溜めるんだ?とか、普通爆発したり不具合でるじゃ?なんて野暮なこといってはいけない。
だってロマンワードだし!
マジレスするとエンジン内エネルギーは通常、機関への負担を考慮してある程度の遊びを持たせてあるので、それを限界までチャージした結果が120%であると思われる。
あるいは、後述するように「強制注入器」というものを使用していることに注目できる。
これを通常時に使用しているエネルギーコンデンサ辺りに過圧して、一気に解放したものが波動砲という感じ。
ちなみに、細かい理屈は異なるがストロボなども4~8ボルト・1アンペア以下程度の電源から、
数百ボルト・数アンペアという電圧電流を生成し一気に解放することで発光という現象に仕立てている。

ちなみに発射時の反動は重力アンカーで吸収しているとのこと。



【発射シーケンス】

波動砲のロマンたる所以の一つが発射までの手順である。

まず艦内の電源を全て落とし、再起動に備え非常電源をスタンバイする。
エネルギー確保を確認したらコントロールを戦術長に渡す。

戦術長はトリガー型の専用操縦桿で艦首方向を調整。
その間に波動砲への回路を開き、強制注入器を作動。
ターゲットスコープが競り上がり電影クロスゲージが点灯する。

電影クロスゲージで誤差を修正し、照準を固定。
艦長が対ショック・対閃光防御を命令し、全員が専用ゴーグルを着用して対ショック態勢をとる。
(2199では窓にも遮光フィルターがかかる)

最終セーフティーを解除。10カウント後にトリガーを引く。




【劇中での活躍】


  • 宇宙戦艦ヤマト(初代TV・劇場シリーズ)
木星の浮遊大陸上に存在するガミラス基地を叩く為にテストも兼ねて発射。
浮遊大陸ごと消滅させるという想像以上の威力を発揮し、ヤマト乗組員を絶句させた。

そのあまりの強力さに、沖田は波動砲の使用には細心の注意が必要であると戒めた。
事実、冥王星基地攻略作戦においては、真田の波動砲使用の進言を却下している。


ゴーランド艦隊に対して使用し、迫り来る超大型ミサイルのみならず艦隊を丸ごと吹き飛ばした。
白色彗星に対しても用いられ、弱点である渦の中心核を見事撃ち縫く――が、彗星のガス体が吹き飛んだ後には…


  • 宇宙戦艦ヤマト2
『さらば』と同様にゴーランド艦隊を吹き飛ばしている。

またデスラーの策略で磁力線封鎖装置により筒状の小惑星内に封じ込められてしまった際には、あえて重力アンカーを切って発射し、反動で小惑星外に逃れるという荒業を披露した

太陽系に帰還した後は、11番惑星に築かれていた白色彗星帝国の兵站基地を、残留艦隊もろとも撃破。

その後、デスラーのガミラス艦隊との戦いにおいて撃とうとするも、デスラー機雷で発射口を塞がれてしまう。
そして小ワープでデスラー艦と衝突した際の衝撃で、波動砲も応急修理では直せない程のダメージを受け、その後は使われていない。


  • 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
ヤマトの主砲すらまともに通じない暗黒星団帝国のプレアデス級戦艦に対し使用。
プレアデスはイスカンダル星を背にすることで波動砲の発射を封じるが、
慢心していたため動き出したイスカンダル星に気付かず、その隙を突かれて撃たれてしまう。
発射された波動砲はプレアデスを貫通し、イスカンダル星をかすめていった。

明言はされていないが、アンドロメダに搭載されていた増幅装置もしくはそうした改良装置が
この頃にはヤマトにも積まれていると考えられ、イスカンダル星も破壊できる威力だったと思われる。


  • ヤマトよ永遠に
再び暗黒星団帝国との戦争で使用。
ヘビー級戦艦グロデーズを複数まとめてぶっとばす。

また中枢であるデザリアム本星の外殻に対し、真田さんは「決定的なダメージは与えられない」として
ヤマトは中枢内部に潜り込んでから波動砲を撃った。
…波動砲の元々のトンデモ破壊力に加えて帝国が波動エネルギーに致命的なまでに脆弱な設定を考えると
「そんなわけねえだろ!」とツッコミたくなるものであるが。

