彼岸(遊戯王OCG)

登録日:2015/04/05 Sun 01:50:58
更新日:2023/12/21 Thu 19:49:02
所要時間:約 30 分で読めます




「彼岸」とは遊戯王OCGに登場したカテゴリ。


▼概要

U.A.と同じく海外先行テーマの一つ。


ダンテ・アリギエーリ作の叙事詩「神曲」をモチーフにしたカテゴリ。
想い人を亡くし悲嘆に暮れていた主人公ダンテが、あの世から現れた自称ローマ時代の詩人ウェルギリウスに連れられ、地獄、煉獄、天国の3つの世界を旅する話である。


カテゴリに属するモンスターは「神曲」の登場人物がモチーフとなっており、
属するモンスターは下級モンスターおよびエクシーズモンスターがレベル/ランク3、上級モンスターはレベル6、最上級モンスターはレベル9とすべてレベルおよびランクが3の倍数になっている。
これはこのカテゴリの元ネタである「神曲」が「三位一体」をテーマとし、キリスト教の聖数字である「3」を基にした調和を土台にしていることが由来だと考えられる。

海外では「Burning Abyss」であり、EXTRA PACK15に来日した。
和名の「彼岸」とは、仏教における現世から見て迷いなどの象徴である川を越えた先の悟りの境地。つまりは死後の世界。

シンクロモンスターの「彼岸の詩人 ウェルギリウス」、
エクシーズモンスターの「彼岸の旅人 ダンテ」、
融合モンスターの「彼岸の巡礼者 ダンテ」
リンクモンスターの「彼岸の黒天使 ケルビーニ」の4種のエクストラデッキのモンスターが登場しており、
単一カテゴリ内に儀式、シンクロ、エクシーズ、融合、リンクの5種類が同居しているという奇妙なテーマでもある。

なお一部を除き全ての下級モンスターが以下の共通効果を持っている。

「(モンスター名)」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外の
モンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。

比較的緩い条件で特殊召喚できるものの、「彼岸」以外のモンスターがいると自壊してしまう。
しかし、一部を除いたすべての「彼岸」モンスターは以下の固有効果を持っている。

(3):このカードが墓地へ送られた場合、○○(そのモンスター固有の効果)

これは「場合」の任意効果であるためタイミングを逃さない。

よって各種コストにしたりシンクロ・エクシーズ素材にしたり、
あるいは自発的に効果で墓地に送ったりなどして積極的に墓地に送り、固有効果の発動を狙っていくことになる。
ただし(2)(3)の効果はどちらか片方しか1ターンに発動できないので、その点には注意が必要。

以下、紹介するカードのテキストは便宜上遊戯王カードwikiから引用した物を掲載する。


▼所属カード

  • 下級モンスター

メインデッキに入る下級モンスターおよび儀式モンスターはすべて「神曲」の「地獄篇」に登場する12柱の悪魔「マレブランケ」がモデルになっている。

■彼岸の悪鬼 アリキーノ/Alich, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守 0
「彼岸の悪鬼 アリキーノ」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、そのモンスターの効果は無効化される。

墓地に送ることでフィールド上のモンスター1体の効果を無効にする。
面倒な永続効果持ちやカウンター効果を持ったモンスターなどを一時的に無力化することでこちらの攻撃を通しやすくする。
凄まじい勢いでアドバンテージを稼いでいく【彼岸】の中にあって比較的地味な効果。

■彼岸の悪鬼 ハロウハウンド/Cagna, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1500/守 300
「彼岸の悪鬼 ハロウハウンド」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「彼岸」魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。

デッキからサポートカードを墓地に落とす。
そのままではほぼ意味のない効果でしかないので、後述するダンテの効果でサルベージしたり、
「善悪の彼岸」を落として効果発動を狙ったりするのが主な用途になるが、
正直言って微妙。

