ハザード・パシャ

登録日:2013/04/28 Sun 23:39:27
更新日:2024/02/24 Sat 20:23:58
所要時間:約 10 分で読めます





忍者戦士飛影』の登場人物。


【概要】

火星開拓基地の長官。元々は地球在住だったが、何らかの理由で左遷された模様。
防衛軍を自分の私兵とし、その他の一般市民に強制労働をさせるなどの独裁政治を敷いていた。
当然ながら市民からの支持は悪く、物語開始以前から自分に反抗していたジョウ・マヤを目の敵にしていた。
副官にドッグ・タックがおり、彼のおかげで火星の財政は表面上の安定を見せていたようだ。

打ち切りの影響で、アネックスを差し置いてラスボスになった珍しい人物。
残り2話は総集編なのだが、これまた珍しいことにハザード(&ドッグ)視点で語られている。
ナレーションという立場を利用して、結託したザ・ブームをボロクソにけなすなど、
相手を自分を有利な方面に運ぶ「道具」としか考えていない傾向がよく分かる。

やってることは外道そのものなのだが、中の人の怪演もあってかなりコミカルなキャラに仕上がっている。
あと持病の水虫を患っている。

【劇中での活躍】

火星でのエルシャンクとザ・ブームの戦闘を機に、自分を左遷した地球を手に入れようと、ザ・ブームに内通。
更にジョウの父親を人質に取ったり、エルシャンク陣営を侵略者と連邦政府に偽の情報を流すなど、ジョウ達の旅をことごとく邪魔した。

最終的にはザ・ブームを裏切って自分が支配者になろうと目論んだが、空魔にファミール艦ごと撃墜されて死亡した。


【その他の活躍あれこれ】


スーパーロボット大戦COMPACT2/スーパーロボット大戦IMPACT

原作通りだが、元ティターンズ所属という設定。メガノイド復活させたりと小癪度が上がっている。
この頃はまだ大人しめだったが…。


スーパーロボット大戦UX

ここに来てハザードがハジケた。
原作以上に自分の地位を大いに有効活用しており、他作品の悪人と結託。コミカルさは戦闘時や中断メッセージ(後述)のみで、序盤から終盤にかけて悪事の限りを尽くす。
作中で最もクロスオーバーしたキャラ(ただしマイナスの意味で)であり、プレイヤーの不快感を十分に煽りまくる。

以下、ハザードの悪行まとめ(ネタバレ注意)


  • ザ・ブームと内通し、エルシャンク陣営やUXの活躍映像を捏造し、誤解を与えるようプロパガンダ映像を作成。
  • ザ・ブームを火星開拓局の友軍と連邦政府に認めさせ、推進派の助力によりUXを絶対的な悪の組織として世界中に浸透させる。
  • 自分の計画にとって邪魔な存在であるマリナ姫に暗殺者を差し向ける。暗殺自体は阻止されるものの、工作活動によってそれすらもUXの所為にしてしまう。
  • ヘスターと結託し、人類軍を設立。カガリをオーブ首長の座から引きずり下ろし、オーブ軍を無理矢理人類軍に組み込もうとする。
  • 加藤機関が衛星レーザー兵器を奪取し、全世界へ向けての無差別攻撃を行っていたにもかかわらず、ハザードの息のかかっていた連邦軍には加藤機関を止めようとするUXを最優先で殲滅する命令が下っていた。眼前に加藤機関と衛星兵器がいるにもかかわらず…である。
  • またこの際、カティグラハムをはじめとする連邦軍の良識派軍人達には待機命令が下されており、身動きが取れない状況にあった。
    • ちなみにこの時、あのコーラサワー(現マネキン)がカティに対して「少なくとも今はUXと協力して加藤機関を叩くべきでは?」と意見するという、本気で洒落にならない異常事態が発生していた
      • コーラサワーは自分が馬鹿であると言う自覚があるので自分は戦術戦略の意見はせず、人間性でも戦術眼でも信頼出来る人の意見を聞き、それに従うと言う信念の元で行動している。そんな奴が誰よりも信頼しているカティに戦術の意見をすると言う異常事態が発生していた
    • 加えてグラハムの場合、ミスター・ブシドーならば出撃できたという何とも皮肉な事態に陥っていた。*1
  • アレックスとヒューズの告発により逮捕され、アルカトラズに送られる。なおハザードは今は亡きアレックスの父親を引き合いに糾弾するが、アレックスからは「二度と過ちは繰り返さない」と論破された。

