ロックマン2 Dr.ワイリーの謎

登録日:2011/11/09(水) 16:36:39
更新日:2024/04/19 Fri 02:17:07NEW!
所要時間:約 18 分で読めます






200X年-
Dr.ライトの生み出したスーパーロボット ロックマン によって、
謎の天才科学者Dr.ワイリーの野望は阻止され、
世界に平和がよみがえった。

しかし、世界征服をたくらむDr.ワイリーは再びロックマンに戦いを挑むべく、
新たに造り出した8体のロボットを送り出したのである…。


1988年12月24日にファミコン用ソフトとして、カプコンより発売された横スクロールアクションゲーム。

【概要】

ロックマンシリーズ2作目。ボスキャラコンテスト応募総数は8370通。
諸事情により開発期間はなんと3ヶ月*1
ちなみに後のロックマン7でも、同様に開発期間が3ヶ月しかなかった。
後にプレイステーション携帯アプリにも追加要素を加えて移植された。
『ロックマンクラシックスコレクション』にも収録されているため、現在遊ぶならこちらがおすすめ。

前作の基本システムを元に、E缶やパスワードの追加、アイテムデザインの変更、水中での浮力増加など、
他にもこれ以降の作品の基礎となる諸々(主にシステム面)がブラッシュアップされた。
また、一般のユーザーによるボスキャラクターのデザイン募集も本作から開始された。


◆今作のオープニング

  • 未来ビルの画像と前作のエンディング曲をバックにあらすじを語り、
  • そこからビル上層階へとカメラがティルトアップしつつ曲調が変化し、
  • 視点がビル屋上まで到達すると、ヘルメット無しで髪をたなびかせて佇むロックマン
  • と同時にBGMがタイトル曲に切り替わり、画面に大きくタイトルロゴが表示
  • スタートボタンを押すとロックマンがヘルメットをかぶって出撃する
というカッコいいオープニングとなっている。
前作ではデフォルメされていないロックマン、次回作以降ではキャラクターの装備(ロックマンのヘルメット、ブルース(?)のマフラー等)といった具合で
今作以外のタイトル画面では1画面固定だったり、更に作品が進むと一枚絵の連続による紙芝居方式だったりする為に、
タイトルロゴが現れるまで画面を切り替えずにスプライトアニメーションで描ききったオープニングは今作のみとなっている。


◆今作からの新要素

E(エネルギー)

御馴染みのストック式ライフ回復アイテム「E缶」は2作目からの登場。使うとライフが全快する。
通称E(イー)缶。正式名称はエネルギー缶だが、公式でもよくイー缶と呼ばれる。
最大4個まで所持可能。パスワード記録も可能だが、今作のみゲームオーバーになると没収されてしまう。
また、今作のみ、4個所持した状態で取ると、所持数が1個になってしまう。
しかも以降の作品と違い、他の武器同様一番下に並んでいる(しかも"E"一文字で何の説明もない)ので、
「こんな武器持ってたっけ」とうっかりポチってしまい、間違えて消費してしまった人も多いのでは。

やはり前作が難しいとの声も多く、カプコン営業からも「何とかしろ」と言われた結果、このE缶の導入に至ったという。
…が、開発スタッフ的には難色を示したらしい。
プレイヤーの基準を一体どこに据えていたのだろうか。魔界村とか基準に考えてね?
しかしご安心を、次回作ではもっと緩和されて最大9個になる。


・8ボス制

ボスが6体から8体に増加。この仕様変更により、お馴染み3×3のステージセレクト画面が誕生した。
これ以降のシリーズでも“ボス8体を倒してから最終ステージ”が基本テンプレートとなる。
なお本作では一度クリアしたステージには入れない。この仕様は次回作まで続く。
また、ワイリーステージでのボス再戦・通称被害者の会ボスラッシュ (室内に人数分の転送カプセルが配置され、好きな順番に入って戦い、倒すとライフエネルギー大を落とす方式) になったのも今作から。
ただしどのカプセルにボスがいるかは表記されないので、初見では事実上ランダムでボスと戦う事となる。


・無敵時間仕様変更

前作ではダメージ後の僅かな点滅中でもトゲに触れると即ミスだったが、今作からは点滅中ならトゲに触れても平気になった。
つまり、わざとダメージを受けながら点滅中にトゲの上を強引に突き進む、なんて事も可能になった。


・パスワード

前作ではパスワードさえなかったが、今作からは5×5の座標マスに○を入力するパスワードで進行状況を記録可能になった。
ただし、8ボス撃破後のワイリーステージ1以降は記録できず、全て同じワイリーステージ1からとなる。


・アイテム1/2/3号

特定ステージをクリアするとライト博士がタダチニソウビさせるサポートアイテム。
アイテム1号…最大3個まで出せて、その場からゆっくり上昇。一定時間で消滅する
アイテム2号…エネルギーの続く限り水平飛行する
アイテム3号…エネルギーの続く限り壁を登る。上に乗っていないと逆に下がる
ちなみに左を向いて出すと鏡文字になる。ワイリーステージ1ではよく見る光景。
次回作からはまとめてラッシュに引き継がれる。

1号や3号で上昇する際、天井に挟まれる形でめり込むとワープするバグが存在。
失敗すれば地形に嵌まって詰むが、やりようによっては大幅ショートカットが可能。
逆にこのバグを利用して意図的にワープし、クリアタイム短縮に挑戦するプレイヤーもいる。



