テッカニン

登録日:2010/09/12(日) 20:07:59
更新日:2023/10/18 Wed 15:49:23
所要時間:約 5 分で読めます





【データ】


全国図鑑No.291
分類:しのびポケモン
英語名:Ninjask
高さ:0.8m
重さ:12.0kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし/ひこう

特性:かそく(ターンごとに素早さが一段階ずつアップ)
隠れ特性:すりぬけ(相手の『リフレクター』『ひかりのかべ』『オーロラベール』『しろいきり』『しんぴのまもり』『みがわり』の効果を無視して攻撃できる)

種族値
HP:61
攻撃:90
防御:45
特攻:50
特防:50
素早さ:160
合計:456

努力値:素早さ+2

ツチニンがレベル20以上でレベルアップすると進化
進化時に手持ちの空きとモンスターボールがあると、ヌケニンも入手できる。


【概要】


非常に素早いセミ型のポケモン。あまりの速さに姿が見えず長らく透明なポケモンといわれていた。
鳴き声を聞いていると頭痛がする。また、上手に育てないと言うことを聞かずに大声で鳴き続けるらしく、トレーナーの腕が試されるポケモンといわれている。

セミなので、やはり樹液が好物である。

なお、心底どうでもいい余談として「ひこうタイプを持っているので「あなをほる」をしても地震が当たらない」という利点がある。
どうでもいいわと思いがちだが、実はこのネタはRS当時のプレイヤーの間では結構有名だった。
というのも「あなをほる」がレジロックの入手に必須であり、その「あなをほる」を自力で覚えるポケモンがナックラーとツチニンしかいなかったため。わざマシン28を売却したり、「あなをほる」をもう不要だからと忘れさせてしまったり、そもそもケチだったプレイヤーはこの2匹のどちらかを育てたのだ。
そして「せっかくここまで育てたんだから」と進化させて、そのうち「ふしぎなまもり」のヌケニン、「ふゆう」のフライゴンともども「じしん」をすかせるというネタに気づいて友人やサイトの掲示板などで話して有名になっていくというパターン。それはみんなしっているよ

【対戦でのテッカニン】


素早さ種族値はレジエレキ(200)とデオキシススピードフォルム(180)に次ぐ、全ポケモン中第3位のポケモン。さらに特性「かそく」により問答無用の最速となる。
だが、XYでは確定先制で弱点も突いてくるという相性最悪の天敵ファイアローが登場し、さらに後にも4倍弱点の先制技「アクセルロック」が登場したため、過信は禁物。

バトンタッチ」要員としての運用が最も有名。テッカニン前後の世代のプレイヤーは、だいたい最初にテッカニンで「バトン戦術」に触れたものである。
まもる」や「みがわり」をしているだけで勝手に素早さが上がる上、自身も「つるぎのまい」「つめとぎ」「かげぶんしん」を使える。
しかも「カムラのみ」「チイラのみ」「ヤタピのみ」「スターのみ」などのおかげで更なるステータス補強まで可能。第三世代はこれに加え、当時物理技だった「ぎんいろのかぜ」が1割の確率ですべてのステータスを上げてくる。ここまで来るともはやバトンの申し子。
しかし、あまりに有名すぎて読まれやすい。先制技や「ちょうはつ」「ステルスロック」などで簡単に乙る。
さらに「ロックブラスト」は「みがわり」を貼ってても4倍ダメージの連続攻撃で貫通される。

過剰な素早さを「かそく」でさらに強化できるため、必ずしも最速にしなければならない訳ではない。実数値合計を効率良く稼げるように、素早さに努力値を振る・振らないに関わらず性格をようきするケースが多く、先制技・連続技に強くなるようにわんぱく物理耐久特化にするケースも中にはある。何ならサポート技オンリーの技構成なら攻撃下降補正の性格でもオッケー。

アタッカーとしてはゲッコウガフェローチェを先制して倒すことができ、攻撃種族値も最低限はある。
ただし、タイプ一致技は「きゅうけつ(80)」に「つばめがえし(60)」が最大威力と少々心許ない。
サブウェポンも通りは良いが低火力な「つじぎり」、威力は高めだが弱点の突けない「おんがえし」に「すてみタックル」と微妙なものが大半。
ただ、Zワザ登場により「あなをほる」をタイムラグがなく威力160で攻撃範囲も優秀な技として使用できるようになったのは大きな強化点。
はがねほのおいわ等への対策となるほか、加速前でもカプ・コケコメガゲンガーに先制できるじめん技持ちという点も大きい。
このせいでじめんタイプを持ってないのに「ジメンZ」を持つテッカニンが大半だったりするが……。

耐久力が壊滅的で先制技等に弱いが、耐性が極端なため飛んでくる技を読みやすい。
「とんぼがえり」で後続を安定して降臨させられる上、タイプ一致なので地味にいいダメージを与えられたりする。
また敢えて「こらえる」で弱点技を凌いで「じゃくてんほけん」を発動させる型もある。

