イアン・ヴァスティ

登録日:2012/10/10(水) 10:29:05
更新日:2024/01/14 Sun 09:50:02
所要時間:約 13 分で読めます





…そうさ、わしらは犯罪者だ。罰は受ける、戦争を無くしてからな。





機動戦士ガンダム00』の登場人物。

CV:梅津秀行
性別:男
誕生日:1月21日
年齢:37歳(00P)→52歳(1st)→57歳(2nd)→59歳(劇場版)
身長:167㎝
体重:60㎏
血液型:A型
所属:AEU(本編開始15年前)→私設武装組織 ソレスタルビーイング



私設武装組織 ソレスタルビーイングに所属する、プレトマイオスの総合整備士。
チームプトレマイオス所属のガンダムの整備・装備開発も担当している。


見た目は眼鏡を掛けたメカが似合いそうなおじさん。
しかしそこはガンダムシリーズのメカニック。技術力は確かで作戦に合わせてキッチリ新武器を用意したり、
忠告した傍から速攻で使い出すガンダム馬鹿が派手に壊した機体を次の戦闘までにしっかり修理している。

当然用意した武器や整備したガンダム等に一切の不良は無く、設計作成した武器はいずれも高性能。
果ては、無茶振りをされてもキチンと期限に合わせる等、まさに技術者の鑑である。

更には、装備だけで無くガンダム本体の設計も担当している上、火器管制まで行えるマルチな人物。
組織が組織なだけに少人数で行動せざるを得ない中、ハロ達と黙々と整備する彼が居なければ世界の変革は為し遂げられなかっただろう。


職人気質の人間にありがちな気難しい性格ではなく、それなりに親しみ易い気さくなおっさん。
ロックオン・ストラトスラッセ・アイオンからは「おやっさん」と呼ばれ、年長者として沙慈・クロスロードに道を示す等、非常に頼れる人物。

元々はAEU所属の技術者で、ヘリオンシリーズの初期型であるAEUヘリオン イニティウム開発の主要スタッフでもあった。
ヘリオンのテストが最終段階に差し掛かり、正式配備も目前となった折、
データ収集を兼ねて戦闘を仕掛けてきたガンダムアストレアとAEU部隊との戦闘を目撃。
当時のソレスタルビーイングは試験機のデータ収集を目的とした運用試験の最中であり、
隠密行動を義務付けられた中での予定外の目撃者になってしまった為、同伴していた親友のジョイス・モレノ=JB・モレノ共々抹殺対象にされてしまう。
が、居合わせた当時のマイスター達の反対により、ソレスタルビーイングへの参加を条件に命を拾う事になった。

殆ど恐喝だが、当時の最新鋭機にして最強のMSと言えたヘリオン部隊を容易く壊滅した未知の技術に興味を持ち、
当人も前々から戦争に対して思うところがあった為、積極的に参加を決めた。


同じ技術者という関係でルイード・レゾナンスと特に親しくなり、彼の妻でマイスターのマレーネ・ブラディからは赤ん坊の前で不用意に喫煙しないよう注意されたり、
女子高生のシャル・アクスティカの若者の謎の造語に戸惑ったりする等、加入早々上手く溶け込む、中々コミュ力の高いおっさんでもある。あんな年齢の嫁貰うくらいだし

付き合いの長いモレノが本編にて戦死した際は、普段あまり見せない悲しみの表情を見せた。



勝手に逝くな!馬鹿野郎……ッ!



【変態技術?】

上記の経歴を持つ故にMSの航空的な運用という部分に明るい。
ガンダムエクシアの追加ユニットにも存分に活かされているが、技術者としての彼を語る上で欠かせないのは「」だろう。

イアンがAEUヘリオンに於いて初めて投入した、肩部に大型スラスターを搭載する機構は大気圏内での安定性と機動性を両立するのに適しており、
下半身にオプションパーツやMAを装着できる等、拡張性にも優れていた。
後にユニオンフラッグにも採用され、ユニオンのMSに対する運用思想の違いに影響しているものの、航空機としての特色が残るリアルドとの大きな違いとなり、
MSの運動性を大きく飛躍させた画期的な発想だった。