ここまでが第一部。第二部ではへスターになんでか惜しまれながらもフェードアウトしていたと思われていた……が。

  • バジュラ呂布が起こした騒動のドサクサに紛れてアルカトラズを脱獄。ブラックロッジと手を組んで一度逮捕されたミナミ一味を引き連れて、そのまま人類軍の総司令に返り咲く。
  • この際アレックス(鈴木君の父方で、本作における人類軍唯一の良心)に「敵対宇宙人(ザ・ブーム)と手を組んでた黒い男がなんで戻って来てるのか」と疑問に思われてるが、全くその通りである。
  • 竜宮島でホウジョウ軍と交戦した際、自分を守ろうとした*2を後ろからサコミズ王ごとぶっぱ。衛が犠牲になり、サコミズ王の地上への憎悪を加速させた
  • 更にこの戦闘での敗北条件は、よりにもよって第三軍である「ファミール艦(ハザード)の撃墜」がある。核が無ければ撃ち落としてやりたい所だが、島を人質に取られた形でそれも出来ない。その上、底力発動と高い命中のせいでホウジョウ軍のオーラバトラーを反撃で次々と撃墜して資金と経験値を横取りしていく。飛影がジョウと融合したと思ったら今度はお前が資金泥棒するのか。
  • 衛が犠牲になったことを謝罪する所か「UXの救援が遅いせいでホウジョウ軍を撃ち漏らした」「あの小僧が余計なマネをしてくれなければ、少なくともあのオーラバトラーは仕留めておれた」と文句を言う。これには一騎九郎、葵はおろか作中最大のキ○ガイである西博士ですら憤慨した
  • 第一次蒼穹作戦でのフェイ覚醒時に通信で乱入し、UXの気勢(とプレイヤーの感動)を削ぐ。その後は(アレックスが邪魔したため、UXには脱出されてしまったが)北極に核をぶっぱし、フェストゥムとの和解を延期させる。
  • もしこの世界にフェイが降臨しなかった場合、フェストゥムが人類の完全殲滅を決定するという、『K』のバッドエンドの方がまだマシと言える最悪の展開が間違いなく起こっていた
  • 朗利&金本に核を放つ。結果的にサコミズ王の死因を作る
  • 名前繋がりで逆恨み+ヘブンズドア作戦の一件でアレックスと対立。朗利&金本が東京を焼け野原にしようとした責任を押し付けて死刑にしようとする。
  • 第一次蒼穹作戦における核ぶっぱでフェストゥムを激怒させ人類を追い詰めた件について悪びれる事もなく、へスターに持ち上げられるように英雄扱いされて調子ぶっこいている。こんな男を取材する羽目になったイザベルとインタビューに同席していたビリーはさぞかし不愉快だったろう。ちなみにこれをTVで見ていた剣司「ハザードに任せてたら地球が滅びちまう」と毒づいている。
  • 第二次蒼穹作戦で脱獄時に連れてきたキバの輩・ガラン軍兵士を脳改造して特攻兵器に仕立て上げる。これには敵には容赦ない原作版ミウミウが絶句し、彼らと同じエルプスユンデである真上は怒りと哀しみの絶叫を上げ、元特攻隊のサコミズ王が仲間に居る場合「これが人間のする事かぁあああッ!!」*3とブチキレさせた。
  • ↑の直後、UXと小ミールに核ぶっぱ。それらを守ろうとした操が犠牲になる
  • ELS襲来による地球圏の危機が訪れた直後、人類軍とフロンティア政府を伴ってとんずらを決め込む。人類軍が地球人類の裏切り者になった瞬間であり、遂に大統領はUXに人類軍の討伐を依頼した。
  • ↑の直後、人類軍をも裏切り、フロンティア政府を利用して全宇宙を支配しようと目論む。
  • 最終決戦でもバジュラにインプラント弾を撃ちこみ生物兵器として利用するわ、ザ・ブームのアネックス皇帝も裏切るわとやりたい放題。


以上のように、やることなすこと外道度がパワーアップしており、他作品まで巻き込んでフラグ次第で助かるキャラ達(衛・サコミズ王・操)の命を奪っている。
しかも全て単なる我欲と保身のためにやっているもんだから、似たような立場である過去作の三輪長官や後のサイガス准将よりも遥かにタチが悪い。