【ストーリー】

ロボット工学の第一人者であるDr.ライトの造ったロボットを奪い、世界征服を企んだDr.ワイリーだったが、
ライトの生み出したスーパーロボット「ロックマン」によって、計画は阻止され、世界に平和は蘇った。
しかし、ワイリーは甚大な打撃を受けたにも関わらず、再びロックマンに新たな戦いを挑むべく、8体の強敵ロボットを送り出した………



【登場人物】

心優しい主人公。今回もワイリーの野望を阻止する為に戦いに向かう。
基本装備は真っ直ぐ飛ぶロックバスター。


今作出番なし。設定すら固まってない時期だったので仕方ないね。
PS版のみナビモードのナビゲーターとしてセレクトボタンで通信可能。


ロックマンやカットマンなど、多くのロボットを製作した科学者。
今回は一部のステージクリア後に3つのサポートアイテムを届けてくれる。
「タダチニ ソウビ シタマエ!」


ライトの旧友である悪の科学者。
前回土下座してもまだ懲りておらず、再び世界征服を企む。
ただ、前回はライトの製作したロボットを直接利用した事が敗因だったと考え、
今回はそのノウハウを元に8体の戦闘用ロボを自ら開発。
ロックマンとライトへの挑戦状も兼ねて各地へ送り込んだ。
今作から居城がドクロをあしらったデザインになる。UFOのカラーが青になったのも今作から。
城のパース微妙に狂ってるぞ


なお、本作に登場する雑魚敵については個別項目に記載されているため、そちらを参照のこと。



◆8ボス

・DWN.009 メタルマン

カットマンをベースにした戦闘用ロボ。
ロックマンの攻撃に反応してジャンプし、手投げ式の回転ノコギリ「メタルブレード」で戦う。
ジャンプの高さによって1発・2発・3発と投げる枚数が異なり、近づくとジャンプして反対側に回り込む。
一見ジャンプ移動しかしないが、待機モーションをよく見るとボス部屋のコンベアに流されない様に必死に走っている。コンベアが無い再戦時にも何故か走っている。
ベルトコンベアーの方向が切り替わる瞬間に画面処理の都合で2段ジャンプを行う事がある。
フリスビーを投げるのも得意だが、が嫌いなので一緒には遊ばない。ラッシュ涙目。
ライト博士曰く「あれじゃ未来の歯医者さんじゃよ…」だそうだが、恐らく頭の丸ノコが医者の額帯鏡に見えるせい。
実は半数もの特殊武器に強く、防御面に優れていたロボットかもしれない。


特殊武器の高い汎用性、ステージが比較的簡単なこと、パターンが初見でも読みやすくバスターオンリーでもあっさり倒せるため、もっぱら最初に狩られることが多い。
講談社の『ロックマン&ロックマンX大図鑑』や、ロックマン&フォルテのデータベースでも「ロックバスターに弱い」*2と最初に倒すことを公式でも推奨されているほどである。

特殊武器はメタルブレード。回転ノコギリ状の武器を投げつける。
8方向に撃てて最大3連射可能、その上燃費も4発1メモリと、歴代シリーズでも指折りの優秀な武器。
更にバスターの2~3倍大きいので当てやすく、効かない敵もあまりおらず、バスター代わりに終盤まで第一線で活躍できる。
ただし、地上にいるときに投げると少し硬直する上に、ロックバスターは効いてもこれが効かない敵には全くダメージを与えられないという欠点がある。
スマブラでは通常必殺技として登場したが、流石に原作そのままの性能にするわけにはいかなかったのか単発式となっている。
また地面に突き刺さった場合はアイテムとして回収、使用が可能。

弱点はクイックブーメラン。
攻撃に反応というのがBボタンを押した時に反応する仕組みなので、実はクイックブーメランでB押しっぱなしで自動連射する分には何ら反応せずに一方的に攻撃できてしまう。
しかしそれ以上に効く武器があり、なぜか自身の武器だとたったの2発で沈む。
歯車だけに噛み合いやがったか…と思いきや、メーカー側から意図的に用意された裏技要素の一つである。と言われていたが実際はバグらしい。

ボス部屋も含めステージの大半がベルトコンベアになっている為、足元をとられやすい。
プレス地帯は接触ダメージもさる事ながら、スプライトのちらつきでロックマンが見えづらくなるのも(ファミコンの仕様とは言え)嫌らしい。


・DWN.010 エアーマン

みんな大好き倒せないアイツである。
巨大なプロペラを収めた大きな胴体の胸部と頭部が一体化した、独特の体形(以降の作品で"エアーマンタイプ"と呼ばれる)を持つ空中戦闘用ロボ。
トルネード化した圧縮空気を大量に撃ち出す「エアーシューター」はボス部屋全体にばら撒かれるため、回避には苦労する。
回避不能に見えるパターンもあるが、竜巻展開から動きだすまでのタイミングに合わせての位置取り次第で一応全パターン回避可能になっている。実際にノーダメージ撃破動画もある。
また接触ダメージも馬鹿にならない(8ダメージ)。
他のワイリーナンバーズを召喚できたりはしない。

特殊武器はエアーシューター。2メモリ消費。斜め上に拡散していく竜巻を3発発射する。スナイパーアーマーに有効。
普通に当ててもいいが、この3発をなるべく近くで重ねるように当てると一気に大ダメージを与えられる。
燃費は悪めだが硬い敵への通りがよく、上方の敵を楽に狙えるので結構便利。
スマブラでは上空中攻撃として登場。原作と違って、真上に連続ヒットする竜巻を1つだけ発射する。