なお爆発の余波で帝国のあった銀河ごと崩壊した悪魔か。


ディンギル軍の砲雷撃による猛攻に対し使用。例によってディンギル艦隊は全滅。
「艦長!前方に小惑星帯が!」
「構わん!惑星ごと粉砕せよ!!」
悪魔か。

第一作のリメイク作品である『2199』では、「次元波動爆縮放射器」という正式名称が新たに設定された。
旧作同様浮遊大陸を一撃で消滅させた上に、その余波で木星を抉るほどの威力を見せた。
余談だが、波動砲発射直後の木星は、いわゆる「くぱぁ」状態に大きく裂けており、若干エロい。
ちなみに今作での射程距離は、デスラー砲の描写を見る限り1億km以上。強すぎィ!

原理は、本来波動エンジンの炉心内部で展開されるはずの余剰次元を波動砲の射線上に展開する。余剰次元は観測不可能なレベルのサイズにまで折り畳まれていて、
折り畳まれた空間内部には重力のエネルギーが押さえ込まれている。展開された余剰次元を平面と仮定した場合、重力のエネルギーは、立方体でいうところの高さ方向に当り、尚且つ制限がないので弱かった重力のエネルギーは何10乗にま拡大される。莫大な量に増加した重力のエネルギーは極小サイズのブラックホールを生み出す。実はブラックホールは「蒸発」する事がわかっていて蒸発のスピードと効率はサイズに反比例するので極少サイズならあっという間に蒸発する。その蒸発時に生成されたエネルギーが波動砲の正体である。
追加として、波動砲発車準備で薬室内部に充填されるタキオン粒子は超光速で動き、質量が虚数の粒子であり、恐らく余剰次元(高次元宇宙)展開時に発生もしくは生成した粒子で、高次元宇宙であれば普通に存在していて尚且つ余剰次元展開に必要な次元波動理論とも密接に関わっていると思われる

2199では、リメイクまで忘れられていた感のある波動砲の「禁断の兵器」としての側面を強調している。
波動エンジンの製造元であるイスカンダル側は「想定外の使用法」だと何度も念を押し、最終的にはもこの兵器を禁忌とした。
その為劇中終盤では、波動砲のあった場所にコスモリバースシステムを取り付けるという形で永久封印され、
以後も条約により使用および開発が不可能となっている。
それというのも、本編からかなり以前の歴史においてイスカンダル文明は波動エンジンの技術の転用による波動砲の実用化に成功しており、その圧倒的武力で周辺宙域を軍事支配していた時代があった
が、波動砲技術の拡散によって破滅的な相互破壊状態に陥り、アニメ本編で見てとれる文明の衰退を招いていたのだ。
地球人類は、イスカンダルから伝え取った波動エンジン技術をわずか一年で習得し、波動砲という「恐るべき応用」に独力でたどりついてしまった。
スターシャは、これによって地球人類がかつての自分たちと同じ間違いを犯す危険性を強く恐れたのである。

2199の続編ではイスカンダルとの条約は沖田艦長とユリーシャの口約束に過ぎず正式な条約ではないと反故にされ、波動砲を装備した艦艇を大量に建造。ヤマトにも波動砲が再装備されている。
改装された旧世代艦にまで搭載されたほか、これまで謎だった小型艦艇(パトロール艦など)の艦首の穴も波動砲の簡易版(噴霧波動砲)と位置づけられた。
その上、量産されたアンドロメダ級やドレッドノート級にも搭載されている上に、これらは拡散波動砲とに切り替えが可能。




【派生兵器】


  • デスラー砲
ヤマトの波動砲と同様の決戦兵器。ガミラス軍が保有している。
真田さんをして「敵の波動砲」と言わしめるが、劇中の様子を鑑みるにヤマトの波動砲ほど鬼畜な破壊力ではない。範囲もそれほど広くなく、充填時間も短いように思える。

ちなみに当たらないと評判で、バカスカ撃ちまくっている割に戦果は芳しくない。
酷い時には命中させたのに反射されて自分が食らってしまったり、命中させたのにまったく効いていない事も。
ぶっちゃけ誇れそうなデスラー砲の活躍はルガール大総統にとどめを刺したぐらいである。
ザコの梅雨払いまで含めればそこそこだが…。

