六武衆-ヤリザ(遊戯王OCG)

登録日:2010/03/23 Tue 01:04:09
更新日:2024/04/11 Thu 08:54:43
所要時間:約 6 分で読めます




  • 目次

―――詳細


六武衆 −ヤリザ
星3 地属性 戦士族
自分フィールド上に「六武衆−ヤリザ」以外の「六武衆」と名のついたモンスターが存在する限り、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードが破壊される場合、代わりにこのカード以外の「六武衆」と名のついたモンスターを破壊する事ができる。
ATK1000 DEF500


―――解説


Strike of Neosにて登場した『六武衆』の内の一人。

名前の響きや槍使い、縦に長い兜を付けているという点からモデルは槍の又座こと戦国武将・前田利家だと思われる。

ステータスは低く、初見では弱いと思うかも知れないが実際使うとかなり扱いやすく、身代わりの効果を持っているので場持ちも非常に良い。


基本的に打点が低目の六武衆において戦闘は非常に困難なものであるのに、サポートカードの戦闘補助はろくに使えないものばかり。
そんな中で相手を無視してダメージを与えられるヤリザ殿は強力で、【六武衆】では3枚投入が理想とされる。
単純に考えて8回の攻撃でゲームに勝利できるのはかなりの脅威である。
サーチ・サルベージの多い戦士族である事に加え、ほぼ専用サーチと言っても差し支えの無い「紫炎の狼煙」に「六武の門」が存在し、
低いステータスと属性が幸いし、「巨大ネズミ」「荒野の女戦士」「紫炎の足軽」で容易にリクルートが可能、
リミットリバース」「地霊術―鉄―」「六武衆推参!」「諸刃の活人剣術」「六武衆の理」と、蘇生手段も豊富で非常に恵まれている。


また蘇生から地獄の暴走召喚に繋げれば、そのまま3000のライフを削り一気にゲームエンドに持ち込める事も。
その際に暴走召喚のデメリットである相手の大量展開を無視できるのも利点。


さらに六武衆関連カードの多くにはヤリザ殿が中心に描かれており、特に「六武衆の結束」ではヤリザ殿を中心に6人が結束している様が描写されている。
これらの事から、まさに「六武衆」のリーダー的存在なのだということが確信出来る。
一部では『登場する時期が違えば神属性だっただろう』とも言われている。
余談だが、全体的に死んだ魚のような目をしていたり、顔色が土気色だったりするブサイクだらけの六武衆の中で、ヤリザ殿は防具の隙間から見える目元から判断するに、群を抜いてのイケメンだと推測出来る。
希望に満ちたブルーに輝く瞳に吸い込まれそうになるのは誰もが通る道。



ヤリザ「ところでヤイチ。ひとつ確認していいかな。
   私が身代わりになるのはいいが―――別に、1killしてしまっても構わんのだろう?」

流石です!!






…………が、

採用率はほぼ0に近い。

【六武衆】を組んでるのに、そもそも持って無いと言う者も多数いる。


と言うのも、このカードのレアリティは一見してノーマルだが、その封入率は12箱に一枚とかなりの鬼畜仕様。
元々の強さに加えその入手難易度も相俟って、オークションや通販などでは単価5桁を頻発。
ヤリザ殿を求めて収録パックを買い漁るプレイヤーも続出。

KONAMIも在庫をきらしてしまい、ヤリザ殿を求める消費者からのクレームによって反省したのか、以降この手のカードは1箱に1枚と抑えられるようになった。
俗に言うノーマルレアである。
以上の事から、ヤリザ殿は遊戯王OCGの歴史を作ったカードと言えよう。



しかし長らく再録されなかったヤリザ殿は、この度トーナメントパックに満を持しての収録が確定!!
このニュースは多くの【六武衆】使いを歓喜させたのだった……!!
ヤリザ「体が軽い……こんな気持ちでダイレクトアタックするの初めて!」