■彼岸の悪鬼 ハックルスパー/Calcab, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1400/守 0
「彼岸の悪鬼 ハックルスパー」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのセットされた魔法・罠カードを手札に戻す。

セットされた魔法・罠をバウンス。
とはいえ魔法・罠をバウンスしたいのはこのカードを墓地に送る前であることが多いため若干タイミングがかみ合っていない。

■彼岸の悪鬼 ガトルホッグ/Cir, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200
「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」以外の「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

墓地の「彼岸」モンスター1体を蘇生。
もちろん下級を蘇生してシンクロ・エクシーズに繋いでも良いが、
シンクロ・エクシーズモンスターを直接蘇生することも可能なので状況に応じて使い分けたい。
このデッキの回転を強力にサポートするカードの一枚。

■彼岸の悪鬼 グラバースニッチ/Graff, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守1500
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「彼岸の悪鬼 グラバースニッチ」以外の「彼岸」モンスター1体を特殊召喚する。

デッキから任意の「彼岸」モンスターをリクルート。
デッキから直接アドバンテージを生み出せるのは言わずもがな非常に強力で、このデッキのチートっぷりの原因の一つでもある。

エクストラデッキの「彼岸」に繋ぎやすく、
ひいてはその過程でさらに多くの「彼岸」を墓地に送れるようになるので、序盤から積極的に使っていきたい。


■彼岸の悪鬼 リビオッコ/Libic, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1300/守 700
「彼岸の悪鬼 リビオッコ」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
手札から悪魔族・闇属性・レベル3モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

手札から特殊召喚。
特殊召喚したモンスターは効果が無効になるが、「彼岸」モンスターの場合は
自壊デメリットを無効にしたうえで墓地に送られた時の効果はきっちり発動できるのでメリットの側面が強い。
このカードもエクストラの「彼岸」に繋ぎやすくなるので積極的に使っていきたい。

■彼岸の悪鬼 ラビキャント/Rubic, Malebranche of the Burning Abyss
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 100/守2100
「彼岸の悪鬼 ラビキャント」の(2)の効果は
1ターンに1度しか使用できない。
このカードをS素材とする場合、「彼岸」モンスターのS召喚にしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。

唯一のチューナー。また共通効果の(3)を持たないなどいろいろと異色な面が目立つ。
2重の制限によって事実上ウェルギリウスの専用チューナーと化している。
とはいえ展開の手段は豊富で、シンクロ先のウェルギリウスは非常に強力なのでぜひ採用しておきたい。

■彼岸の悪鬼 ファーファレル/Farfa, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守1900
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外の
モンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。

場に居座るモンスターを一時的に離脱させる。1ショットキル前の露払いにも、邪魔者の排除にも役に立つ便利な効果。
比較的汎用性に富んだ効果なので魔界発現世行きデスガイドともども別のデッキに出張していることがある。

■彼岸の悪鬼 スカラマリオン/Scarm, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 800/守2000
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(3):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「彼岸の悪鬼 スカラマリオン」以外の悪魔族・闇属性・レベル3モンスター1体を手札に加える。

このカードのみ(3)の効果の発動タイミングがエンドフェイズ時になっている。
そのためエンドフェイズ時までにこのカードが墓地を離れてしまうと効果の発動ができなくなってしまう点に注意が必要である。

効果は闇属性悪魔族レベル3のモンスター1体をサーチするという物。
下級「彼岸」モンスターはすべて効果対象となり、またこのデッキと極めて親和性の高いデスガイドもサーチできるので、かなり広い用途に使える。
この効果も比較的汎用性が高いのでファーファレルともども他のデッキに出張していることがある。
その汎用性の高さから2016/4/1から制限カードに指定されていたが、環境から遠ざかったことにより17/07/01で準制限に緩和され、17/10/01で制限解除となった。

■彼岸の悪鬼 ドラゴネル/Draghig, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1100/守 900
「彼岸の悪鬼 ドラゴネル」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「彼岸」カード1枚を選んでデッキの一番上に置く。

