平成ライダーシリーズ

登録日:2009/11/05 Thu 02:47:33
更新日:2024/03/14 Thu 20:07:39
所要時間:約 7 分で読めます


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きだつよし どんなミラクルも起き放題 シリーズ項目 テレビ朝日 ハードシリアス路線 ライダーバトル ライブ感 一冊の本などには纏められない程に豊潤な歴史 井上敏樹 今井詔二 仮面ライダー 仮面ライダー555 仮面ライダーG 仮面ライダーアギト 仮面ライダーカブト 仮面ライダーキバ 仮面ライダークウガ 仮面ライダーディケイド 仮面ライダー剣 仮面ライダー電王 仮面ライダー響鬼 仮面ライダー龍騎 伝説は塗り替えるもの 凸凹で、石ころだらけの道 名言 大人向け 小林靖子 平成ライダー 平成ライダーシリーズ 會川昇 東映 武部直美 白倉伸一郎 瞬瞬必生 米村正二 荒川稔久 高いドラマ性 高寺成紀




からっぽの星
時代をゼロから始めよう


見上げる星
それぞれの歴史が輝いて



『平成ライダーシリーズ』は、テレビ朝日系列で毎週日曜朝8時→同朝9時から放送されている仮面ライダー作品の総称。

●目次

概要

「平成に入って新たにテレビ放送を開始した仮面ライダーシリーズ」という意味であり、平成に放送していた仮面ライダーという訳ではない。
よって、毎日放送制作の「BLACK RX(平成元年まで放送)」や、
クウガ以前に制作された「真」「ZO」「J」、昭和シリーズのリメイクである「THE FIRST」「THE NEXT」「アマゾンズ」は平成ライダーに数えられない(昭和、平成のどちらにもカウントされない)。

昭和ライダーシリーズでは見られなかった(見られにくかった)要素としては、以下のような点だろう。

  • 若手イケメン俳優を主演に据え、子供だけではなく女性(特にお母さま方)もターゲットに
  • 一人のライダーが複数の形態を使う(フォームチェンジ)
  • 複数人のライダーがレギュラーで登場する(クウガ以外)
  • 臓器移植など生命維持関連の装置を入れる医療行為が一般化したことから“改造人間”という設定は使わない
  • 敵が世界征服を目指す悪の組織ではなく、人類を脅かす怪人という種族そのものとなっている
  • アギトとディケイドを除き、各作品の世界観は基本的に独立している(ただし、電王とキバはパラレル世界観で共演したことはある)。

……このような要素などが特徴。
もっとも、イケメンの定義は時代と共に変わるので、昭和の主演陣も放送当時のイケメンに当てはまっていると言えるが。
世界観の独立設定に関しても、「*1が繋がっていなかった流れをそのまま引き継いだ感じではある。

また、昭和ライダーの重要なファクターであり、石ノ森作品の特色である「同族殺し」「敵からもたらされた力で戦う」といった要素はほとんどの平成ライダーに受け継がれている。

2018年現在では各作品の小説版が刊行されており、そちらも評価が高い。
なお、アギト、龍騎、555、剣、カブトにはTV本編にサブタイトルが存在しない(新聞や公式サイトなどには記載されている)。


【シリーズ一覧】

2000年1月~2001年1月:『仮面ライダークウガ

A New Hero. A New Legend.

伝説はぬりかえるもの

記念すべき第一作目。東映側プロデューサーは『激走戦隊カーレンジャー』等の高寺成紀で、メイン脚本家は高寺も関わった『仮面ライダーBLACK』で特撮デビューした荒川稔久(この後戦隊メインになるためライダー参加は『仮面ライダーW』のゲスト参加のみ)。
「敵が弱いやつから出てくる」「敵を倒すと爆発する」といった特撮特有のご都合演出を設定として上手く落とし込んでおり、
「敵組織が独自の言語や文化を有する(しかもしっかりと会話になっている)」「必殺技名を叫ばない」などリアリティのある描写も特徴的。
「もし怪人が実際に出現したら」を警察に取材するなど積み重ねによって作られた、特撮というよりドラマに近い非常に独特な雰囲気を持つ作品である。
敵組織はグロンギ族変身ベルトは「アークル」(玩具版はソニックウェーブ)。
シリーズ中唯一ライダーがクウガただ1人しかおらず、劇場版もない(2号ライダーの登場、劇場版の双方構想はあったがどちらも頓挫している)。