上記の通り2199でも登場し、こちらではガミラス語の正式名称として「ゲシュ=ダールバム」という名前が設定された。
劇中では数億km彼方の内惑星系からヤマトを狙撃。第五惑星エピドラを破壊した。あれ?
やはり亜光速で動き回るヤマトを狙撃するのは困難だった模様。
その後今度こそ逃しようがない状況で使用しかけたのだが、三式弾で蜂の巣にされた状態で無理やり発射したため、エネルギーが逆流して自爆してしまった
2202でも登場し、命令を無視して暴走するガトランティスの艦隊を一掃するまでは良かった。残る2回はヤマトめがけて放たれたがいずれも躱されている。(ただし、いずれもデスラーとしては当てる気がなかった節がある)

  • 拡散波動砲
『さらば』から登場する波動砲の発展改良型。
復興した地球艦隊の主力兵器として、噛ませ犬戦艦アンドロメダは2門、主力戦艦その他の艦は1門搭載(駆逐艦等、搭載していない艦もある)。
エネルギーを広範囲に拡散させるため、広域に展開した敵艦隊をまとめて焼き払える艦隊決戦用の面制圧型波動砲。
しかし一点辺りの攻撃力は低下するため、一点攻撃が攻略の鍵となる場合には無力。
後にヤマトにも搭載される。

『2202』でもアンドロメダがぶっぱなしてその恐ろしさを見せつけ、禁断の兵器という印象を濃くした。こちらでは拡散した後もビームの太さが変わらない。
アンドロメダ級は多数登場するし、雲霞のように量産されたドレッドノート級(旧シリーズでの主力戦艦)にも搭載されており、地球軍の殺意がマシマシである。バルゼー率いる前衛艦隊を壊滅させ、その後の防衛線でもドレッドノート級が放つ本砲がガトランティスの艦隊を消し飛ばしていた。流石に彗星帝国は相手が悪すぎた
シリーズ構成の福井氏はさらばを見た際に切替くらいできないのかよと子ども心に思ったそうで、本当に切り替え可能になった。旧作シリーズより300年先取りである

  • 波動カートリッジ弾
『永遠に』で初登場した、波動エネルギーを使った兵器。
波動砲の1/100の波動エネルギーを込めた弾頭を主砲から発射する。
主砲による通常射撃よりも高威力で、ワープ不能などのデメリットがない。
ただし通常のショックカノンに比べて射程が短く連射力も劣るなどするため、強敵相手の奥の手として使われる。

後述のPS2ゲーム三部作の一作「二重銀河の崩壊」では、一時的に艦砲威力を強化するアイテムとして登場。
波動砲を持たない艦や波動砲を使えない戦闘での貴重な火力強化アイテムであるが、使用中は弾薬も消費するため残弾数に注意。

  • 無限β砲
暗黒星団帝国の新型戦艦グロデーズに二門搭載された巨砲。
ヤマトの波動砲と撃ちあい敗北した。
しかしその際第三艦橋を破壊する辺りは流石である。

  • 拡大波動砲
『完結編』に登場。よくわからない何か。
あと、司令官の括舌の問題で爆雷波動砲とも聞こえる。

  • トランジッション波動砲(六連波動砲)
宇宙戦艦ヤマト 復活篇』に登場。
ヤマト初航海から20年が経過し、技術の進歩によって波動炉心が小型化されており、
これにより従来とほぼ同じスペースにリボルバー状の6連クラスター化して搭載できたことで遂に連射が可能になった。

その結果、波動砲は従来の一撃必殺の最終兵器+広範囲攻撃兵器といった面を持ち合わせるようになった。
さらに、高度な演算装置と組み合わせることによりデスラー戦法やワープ回避機能のある戦闘艦のワープアウト候補地点を予測し、そこに照準を合わせることが可能。
また、一度撃つと再チャージまで行動不能になる欠点も解消されていると思われる(一度で六連射した場合は別だろうが)。ワープ前後の使用もおそらく可能。
ただし、チャージ時間が従来より延びているらしい(1発だけ使用する場合は不明)。