TCG新ブースターパック「Crossed Souls」で登場するカード。墓地に送られた場合にデッキから「彼岸」カード一枚を選びデッキトップに持ってくる。
何が落ちるか不安定なダンテの効果で狙ったカードの効果を発動しやすくなる。
もちろん次ターンでのドローで手札に加えるのも良い。

■彼岸の悪鬼 バルバリッチャBarbar, Malebranche of the Burning Abyss
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1700/守1000
「彼岸の悪鬼 バルバリッチャ」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分フィールドに「彼岸」モンスター以外の
モンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。
(2):自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「彼岸の悪鬼 バルバリッチャ」以外の「彼岸」カードを3枚まで対象として発動できる。
そのカードを除外し、この効果で除外したカードの数×300ダメージを相手に与える。

TCG新ブースターパック「Crossed Souls」で登場するカード。墓地リソースと引き換えの微弱なバーン効果を持つ。
ダメージに対してコストが明らかに釣り合っておらず、積極的に使える効果ではない。
中途半端に高い攻撃力のせいで奈落の落とし穴に引っかかってしまう点も足を引っ張る。
かつてダンテが無制限だった頃は、ダンテ3体で総攻撃すると相手のライフが8000の場合ちょうど500ポイント残るのでダメ押しの一撃として使えるためデッキにピン刺しされることも多かったが、
2016年にダンテとスカラマリオンが制限指定されて純彼岸が環境からほぼ絶滅すると主流のデッキ構築がスカラマリオンとダンテを幻影騎士団にピンポイントで出張させる型へとシフトしたこともあり採用されることはなくなった。

▼儀式モンスター

■彼岸の鬼神 ヘルレイカー/Malacoda, Netherlord of the Burning Abyss
儀式・効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2700/守2200
「善悪の彼岸」により降臨。
このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):1ターンに1度、手札の「彼岸」モンスター1体を墓地へ送り、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送った「彼岸」モンスターの攻撃力・守備力分ダウンする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。

悪魔たちことマレブランケの長。
英語版では原典に沿った名前「マラコーダ」になっている。
手札の「彼岸」モンスターを捨てることによるステータスダウン効果と墓地に送られた場合の道連れ効果を持つ。

……なのだが後述のシンクロ・エクシーズモンスターと違って儀式魔法と儀式モンスターを手札にそろえないと出せない上に、
わざわざ狙って出すほどでもない微妙な効果故にソス扱いされる。

…と思われていたのだが、「シャイニング・ビクトリーズ」にて「儀式の下準備」が登場すると評価が一変。
デッキから専用儀式魔法ごとまとめて手札に呼び込めるようになり、ヘルレイカー軸の彼岸も十分に組む意義が出てきた。

▼エクシーズモンスター

■彼岸の旅人 ダンテ/Dante, Traveler of the Burning Abyss
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/光属性/戦士族/攻1000/守2500
レベル3モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送ったカードの数×500アップする。
(2):このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地のこのカード以外の「彼岸」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。

神曲の作者にして主人公たるダンテその人。
効果はいわばランク3版の+カーガンと言える。
墓地肥やしも兼ねた攻撃力増強効果と、墓地に送られた場合に「彼岸」カードをサルベージする効果持ち。
先攻1ターン目からいきなり出して効果を使っても無駄にならないほどの優秀な効果を持ち、このテーマの要となっている。

墓地送りはコストなのでたとえ効果を無効にしたとしても墓地肥やしを阻むことはできず、
そこから連鎖的に発動する「彼岸」モンスターの墓地発動効果を止めることは困難。

しかも除去されれば墓地の「彼岸」カードをサルベージでき、自身の攻撃力は1000なので奈落の落とし穴に引っかからず、
攻撃した後は守備表示になって容易に突破できないとメリット効果をこれでもかとばかりに突っ込んだ一枚。
地味にエクシーズ素材に指定がない点も優秀で、墓地肥しを重視するデッキに出張要因として搭載することもできる。