弱点はリーフシールド。どうやら中央のプロペラに絡み付いてマシントラブルを誘発してしまうらしい…。
またバスター1発で2ダメージ与えられる。
そのためノーダメージ撃破は難しいが、倒すだけならダメージ覚悟でゴリ押せば難しくはない。
つまり、実際には倒せないと歌われてる程強くはない。というかバスターでの攻略に関してはむしろ楽な方で、ライフも道中のピピで稼げるのでメタルマンに並ぶ一番手候補だったりする*3
ちなみにあの竜巻は慣れないうちは無理にタイム連打等を使って避けようとするよりは被弾前提で前に出て撃ちまくる方が楽に倒せる*4し、後ろに回って撃ち続けるのも多少気をつけてやらないといずれは風に飛ばされて接触ダメージをもらいやすく、かえって不利になる。
なお、リーフシールドがあれば楽にエアーマンを倒せるかというと実はそうでもなく、正面からリーフシールドを当てようとするとエアーシューターに弾かれてしまう。のでこっちこそ後ろに回って連射するのが有効。
弱点なしでウッドマンに勝てるならエアーマンなんか楽勝、というのは禁句。
公式サイトの説明によると、エアーマンがリーフシールドを苦手な理由は「冷房や扇風機→涼しくなる(=木の葉の季節)と退屈」という、風が吹けば桶屋が儲かる的な連想ゲームによるものらしい。

空中ステージで足場が狭く、マタサブロウ等の攻撃による落下ミスに注意。ゴブリン(の顔型の敵)地帯は思い切りが良くないと消耗させられてしまう。
ステージクリアすると同時にアイテム2号も手に入る。


・DWN.011 バブルマン

初の水中戦闘用ロボだが、欠陥でジャンプでしか移動できない。
突然変異でバブルマン・ネオにパワーアップしたりはしない。
銛状の弾と硫酸入りの泡「バブルリード」で攻撃してくる。
ノーダメ撃破を狙うとやや工夫がいるが、バブルリードと体当たりが4ダメージ・通常弾が2ダメージと全体的に低火力で動きも遅いのでゴリ押しやすく倒すのは比較的簡単。
ただし水中戦の上天井にトゲが仕掛けてあるので即死には要注意。

特殊武器はバブルリード。地形に沿って進む泡を発射する。2発で1メモリ消費。
燃費は良好だが威力は控えめで弾道にもややクセがあり使い勝手はいまひとつ。段差の下にいる敵を狙いやすいのは利点だがなにぶんメタルブレードでなんとかなってしまう場面も多い。
しかし地形に沿う性質上見えない落とし穴を探るのに使えたりラスボスに唯一有効な武器だったりと意外なところに代えのきかない使い道があるので侮ってはいけない。

弱点はメタルブレード、もしくはクイックブーメラン。切り傷から浸水でもしているのだろうか。

シリーズ初の本格的な水中ステージで浮力が働いてジャンプ力が高くなる為、天井のトゲに当たらないように注意。
ステージ序盤、終盤の背景が流れる滝で「エンコ殺し」として有名。


・DWN.012 クイックマン

前作のエレキマンの特徴を受け継いだ、高機動戦闘用ロボ。
「自らが光速に近づく」というテーマのもとに製作されており、自身の主観時間を増大させ高速で移動することができる
1〜3回ジャンプしながら小型ブーメランの「クイックブーメラン」を撃ち、体当たりしてまたジャンプというパターンを繰り返す。
ジャンプの軌道は2種類、高いか低いかのランダム。
ボス部屋には段差があるが、再戦時には平地で戦うことになる。後者の方が体当たりを避けやすいが、前者は前者で段差に引っかかってスキができたりすることもあるのでどっちが戦いやすいかは人によりけり。
名前通りとにかく動きが機敏な上、行動パターンも微妙にランダム性が高く、簡単には対応させてもらえない強敵。
ノーダメージでの攻略の難しさはトップクラス。

特殊武器はクイックブーメラン。弧を描いて飛ぶ小型ブーメランを発射する。8発1メモリのシリーズ最低燃費武器。
ショットボタンを押しっぱなしにすることでオート連射が可能。ただし手動の方が連射速度は速い。
特効の敵が意外と多く、ビッグフィッシュはこの武器でしか倒せない。*5
また軌道の都合上、足元をうろつくスプリンガーや、ピピの卵から出現する子ピピなどを倒すのに思いの外重宝する。

弱点はタイムストッパー。
後で触れる通り、防御装置の欠陥のせいか動きが止まるだけでなく少しずつライフが減っていく。
武器エネルギーを使い切っても半分しか削れないので、先に他の武器でライフを半分以下にしてからとどめに使うのがおすすめ。
それ以外ではアトミックファイヤーとクラッシュボムも有効。ロックバスターも2ダメージ通る。
効かない武器を当てるとわざわざカッコいい防御ポーズを取ってガードしてくるが、その際ちょっと動きが止まる。時間はかかるがこれを利用してハメるのも手のひとつ。