六連装のエネルギーを一度に発射することによりブラックホールの核を破壊することすら可能だが、使用すると艦体が大破する。
こんなこともあろうかと真田さんが発射プログラムを密かに仕込んでいた。電算室でひとまとめに撃てるかどうかの計算を行うと解禁され、防護隔壁などが自動で展開する。

もうここまでくると悲壮感もクソもない。

  • トランジット波動砲
『2202』に登場。
上記のトランジッション波動砲と名前は似ているが、中身は非なる。
波動エンジンに取り付けられた反波動格子をブースターとして利用し、波動砲のエネルギーを増幅して発射する強化型波動砲。
白色彗星の防御フィールドを吹き飛ばし、中の都市帝国にもダメージを与えるほどの威力があるが、何の対策もなしに撃つと、そのエネルギーによりヤマト自身にも重大な被害が及ぶ。(使用時には、ノイ・デウスーラの艦体をバリア代わりに使用して被害を防いだ。それでも、波動砲口にひびが入ってしまったが)
反波動格子を除去する方法の一つとして考えられたもので、これによって反波動格子が消滅するため、撃てるのは一回のみ。

  • ホーミング波動砲
『復活篇』において地球艦隊旗艦ブルーノアに装備されていると思われる兵装。
残念ながら使用する間もなくやられてしまったために詳細は不明。パネルに一瞬だけ名前が映る。
設定上ではブルーノアの艦首側面に発射口が格納されており、側面に向けて放たれた波動砲を波動磁場で曲げて
敵に向けて放つというもの。描写されていれば、初の砲口が艦首方向についていない波動砲となっていた。

  • プラズマ波動砲(収束モード/拡散モード)
YAMATO2520』に登場。
この時代の戦艦はほぼ標準装備。機動力低下もなく対ショック対閃光防御も不要、収束拡散も可。ロマンも何もあったもんじゃない
タキオン粒子を発射時にプラズマ状態へ加工することにより、宇宙空間でのタキオン粒子の余分な拡散を心配せず、高密度のエネルギー体の生成が可能になった。
勿論、第18代宇宙戦艦YAMATOが装備する艦首マルチモード波動砲からも放たれる。

  • 超波動砲(モノポール砲)
艦首マルチモード波動砲のモードのひとつ。
波動エンジン(補機)を超えるモノポールエンジン(主機関)のエネルギーを発射する。
制作会社が途中で倒産したため、発射シーンは敵艦の一発のみ。

  • ツインノヴァ波動砲
艦首マルチ(略)の最終モード。モノポールエンジンと波動エンジンのエネルギーの複合砲。
制作会社が(略)、発射シーンは無い。

  • 回帰時空砲
未完に終わったコミック『新 宇宙戦艦ヤマト』に登場した兵器。
新ヤマトと、遼艦である「まほろば」に搭載されており、波動砲および主砲から螺旋状のビームの形で発射される。
移動性ブラックホールを消し去ってしまうほどの威力を持ち、かつ主砲からの単独発射も可能。

その実態は「エントロピーを逆転させ、対象物の時間を戻して消滅させてしまう」というトンデモ兵器。
作中の解説では「いかなる空間にも、いかなるフィクション上の物語にも登場したことの無い究極の論理によって成り立つ極限の兵装」と謳われている。
が、それ以上の詳細な原理等については語られる前に連載がストップしてしまったため不明。

  • コスモドラグーン
松本零士作品において、天才エンジニア大山トチローが作ったという、わずか5丁しか存在しない宇宙最強のハンドガン。
松本作品の常で設定が安定しないが、その中のひとつに『拳銃型の波動砲』というとてつもないものがある。
2199の人たちが聞いたら卒倒するレベルであろう……

  • 波動噴霧砲(小型波動砲)
『2202』で新たに設定された護衛艦やパトロール艦、金剛型改二など小型艦艇用の簡易波動砲。
波動エネルギーを直接発射するのではなく、通常のビーム砲に波動粒子を纏わせて放つものとされ、ビームが直進するのと同時に波動粒子が斜めに切られた砲口に沿って下方へ霧状に広がる……らしい。
ただし、劇中ではただの収束波動砲としか描写されていない。