さらに初のランク3の戦士族・光属性のエクシーズモンスター。
このカードの登場により、RUM-アストラル・フォースを使用することで
ランク1であるホープ・ルーツ&未来皇からこのカードを経由してホープレイVorヴィクトリー。
さらにそこからCX 冀望皇バリアンへのランクアップが可能になった。
蟹より攻撃力が低いがあちらと違い素材ゼロで低攻撃力を晒すデメリットはない。
但しこちらの攻撃が防がれるとあちら同様に攻撃表示のままになる点には注意。

優秀な効果と汎用性の高さから2016/4/1に制限カードとなった為、1枚が落ちても2枚目の効果で回収が出来なくなり、使い所がやや難しくなった。
その後、2019/1/1に制限解除されている。

▼シンクロモンスター

■彼岸の詩人 ウェルギリウス/Virgil, Rock Star of the Burning Abyss
シンクロ・効果モンスター
星6/光属性/魔法使い族/攻2500/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「彼岸の詩人 ウェルギリウス」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):「彼岸の詩人 ウェルギリウス」は
自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):1ターンに1度、手札から「彼岸」カード1枚を捨て、相手のフィールド・墓地のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

ダンテがやたら持ち上げる古代ローマ時代の詩人、ウェルギリウス。英語読みだとバージルになる。

その効果はなんと手札コストと引き換えのデッキバウンス。
デッキバウンスは除外以上に再利用が困難で、しかも戻すカードの種別・表示形式を問わず墓地のカードも戻せる凶悪さ。

除去されても1ドローに変換でき、上記のダンテ共々積極的に展開を狙っていきたい。
こちらも素材指定がないのである程度までならほかのデッキに出張させられる。

▼融合モンスター

■彼岸の巡礼者 ダンテ/Dante, Pilgrim of the Burning Abyss
融合・効果モンスター
星9/光属性/天使族/攻2800/守2500
「彼岸」モンスター×3(同名カードは1枚まで)
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならない。
(2):1ターンに1度、手札の「彼岸」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた場合、または自分フィールドのこのカードが相手のカードの効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚墓地へ送る

TCG新ブースターパック「Crossed Souls」で登場する融合モンスター。大型モンスターの命名パターンからして融合体の元ネタはベアトリーチェではないかと予想されていたが、出てきたのはダンテの亜種だった。
カード効果の対象にならない強力な耐性と高い攻撃力、フリーチェーンの手札交換効果、そして除去された場合のランダムハンデス効果を持つ。
特にフリーチェーンの手札交換効果が非常に強力で、相手ターンに手札の「彼岸」の効果を任意のタイミングで発動できる。
ファーファレルやアリキーノ等の効果を発動できれば相手の出鼻を挫くことができるだろう。
除去された際のランダムハンデス効果も強力で、「捨てる」ではなく「墓地へ送る」なので暗黒界の効果に引っかかることもない。
ただし発動トリガーが若干相手依存なので能動的な発動はほぼ不可能となっている。

▼リンクモンスター

■彼岸の黒天使 ケルビーニ
リンク・効果モンスター
リンク2/闇属性/天使族/攻 500
【リンクマーカー:左下/右下】
レベル3モンスター2体
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのリンク先のモンスターは効果では破壊されない。
(2):フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊される場合、
代わりに自分フィールドのカード1枚を墓地へ送る事ができる。
(3):デッキからレベル3モンスター1体を墓地へ送り、
フィールドの「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで、
墓地へ送ったモンスターのそれぞれの数値分アップする。

新マスタールールでは、融合モンスターやエクシーズモンスターを複数並べるにはリンクモンスターが必要。
→でも、メインの彼岸モンスターは彼岸以外のモンスターがいると死んじゃう。
そんなジレンマを解決してくれる彼岸の名を持つリンクモンスター。
効果破壊耐性付与や彼岸以外も墓地に送れる(3)の効果など効果の面でもなかなかに優秀。