放送当初はまだ平成ライダーシリーズ事態手探りだった事もあってか、生々しい殺人描写に対する保護者からの苦情や、昭和ライダーファンからの手厳しい批判、
脚本やリアリティ描写に力を入れ過ぎたことで撮影が遅れた事から総集編が数回放送されるといった困難に直面。
しかし、主に高校生や大人の年代から支持を集め、現在は平成ライダーの中でも屈指の名作と讃えられている。
また、主演のオダギリジョーとその相棒役を務めた葛山信吾が、子供と一緒に視聴していたお母さま方にヒットし、
スーパー戦隊と並んで現在も続くイケメンヒーローブームの火付け役となった。

EDは本作以外では響鬼の前半と各最終回しかなく、以降の作品では戦闘挿入歌がED扱いに。
全編がHDTVで撮影されており、当時としては異例の16:9の画面比率で放映されている。
しかし、まだ地デジも始まっていなかった時期であったため、テレビ放送・DVD共に4:3のレターボックス仕様であったが、
Blu-ray化に伴い本来の画面サイズで収録された。ただし、前述のように本作の制作当時は撮影のみがHD、編集以降はオンエアに至るまでSD環境による制作であり、HD素材の完パケテープは存在していなかった。その為、Blu-ray版の映像はHD撮影素材をSD画質にダウンコンバートして制作されたマスターテープからHDリマスター化した映像という何ともややこしいものとなっている。

ちなみに、クウガの前番組は同じく大人世代からの支持を集めたタイムレンジャーである。
この年のニチアサはかなり意欲的な作品が並んでいたと言えよう。

2001年1月~2002年1月:『仮面ライダーアギト

目覚めろ、その魂

君のままで 変わればいい

平成ライダー第二作であり、仮面ライダー生誕30周年記念作品。前作では中盤からの東映側サブプロデューサー&脚本家だった『超光戦士シャンゼリオン』の白倉伸一郎井上敏樹コンビがメインとなった初のライダーでもある。
敵組織はアンノウン、変身ベルトは「オルタリング」(玩具版はトリプルフラッシュ)。
序盤から3人の仮面ライダー、アギトG3ギルスが登場するのが特徴。
前作の続編だが一部単語が使われる程度でそこまで繋がりはない。当初は正統続編の設定だったが後に意図的に矛盾点を設け、現在ではパラレル的続編とされる。
また、本作より劇場版の公開が恒例となった。

前作における苦情を受けて、アンノウンによる殺人描写は人の手ではありえない不可能犯罪が中心に。
前作に劣らず練り込まれた設定で、謎を解き明かしていくエンターテイメント性の強いストーリーになっている。
クウガのヒットもあってか、玩具の売り上げこそ落ちたものの、平均視聴率は未だにシリーズ最高を誇る。
この作品を最後に、OPの歌詞には「仮面ライダー」が入らなくなった。

2002年2月~2003年1月:『仮面ライダー龍騎

戦わなければ生き残れない!!

ためらわない勇気だけが 悪夢を壊す

シリーズ第三作。白倉伸一郎が続投し(この後の『555』も担当)、メイン脚本家は小林靖子にシフトした。
キャッチコピーの通り、13人ものライダーが登場してバトルロイヤルを繰り広げる異色作。
なんでも白倉氏は9/11同時多発テロ事件に衝撃を受け、異なる価値観を持ったもの同士の正義がぶつかったらどうなるのかというのを題材にしたとか。今思うと、白倉Pの独特な作風は本作が最初なのかもしれない。

敵となるのはの世界・ミラーワールドに住むミラーモンスターだが、同時に「自分以外の仮面ライダー」らも敵となる。まあ実は割とライダー変身者同士で一緒に飯食ったりバイトしたりギャグやったりしてるが。
変身アイテムは「カードデッキ」と「Vバックル」。
2009年に『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』として海外版リメイクが制作され、日本でも放送された。

「外付けの変身ベルト」「変身時や技発動時の電子音声」「ライダー同士の戦闘」など以降の平成ライダーシリーズで定番化する要素を生んだ、クウガとは違った意味で平成ライダーの元祖と言える作品。
放送開始当初は、これまでにない作品設定や異彩の放つストーリーに、著名人をも巻き込んで賛否が巻き起こったが、
テレゴングにより結末の変わるTVスペシャルや、最終回先行上映というキャッチコピーの劇場版で話題を集めた。
よって、映像作品だけでも4つの結末がある異色のストーリーになっている。

カードを用いたバトルというアイデアは剣やディケイドにも踏襲された。
平成ライダーシリーズ中で初めて劇中で「仮面ライダー」の名称を使った作品でもある。
そして本作から、主題歌発売レコード会社が昭和時代からのコロムビアからavexに変更された。

2003年1月~2004年1月:『仮面ライダー555

疾走する本能

悲しみを繰り返し 僕らは何処へ行くのだろう?