【ゲーム作品での扱い】


  • 宇宙戦艦ヤマト 遥かなる星イスカンダル(PS)
イスカンダルへの航海を元にしたリアルタイムシミュレーションゲーム。
1ステージで3回だけ使える3マスの敵を殲滅するMAP兵器として登場。向きを変えたり1マス移動するだけでの連射も可能。
また木星の浮遊大陸攻撃時など特殊な発射イベントもある。
ちなみにイベントのある敵はそのマスに入るまで敵が存在しない扱いになるため、波動砲でイベントをスルーすることはできない。

『さらば』と『2』の内容を合わせて再構成したリアルタイムシミュレーションゲーム。
こちらでも1ステージ3回のMAP兵器として使えるが射程が5マスに伸びた。ただし多くのイベントボス等、波動砲では倒せない敵も登場。
また白色彗星帝国との戦いの中でヤマト以外の地球艦を操作できる場面もあるが、残念ながら波動砲発射はヤマトのみのコマンドとなっている。

  • 宇宙戦艦ヤマト 未来への航路
ブラウザゲーム。宇宙戦艦ヤマトを題材にした何かになりつつあるゲーム*1であり、操作のみのゲームで、艦隊は編成ぐらいで後は自動操作のため、物足りないと言う人もいるかもしれないが、モデルがしっかりしているので見ていて楽しい。
但し、問題はそこではなく、ゲーム内にて存在するpveステージのボス毎に波動砲を発射する。ついでに言うとこのステージは最低でも250程存在する

「新たなる旅立ち」と「ヤマトよ永遠に」を合わせて三部作に構成した作品。
今作は三次元フィールドの艦隊戦がメインのゲームとなり、PS版ゲームの2作とは使い勝手が異なる。

まず前2作はボタン一つで発射し連射もできたが、今作では波動砲発射にチャージが必要となった。
チャージ中は艦砲や魚雷等他の兵装が使用できなくなり、移動はできなくもないものの超低速に。
このため使い時を誤れば敵の攻撃で蜂の巣にされてあっさりゲームオーバーになりかねない。
アイテム開発を進めるとチャージ時間を短縮するアイテム「波動砲チャージャー」が手に入り、
特に「イスカンダルへの追憶」ではガミラス側にデスラー砲の複数回発射が必須となるステージがあるので、過去戦闘の周回や不要な艦の解体でポイントを稼いでおくといいだろう。

さらに今作のもう一つの特徴として、デスラー艦や地球艦隊といったヤマト以外の船でも波動砲やデスラー砲を撃つことができる。
「イスカンダルへの追憶」では終盤にヤマト艦隊とガミラス艦隊の共闘戦があり、
デスラー艦の部隊に拡散波動砲搭載艦を配置すればデスラー砲のエフェクトが拡散波動砲形式になる裏技も。

一方で敵側の暗黒星団帝国にも独自の設定が追加され、自動惑星ゴルバには要塞主砲として「α砲」という巨砲が搭載されている。
威力は波動砲ほどではないそうだが、ゲーム中では全ての戦艦を一撃で破壊できる恐怖の兵器。
またその射程は波動砲やデスラー砲と同等の長さを持つ上に縦横にかなり広く、近づけばレーダー上に警戒区域が示され面で圧をかけてくる。
…のだが、広すぎる射程が仇となりほとんどの場合は味方の戦闘艇を巻き込んでしまうため、
コスモタイガーで適当に誘導すればヤマトはなにもしなくてもどんどん自滅していってくれる

後にα砲のみを搭載した特化型の戦艦が登場。耐久はそこまで高くないが波動砲も届かない超長射程を持つ強敵。
またグロデーズに二門搭載された巨砲「無限β砲」はこのゲーム版においてはα砲の強化発展型という形になっている。

『2199』準拠の設定。
序盤からイベントでは度々使用されるが、実際にプレイヤーの自由意思で波動砲をヤマトの武装として使用できるのは最終盤2話分のエピソード限定(うち1話は隠しルート)。
攻略本掲載のインタビューにおける寺田Pの言によると、スタッフ間でも波動砲の扱いをどうするかについては意見が分かれたとのことで、
最終的に『2199』の監督を務めた出渕裕氏に意見を求めた結果、原作の扱いを尊重する形になったとのこと。
ちなみにスパロボ公式にも縁がある漫画家の富士原昌幸氏は自身の同人誌で波動砲のこの扱いに対してすごい愚痴ってました