全版権キャラ(およびプレイヤー)の怒りを買う言動から、原作ではそこまで大物ではないのにナイアと並んでシナリオ最大の敵とされた。
(オリジナルのボスであるノーヴル博士は所謂ビアン博士ポジションであり、ラスボスは無理やり引っ張り出されてとりあえずボコられるという不憫な扱いである)
むしろ超越者である邪神のナイアと違って、ハザードは「ただの人間」としての悪しき可能性を突き詰めているゆえ始末に負えない。プロパガンダ、核の乱用、インプラントが最たる例であろう。
スパロボ補正も加わり、今作のテーマである「可能性の集合」を最も体現したキャラであると言えよう。
今作のメインライターである岸本みゆきは、実際にプレイして「(そうなるように書いたとはいえ)ハザードが外道すぎる」「年季の入った悪役は貴重」と語っている。

故に戦闘前会話ではシンや九郎、アルト刹那達から激しい怒りをぶつけられる。特に竜宮島の人々と交流があるシンにとっては、ハザードの存在は断じて許せなかった。
更に自分に対して不信感を抱いていたアンドレイからは軍人の風上にも置けない奴と糾弾され、アルからは邪神に等しき醜悪さと断定され、
地獄コンビに至っては、「お前が行きつく先はたったひとつ…地獄だッ!」と平常地獄運転を取り止めて激昂していた。
なおこいつらは善良な公務員とはいえ「戦いたいから戦い、潰したいから潰す」「俺達に大義名分などないのさ」と公言しているような連中である。そんなヤツらが戦う事に喜びを見出すのではなく、ただただ「ハザードを討つ」という義憤と大義名分の下地獄送りを宣言している辺りかなり異例の事態。
ただの小物オッサンでありながらここまで「版権ラスボス」としての風格が増していると逆に清々しい。


そしてバジュラ本星近海でフロンティア政府をも裏切った後、ジョウとイルボラの一騎打ちに乱入。
インプラント弾で飛影を操るも、真の力を覚醒させた飛影&零影とエルシャンクに追い込まれ、最後はジョウとイルボラの合体攻撃で葬り去られた。
この最終決戦で溜飲が下がったプレイヤーもいれば、「殺し足りない」と殺意を抱いたプレイヤーも多い。

更に恐ろしいことに、「もし序盤で主人公のアーニーが死んでいたら代わりにライバルジンが自軍部隊に入っていた」などの可能性が存在するUXの世界観を考えると、もしこいつがいなくても他の誰かがやっていた可能性が高い。
加えて本作の人類軍には、浄化を受けたにもかかわらず真理に挑もうとするショットや自身のオーラ力に溺れる朗利&金本など、アレックスを除いてどいつもこいつもロクでもない連中ばかりが所属しているのも事実で、
大統領や良識派軍人達からは「アロウズの再来」と見なされ、不信感を抱かれていた。
ハザード不在でもへスター・朗利&金本・ミナミ・ショット・フロンティア船団上層部が手を組んで核ぶっぱやバジュラコントロールを行おうと思えば出来るはずである。
…まぁ「事象」の面から見てみると、ハザードは自身が広げた事態を収拾できない(仮にUXとの最終決戦から逃れてもギャラクシー船団に始末される可能性が高い)上に、どうあがいても死ぬ運命にあるが。

他にもハザードは、作中ではコーディネイターを軽視・侮辱するような発言をしているため「こいつ元ブルーコスモスじゃね?」と推測するプレイヤーもいるとか。
今作の暴れっぷりから見て、想像には難くないだろう。

中断メッセージではドッグと共に次回予告パロを担当。中の人が鬼籍に入っているためライブラリからの出典だが、全然違和感がない。
スキルパーツにハザード愛用の水虫治療薬もある。ハザードに底知れぬ憤りを覚えながら、お気に入りのユニットを強化しよう。

前述にもあるように、瀕死のファミール艦を防衛するマップで敗北条件としてこの艦の撃墜があるのだが、底力の影響で無茶苦茶硬くなっている。
こちらが撃ち漏らした敵をちゃっかり撃破しやがるがな!
瀕死といいつつHPは5ケタあるので防衛自体は楽勝だが、最大の問題は何が悲しくてこいつを防衛しなければならないのかというプレイヤーのモチベーションである。
第49話「侵略の終焉」で思う存分ぶっ殺せるので我慢しよう。




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最終更新:2024年02月24日 20:23

*1 アロウズ時代はライセンサーだったため、単独行動できた。

*2 ファミール艦には核弾頭が搭載されていた為。

*3 ちなみに仲間に出来なかった場合は関羽がこの台詞を言う。