ちなみに、名前の由来は「神曲」で神に反逆した天使たち。
そしてイラストのいる3種の動物はキリスト教にモチーフがある様子。
興味の湧いた人は調べてみるといいだろう。

▼魔法・罠カード

■善悪の彼岸/Good & Evil in the Burning Abyss
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が6以上になるようにモンスターをリリースし、
手札から「彼岸の鬼神 ヘルレイカー」を儀式召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、手札から「彼岸」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
デッキから「彼岸」カード1枚を手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

ヘルレイカーの専用儀式魔法。儀式召喚効果に加え、墓地のこのカードを除外することによるサーチ効果も有する。
しかし墓地に送らないと効果が使えず、しかも墓地に送られたターンには発動できないタイムラグが痛い。
ハロウハウンドの効果で直接落として効果を使う手もあるもののヘルレイカーの儀式召喚ができなくなる上に発動にタイムラグがあるという根本的な問題が解決しておらず、
そもそもヘルレイカー自体無理に突っ込むと事故を起こす代物なのであまり積極的に採用されることは無い。
が、ヘルレイカーの項でも述べた通り「儀式の下準備」が登場したことで評価が一変。現在は儀式魔人等を採用した儀式軸彼岸のキーカードとして一定の地位を築いている。 

■旅人の結彼岸/The Terminus of the Burning Abyss
通常魔法
(1):自分の手札・フィールドから、
「彼岸」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、フィールドの「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力は次の相手ターン終了時まで800アップする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

TCG新ブースターパック「Crossed Souls」で登場するダンテ融合体の専用融合魔法。一般的な融合効果に加え、墓地のこのカードを除外することにより一時的なバンプアップ効果を得ることができる。
通常の「融合」に比べて用途はかなり限られるがエクシーズ体ダンテの効果でサルベージできたり、ドラゴネルの効果でサーチできたりするメリットがある。
後半の効果は再利用ができなくなる割りに効果はバンプアップのみで一時的。
もっともサルベージしてまで使いまわしたいカードではないので気にせず除外してダメ押しの一撃に使ってもいいだろう。
イラストではダンテ融合体が光に包まれた謎の女と邂逅する様子が描かれている。
神曲のストーリーに照らし合わせて考えるとこの謎の女は少年時代のダンテの片思いの相手だった貴族の娘「ベアトリーチェ」であり、ダンテ融合体は地獄の旅を終え、ベアトリーチェと邂逅を果たしたダンテの姿であると推測できる。
後に「永遠の淑女 ベアトリーチェ」が登場したことでイラストの女がベアトリーチェであることが確定した。

■彼岸の沈溺/Fire Lake of the Burning Abyss
通常罠
(1):自分フィールドの表側表示の「彼岸」モンスター2体を墓地へ送り、
フィールドのカードを3枚まで対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

「彼岸」専用のゴッドバードアタック。コストは非常に重いが一気に3枚ものカードを除去できるのは十分に魅力的だと言える。
もちろん墓地に送った「彼岸」の効果はちゃんと発動するので、使用後のアドバンテージ回復もばっちり。
ダンテをコストにすれば発動後墓地に送られたこのカードをそのまま回収できる。

■旅人の到彼岸/The Traveler and the Burning Abyss
通常罠
「旅人の到彼岸」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このターンに自分の墓地へ送られた「彼岸」モンスターを任意の数だけ対象として発動できる。
そのモンスターを表側守備表示で特殊召喚する。

確かに強力な効果ではあるのだが罠カード故に発動までにタイムラグがあり、蘇生できるモンスターにも条件があるので好きなタイミングで発動しづらく、大抵はソウル・チャージで間に合う場合が多い。


▼関連カード


■永遠の淑女 ベアトリーチェ
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/天使族/攻2500/守2800
レベル6モンスター×2
このカードは手札の「彼岸」モンスター1体を墓地へ送り、自分フィールドの「ダンテ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
この方法で特殊召喚したターン、このカードの(1)の効果は発動できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
エクストラデッキから「彼岸」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