【後のアニメーションへの影響】


あまりのインパクトからか、後の作品でも同名の兵器や似た兵器が多数存在している。

  • 波動砲
鋼鉄の咆哮』シリーズに登場する同名の兵器。
本家同様チャージに時間がかかるが、あらゆる戦艦を粉砕し四国も真っ二つに出来る。
シリーズのほとんどでラスボスを勤める超巨大戦艦「ヴォルケンクラッツァー」の象徴とも言うべき兵器だが、プレイヤー側も使用可能。
おふざけ全開のおまけステージでは白鳥やマガモ、ダイオウイカがぶっ放してくる。
ちなみに2番艦の「ルフトシュピーゲルング」には波動砲の生産が間に合わなかった代わりという設定で重力砲が搭載されているが、この設定は高角砲の生産が間に合わずに機銃を乗せた戦艦武蔵に由来している。

  • 破砕砲
超時空世紀オーガス』に登場する衝撃波砲。初盤に主人公たちの母艦に搭載される。発射には母艦のエネルギーをほとんど使用するため、安易には撃てないがここ一番の必殺兵器として使用された。

  • グラビティブラスト
機動戦艦ナデシコ』に登場する重力波砲。本家に倣い収束・拡散の切り替えも可能。
ナデシコの代名詞ともいえる兵装。

  • 相転移砲
Yナデシコが終盤搭載した、対象空間そのものを強制的に相転移させる兵器。
設定面の特性は、小規模ではあるが波動砲に近い。

  • トロニウムバスターキャノン
スーパーロボット大戦OGシリーズに登場するスペースノア級万能戦闘母艦の弐番艦ハガネの艦首の武装。
洋上艦をそのまま浮かせたような外観、建造経緯の1つが地球脱出、年配の艦長と若い後任、艦首に備えられた超強力な大砲、
第三艦橋が中破する、反動を利用して戦線離脱を行うなど、モデルは明らかにヤマト。
デザイナーも「ハガネの主砲を三つに」と注文された際に「それはヤマトだよ」と発言している。

  • ハイメガキャノン
機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。
俗にいう「MSの恐竜的進化」の果てに生まれた超兵器。
当時のガンダムでは珍しい、百式以上の大艦巨砲主義な兵器である。

  • ハイパーメガ粒子砲
こちらも『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場し、アーガマネェル・アーガマ双方に装備されている。『逆シャア』のラー・カイラムには装備されていない。
後に『UC』でも予算不足で撤去できず持て余しがちだったものが火を噴き、その威力を見せ付けた。

  • イデオンガン
伝説巨神イデオン』の、射程無限威力無限のチート兵器。
発生させた小型のブラックホールに無理矢理指向性を持たせ相手にぶつけるというとても頭の悪い兵器。
竜巻のような禍々しいエネルギーが広がりながら、亜空間含めた全ての敵を因果地平に吹き飛ばす。
テレビ版では「波ガン」と呼ばれていたが、波動砲と紛らわしいので映画では「イデオンガン」になった。

「みんな星になってしまえ!」

  • ベクターキャノン
ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』に登場したサブウェポン「空間圧縮破砕砲」。
オービタルフレームは通常のバースト攻撃においても空間を粉砕する特性を持ち、ジェフティ級になると最大で恒星を破壊する要塞砲の数%になる設定だが、それを更に超えるロマン砲。
空間や質量断層もブチ抜く程の絶大な威力を誇るが、エネルギー充填に物凄い時間がかかりアンカーで固定もしなければならない。
ゲーム上ではイベントでしかまともに使えない浪漫兵器。
発射する際の、ADAのアナウンスによるシークエンスのセリフは『ファイブスター物語』のバスターランチャーまんまである。