ステージは触れると即死のビームシャッター(通称:うまい棒)が左右から次々伸びてくる難関。
ここで少しでもモタモタしているとビームに当たってしまう。まだスライディングができず、正確な操作が求められ、クイックマンの強さも相まって今作で一番難しいステージとも言われている。
ただし道中のビームシャッターに関しては完全な覚えゲーで、クイックマンもバスターが2ダメージ通る関係上そこそこゴリ押しが通用するので、慣れてしまえば案外なんとかなったりはする。
どうしても自力突破が困難なら、ビームシャッターはタイムストッパーで無力化が可能。引き換えにクイックマン戦で使うのを諦める形になるが…。
どっちに使うにせよ慣れないうちは先にフラッシュマンを倒してから来るのが無難。
またビームシャッターは厳密には即死ではなく1発28ダメージという仕様になっている。
事実上ほぼ同義ではあるのだが、PS版およびゲームアーカイブス版ではポケットステーションを利用してロックマンの体力を強化したり難易度を下げることで即死を回避できたりする。
そんなこんなでビームシャッターの嵐をくぐり抜けた先にも、巨大ザコ枠のスナイパーアーマーが2体も立ちはだかるので油断は禁物。多くのプレイヤーはコイツらに消耗してクイックマンに手も無くトドメを刺された経験も多いハズ。
余談だがステージセレクト画面で一人だけ枠から角がはみ出ている。

ちなみに「クイックマンに当たるな、クイックブーメランに当たれ」という言葉がよく知られているが、実はこれは3のドクロボットクイックマン戦に限った話
2ではブーメランも体当たりも一律で4ダメージなのでわざわざブーメランに当たりに行く意味はない。

ロックマンシリーズに於ける『美形ボス=強い=8大ボス最強』のセオリーの走りであり、
ロックマンシリーズのコミカライズを長年手懸けた池原しげと氏のコミカライズに於いても、名実共に8大ボス最強の男として最後にロックマンの前に立ちはだかった。
その化け物じみたスピードと強さに大苦戦したものの、タイムストッパーのおかげで辛くも倒せたロックマンだったが、
「優秀なロボットをこんな風に壊さなきゃならないなんて…!ワイリーめ、ロボットの使い方を間違えてる!!」
と、クイックマンの優秀さと、彼を手に掛けざるを得なかった事を惜しむ発言をしていた。
同じく、有賀ヒトシ氏の最お気に入りボスで、『ロックマンメガミックス』ではスピード狂だが正々堂々とした戦いを好むイケメン設定になっている。
詳細は項目を参照。


・DWN.013 クラッシュマン

ガッツマンとボンバーマンの特徴を受け継いだ戦闘用ロボ。
自身の誤爆にも耐えられるように頑丈に造られている。
こちらが攻撃すると反応してジャンプし、両腕に仕込んである「クラッシュボム」を発射する。
背中から金属板が掌状に生えてたりはしない。
性格は普段はおとなしいが怒ると手が付けられなくなり、また手先も不器(武器)用。

特殊武器はクラッシュボム。直撃させると一発分のダメージしかないが、壁に刺さると約2秒後爆発。爆風にうまく巻き込めば連続ヒットする。
バスターを弾くオブジェクトなら当たった瞬間爆発する。また特定の壁を壊せる。
威力こそ高いものの1発で4メモリ消費と燃費が悪く、エネルギーが満タンでも7発しか撃てないので使い所が肝心。
威力が高く、かつ直撃させた場合倒した敵を貫通するという性質があることから、あえて爆発を狙わず横一直線に並んだ敵をこれでまとめて片付けるという使い方もあったりする。というか爆発に巻き込むのはかなり面倒なのでむしろそっちの方が使いやすいまである。
スマブラでは横必殺技として登場。原作同様時限式になっている他、ファイター同士が接触すると爆弾を擦り付けることができる。

弱点はエアーシューター。移動パターンの関係上モロに直撃する。
3発で倒せるが、当て方によっては1回分で撃つ3発が同時ヒットして一撃で沈む。哀れ。
またメタルマンと同じく、あくまでBボタンを押した時に反応するため(時折それとは関係なく攻撃してくるが)、
弱点ではないがクイックブーメランでB押しっぱなし自動連射なら反応させずにほぼ一方的に攻撃できる。

ステージは上へ上へと進むもの。
中盤のレール移動する足場エリアは左右から無限湧きするテリー、終盤のはしご地帯はピピが出るのでリーフシールドがあると安全。


・DWN.014 フラッシュマン

「時間を制する」という困難なテーマにワイリーが挑み、完成させたロボ。ハゲ。
周囲の光の速度を操り短時間だが時間を止める「タイムストッパー」と、連射性の高いバスターで攻撃する。
しかしよっぽど命中精度がアレなのか時間を止めているのに一撃も当たらないということがよく起きる。
ちなみにタイムストッパーを発動するとき頭が光る。カツラのCMが大嫌い。シャットゴーグルはしない。
基本的な行動パターンはひたすらロックマンを追ってボス部屋を歩き回り、一定時間が経過するごとにタイムストッパーからのバスター連射を仕掛けてくるというもの。ちなみにダメージを受ける度に何故かジャンプする。
バスター・体当たりともに威力が低めで、逆にこちらのバスターは1発2ダメージ通る。挙動もかなり単調なので正直弱い。
ただしボス部屋の構造が曲者で、滑る床と段差の合わせ技になっているので慣れないうちは思うように動けなくて多少手こずるかもしれない。