「旅人の結彼岸」のイラストにて登場していたベアトリーチェがカード化。
カテゴリのカードではないが、「彼岸」モンスターをコストにダンテに重ねて出せるなど、実質的に属していると言ってよい。
その効果はいわばSS2版のラヴァルバル・チェインであり、むろんのこと下級「彼岸」モンスターとの相性は抜群。
おまけに被破壊時にエクストラから「彼岸」を特殊召喚できる強力なおまけ付きである。
これにより出しづらい融合ダンテにも価値が生まれてきたといえる。

ただし「彼岸」の名を持たないがゆえに下級の展開を阻害してしまうデメリットもあり、考えなしに出して強いモンスターではない。

素材指定がないので汎用ランク6としても有用である。


▼相性のいいカード


魔界発現世行きデスガイド
下級「彼岸」モンスターならいかなるモンスターでもリクルートでき、そのままダンテのエクシーズ召喚に繋がる必須ともいえるカード。
海外ではこのカードと組んだ【Burning Abyss】が環境を破滅に追い込む事態に陥ったため、制限カードにされてしまった。

■クレーンクレーン
墓地のレベル3モンスターを蘇生する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になるので「彼岸」モンスターと併用しても自壊しない。
また同じくレベル3モンスターを場に呼び出すデスガイドと違ってシンクロ召喚の制限は無いのでウェルギリウスに直接つなげることもできる。
デッキの「彼岸」が枯渇してくる終盤頃に有効になってくる一枚。
OCG来日によってデスガイドがOCGでも規制された場合の代替カードとしても期待されている。
反面スカラマリオンによるサーチに対応していないなどデスガイドに劣る面もあるため、採用枚数は良く考えるべし。

おろかな埋葬
デッキの好きな下級「彼岸」モンスターの効果に化ける。
グラバースニッチを落としてガトルホッグ特殊召喚
→任意の手札の下級「彼岸」モンスターを召喚してエクシーズ
→ガトルホッグ落としてグラバースニッチ蘇生が理想的な流れ。

■貪欲な壺・貪欲な瓶
凄まじい速度で墓地が肥えていくので発動の機会に困ることはまずない。
【彼岸】は墓地肥やしを重視する一方一旦墓地に落ちたカードを再利用する手段がガトルホッグかダンテの効果程度しか存在せず、またグラバースニッチやデスガイドの効果の都合上ある程度はデッキに「彼岸」が残っていた方が都合がよいため、墓地に落ちたカードを再利用する手段としても有効。
前者はドロー枚数が多いものの戻せるのはモンスターだけかつ通常魔法カードなので発動のタイミングを選ぶ。
後者はフリーチェーンかつ魔法・罠カードも戻せるので腐る場面が少なく、エクシーズ体ダンテの効果に巻き込まれた魔法・罠カードの再利用もできるが、罠カード故に発動にタイムラグがあり、ドロー枚数が少ないという弱点もある。

■各種手札コスト付きのカード
手札コストとして捨てられた場合でも下級モンスターの効果は発動してくれるので、積極的にコストとして捨てていける。
【彼岸】で不足しがちな除去効果を補うために「鳳翼の爆風」もしくは「因果切断」のどちらかが採用されることが多い。

■悪魔の嘆き
相手の墓地を喰いつつデッキから好きな「彼岸」を落とせる。
グラバースニッチやガトルホッグを落として単純にアドバンテージを稼ぐのも良いが、
ファーファレルやアリキーノを落として相手の動きを妨害したり、
エンドサイク気味に撃ってハックルスパーを落としセットカードを手札に戻すといった奇策にも使える。
柔軟な運用が可能なのでぜひ1枚は採用しておきたい。