「ベクターキャノン、撃てます」

  • 光子力ビーム
真マジンガー 衝撃! Z編』にて、マジンガーZが使用した必殺兵器。
スーパーロボット大戦で弱武器として扱われがちな「光子力ビーム」の設定を変更。
「光子力を直接ぶつける」という面を強調し、まるで波動砲のような超長距離大量破壊兵器へと変貌した。(というか原作でも決して弱い武器ではなく、トドメとして利用される回数がかなり多かった)
が、波動砲と同じくチャージに時間がかかるため機械獣戦で使われることは少ない。
出力を絞った従来通りの光子力ビームを撃つことも可能。

  • 雷神の( トゥール )ハンマー
銀河英雄伝説』において、イゼルローン要塞が保有する巨砲。
一撃で数千隻の艦艇を撃破でき、短時間での再チャージも可能なため、どんな大艦隊もイゼルローンにはうかつに近づけない。
帝国、同盟を問わずに何万隻という艦を血祭りにあげてきており、
帝国がイゼルローンを保有していた頃は『イゼルローン回廊は同盟軍将兵の血で舗装された』とまで言わしめた。
リアルな架空の歴史を紡ぐ銀英伝世界における数少ない超兵器であり、作中の多くの物語がこの兵器をキーにして描かれた。

  • セントエルモ砲
コスモウォーリアー零』に登場する宇宙戦艦『火龍』に搭載されている高エネルギー砲。
この物語はハーロックやメーテルの若かりし頃の活躍を描いたものなので、世界観がつながっている松本ワールド内のヤマトの波動砲の発展系ともいえる。
(実際に『銀河鉄道999エターナルファンタジー』においてアルカディア号やクイーン・エメラルダス号と並んでヤマトが登場した)
砲の特生としては発射されたエネルギー波の弾道をコントロールすることができ、いわゆるホーミング波動砲といえる。
この際にエネルギー波が顎を広げた炎の龍のように見えることから火龍の名前がつけられた。
実戦においては敵に確実に命中させられることから最強の波動砲ともいえるが、
当初は未完成でオーバーヒートの危険が解決されていなかった。
後に大山トチローのアドバイスで水冷方式でオーバーヒートを避けられることがわかったが、
改造の時間がなかったために不完全なまま最終決戦に臨まざるを得なかった。
しかし火龍副長の水生機械化人のマリーナ・沖が自らの体を冷却水代わりにすることで発射に成功。見事に敵要塞を撃破した。

  • 波動砲
R-TYPE』シリーズの異層次元戦闘機R-9A アロー・ヘッドに搭載された同名の兵器。
チャージにより発射可能。
力場を砲身に使っているため外見上の共通点は少ない。
ちなみに続編では拡散波動砲も登場。その後も数々のR戦闘機に合わせ様々な波動砲が登場している。
バイドに由来しない純粋な人類側の技術による兵器であり、このことがシューティングゲーム最終作『R-TYPE FINAL』にて重要な意味を持ってくる。

  • 波動攻撃
ゴジラ2000 ミレニアム』に登場するミレニアンの宇宙船及びオルガの武器。左肩に発射口がありチャージの時の演出がよく似ている。
ブラスト・ボムへの反撃で底から真下に撃ってビルを砕いた武器も同じ名で呼ばれることも。

  • メガ・キャノン砲
『YAT安心!宇宙旅行』に登場する海賊船「シャレコベック号」の主砲。
艦首のドクロの目の部分が砲となっている。
エンジンから発生している余剰の重力エネルギーを利用した兵装である、
管制装置のインターフェース、
何より(少なくとも劇中では)エネルギー充填120%でぶっぱしまくっている点など、
モロに波動砲の影響を受けた兵器。

  • コスモマトリクス砲
銀河鉄道物語~永遠への分岐点~』に登場する戦闘列車ビッグワンに装備された決戦兵器。
大型のフロントスカートの内部とボイラー先頭部に格納され、その威力は星間戦争でも使用可能なレベル。これを所有しているのは惑星国家の軍隊ではなく、一民間企業に過ぎない鉄道会社です。
エネルギー充填120%でぶっ放したり、車内の照明が落とされたりとほぼ波動砲。