特殊武器はタイムストッパー。4メモリ/秒消費。発動中はあらゆるギミックが停止する。
一度発動するとエネルギーが尽きるまでキャンセルできず、武器チェンジはもちろん攻撃もできなくなる。
クイックマンステージのように発動途中で武器エネルギーを拾えば延長は可能。
かなり癖が強いので対クイックマン専用と思われがちだが、発動中は中ボスを含めあらゆる敵が出現しなくなるため道中では意外と使える。特にウッドマンステージではフレンダーとの三連戦をスルーできるため強力。
その他メタルマンステージ等にある吊り天井のギミックに対しても有効。

ちなみに設定上は「他のボスにはタイムストッパーに対する防御装置が施されているが、クイックマンのみこの装置に欠陥があった」
とされているが、実際にはクイックマン以外のボスも、ダメージを与えられないだけで止める事は可能である。
ブービームトラップのみ例外で、ストッパー使用中でも弾を発射してくる。

弱点はクラッシュボム、もしくはメタルブレード。
「ステージギミックにも有効な特殊武器に弱い」という、クイックマンとの共通点がある。
ぶっちゃけ画面端でメタルブレードを上に打ち続ければ終わる。たーまやー。

ステージはトゲや穴は設置されていないが、足場が滑りやすく、小さな分岐点が多い。
またクラッシュボムでのみ破壊可能な壁が出現する。
ステージクリアすると同時にアイテム3号も手に入る。


・DWN.015 ヒートマン

前作のファイヤーマンを元に開発された戦闘用ロボ。炎使いだがマイペースで熱意がない性格。
ジッポーライターに手足が生えたような外見をしていて、背中には火力調節ダイヤルがある。
火柱攻撃の他に、ダメージを受けると12000℃もの炎を纏っての突進「アトミックファイヤー」を使ってくる。
突進中にある武器を当てると全回復する上に暴走する。この設定はロックマンメガミックスでも登場した。
火柱攻撃はまともに避けようとすると少し避けにくいが、パターンが単調で簡単にハメられるのであまり強くない。被弾してから突進するまでのタイミングがランダムにブレるという点にだけ要注意。

特殊武器はアトミックファイヤー。12000℃の圧縮火炎弾を発射する。
更にボタンを長押しすることで2段階までチャージ可能だが、比例して消費エネルギーも1→4→10と増加していく。
燃費は悪いがフルチャージともなるとそれに見合った大火力を発揮する。チャージなしだと威力が小さい。
初のチャージシステムを導入した画期的武器であり、後にロックマン4にてチャージショットが採用されるきっかけとなった。

弱点はバブルリード。高熱の炎も鎮火させてしまえばどうということはない。

ステージは触れたら即死の溶鉄が流れ、消える足場が登場する。後半の連続して消える足場地帯は多くの岩男を散らせた。
慣れたプレイヤーでも「アイテム2号が無いとクリアできない」というプレイヤーも多く、クイックマンステージより難しいというプレイヤーもいるとか。
途中の1UPは罠。アイテム2号を持ってないなら無視する事。
例の曲で最初に躓いているのはエアーマンステージではなくこっち。ここはリアルに難しいのでしょうがない。
ステージクリアすると同時にアイテム1号も手に入る。


・DWN.016 ウッドマン

森林での戦闘用に開発された戦闘用ロボ。セガサターンロックマン8でも隠しボスとして登場する。
ボディは天然檜を加工して作られている自然派。怪力が自慢だが、自然を愛する気が優しい性格。
さながら「木は優しくて力持ち」。自然破壊・森林破壊を絶対に許さない
木の葉型ビット「リーフシールド」で防御し、それを発射しつつ上空から木の葉を降らせる為、回避が難しく、攻撃チャンスが少ない強敵。火力も全体的に高く通常のバスターで攻める場合はほぼゴリ押しが通用しない。
ノーダメージ撃破を狙うとなると木の葉とリーフシールドの十字砲火を捌きつつ低めのジャンプをうまくくぐらなければならないためさらに厳しくなる。
被弾に拘らないなら無理にくぐろうとするよりあえてダメージの低い木の葉に当たってから無敵時間で抜けてしまうのも手。
ちなみにジャンプ中にタイム連打を使うと高く浮いてくれるので大幅にくぐりやすくなる。「あいつのジャンプはくぐれない」とは一体。

特殊武器はリーフシールド。3メモリ消費。周囲に木の葉を張り巡らせ、十字キーを入力した方向に飛んでいく。必然的に使用中は身動きできない(ジャンプは可)。
弾は防げないものの、高威力かつ一撃で倒せる敵には当たっても消えないのでピピやテリーなど体当たりを仕掛けてくる低耐久の敵への対策としては非常に優秀。特に自発的に動く必要のないリフト地帯では使い勝手がよく、敵が無限湧きしてくるところではアイテム稼ぎにも利用できる。
スマブラでは下必殺技として登場。

弱点はアトミックファイヤーとエアーシューター、もしくはメタルブレード
燃えやすい檜製だけにフルチャージアトミックファイヤーなら2発で沈む。リーフシールドに弾かれないように。
エアーシューターなら接近して撃てばシールドの内側を攻撃できる。この距離ならシールドは貼れないな!
再戦時にはアトミックファイアーとメタルブレードを温存するためこのエアーシューターを使っていきたい。

ステージは起伏が富んでいる上に上下から敵が攻撃してくる為、メタルブレードがあると楽になる。
中盤に出現する大型ロボのフレンダーだが、フロアに入る前にタイムストッパーを発動しておくと発動中は出現しない。