この設計思想は太陽炉搭載機にも継承されており、まず彼はガンダムラジエルで試験的に導入。
後のダブルオーガンダムダブルオーライザーの設計に活かされている。


また、ソレスタルビーイング加入後も、イアンは『00』という作品の根幹を為すGN粒子を使って稼動するガンダムに関わっている。
1stシーズンまでは目に見える範囲では、機体の改良がそこまで急務では無かった事もあって、凄腕メカニックといった範疇に収まる活動だった。
だが、物語が進むに連れて計画が明らかになる中で、彼の作るメカも同じく爆発的な進化を遂げる事になる。

特に劇中でのGN粒子関連技術は目覚ましいモノを感じざるを得ない。


以下、彼を含むソレスタルビーイングのメカニックが作った可能性があるモノの『極一部』(追加があればよろしくお願いします)。



◆2292~2301年頃
  • 特定環境下に於けるGN粒子の毒性除去技術を確立
  • 粒子収束や磁場調整による粒子制御技術の大幅な発展
  • 厚さ3mのEカーボンをも両断するGNブレイド(但し、未完成で、ヴェーダが認可する完成品は2307年にロールアウト)
  • GNセファー等、GN粒子の影響下でも使用出来る無線誘導兵器の開発及び改良


◆2304~2308年
此処まではまだ普通の天才の域。


◆2311~2312年
ダブルオーライザー関連で段々と変態技術がチラホラと見え始める。
またヴェーダの支援も失っており、資金・資材面でも徐々に苦しくなりつつある中での成果である。


  • 新型ガンダムを設計開発、追加装備も同様
  • 2ndの頃よりも資金難の状況下で開発、オマケに全ての機体に無線誘導兵器搭載
  • ダブルオークアンタに、トランザムライザーが不規則に発生させた謎機能『量子ジャンプ』及び『クアンタムバースト』を実装
  • ↑に加えて出撃直前にヴェーダの小型ターミナルを急遽設置、連動可能にする
仲間のティエリア・アーデがヴェーダの情報をより深く開示してくれた影響で、殆どブラックボックスに近かったGN粒子の詳細が一層よく分かり、
太陽炉製造技術やGN粒子の脳量子波伝播能力関連の技術も革新的に進歩させた。
それまで何十年かかると言われたものをたった2年にまで短縮した辺り、前述した通り、彼がいなければ“来るべき対話”は成し得なかっただろう。

なお、「格好良くないメカは勝てない」という持論を持っており、
前述の空飛ぶ出刃包丁ことアリオスガンダム アスカロンは彼の弟子、シェリリン・ハイドの作品……だったが、
空気を読まない研究者、ロベール・スペイシーの介入で本編では使いやすいGNHW/Mに改変された。
また、気遣いも確かでダブルオークアンタの頭部は刹那・F・セイエイが嘗て駆っていたガンダムエクシアに似せて作っている。

オマケに技術を手解きした弟子のシェリリンも居る。此方もGNコンデンサの容量を飛躍的に増大させた天才。
これにより当初はコンマ以下しか持続しなかったタンク型00Rのトランザム可能時間を実用域まで延伸しバーストまで可能にした他、
機体性能自体は連邦機と大差なくなっているハルートやサバーニャの優位や圧倒的火力を支えている。
格好良くないメカは勝てない」持論や高い技術力もしっかりと受け継いでいる。

リボンズ・アルマークはツインドライヴ云々以前にコイツを始末すれば良かったんじゃ……な位、陰に日向に活躍しているイアン。

物語を通して幾らか危険な目にあったが、最終的には無事に生存。
刹那が去った後も、きっと戦い続けていることだろう。


しかし、ソレスタルビーイングの外でも目覚ましい技術革新を遂げている中で、長年活動してきた彼のセンスは徐々に時代遅れのものとなってきていると言及されている。
また、イアンの資質に帰する分野以外、特に資金面で明らかに困窮し始めていたのも大きい。
その苦境のしわ寄せが来た劇場版の機体を少々辛辣に評価すると、超エース達の技量に依存した商品未満の兵器に過ぎない。*1
こうした具合に、イアンをはじめとするソレスタルビーイングの力にも明確に陰りが見え始めて*2、嘗ての様な影響力は持てないとも言われている。