最速「いのちがけ」要員としても使用でき、HP4振りサザンドラ程度までなら倒せる。

他に使えそうな技は「むしくい」「いやなおと」「いばる」「はねやすめ」「にほんばれ」「すなあらし」といったところ。

第8世代では「アクロバット」を習得。条件付きだが念願の威力100以上のタイプ一致技である。
これまで過剰と言われてきた素早さについても、第8世代はダイジェットによるインフレが発生しているためむしろ必要充分と言われるようになり、今世代で大きく強化された一匹となった。
さらにDLC『鎧の孤島』では教え技で「はいよるいちげき」、「ダブルウイング」を習得できるようになった。
ダブルウイングは最大威力はアクロバットに及ばないものの、持ち物に左右されずに40×2と安定した威力が出せるため使い勝手がいい。
はいよるいちげきは威力は70と微妙だが、確定で相手の特攻ダウンの追加効果があるので火力より妨害をとるなら採用の余地がある。
なお、どういう事かメロメロを剥奪された

なんやかんやで非常に素早さが高いため、やはり極端なステータスを持つヌケニンともども非常に高いポテンシャルを持っている。

【アニメでのテッカニン】


AG編44話にてミラージュ王国の支配を目論む摂政のハンゾウが2匹手持ちに加えていた他、
ニンジャスクール生徒のコロクやフロンティアブレーンジンダイの手持ちポケモンとして登場。

DP編ではライバルのシンジがゲットし、シンオウリーグ準々決勝であるサトシとのバトルで使用された。
「こうそくいどう」と特性の「かそく」によって凄まじいスピードを見せ、
「れんぞくぎり」でエアバトルマスターの元で修行したグライオンを一方的に圧倒するも、
交代して出てきたゴウカザルの、地中に「あなをほる」で潜ってからの「フレアドライブ」によりフィールド中の上空まで火柱を上げて不意を突くという奇策によって
ダメージを受け、そのダメージが元でスピードが落ちてしまう。
体力の低下を補うためか「ギガドレイン」でゴウカザルを攻撃するが、最終的に動きを見切られ「マッハパンチ」で倒された。
こんな超展開にしないとこいつ倒せなくね?

また、映画「幻影の覇者ゾロアーク」では企業社長のボディーガードを務めるグーンが手持ちに(6匹以上)加えていた。

【ポケモンカードでのテッカニン】


テッカニンの進化とヌケニンの入手を再現するために、進化時に「ヌケニン」を山札やトラッシュからベンチに出す特性を持つ。つまりヌケニンの召喚条件みたいなカード。
このヌケニンがなかなかえげつない能力を持っていることが多いため、このコンビはデッキの軸にするには十分なポテンシャルを持っている。
また、原作での「残像が見えるほどの速度」の再現としてテッカニンをたねポケモン扱いとしてベンチに出すワザを持つものもある。分身の術。

ポケモンカードではヌケニンはそのほとんどが「ツチニンから進化するポケモン」として扱われる。唯一の例外も「テッカニンの「からぬけ」の効果でしか場に出せない」という能力を持ったたねポケモン、昔の遊戯王で言えば「のみ召喚」モンスターだ。
これらは一種の召喚条件無視やワザを使わない頭数の調達ともいえるので、テッカニンはポケモンカードの中でもその挙動に強烈な個性を持っている。
強いヌケニンや話題性を持つヌケニンが出るたびにデッキが試されるという人気枠を確立している。


環境の中で暴れた例というと、ADV・PCG期に登場した「テッカニン(天空の覇者)」と「ヌケニン(蒼空の激突)」。もう18年くらい前の話、互換切りされた世代の昔話である。
テッカニンは上述の特性「からをぬける」を、ヌケニンは倒してもサイドを取ることができないという能力「ぬけがら」を持っている。つまり山札から直接壁を増やせる。
しかもテッカニンはにげるエネルギーが不要で、その上原作の「とんぼがえり」のような交代技を持っている。
さて、当時の化石ルールは「倒してもサイドを取ることができない」というもの、ポケモンカードGBの「なにかの化石」「ピッピ人形」などと同じルールだった。
そしてこの時期の化石はHPが40~50と当時としては高く、その中でも「ツメの化石」は相手にダメージを受けると10ダメージを与えるポケボディー(特殊能力、特性)を持っていたため、時間稼ぎの壁としてあらゆるデッキで頻繁に使われた。
テッカニンはこの化石の枚数を、ヌケニンによって疑似的に増やすことができる。つまり相手はどれだけ頑張って倒してもサイドを取れず、こっちはテッカニンでちまちま殴りながらじわじわと勝ちを狙うというデッキがここにきて爆誕してしまった。
同コンセプトのデッキ「化石ニョロ」は、高い火力を持つニョロトノexを使う代わりにヌケニンを使えないという比較的攻撃的なデッキ。こちらは差別化のためにも徹底的に守勢に回ってちまちま殴るという点を突き詰めた結果、大会の制限時間ルールによる勝ち逃げ、現在で言うTOD*1すら視野に入るという凄絶な遅延デッキとなった。あもりにもひきょう過ぎるでしょう?

こういったデッキが問題視された結果化石に関するルールが変更され、このデッキはルールレベルで消滅した。
どんなゲームでもルールや裁定の変更にはこのような歴史があるので、調べてみると案外面白い。
ただこの時代に築かれた「サイドを取られないヌケニンを壁にしながらじっくりと戦う」という戦略は、その後も細々と研究され続けていったようである。


あまりに ひんぱんに ついきへんしゅうするため よむのが おいつかなくなる ことがある。レゲーのこうもくに よくあつまってくる。




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最終更新:2023年10月18日 15:49

*1 現在では「TODも立派な戦術」という見方が強くなってきているようだが、この時期はどんなゲームでも「わざとらしい遅延行為を行わずに時間切れを狙うデッキ」が問題視され始めた頃、つまりTODの問題提起がなされた頃である。