シリーズ第四作。
敵組織はオルフェノク。変身アイテムのモチーフは携帯電話で、「ファイズギア」「カイザギア」「デルタギア」の3つのベルトがストーリーのカギを握る。
ライダーのデザインがより一層と機械的になったが、そのデザインやギミックは高く評価されている。
DX玩具の変身ベルトは平成一期だけなら最高売り上げ。

これまで敵怪人は「人類を脅かし、相容れぬ宿命」にあったが、本作では初めて怪人側にもスポットを当て、仮面ライダー側と怪人側にそれぞれ主人公が存在する。
ストーリーもアギトの終盤でも描かれた「異種族との共存」を目指すという試みをした作品である。
全話を敏樹が手掛けたので当然ながら、終始不穏な空気が漂う複雑なシナリオや本作を象徴するキャラクター・草加雅人など全キャラが何かしら性格に重大な欠点があるため、非常に好みが分かれる。
メインターゲットである幼年層には重い描写も多く、仮面ライダーシリーズの中でも屈指のシリアス作品であると同時に賛否両論が激しい。
その一方で劇場版も極めて完成度が高く、平成ライダー最高傑作とまでの評価を獲得している。
放送終了から10年を経て、『仮面ライダー大戦』にて本作主人公の乾巧がメインキャストとして堂々の復活を果たした。

ちなみにこれが放送された年の前番組はアバレンジャー、後番組は明日のナージャという恐ろしい構成。
本作の草加と合わせて子供を泣かせるスーパー鬱タイムとか言われていたとかなんとか。

2004年1月~2005年1月:『仮面ライダー剣

運命の切札をつかみ取れ!

切り札はキミの中 研ぎ澄まされた勇気にして

奇跡 切り札は自分だけ

シリーズ第五作。東映側プロデューサーはメタルヒーロー不思議コメディ・スーパー戦隊シリーズを担当していた日笠淳で、メイン脚本家は今井詔二(前半)→會川昇(後半)。
敵怪人はアンデッド、変身アイテムはカードをベルトに差し込む「○○バックル」。
昆虫をモチーフにトランプの柄を合わせた4人のライダーが登場する。龍騎に続いてカードを使うライダー。

放送当時はリアル路線が下火となっており、序盤の展開の迷走っぷりや俳優の活舌の悪さから生まれたネタ・オンドゥル語などの要素から、関連商品の売り上げ及び視聴率がかなり低迷してしまい、「平成ライダー迷走期」の作品と揶揄する人も。
しかしストーリー後半から衝突し合っていたライダー達の結託、アンデッド側にも戦う理由があり、必ずしも人間だけが正義では無いというテーマや決着の仕方など見事なストーリー展開と伏線回収、衝撃的な最終回などの秀逸なネタ要素から、最終的には高い評価を得る事に成功しており、未だに特撮ファンからの人気が高い作品となった。
555同様、人によって評価が大きく分かれるライダー作品の1つである。
ちなみに役者陣はこれらのネタについては非常に寛容的。特にMAD動画はほぼ全てが剣崎役の椿氏に見つかってTwitter等にリンクを貼られるレベル。
余談だが仮面ライダーシリーズは555で一旦終了する予定であり、その繋ぎとして製作されたのが本作である。


2005年1月~2006年1月:『仮面ライダー響鬼

ぼくたちには、ヒーローがいる。

傷付いてもいい 強く立ち上がれ

シリーズ第六作。プロデューサーは再登板した高寺成紀(前半)→白倉伸一郎(後半)で、メイン脚本家は『クウガ』総集編回を担当していた演出家・劇作家・俳優のきだつよし(前半、但し実質的には文芸の大石真司との共作・並立体制)→第一期平成ライダー常連の井上敏樹(後半)。
ライダー要素を一切省き、徹底した和風テイストを投入した、独自性の目立つ異色作。「平成のアマゾン」とも例えられる。後に本当に平成アマゾンが出たのは内緒。
敵怪人は妖怪的な魔化魍。仮面ライダーたちは楽器をモチーフにした変身アイテムを使い、ライダーたちも作中では「鬼」と呼ばれる。
デザインや設定もライダーの特徴が一切ないが、これらは企画段階で前作の商業展開の不振から『変身忍者 嵐』のリメイクとして作られていた影響にある。