ヤリザ「もう何も怖くない、怖くはない」





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槍使い専用のHな仕事
お前の槍は何を突く





































       *   *
     *   + うそです
      n ∧_∧ n
    + (ヨ(*´∀`)E)
      Y   Y  *




厳密には詳細と採用率、相性の良いカード以外は全て

       *   *
     *   + うそです
      n ∧_∧ n
    + (ヨ(*´∀`)E)
      Y   Y  *

―――現実


実際には弱いカードの代名詞とまで酷評されている。
  • 低いステータスのせいですぐに死ぬ
  • 相手のカードを1枚も潰せない
  • 攻撃力が低くて効果が活きない
  • 並べるのが基本戦術なのに直接攻撃では他の六武とシナジーしない
  • しかも直接攻撃なんざ除去って殴ればモリンフェン様でも出来る
  • 自身で特殊召喚、または他カード経由で簡単に場出るわけでもなかった
とダメ尽くし。
その上エレキリン、エレキジというほぼ上位互換も出る始末。

このため同じく不意打ち又佐の下位互換呼ばわりされていたニサシ殿と共にネタにされてきた。

おまけに、海外で六武の門が登場した直後のドイツの大規模な大会で六武衆(当時は真六武衆が存在しなかった)で入賞したまさに現世の兵が現れたが、
六武衆と名の付くモンスターでこのカードだけ採用されなかった事すらあった。
つまりニサシ殿も採用されていたことが余計にクズネタを加速させた。


本来直接攻撃モンスターを使いかつモンスターを並べるならば、12期・11期基準の強化を得たエレキ忍者ならば「並べて後攻1キル」すら狙え、1体を守ったりコンボするならばトゥーンや逆巻く炎の精霊らの様にロック・パーミッション気味のデッキを作れば活躍が見込めるのだが、その場合単体で直接攻撃出来ないと辛い。
1キルに届かせるには難しく、2体以上並ばないと効果を使えない六武衆、もはやそこにはヤリザ殿の居場所は無かった……。

もし例えこの貧者な効果&ステータスでも、真六武みたく自身を特殊召喚する効果の類を搭載してれば...あるいはステータス故に受けられる強力な展開補助サポートカードがあったりしたら、独自の個性を見出されたり新規カードの恩恵を受けて化けることも望めたのだが...。
同じレベル3の真六武衆カゲキが真六武衆シエンを出すためのキーカードとして抜擢されていたのでなおさら残念極まる。
同格のクズカードだったのが環境の変化で名誉の一時制限カード化になるまで上り詰めた「E・HEROバブルマン」のようにはなれなかったのだ。

ただ六武である事には違いなく、上記サポートに対応しているのは本当なので明確な下位互換カードではない。
好きならば活躍させる事は可能だし実は門を使用した1キルデッキも過去に存在したという事実。
六武衆はかなりサポートが豊富でヤリザ殿自体が低ステータスなのでサポート自体は多く、他の六武衆と差別化は図りやすいため専用デッキは組みやすい。
過去にタッグフォースにおいてヤリザ殿をメインとしたデッキレシピが配信されたこともある。
不遇カードの中では恵まれている方かも知れない。

海外では「Ra Yellow Mega-Pack」で六武衆の初期メンバーの6人が全員ウルトラレア化したのでウルトラレアのヤリザ殿が存在する。

ちなみに「六武衆のリーダーはヤリザ殿かも知れない」説は単なるネタではなく、一応裏付けが存在する。
現六武衆の前身、真六武衆時代にその影武者を務めていた武者がいるのだが、その人物の容姿がヤリザ殿に極めて酷似している。
影武者=ヤリザ殿と考えると現六武内でヤリザ殿は最も実践経験豊富な年上であり、必然的にリーダー役を任せられている可能性は高い。
攻守の低さや、他の武衆と違いアドバンテージを稼いで強引に勝敗に影響を与える効果ではなくライフを狙って間接的に有利な展開を引き出す搦め手的な効果も、
高齢故と考えれば納得がいき、カード効果だけを見れば疑問視されてしまうステータスには実はこういう隠れた意味があったのだと教えてくれるヤリザ殿だからこそ皆に愛されているのだろう。
「真」時代の六武衆達の生き残りが師範や老中や露払いとなって仕え続けている事からも、「影武者」も何らかの形で存在している可能性は高い。
ちなみに影武者時代のヤリザ殿はチューナーであった。まさしく皆のまとめ役に相応しい存在であろう。
とどのつまりヤリザ殿はまだ若い六武衆を師範とは違う形でサポート、導く役に就いていると推測される。
さしずめプレイングマネージャーといったところかなこれは本来日本一の捕手と称えられた人物にしか務まらない大役でヤリザ殿の頭脳パワーが高い事も確定的に明らかとこれで証明されたでござるなちなみにここ書いたのはヤリザ殿ではないでござる