■魔サイの戦士
レベル3の悪魔族、自分フィールドの悪魔族モンスターに破壊耐性を付ける効果、墓地に送られたら悪魔族限定おろかな埋葬……
悪魔族全体を強力にサポートするカードだが、どう見ても彼岸といっしょに使えと言わんばかりの内容。
これのおかげで下級彼岸と他のカードが共存できるようになるのは非常に大きい。
こいつを素材にダンテを出し、効果を使えば一気に墓地を5枚肥やせるという芸当も。
また、ステータスも奈落に引っ掛からない絶妙なライン。
逆に言えばそれほど高い数値ではないということなので、戦闘破壊されたらダメージ計算後のタイミングで永続効果が失われ、
「フィールドに存在するが、耐性付与効果はない」状態となるため彼岸も巻き込まれてしまう点に注意。
一時期「先にフィールドに出ていた方の永続効果が優先されるなら、彼岸がいる状態でこいつ出したら自壊するんじゃね?」と裁定が揺れていたが、
無事にこちらの効果が優先されるということで落ち着いた。

幻影騎士団
メインデッキに入るモンスターはいずれもレベル3であり、しかも関連カードはいずれも墓地で発動する何らかの効果を持っているため、デッキから大量のカードを安定して墓地に送りつつ打点にも寄与できる旅人ダンテが非常に相性が良い。もちろん彼岸モンスターを素材に「幻影騎士団 ブレイクソード」もエクシーズ召喚できるので彼岸側にとっても相性が良い。
…というよりカードプールの少なかった当初のテンプレ幻影騎士団デッキはほぼ確実にスカラマリオンとデスガイドの出張セットが組み込まれた彼岸との混合デッキとなっており、その親和性の高さを遺憾なく発揮していた。
公式からも認知されているのか、2019年に行われたストラクチャーデッキテーマ投票企画でほぼ単一テーマが選出される中、「幻影騎士団+彼岸」がリストに選出されると言う快挙を成し遂げた。*1


■儀式の下準備
主に「彼岸の鬼神 ヘルレイカー」を軸にした儀式召喚型彼岸で採用される。
なんとこのカード一枚で手札に儀式魔法と儀式モンスターが一気に手札に揃い、発動に際してコストも要求されない、しかもサーチできる儀式モンスターにレベル制限がないという夢の様なカード。
ただしサーチする儀式魔法モンスターは、一緒にサーチする儀式魔法にカード名が明記されていなければならず、しかも必ず両方共サーチしないといけないという制約があるため、影霊衣やリチュアといった儀式のようなナニカはサポートされないという見事な調整となっている。
ヘルレイカーならこの条件をクリアできる。ヘルレイカー自体のスペックはそこまで低いわけでもなく、むしろデスガイドからの儀式魔人リリーサーによって一発で儀式召喚しつつ相手の特殊召喚だけ一切封じるという凶悪なコンボも可能となるなどカード全体としてみればまずまず優秀なカードであるため、ようやくヘルレイカーを軸にしたデッキを組む意義が出てきたといえるだろう。

■各種ランク3エクシーズモンスター
デッキの性質上ランク3エクシーズモンスターを出しやすく、エクシーズモンスターの効果コストとして墓地に送られても効果が発動する。
ただしダンテ以外のエクシーズモンスターを迂闊に出しっぱなしにすると下級モンスター共通の自壊デメリットによって後続の展開ができなくなってしまうため、本当に必要な場面以外に出すのは可能な限り避けたい。
採用候補となりうるのは伏せ除去が並行できる「ゴーストリック・アルカード」、打点の底上げによって1killを補助できる「No.20 蟻岩土ブリリアント」、天敵であるM・HERO ダーク・ロウや鬱陶しいサイバー・ドラゴン・インフィニティに対する回答と成り得る「No.30 破滅のアシッド・ゴーレム」、相手ターン中にフリーチェーンで耐性を付与しつつ下級モンスターの効果を発動できる「機装天使エンジネル」など。