◆ワイリーステージボス


・ワイリーステージ1:メカドラゴン

足場を進んでいくと、突然強制スクロールと共に画面左から登場し、ステージ右端まで追いかけられる。
本体は無敵で触れたら即死。右端に着くと本戦となり、口から火炎弾を吐いてくる。
1マスの足場3つでこの火炎を回避しながら戦うという一歩間違えれば即死の戦いだが、
実は一番上の足場にいれば火炎に当たっても一段下に落ちるだけなので、一番上で連射するだけで倒せる。

本来は前作に登場する予定だったが、処理能力の関係で没になった。
では今作ではどうやったかと言うと、なんと可動部分以外は背景扱いにして、
後は画面の方を強制スクロールさせる事で巨大キャラを描画している。
こいつとの戦闘時の背景が真っ暗なのも、画面を強制スクロールさせている事がバレないようにするためである。

ちなみに戦闘時に使用する足場は、本来は背景扱いで作るものだが、それでは画面ごと右に強制スクロールするのに合わせて足場も右側に動いてしまうため、
足場を渡っていく途中からこっそり強制スクロール開始地点に合わせて"足場の見た目をしたキャラクター"を並べている。
後は強制スクロールと同時に"足場の見た目をしたキャラクター"を一定速度で左側に流すだけ。
そして"左にメカドラゴンを描いた背景"にトゲと同じ即死判定を被せて、画面ごと移動すれば完成である。
ボス戦では時折高さを変えたり左右に移動しているが、これも画面ごとスクロールしており、ロックマンがごく狭い足場の上しか動けないので尚更気付かない。
後述のガッツタンクも同様の処理で動かしている。

弱点はクイックブーメラン。後述する特徴を考えれば納得。
連射性能が高いため瞬殺できるが、ロックバスターの連射性能でも十分撃破可能である。
またメカドラゴンに限らず、ワイリーステージボスはダメージを受けた後の無敵時間が発生しないので、基本的に連射でガンガン削れる。

後にロックマン8のオープニングステージでこれと思われる残骸がある。
この頃はまだ巨体を浮かせる技術がなかったため、なんとボディは風船でできているのだが、
トゲが生えてるでもなしに触ったら死ぬ風船って一体何で出来てるんだ。

名曲をバックに外部からワイリーステージの外壁を登って突入するステージ。
途中ではアイテム1号を活躍させる必要がある。敵の邪魔はないので、落ち着いて。


・ワイリーステージ2:ピコピコくん

ライト博士宅のガードシステムをワイリーが対ロックマン用に改造した。
対称地点の地形が剥がれて中心で合体、時折弾を撃ちながら体当たりを繰り返す。
一体一体は大した事はないが、最大で14体戦うことになる。

弱点はバブルリードとメタルブレード。
地形から襲ってくるボスだけに地形に沿うバブルリードに弱いとか、そういう洒落はありそう。
バブルリードなら1発で破壊出来るが、上空から現れた場合は当て辛い。それよりもメタルブレード連射の方が人によっては楽と感じるかもしれない。

引き続き名曲をバックに触れたら即死のトゲ地帯を進む。アイテム2号を活用し、道中に配置された武器エネルギーも役立てよう。


・ワイリーステージ3:ガッツタンク

ガッツマンをモチーフにした巨大戦車だが、弾とネオメットールを発射するだけの雑魚。
むしろこのステージのトゲエリアの方が苦戦するかもしれない。上空から飛び込んで横のトゲに当たらないよう落下するのが大変。
よく見るとタンク後部に"LPガス"と但し書きされている。

弱点はクイックブーメラン。ぶっちゃけこれで瞬s(ry

そしてこいつの表示もだいたい背景。
左右移動は画面ごと強制スクロールさせていて、ロックマンの立っている足場は動いて見えないように工夫されている。

ステージは、いよいよ重い雰囲気のBGMを背景に水中を進む。


・ワイリーステージ4:ブービームトラップ

砲台として5か所配置されており、すべて倒せばクリアとなる。
クラッシュボムしか効かない上に一部は同武器でしか破壊できない壁で守られており、最大7発のクラッシュボムを無駄なく当てて倒す必要がある。
しかも一定間隔で高速の弾をロックマンに向け発射するため回避が難しく、悠長に考えている暇はない。

  • 1発でも*6クラッシュボムを無駄撃ちすると詰む
  • アイテム1号〜3号がエネルギー切れになっても詰む
  • 死んだら当然どうにかして武器エネルギーを稼がなければならない

と、単に強いのみならずとんでもなく面倒なボス。
知らずにリトライ地点の武器エネルギーを取ってしまい涙を飲んだプレイヤーは数知れず。
所詮パズルだし解法さえわかれば楽勝……と言いたいところだが、狭く入り組んだ部屋の中で四方八方から飛んでくる弾は割とシンプルに避けづらく、ある程度の慣れがないとやっぱり苦戦する。
どうしようもなくなってE缶でゴリ押したり、タイム連打で無理やり弾を避けたり、先に壁だけ壊してからわざと死んだり*7と色々手を尽くした人も多いはず。

正攻法でなんとかしたいならとりあえず一番上の砲台を真っ先に壊しにいくのがベスト。弾がかなりかわしやすくなる。
ちなみに一番上の砲台はうまい位置にクラッシュボムを設置すると近くの壁と同時に壊すことができ、1発分エネルギーを浮かせることができる。
ワイリーマシーン戦でかなり楽ができるので自信のある人は試してみよう。