そう考えれば必然的にその仮面の下にはきっと人生経験によって渋みを増したナイスミドルが隠れている事だろう。
真六武衆の活躍を語り継ぎ、先輩として次の世代を育てながら自らも年齢を言い訳にせず戦いに参加する……さすがヤリザ殿は格が違った

ちなみに、アニメ遊戯王VRAINSに遊戯王を題材にしたクロスワードパズルが登場する回があったのだが、問題の中に「実はチームの中心人物!? 『六武衆-○○○』」(他の問題の答えから当てはめていくと、「ヤリザ」と入るのが適当となる)というものがあり、本当にこの辺りの設定が共有されているのでは?と考察されている。




ヤリザ「……とはいえ若いもんに付いていくのは大変でござるな;」

雷帝ザボルグ「俺もいるぜ」
ヤリザ「ザボルグ殿」

ジェニス「貴方だけに、いい格好はさせませんわよ!」
ヤリザ「ジェニス姫・・・」

マッドボールマン「採用見送りは、おまえだけじゃないんだぜ?」
オワタビウス「クワー(ベストロ滅びろ)」
ヤリザ「お主達・・・」

虚無魔人「これが俺たちの絆☆パワー!」
ゴリラ「虚無さんはそれなりに需要があるだろウホ……」
ヌヴィア「おい、スクラップ



時は流れて2014年。
アニメシリーズ第5弾『遊戯王ARC-V』にて、なんとアニメに登場!!
以下、その輝かしきヤリザ殿の活躍。


主人公であるキラー・トマトのカードを奪った沢渡シンゴがこう言った。

「このクズカードやるよ」

その中に燦然と輝く『モリンフェン様』『ハングリーバーガー』、そして…

イロウ「あ、あれっ…?」
ザンジ「なぁ、今映ってたのってもしかして…」

六 武 衆 ヤ リ ザ


…そう、公式のアニメでまさかのクズカード扱いをされてしまったのだ。

ヤリザ「拙者クズカードに選ばれスギィ!!」


しかも遊戯王デュエルリンクスで沢渡さんが実装された際、ヤリザ殿の召喚時には「何だよこのクズカードは……仕方ねぇ、《六武衆-ヤリザ》!」などという専用セリフまで発する始末アニメ内で召喚した事もないというのに

更に更にィ~! 「異次元の塔」イベントでは何とあのニサシ殿と共に敵デュエリストとして登場。
その際、どちらの戦法が優れているかなどという何とも情けない口論を繰り広げており、大体公式からのヤリザ殿の扱いが決定したと考えて良いだろう。
なお、道中では醜い言い争いを展開していた両者だが、最終的にはつまらぬ意地の張り合いをやめ、「結束」が大事であるとお互いに理解し歴史的和解を果たすのだった2ドローできるもんね



新規六武衆カードが出ても完全スルーされる程、踏んだり蹴ったりなヤリザ殿であるが、2018年にちょっとした転機が訪れる。
それは数々の問題児を産み出したLINK VRAINS PACKの第2弾、LINK VRAINS PACK 2で登場したこのカードの存在である。

六武衆の軍大将
リンク・効果モンスター
リンク2/地属性/戦士族/攻1000
【リンクマーカー:左下/右下】
「六武衆」モンスターを含む戦士族モンスター2体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
武士道カウンターを置く効果を持つカード1枚をデッキから手札に加える。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードのリンク先に「六武衆」モンスターが召喚・特殊召喚される度に、
このカードに武士道カウンターを1つ置く。
(3):このカードの攻撃力は自分フィールドの武士道カウンターの数×100アップする。

