動物の遺伝子アンプルとクローニングエッグ

登録日:2011/01/09 Sun 20:44:34
更新日:2024/04/17 Wed 01:14:23
所要時間:約 4 分で読めます




ドラえもんのひみつ道具の一つ。


劇場版第10作「ドラえもん のび太の日本誕生」で使われた道具。
というかこれ以外で使われたことのない、所謂「映画限定一発道具」の一つでもある。

名前通りセットになっており、


  • 動物の遺伝子アンプル
いろんな動物の遺伝子情報を詰めたアンプル。
後述のクローニングエッグに注入することで望む動物を誕生させられる。

と、

  • クローニングエッグ
遺伝子アンプルで注入された動物の情報から、その動物を孵化させる。
誕生直後は卵と同じ手乗りサイズだが、成長すると実物大になる。

の二つで一つ。


ペット大臣を任命されたのび太にドラえもんが与えた。


まぁぶっちゃけ、ペットが欲しいなら「ももたろう印のきびダンゴ」があるし、
原作準拠の「クローン製造器」や同じ映画限定道具の「タマゴコピーミラー」の方が使い勝手はいいので、全体としてみれば微妙なまさに一発道具といえよう。


追記・修正お願いします。



















というのはこの道具の表向きの姿。

その真の能力は「遺伝子を混ぜ合わせられる」ことである。


クローニングエッグに遺伝子アンプルを注入する際、複数組み合わせて入れてもちゃんとその動物の特徴を持って誕生するのである。

作中ではのび太が

  • 白鳥+馬=ペガサス
  • 鷲+ライオン=グリフォン
  • ワニ+鹿+蝙蝠(原作ではトカゲ)=ドラゴン(龍)

という掛け合わせをやってみせた。
相変わらず、道具が絡んだ時のこの発想力はとんでもないと思う。


とにかく、たとえ幻想動物だろうと、それが複数の動物の特徴を組み合わせたものなら創造可能ということである。
当然遺伝子の拒絶反応や不具合もない、まさに夢の道具である。しかも能力はほぼ伝承通りであるため、物理法則や生体構造に縛られない存在になっている事が窺える。(しかも原作のドラコは飛行生物を素材に使ってはいないにもかかわらず、飛行できている点も見逃せない。)
特筆すべきは龍の本来のパーツ構成は兎+駱駝+蛇+鹿+牛+蜃+魚+虎+鷲という多さなのだが、そんな設定に忠実にしなくても最低限の素材だけで望みの幻獣を作れてしまう点がこの道具最大の強みと言える。


想像してほしい。
雄々しいヒッポグリフに乗って空を飛び、縁起の良い麒麟(ジラフにあらず)の背に跨り街を闊歩する姿を。
その気になれば、四神やヤマタノオロチ精霊王もどきも作れるのかもしれない。(多頭生物の場合、同種の動物を複数掛け合わせたらそうなるのであろうか?え?白虎はホワイトタイガーとそう変わらない?そこはツッコむな。)
実在の合成動物に目を向ければ、理論上はライガーやタイゴンを作ることも可能だと思われる。

数あるひみつ道具の中でも、この道具ほどそうした純粋な夢を叶えてくれる道具はそうないだろう。

アンプルの種類は漫画版の描写から考えて最低でも「哺乳類」、「鳥類」、「爬虫類」が存在しているようだ。(魚類や両生類、無脊椎動物、そして古生物のアンプルがあるのか、合成数に上限があるかなどの謎は最後まで判らずじまいであった。植物のアンプルがあったらレオゴン作れるのに)







まぁ、
各動物のパーツ配置が思った通りにならなければ、悲惨なことこのうえないが。(合成が上手いこと言ったのは道具に望み通りの形に補正してくれる機能があったからか、それとも大長編補正だったからかは定かではない。)

ついでに、作中では結局この3匹、タイムパトロールに保護されてしまったので、実際の所こういう使い方はダメらしい。
この三匹は後に架空動物(勿論、バイオテクノロジーで作られた人造生命体)が暮らす空想動物サファリパーク(単行本26巻参照)で
人魚やユニコーン、フェアリーなどと一緒に大切に育てられている。
アレ?じゃあ人間のアンプルもあるんじゃね?という疑問があるが、そこらへんは不明。
それに該当するデータのようなものは存在すると考えられる。なお、人魚はモデルとなったジュゴンが素体という設定になっている辺り、人間のアンプルなどなくても人の姿に近づける技術があるのかもしれない。ぶっちゃけ倫理面の問題。

余談ながら、わさドラ版ではケンタウロス、九尾の狐、ジャック・オ・ランタン、ホーンテッドツリー、東洋龍、河童、ペガサス、クラーケン、ユニコーン、妖精、カラス(種族不明)、人魚、グリフォン、ツチノコ、ドラゴン、フェニックス、コカトリスなどこのサファリパークでは有名所からマイナーまで幅広く飼育されている事が確認できる。(他の媒体ではイエティをはじめとしたUMAが生息している事が確認できる。)
このうち、エンジェルドルフィン、ケシキリン、ミラーライオン、コアライト、しばめーどは公募作品となっており、伝承由来だけでなく、ドラえもん世界オリジナルの幻獣も作り出されているようだ。
それにしても、スライムだとか特定の生物から作られなさそうな幻獣を作るとなった場合はどう作るのかは不明。

彼らもまた火炎放射や飛行などの伝承通りの能力を持ちながら、本来、乙女以外には心を開かないはずのユニコーンがのび太を襲ったりしないなど基本的に友好的な幻獣が多く、妖精や河童などの人型系は人間の言葉を理解したり、道具を扱うなど知能も高い。しかも生殖能力が存在するなど、人工生物としては文句なしの完成度である。
(ただし、一部には人間を襲ってくる幻獣も存在しているが、そういった幻獣はスタッフからお仕置きを受ける。そうならないために専用の乗り物としてサファリクラフトがあるのだが…このサファリクラフトも普通に壊れる。)



ザ☆ドラえもんズ スペシャル』では前日譚(?)が描かれており、
サファリパークからスフィンクスが観光客のタイムカメラを盗み出し、ケルピー、ヒッポグリフ、バジリスクと共に過去の世界に逃走するというエピソードがある。
ドラえもんズにより無事保護されるものの、その活躍を見た4000年前のエジプト人たちが「スフィンクス」の伝説を思いつき、
砂漠に例の石像を建造した…という無限ループになっている。
ちなみにドラえもんズもエジプト人によって記録されることになった。「スフィンクスと戦う虹色のタヌキ」として…。エジプトに狸はいないのだが…まあ、いつもの事である。



ちなみにこれとは別に弾を命中させた生物に別の生物の特性を与える「部分進化ガン」というひみつ道具もあるが、こちらは一部分だけの変化であり、少なくともしばらくすると解ける前提の変化なので生存には支障がないが、やたらアンバランスなデザインになるのが特徴。
なお、これらの道具と創世日記で使用した「進化退化光線銃」(虫を昆虫人に進化させたアレ)との併用は可能かは不明。


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最終更新:2024年04月17日 01:14