色々な意味で世代交代の波は否応なく押し寄せているようで、作中ではより一層厳しい戦いが続いていくのだろう。



【犯罪?】

メカニックとしても人間としても一流なイアンだが、それらをぶち壊す位のネタ要素が存在したりする。
それは嫁との不釣り合いな年齢差と娘の存在である。

妻のリンダ・ヴァスティも支援機開発等を行う技術者で所謂職場結婚。
それだけなら大して珍しくもないが……2ndに於いて57歳のおっさんに32歳の若く美しい才媛の組み合わせ、年齢差25のそれは何とも犯罪の香りを感じる。
オマケにオペレーター兼メカニックを担当する娘のミレイナ・ヴァスティは2ndシーズン当時14歳……即ちリンダさん17歳で子供を作り、18歳で産んだ事になる上、片割れは42歳。
これにはトレミーの皆様も驚くばかり。
娘に近付く男に強く警戒している彼だが、まぁこんだけ年喰ってから出来た娘なら当然可愛くて仕方ないだろう。

リア充爆h……あ、したか。

余談だが、アタックをかけたのはリンダの方からである。

以下感想
アレルヤ・ハプティズム「犯罪ですよ…」
スメラギ・李・ノリエガ「冗談はそれくらいにして」






『00』が参戦した作品には大体登場。

スパロボでもやらかしたイアンさん。
第2次Z』では系統が違うはずなのにサンドロックヘビーアームズを宇宙戦に対応させたり、
Wの5博士と面識があったり…。この人別の意味でスゲェよ…。

しかし、一番の功績はダブルオーのトランザムにリミッターを付ける事でオーバーロードを気にする事無くバンバン使えるようにした事だろう。
これにより、刹那も文句を言われる事無くトランザムが出来るように。
その所為か、刹那の変革がダブルオーに乗ってる内から始まる。

余談だが、ダブルオー初出撃時に「いざと言う時はトランザムで何とかしろ」と刹那にアドバイスした。
それ原作でアンタが一番反対してた事では…。


後、嫁の件では当然他作品の人達からも驚かれるが、
シン何かが間違ってる!
バナージこんなのが許されるなんて…!?
九郎こんなに若いのに、こっちの親父さんと…は、犯罪だ…
とまで言われた。最後の人はイアンをどうこう言える立場ではないと思う。
と思ったら、『BX』では「んー…アリ、だね!」と言ってくれる人も現れた。良かったねおやっさん。


なお、『第2次Z』の『破界篇』から『再世篇』への移行に際して、原作の4年の時間経過が1年で片付けられたので、
ユーザーからは「スパロボのおやっさんは完全に犯罪だ」とからかわれる羽目に。
まあ、普通に考えれば原作より歳の差が小さいと考えるべきだろう。でないと完全にアウト。

……と思っていたら、シリーズ最終作の『第3次Z天獄篇』に於いて衝撃の事実が発覚した。
DLC『強き事は美しき哉II』にて、イアンの娘であるミレイナがスメラギに対して「うちのママより一つ下なだけ」と述べている。
これは原作設定の通りなのだが、改変せずそのまま引っ張ったが為にえらい事になった。

というのは、『Zシリーズ』では1stシーズン→2ndシーズンの時間経過が1年なので、グラフィックが2ndでも年齢は1つしか増えていない計算になる。
よってスメラギは1stの26歳から1年弱なので、天獄篇の時点で27歳。リンダはその一つ上なので28歳。
ミレイナは劇場版の時点で16歳だが、1st→2nd→劇場版への流れが1年少々なので『天獄篇』の時点でまだ14歳。

つまり、『Zシリーズ』に於いてはイアンが38~39歳、リンダが13~14歳の時にミレイナが生まれた事になる。おいおい……。

と、思われていたが、
とあるシナリオでスメラギさんの年齢について33歳だと言及されるシーンが存在する。因みに原作の劇場版と同年齢。
リンダは34歳となり、19~20歳の時にミレイナが生まれた事になる。結果的に原作よりマシになった。

曖昧にされていた『Zシリーズ』に於けるスメラギさんの年齢が言及されたのは恐らくここの兼ね合いによるものだと思われる。
ガチ犯罪にならなくて良かったね、おやっさん!



……わしらはもう追記・修正を始めた。後悔すら許されぬ所業だ……。

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最終更新:2024年01月14日 09:50

*1 粒子対応機の実性能はコンデンサの容量で決まると言っていいのでこれはやや過言。優位が急速に狭まっているのは事実ではあるが

*2 2期までは世間的にソレスタルビーイングとして認知されるチームプトレマイオスは窮地に晒されていたが、ヴェーダを擁するリボンズ一派は隆盛を誇り、ソレスタルビーイング全体の規模と組織力はむしろ拡大していた