とうとうやってきた六武衆のリンクモンスター。
このカードの効果自体が既に強力なのだが、ヤリザ殿的に注目したいのはその攻撃力。
その数値はなんと1000。ヤリザ殿と一緒なのだ。
つまり…

六武衆の荒行
速攻魔法
(1):自分フィールドの「六武衆」モンスター1体を対象として発動できる。
対象のモンスターとはカード名が異なり、同じ攻撃力を持つ「六武衆」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
このターンのエンドフェイズに対象のモンスターは破壊される。


そう、軍大将を対象に荒行を発動した場合、ヤリザ殿をデッキから呼び出せるのである。
攻撃力1000の六武衆はヤリザ殿ただ一人(だから今まで荒行で出せなかったともいう)なので、これは明確な個性となるのだ。

単体で役に立たないヤリザ殿を呼び出して何になるのか?と思う方もいるだろうが、六武衆にとってエクストラモンスターの影響以上に「六武衆を特殊召喚できる」というのは重要な意味を持つ。

六武衆の結束
永続魔法
(1):「六武衆」モンスターが召喚・特殊召喚される度にこのカードに武士道カウンターを1つ置く(最大2つまで)。
(2):武士道カウンターが置かれているこのカードを墓地へ送って発動できる。
このカードに置かれていた武士道カウンターの数だけ、自分はデッキからドローする。

六武の門
永続魔法
(1):「六武衆」モンスターが召喚・特殊召喚される度にこのカードに武士道カウンターを2つ置く。
(2):自分フィールドの武士道カウンターを以下の数だけ取り除き、その効果を発動できる。
●2つ:フィールドの「六武衆」効果モンスターまたは「紫炎」効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで500アップする。
●4つ:自分のデッキ・墓地から「六武衆」モンスター1体を選んで手札に加える。
●6つ:自分の墓地の「紫炎」効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

紫炎の道場
永続魔法
「六武衆」と名のついたモンスターが召喚・特殊召喚される度に、このカードに武士道カウンターを1つ置く。
このカードを墓地へ送る事で、このカードに乗っている武士道カウンターの数以下のレベルを持つ「六武衆」または「紫炎」と名のついた効果モンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する。

これらのような「武士道カウンターをアドバンテージに変換する効果を持つカード」は大抵「六武衆が召喚・特殊召喚する度に」武士道カウンターを置く。
例え出てくるモンスターが弱かろうが、カウンターが乗るなら些細なこと。
さらに言えば、件の六武衆の軍大将はこういった「武士道カウンターを置くカード」を手札に加えられる効果を持っているので、軍大将を出せばこれらのカードが一緒に並ぶ可能性が高い。
すなわち、軍大将を出した後に六武衆を展開すると、大抵の場合はこれらのカードに武士道カウンターを乗せることができちゃうのだ。
軍大将自身もリンク先に六武衆が出る度に武士道カウンターが溜まり、門のコストを確保する事も可能である。
これは荒行の選択肢を増やせる意味でも明確なメリットであり、今までデッキに入れる必要性に乏しかったヤリザ殿に採用する戦術的な意義が見いだされたのである。

もっとも、軍大将が出たからといって今までの評価がひっくり返る、とまではいかない。
依然として単体では魅力に乏しいカードに違いはないので、「やはりデッキには入らない」という評価になっても別におかしくはないだろう。
ただ、戦術的に採用する意義が生まれたことで、あの頃に比べると少しだけ前に進めたのは確かである。

遊戯王マスターデュエルソロモードでも登場し「地を穿つほどの鋭い槍技を放つ」と紹介された。
一見すると地面を抉るくらい威力のある技の冴えを持つように見えるが、よくよく考えると地面に当たっている事から敵に対して当たってないとネタにされてしまった。





どしどし加筆していって欲しいでござる!

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最終更新:2024年04月11日 08:54