▼デッキとして

下級「彼岸」はいかなる方法で墓地に送られても効果を発動でき、しかも魔法・罠カードが存在しないことを条件とした手札からの特殊召喚効果を持つ。
グラバースニッチとガトルホッグの2枚から倒しても倒しても無尽蔵に後続が涌いて出てくる上、何も考えずに除去すると固有効果の発動を許して逆に除去された側が得をするという意味不明な事態となる。
特にいったんエクシーズ素材になってしまった下級「彼岸」モンスターは効果の発動を妨害するのが極めて困難で、保持しているエクシーズモンスターを除去しようとすると持っていたエクシーズ素材が墓地に送られて効果が発動してしまう。
グラバースニッチかデスガイドのいずれか、最悪でも「彼岸」モンスターが2枚揃っていればダンテをエクシーズ召喚したうえでな確実に何かしらの行動がとれるために極めて出足が早く、始動の速さと初動の安定性、そして損害のリカバリ速度はあらゆるデッキの中でも群を抜いて優れている。

かつて旅人ダンテが無制限だった頃はその異常な展開力と是が非でもアドバンテージを稼ごうとする効果をフル活用し、
ダンテとウェルギリウスを大量に展開、各種下級モンスターの効果やウェルギリウスの効果などにより徹底的にフィールドを掃除し対抗策を根こそぎ奪ったうえで1ターンキルに持ち込む苛烈な戦法を得意とするデッキだったが、旅人ダンテとスカラマリオンが規制されたため従来のような圧倒的な速度の大量展開やダンテ×3からの一斉攻撃といった強烈なコンボは使用できなくなり、隆盛を誇っていた頃の強さはなりを潜めた。
現在では純構築の彼岸はほぼ環境で見かけることはなくなり、わずかにスカラマリオンとファーファレルがデスガイドとともに幻影騎士団へと出張している姿をたまに見かける程度である。

一方典型的な墓地利用カテゴリであるがゆえにマクロコスモスや次元の裂け目といった全除外カードには滅法弱く、メジャーなメタカードが刺さりやすいという弱点もある。
M・HERO ダーク・ロウならば高打点のモンスターをぶつけることである程度対処が可能だが、マクロコスモスや次元の裂け目などを張られた暁にはサイクロンでも引かない限り何もできなくなってしまう。
また下級モンスターの手札からの特殊召喚のためには魔法・罠カードがフィールドに存在していてはいけないため、制圧力の高い永続魔法・罠カードやフィールド魔法カードが使えず、またセットカードもあまり多用できない。
魔法・罠カードがフィールドに残らないよう、採用する魔法・罠カードは発動タイミングを選ばない使い捨てのものを中心に投入していくのが常道となる。

さらに共通の自壊効果により下級モンスターはほかのモンスターと並ぶと自壊してしまうため特に理由がない限りはほかのモンスターも併用しづらく、したがって展開の手順やデッキの運用パターンが画一的になりがちなため、マッチ戦だと2戦目以降からすぐにメタられてしまう。(クレーンクレーンと魔界発現世行きデスガイドは数少ない例外で、この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効になるため自壊しない。)

打点が2800より高くかつ対象を取る効果に耐性のあるモンスターに居座られるとほぼ詰みと言っていい。激流葬などの全体除去カードなどを併用して素早く対処できるように努めたい。

また各下級モンスターの効果はすべて1ターンに一度しか発動できずダンテの効果で落とせるカードも不安定なので、どの効果をどのタイミングで発動するかよく考える必要があり、自在に扱いこなすのはかなり難しく素人が手を出せるデッキではない。


強力な分運用にも実力を要する上級者向けのデッキだと言える。

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最終更新:2023年12月21日 19:49

*1 「海皇+水精鱗」の組み合わせも選出されていたが、設定上は深い関係のあるテーマ同士のためそこまで違和感はなく、設定上の接点のないテーマ同士の組み合わせとしてはやはり「幻影騎士団+彼岸」は異例。