  • 波動砲(未使用)
ふしぎの海のナディア』で登場する万能戦艦N-ノーチラス号の艦首のふたつのくぼみは、実は波動砲であるという設定がある。
N-ノーチラス号の前身である旧アトランティス人の超科学で作られた恒星間航行用宇宙船エクセリヲンは、19世紀の知識では
ほんの数十パーセントの力しか使いこなすことはできず、もしもフルパワーの発揮ができたら作中の描写からしてヤマトより強い可能性が高い。
まあこのアニメ自体、庵野監督の趣味全開で作られており、N-ノーチラスも「サンダーバード1号+ムーンライトSY-3号+マイティジャック号+宇宙戦艦ヤマト」と、監督の考えた最強の戦艦であるからしょうがない。

  • パーフェクトキャノン
勇者特急マイトガイン』に登場する主役機、グレートマイトガインが、同名の形態に変形・ドッキングしたマイトガンナーに全エネルギーを注ぎ込み発射するキャノン砲。
必殺兵器的な立ち位置に加えて、銃型コントローラーとターゲットスコープをオープンするというシーケンスが実に元ネタとして波動砲を意識している。
ちなみに、『スーパーロボット大戦V』の第2弾PVにおいて「相転移砲→パーフェクトキャノン→波動砲」と、波動砲オマージュの武器と本家が並ぶという粋な編集が見られた。
またゲーム本編では波動砲を使用しようするも、諸事情で使用不可になったタイミングで、パーフェクトキャノンが代役として登場する、という展開も存在する。

  • ゲッタービーム
ゲッターロボの主武装であるゲッタービームだが、巨大戦艦ゲッターエンペラーの放つゲッタービームはケタ違いの威力を持つ。
月から出撃してきた敵艦隊を「任せろ、月ごと吹っ飛ばしてやる!!」と言って本当に月ごと吹き飛ばした。
なお、これはエンペラーが成長途中で惑星サイズの「小さい頃」の威力に過ぎず「太陽系サイズ」にまで巨大化した場合の威力はもはや想像もできない。

  • 波動砲(スクウェア作品: 主にファイナルファンタジー)
ネーミングそのままで有名RPGにも登場している。サガシリーズ第一弾である1989年発売の魔界塔士Sa・Gaで、敵を消滅させる武器としてデビュー。1990年発売のFINAL FANTASY Ⅲでは、ラスボスの攻撃手段として猛威をふるった。
またFINAL FANTASY Ⅴで「ソル カノン」というボスが発射時のアナウンスまでパロディとして取りこむという念の入りようで使用してくる。
さらにスマートフォン版リメイクでは演出が「スパークを放つ青白い極太ビーム」と元ネタに忠実になった。
以降のシリーズでも、様々なボスがちょくちょく強烈な攻撃手段として持ち出している。

  • デストサイキック
デスト・サイ・キックとも呼ぶ。虚無戦記においてラ=グース率いる神の軍団が所有する兵器で、ラ=グース細胞の主砲としても装備されている。
その原理は宇宙のエネルギーを無尽蔵に引き出して放射するという、いわばエネルギー上限が∞の波動砲である。
ラ=グース細胞の放ったものは、対峙した仏の軍団の艦隊を一撃でバリヤーを押し切って旗艦以外全滅させる絶望的な威力を見せた。
しかもこれほどの威力でありながらラ=グース細胞は何のリスクもチャージすら無しに連射可能。虚無の戦いはたかが細胞ひとつでもこのレベルである……。





それでは皆さん。ご一緒に



『波動砲発射用意』

『エネルギー弁閉鎖。エネルギー充填開始』

『セイフティーロック、解除。ターゲットスコープ、オープン』

『電影クロスゲージ明度20』

『エネルギー充填120%』



『総員、対ショック、対閃光防御』


『最終セイフティー、解除』


キュイイイイイイイィィィィィィィィィィン…


『発射10秒前』

『9』

『8』

『7』

『6』

『5』

『4』

『3』

『2』

『1』



『波動砲、発射!!!』



ズドォォォォォォオオオオオオオオオオン…!






『総員、追記・修正用意』

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最終更新:2024年03月20日 05:37

*1 批判ではなく、オンラインで他のプレイヤー=他のヤマトと競えたりする上、ゲームとして長く続かせるゲーム性のため仕方ないと言える。