携帯アプリ版では壁を壊すと武器エネルギー(大)が出るようになり攻略しやすくなったが、それではもはやパズル要素はない。

ステージは動く足場、見えない落とし穴、終盤のスナイパーアーマーラッシュとまさに本気でこちらを迎え撃つような難易度に仕上がっている。


・ワイリーステージ5:ワイリーマシーン2号

毎度お馴染みワイリーが直接操縦する専用マシン。
最初からロックマンとの直接対決を視野に入れてデザイン面にもこだわったため、前作と違ってカッコいいデザインに仕上がっている。
斜め下に撃ち出す反重力エネルギー弾で攻撃する。これは垂直ジャンプすれば簡単に回避できる。
フルチャージアトミックファイヤーなら2発で沈むし、なんなら避けるついでにバスター撃つだけでも充分。
もしクラッシュボムが残っているなら、うまく当てれば爆風で多段ヒットして一撃で沈めることも可能。

一旦ライフを0にすると装甲が剥がれて、ワイリーの素顔が丸見えの第二形態へ移行する。
攻撃力が上がり、更に弾道がバウンド形式に変わり、少々回避が面倒になっている。
こちらもクラッシュボムを機体の下部あたりにうまく当てれば多段ヒットして一撃で沈む。
他の武器は効かないか1ダメージずつしか与えられないが、正攻法で行くならジャンプする必要がないメタルブレード斜め撃ちがお勧め。
とにかく弾が避けにくいので、逆にE缶を使い切る勢いでひたすら連射して押し切ってしまおう。

ステージは概要でも述べた通り、後のシリーズ恒例となるボスラッシュ。


・ワイリーステージ6:エイリアン

ラスボス。ワイリーが宇宙人に変身した姿。
「∞」の字を描くような軌道で移動しつつ、時々自機狙い弾を撃ってくる。
パターンは単調極まりないが、弾が6ダメージ、体当たりが20ダメージとアホみたいに高火力な上、バブルリード以外の武器が一切効かない……どころか当てると全回復される。
弱点のバブルリードも2ダメージしか通らないし、宙に浮いているので微妙に当てづらく、どうしても長期戦・接近戦を強いられる。
タネが割れれば楽勝だがそれまでがキツいタイプと言える。
当然バブルリードがエネルギー切れになると詰むが、再戦までが短いので最悪コンティニューすればOK。

実はホログラフ投影装置によって映し出された小型メカ。
撃破されると右端で背景に隠れて操縦していたワイリーと投影装置が現れ、再びジャンプしながら土下座する。

ステージは無音であり、敵は一切いないのだが、ロボット破壊液が滴ってくるのでこれをかわせないと酷いダメージを受ける。
エイリアンも火力が高いのでノーダメージで抜けるつもりで。実はノンストップで前進しつづければ絶対に当たらない。



【余談】

今作に限り、ロックマンのライフが0になってからティウンティウンするまでにほんの僅かなタイムラグが存在する。
そのタイムラグの間にボスのライフを0にできれば、ボスのティウンの方が速いため、相打ちでも勝利した事になる。通称半ティウン。
状況次第では画面がフリーズするなどの不具合が発生することもある。


ティウンした際のエフェクトの色は、そのまま装備中の武器カラー色になる。
バスターなら、アトミックファイヤーなら、クイックブーメランならピンクの花火となる。さながら花火大会。
次回作以降は武器に関わらず無色で統一される。


これまた今作に限り、複数発で1メモリ消費の特殊武器は、エネルギーを消費する前に武器選択画面を開くことで使用回数がリセットされ、繰り返せば武器エネルギーを消耗せずに使用することができる。
例えばバブルリードの残量が1メモリしか無くても、1発撃っては武器チェンジを繰り返せば減らないので、エイリアン戦で詰まずに済む。
同様にメタルブレードなら3発以内に武器チェンジ、クイックブーメランなら7発以内に武器チェンジすれば減らない。


ロックマンシリーズのコミカライズで有名な有賀ヒトシ(現:ありがひとし)氏の超絶激推し作品。
少年時代の有賀氏は今作に超どハマリし、
  • タイムアタック(自己ベストでは50分台まで行ったらしい)
  • 武器エネルギーを取らずにワイリーステージ攻略
  • 敢えて弱点とは別の武器で8ボスを倒す
…等々と言った、現在のゲーム系YouTuberばりの廃人プレイに走ったそうな。
そんな思い入れもあり、氏の描かれてるコミカライズ『メガミックス』『ギガミックス』では『2』の8ボスが超絶優遇されている。
クイックマンなんて、上記の通り(フォルテを差し置いて)「ロックマン最大のライバル」扱いされてるし。


動画サイトのニコニコ動画では、黎明期にワイリーステージ前半のBGMを使った「思い出は億千万」や、
ロックマンシリーズが20周年を迎える2007年頃には「エアーマンが倒せない」が投稿されて一時期人気を博した。
その功罪はここでは触れずにおくが、カプコン公式がその人気を受けて、ロックマン8以降12年ぶりとなる初代シリーズ続編のロックマン9
そして更にその約一年半後にロックマン10開発に踏み切ったのは、ロックマン2から始まったボスコンからの伝統・ファンに応える姿勢の現れと取れるだろう。