主演は通例よりやや高めの年齢であり、その背中を追う少年との師弟関係を描いた作風は高年齢に支持された。
しかし、肝心の子供にはまったくウケず、玩具売り上げは低迷。
また、序盤は和風テイストの渋い作品だったが、途中でプロデューサーと脚本家が交代して作風が一般的な特撮の方面へガラリと変わってしまうという事件も起こった。
詳細は項目にて。

スタッフとしては本作までの反省点として 「戦わなければ生き残れない」ぐらいの緊張感がなければ、多数のレギュラーライダーを出すと間が保てない と思い始めたらしい。

2006年1月~2007年1月:『仮面ライダーカブト

天の道を行き、総てを司る!

強さという自信 身体を溢れ出したら 総てが力になる

シリーズ第七作目にして仮面ライダー誕生35周年作品。プロデューサーは白倉伸一郎と当時新人の武部直美で、メイン脚本家は『響鬼』後半でゲスト参加した米村正二
前作に対し、「昆虫がモチーフ」「変身の掛け声」「必殺技名を言う」「変身ベルト」「バイクの常用」などの部分で昭和ライダーに回帰し、
「仮面ライダーの限界に挑む」というテーマで制作された。
敵怪人はワーム。変身ベルトは昆虫モチーフの「○○ゼクター」で、仮面ライダーたちはワームの掃討を目的に制作された「マスクドライダーシステム」で戦う。

シンプルイズベストを貫いたライダーの造形は非常に評価が高い。
キャストオフ』『クロックアップ』といった独自のギミックや、主人公の名言『天道語録』も人気がある。
一方で前作の事件が尾を引いてか、ストーリーには多数の矛盾、多すぎる上に性格がブレるキャラたち、地に足がついていない設定など、話はグダグダとの評価を受けやすい。
この作品以降、VTR撮影からHD24Pを導入した撮影に移行した。(なお、前作の後期OP映像もHD24Pで撮影されている)

前作でライダーの増加に限界を感じ始めていたスタッフだが、 「キャラを目いっぱい濃くすれば、その問題は克服できるのではないか」との仮説の下に本作でも多数のライダーを登場させた ものの、
収拾を付けるのに苦労したために、スポンサーに「次作のレギュラーライダーは多くても二人まで」と注文したらしい。

2007年1月~2008年1月(TV):『仮面ライダー電王

"時刻(とき)" を超えて 俺、参上!

迷いそうな時必ず 想いの強さが導く

シリーズ第八作でかなり異色な作品。スタッフは白倉伸一郎・小林靖子の『龍騎』コンビ再び。
敵怪人はイマジン。変身ベルトは自動改札モチーフの「デンオウベルト」。ライダーは怪人の憑依によって変身やフォームチェンジをする。
「味方に怪人がいる」「主人公にとり憑く怪人によってライダーの姿が変わる」「乗り物が電車」という今も尚輝く独自要素を持つ。

コメディ色が強く入りやすい作風に加え、味方イマジンに人気声優の起用などを受けてライダーファン以外からも好評を受けた。
玩具の売り上げも低迷した剣~カブトから復帰し、セールス面でも持ち直すことができた。
またコメディ色が強いながらも根幹のシリアスな設定は変わらず、設定・伏線を巧みに回収し、ヒロインの降板という事態すら新設定により無理なく生かしたストーリーも評価が高い。
剣以降カブト辺りまで続いた「これを最後にしよう→人気が出て続く」の流れを断ち切った作品でもある。
その人気の高さから放送終了後も度々新作映画が制作されたが、あまりに多すぎたためにファンから「いつ終わるのか分からない」と言われていたことも。


2008年1月~2009年1月:『仮面ライダーキバ

覚醒(ウェイクアップ)
運命(さだめ)の鎖を解き放て!