今作の8ボスはPixivなどのイラストサイトなどでも人気で、セカンドナンバーズやセカンズなどと呼称され、他のシリーズの8ボスを上回る数が投稿されている。


【ロックマンを作った男たち ロックマン誕生伝説 後編】

コミックボンボン'95年2月号に掲載された。ロックマン2開発をスタッフを主役として描く漫画。

◆登場人物

  • 神明
企画マン。第一作を遊んだ子供から、自分で考えたロボットを書いた葉書が送られてきたことからロックマン2開発スタートとボスキャラ大募集を決意する。

  • 泉建二
グラフィッカー。本作の語り手。過労から一時は絵を減らそうとして神明に雷を落とされ、そっぽを向きつつもメカドラゴン復活の方法を考え出す。

  • 本多
プログラマー。激しく叱責された泉を心配し、神明の言い過ぎを咎める。

  • 桃内
音楽。容量が第一作の二倍になったことから油断して8ステージの曲に容量を使いすぎて悩む。

  • 上司
ロックマン1が高いクオリティの割に売れなかったのは当初の懸念通り地味だったためではないかということと、三か月後には次のプロジェクトが決まっていることから難色を示すが、神明の「次のプロジェクトが始まるまでに作る」という説得に応じる。

◆あらすじ

ロックマン2の始動を待っていたある日、泉は神明に呼び出される。神明が見せたのは、子供が考えたボスの描かれたハガキ。
ボスキャラ大募集の構想を語る神明の目に、泉は日本全国にボスキャラ*8がひしめく夢の図を見る。

上司もこの反響を知り「前作に至らぬ点があったからこそ反省を生かして2を作らなければならない」という神明に同意し、
4人は三か月後には次のプロジェクトが決まっていたために、通常の半分に当たる「三か月で作る」と神明はとんでもないことを決定する。

前作の反省から、まずはオープニングデモの必要性を訴える神明。
全員が賛成し、ストーリーの字幕と前作エンディングテーマから繋がるオープニングテーマが完成する。
さらにボスキャラのハガキが山と届き、選考が行われる。
前作では極力避けられていた派手な演出も、やはりある程度は必要だと神明や本多から様々なアイデアが出され、泉の仕事は増えて行く。

意識が朦朧として絵を減らそうとする泉に気付いた神明は「2」であるからには開発期間に関係なく「1」以上のものを作らねばならないのだと叱る。
不貞腐れた態度を取って黙り込んでしまった泉を心配する本多だったが、泉は巨大なメカドラゴンを描いていた。上記の通り前作に登場する予定だったが、処理能力の関係で没になった敵であり、
表示すらできないのではないかとの見解を述べる本多に、泉は「背景としては表示できるはず」「背景ならスクロールの原理で平行移動できるはず」「ならばキャラデータは可動部分だけですむのではないか」と言う。
それではロックマンの乗る足場も背景なので一緒にスクロールしてしまうのではと指摘する本多だったが、背景ではなくキャラクターとして描画したブロックを足場とすれば何の問題もなくなることに神明が気付く。

同じ原理の巨大ボス第二段としてガッツタンクも描かれるなど完成に近づき、マスターアップを翌週に控えたテストプレイ。
桃内自慢の演出である無音の最終ステージと突然の水滴音も見事にはまり、ワイリーがエイリアンに変身する。
ところがどうしたことか、弱点武器を含め手の内を知り尽くしているはずの泉や本多ですらエイリアンを倒せない。迫る期限の中、強すぎても弱すぎてもよくないデリケートな難度調整に挑む一同*9
約束通りの開発期間で適切な難度に調整し、ロックマン2はクリスマスイブに発売されたのだった*10



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最終更新:2024年04月19日 02:17

*1 当時別の企画に移っていた稲船敬二氏は、1作目の企画マンから「一緒にやってくれへん?」と言われ、続編を作るという会社的な決定がなされなかった中で、自分達から「やろう!」と進めたという。そうして「別の企画と平行して」かつ「チェック含めて3ヶ月で」ロックマン2は製作された。 - R20 ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークスより抜粋

*2 実際にはバスターで1ダメージ/発なので弱点武器な訳ではない

*3 作詞者自身が後にコメントしているが、例の曲の歌詞は本来「エアーマンに『すら』勝てなくて他のステージの攻略の足がかりが作れず詰んでしまう」という状況を意図したものだったりする。なお作詞者は普通に倒せる模様。

*4 上述の通り一応全パターン回避可能ではあるが、5パターン中2パターンは安定回避のハードルがかなり高い。かつ竜巻がこちらのショットを弾いてしまうので、ゴリ押しで攻略するなら回避よりも竜巻より前に出ることを優先した方がダメージを通しやすくなって楽になる。また、回避の難しい2パターンはそもそも抜けるべき竜巻の隙間が狭すぎるのでタイム連打を使ってもあまり意味がない

*5 触れてもダメージを受けないので倒す必要性は全くないが…

*6 後に触れるが、工夫すれば1発分だけ猶予ができはする

*7 壁はゲームオーバーになるまで復活しないので、武器エネルギー稼ぎの手間を許容できるなら壁のない状態で再戦できる

*8 恐らく有賀ヒトシ氏が過去に応募したもの

*9 あとがきによると、このくだり自体はストーリーの山場を作るための創作であるらしい

*10 コマの隅で有賀氏らしき少年もソフトを買っている