そこにある確かな絆を忘れないで

シリーズ第九作。武部直美が初の単独チーフプロデューサーとなり、またまた井上敏樹がメイン脚本家を担当。
敵組織はファンガイア。変身ベルトは「キバットべルト」、そこに相棒であるコウモリ型モンスターの「キバットバットⅢ世」を差し込むことで変身する。
吸血鬼イメージな為か敵味方ともに全体のデザインにはゴシックを取り入れている。

前作で受けた「味方怪人」「使用する怪人によって姿が変わる」などの要素が引き継がれたが、シナリオはハード&シリアス路線に回帰している。
現代(2008年)と過去(1986年)の物語を交互に織り混ぜつつ話が進むという、他に類を見ない演出が特徴。

秀逸なライダーのデザイン、753紅音也などのメリハリの効いた登場人物、クオリティの高い挿入歌は評価が高い。
一方、人間関係の昼ドラ化やうまく使いきれていない現代と過去の関係、やたらと多い死に設定・ギミックなどの面もある。
だが、ファイズとはまた異なる形の『人間と怪人の共存』を描いたストーリーを支持するファンも多い。
一方でストーリーや構成がちびっ子には難しい点が大きかったのか「今見るとなんでつまらないと思ったんだろう」「放送当時途中脱落だったが、改めて見たらハマった」という人もちらほらといる。
放送から10年経って当時のちびっ子は高校生〜大人となり、AmazonプライムビデオやBlu-ray・DVD等もう一度見る機会が増えた現在、ジオウでの衝撃の展開もあってか再評価の傾向にあり、「一気見したほうが面白い」「1週1話でこのストーリーはキツい」と言われてたりもする。
また、「電王が人気すぎて逆にキバじゃなくても人気は多少落ちたかもしれない」という分析もある。
響鬼並みに瞬間瞬間を必死に生きたライダーと言えよう。


2009年1月~8月(TV):『仮面ライダーディケイド

平成ライダー?10年早ぇよ!
*2

本当の自分自身出会うため 歩き続けるのさ

シリーズ第十作目にして、平成ライダー10周年記念作品。プロデューサーは白倉伸一郎、メイン脚本家は會川昇(前半)→米村正二(後半)。
これまでの平成ライダーの世界を旅するという内容で、過去のライダーが多数登場する。
過去のライダーの世界は出演者や設定の異なる別物*3だが、一部原作キャストが出演。
龍騎、剣に続いてカードを使うライダーで、変身ベルトは「ディケイドライバー」。主役ライダーは過去のライダーに変身できるという能力を持つ。
この時に各ライダー専用のマークとも言える『ライダーズクレスト』も昭和ライダーを含めて全作品に設定された。

また、カード式アーケードゲーム『ガンバライド』と連動した商品展開を行っていた。
同時期に放送されていたスーパー戦隊シリーズとのコラボ回や昭和・平成の歴代ライダーが総出演した夏の劇場版は、過去に前例が無かっただけに大きな話題を呼び、響鬼の世界やシンケンジャーの世界等一部のエピソードは好評。

元々戦隊との競合と放送時期をずらすために企画されたため、放送期間は約半年。結末が冬の劇場版に持ち越しという異例の終わり方で不評を買った。(BPOにまで苦情が入ったとか。)
商業展開ではディケイドライバーをはじめ成功をおさめ、今作以降、他作品同士の仮面ライダーが共演するMOVIE大戦シリーズなどの冬の劇場版や、
前述した昭和と平成の枠を越えた大規模な共演作である「オールライダー」物の映画が多く製作されるようになり、
玩具展開も現行ライダーのアイテムに過去作ライダーをモチーフにしたもの、いわゆる『レジェンド商法』も活発になり
そういった意味では成功作と言えなくもない。

放送終了後も設定面で使いやすい為スーパーヒーロー大戦』や『仮面ライダーウィザード特別編』『仮面ライダー大戦』等で主人公の門矢士が主役の一人として登場し、
平成ライダー20周年作品である『仮面ライダージオウ』でも実質的な4号ライダーとして士が活躍した。ちなみにジオウで士の登場したエピソードをディケイド本編の話数と合算するとちょうど平成ライダー1年分の話数となる。

賛否両論はあれどここで「平成ライダー」には一区切りつき、『仮面ライダーW』から『第二期平成ライダーシリーズ』へと切り替わることになる。

【関連作品】




You're the next
Next Decade

星座巡っても変わらぬもの
揺るぎない 絆 永遠
もう二度と会えないとしても
stay alive


次の10年を駆け抜ける
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最終更新:2024年03月14日 20:07

*1 「ZO」と「J」は仮面ライダーワールドやSIC等で共演しているため割愛

*2 もう10年たったの!?という意味。

*3 電王のみ原作とほとんど同じ世界観だったが、後によく似た別世界とされた